2008年05月30日
で、どうすればいいの?(その2)
自分で書いた昨日の文章読み返してみるとガチガチですね。ロジックじゃなくて表現が。眠たいときに書くとああなるというのは、どういう性格なんでしょか?さて、定着率を上げるためには結論から言うと先日このブログで取り上げた「定着しない原因」を一つずつ潰していけばいいんですね。でも、全部を直すというのは時間もお金も掛かるので実際にはできることを幾つか選んでやるということしかないです。
まずマシン性能や価格といったハード面の制約を減らせるかということですが、これはむしろSLが大ブレークした結果として専用のハイスペックでハンディな機種が開発されるというのが普通の順番でしょう。
あるいはラップトップにグラフィックカードや高性能CPUを外付けできるというような進歩があれば、可能なのかもしれないけれど、当面ハードについては自然の成り行きに任せるしかないですね。また、Viewerの操作機能だけを端末で行って、描画やその他の重たい処理は中間的なサーバーで受け持つというネットワークが出来ればいいのかもしれない。そうすると携帯でも縦横に利用できるようになるでしょう。え?原理的にはもうそうなっている?うーん、あれがそれなら道は遠いかも。
というように一つずつ上げていくのもいいですが、だから駄目という論調になってしまいそうなので、結論からいきましょう。前にも言ったように、SLに登録する人にはいろんなタイプがあるわけだから、その人に応じた定住プログラムを用意するということが考えられます。
もちろん現在でもリンデンラボはSLの内外に様々なTutorialやWiki、Portalを設けていていますし、ときどきRLでイベントを催してユーザーとの親睦を深めようと努力しています。6月にはSLの5周年記念行事があるそうですね。YouTube等の映像を取り込めたり、ネットから直接音楽を引っ張ってこれるようなアプリも高性能化して提供されています。また、サーバーの性能向上やLSLの改良や、美しい景観を提供するViewer だって作ってくれました。外国語の翻訳機だってあります。私たちはいつもブツブツ言ってますが、実際にはリンデンラボはSLの魅力を高めようと努力はしているのです。
にも拘らず60日以内のログインアカウント数が長期低落傾向にあるというのは、多くの登録者が最終的にSLに魅力を感じなくなってしまうということですね。それはユーザー側の問題の方が大きいかもしれないけれど、だからといって放ったらかしていると定着率の増加は見込めません。ひょっとするとSLのユーザーというのはRLの人間の赤ちゃんより手が掛かるのかもしれないと思って、手を差し伸べていかないといけないのかもしれませんね。
その基本思想は「受動から能動へ」とういものです。景観や遊び、チャットやショッピングを楽しむだけじゃなくて、自分で何かを発表する-どういう形態でもいいんですが-ということができるように導いていくということですね。
例えば、現在のキャンプは受動的にお金がもらえちゃいます。でも自分のマシンを一定時間無駄に回すことの対価としてお金が貰えるというのは、発展途上国の人に食べ物を投げ与えるのに似ています。RLではそういう援助はもう古くて、かなり以前から生きる術を教える方向に転換してきています。だからSLのキャンプでも座っているだけというのではなくて、何らかの課題を与えられてそれをクリアしたらお金が貰える、それを繰り返して、次々に難しいものにチャレンジしていくというような仕掛けにするのはどうでしょうか?
最初は単にオブジェクトを動かすというようなところから始まって、最後は簡単なもの、例えば椅子とか、開閉するドアとか、スクリプトを使った製作ができるようにするという流れです。これによってモノをつくることができたという喜びを実感してもらう、それからまた次にチャレンジしていくというように、達成感を与えて成長を促すということが、アカウントが定着していく上ではとても大事だと思うんです。
他に私が考え付くのは、一定期間土地を無償で貸してあげるプログラムですね。これも毎週課題があって、それができると無償の期間が延長していく仕組みです。メニューから選んで簡単な家を建てたり、家具を作ったりね。そうすれば買い物もしたくなるでしょうから、SLでお金を使うという「癖」もつけることができます。最後は土地を借りて定着というのが狙いなのね。
それから一番効果的だと思うのは、オフィシャルなメンターというかSupervisorを常駐させることです。RLの交番みたいにね。これはお金掛かるので大変ですが、2,3年という年限を限って何人か置いてみてはどうでしょうか?Navigatorとでもいうのかしら?MagSL全体で2人とかね。
これらのアイデアはSLの基本的な思想には逆行するかもしれません。プラットフォームだけを与えて、あとは住民がコミュニティーをつくったり、教えあったりして自ら成長していく。その自由度の高さが新しいコンセプトやチャレンジを生み出すという思想です。それは全く正しいと思います。
でも世の中の全ての人がそれに対応し、ついていけるわけではありません。自覚があるかどうかは別にして、何をいつ、どれだけするかを社会や他人に指示されて生きてきた人も多いのです。それらの人は自由な空間に放り出されると、自分の立っている位置が分からなくなります。「空間識失調」といって上下左右の感覚さえわからなくなって不安になります。こういう人を定住化させるための仕組みが、今のSLには不足していると思います。ゲームやイベントはそれなりに楽しいけど、基本的にはRLでも楽しむことができます。SLでなければ味わえない喜びというものをさらに追求して、それに誘導していくということが初期の段階では必要ですね。
子供が生まれたら、あんたは独立した人格だから自由に生きていけ、わからないことは本に書いてあると言って放り出す国や社会があるでしょうか?アバターには親兄弟はいないのです。だから必要最低限のことは別の人が教えて、なんとか小中学生レベルまでの道筋をつけていく必要があります。これを「過保護」と考えたり、「住民相互の交流」という美しい言葉で覆い隠してしまうと、「孤児」の生きていけない寒々しい世界になってしまうのではないでしょうか?「SLなんて詰まらない」という言葉の裏にはその人が味わった「疎外感」があるに違いないと思うんです。
2008年05月29日
で、どうすればいいの?
RLのお金とSLの中のお金であるL$が交換可能であることが、SLの大きな魅力になっています。ただ、SLの中の物価水準は極端に低く抑えられています。恐らくそのような設定にしておかないと、本当にゴールドラッシュのような騒ぎになって、世界中からこの最後のフロンティアに黄金をもとめて膨大な数の人が押し寄せて大混乱になることが予想されたからでしょう。SNSとかアバターとかスクリプトとかそんなことはそっちのけで、群がるお金の亡者によって、経済が過熱しやがて崩壊することは目に見えていますね。そのようなことになれば、RLの政治は喜んでSLに介入し、様々な法律や税金の網が掛けられて、本当につまらない世界になってしまっていたでしょう。
でもSLの物価が安く抑えられている一方で、土地本位制の根幹である土地の値段や管理費(セットアップ費用と賃貸料)はリンデンラボにとって十分おいしい水準に設定されています。これによって、SLの中だけで完結するビジネスモデルというものが極めて成り立ちにくいことになってしまったのです。不動産賃貸やスキンが最も利益率が高いビジネスですが、それすら一握りの初期の成功者だけが、なんとかRLの基準で見て意味のある水準の利益を生み出せているくらいで、多くの個人事業者は赤字で、将来にわたっても改善の見込みは少ないでしょう。
したがってSLが経済的に見て魅力あるものになっていくためには、RLの側で利益を生み出すことのできるSLのビジネスモデルが必要になります。不動産業は初期の段階でなんとかこのカテゴリーに入っていたと言えますが、残念ながらRLのそれよりも手間が掛かる代物になっているうえに、リンデンラボへの管理費の支払いは景気に関係なく高水準であり、土地の開発や供給もリンデンラボに一手に握られているため、きわめて脆弱性の高いビジネスになってしまっています。その端的な例が今回のリンデンラボによるSIMのセットアップフィーの大幅値下げでしょう。
長々と書きましたが、要するに経済面で多くの人を惹き付ける形にはなっていないのが今のSLです。新大陸を発見して移り住んだのはいいけれど、捕れるものや作れるものが本国でほとんど評価されないような状態では、植民地が発展するわけはないですね。まあ、夢を見る人が次から次へと押し寄せてくるので、RLからの投資という形で一部の金回りだけはよくなってます。建物も道路もどんどんできちゃう。でもその世界が、当事者だけが評価できる知的財産以外のものは生み出せないとしたら、やがて人々はSLと経済的成功は無関係だと気が付くでしょう。
人々を強く惹き付ける一つの大きな要素である経済の実態がこのようであるので、人々を長く引き止めるためには、SLそれ自体が面白く、またそこでアバターを通じて今までにはない経験をし、変化している自分というものに目覚めさせることが必要になります。でもそれはお金のようなはっきりとした共通の尺度がないために、極めて個人的で感覚的な満足感というものに依存しています。つまり、人によって受け止め方が違う満足感というものが、何からの形でそれぞれの人に行き渡らない限り、人々はSLに魅力を感じ続けることはないのです。
RLでは芸術やスポーツや、仕事、恋愛、食事といった様々の種類のものが膨大なバリエーションとともに私たちに提供され、私たちは自分の意思でそれを選びとります。豊かであるというのはその選択肢が多いということであり、貧しいということは選択肢が少ないか、選択の対象がないかのどちらかです。残念ながらSLは私たちにそのようなバリエーションを多く提供することはできません。従って共通のプラットフォームをつくり、その上で各自が自らの選択しと対象を作り上げていくというやり方をとっています。
だから、結局人々がSLに長く住み続けるということは、それぞれの人が自らの力でどれくらい多くの選択肢を生み出し、クリエーションを行い、その多様性を増やし続けていけるかに掛かっています。与えられたものを享受している生活から、ある時点で自分と他者に対し新たな選択肢を与える側に回ることがあるかどうか、これが分かれ目となると思っています。
私の文章ってどうしてこう長いんでしょうね。まだ終ってないけど時間がないので、今日はここまでです。
2008年05月28日
定着率アップ(その2)
SLの定着率が悪いことに関する問題点は、原因を数量化してとらえていないことです。やめた人の何割かから事情を聞いてまとめたものというのは存在しないでしょう。だから周囲の人でやめる人がいるときに気持ちをちょっと教えてもらうくらいね。
具体的には「RLが忙しくなった」というのが断然多いし、その内訳では仕事や育児がメインですね。でも本当に好きであれば完全に辞めてしまうことはないでしょう。どんなに忙しいといってもTVは見ているはずです。まあ、TVは「流せる」メディアで、SLはそれは不得意なんだけど。
いずれにしても、統計的なデーターとして捉えられていないので、事実の把握の段階がもう出来ていないということですね。昨日私が書いたこともそれぞれの原因は飽くまで概念的な推測で、大きさがとらえられていないので、実際に対策をとる場合には不十分ですね。
今のSLというのは顧客ベースでいえば完全な「焼畑農業」です。狩猟に例えればちっちゃな網を張っていて来たものだけが獲れるという感じ。今の登録者数が13.7百万人でRLの人口は60億人だからまだまだ大丈夫と思っているのかしら?でも60億人にSLができるPCがいきわたることなんか有り得ないし。ひょっとするとやりそうな人はもうやってしまっていることも考えられます。ビジネスやるときには潜在的なマーケットの大きさを考えて始めるんですが、どうやらそれもやってないのと同じような程度の大雑把な見通しなんでしょう。
ユーザーにプラットフォームを与えて、それから後はユーザーの自由で自主的な取り組みに任せるという基本コンセプトは素晴らしいと思います。でもそれがユーザーに対する洞察を放棄することになってはいけません。ユーザーは実際には一様で均一のものではありません。背景となる文化もPCやITの技術のレベルも、イマジネーションもまちまちです。
だから、放っておいてもいいセグメントと、かなり手厚く導入してあげないと辞めてしまうセグメントがあると思います。それを考慮しないで今まではザルで水を掬うみたいに捨ててきたんですね。91%は捨ててきたんです。このうち一割でも定着させることができれば、今のSLの活動人口は2倍になるんですよ。
世の中を変えるという意気込みはいいけど、ついて来れないものは仕方がないという態度では、ブレークは程遠いですね。結局ITエンジニアの遊びの世界を肥大化させたものに過ぎないってこと?口で色々立派なことを語っていても目的はお金儲けだけだったって言われちゃいますよ。今こそリンデンラボがプロジェクトのコンセプトを見直すときです。もしそれができないのなら、それができるものに取って代わられてしまうでしょう。
では、どうするのかまでは行きませんでした。明日ですね。
タグ :定着率
2008年05月27日
定着しない原因
定着率が悪いことがSLの停滞の象徴であり、また様々な問題の原因でもあるというのが一般的な見方ですね。私もそう思います。もちろんそうでない見方もできますし、定着率が悪くて何がいけないという考え方もあるでしょう。この部分は本質的な問題を含んでいるので改めて考えましょう。
今日は出発点として、今まで各方面で散々指摘されてきた定着率の低い原因をもう一度纏めて振り返ってみることにしましょう。
(1) ハードウェアの要求性能が高い
Windows VISTAがヒットすればそれにより一気にSLの普及が加速するという期待がありましたが、VISTA自身が不発に終わりました。このロジックは何だったんでしょうね?VISTAを動かすためにマシンがハイスペックになるので、ついでにゲームやSLももっとできるようになるのではという理屈でしょうか?
要するに今のところ仕事などで予めハイスペックのマシンを持っているか、わざわざゲームやSLのためにこの大きなマシンを買う人でなければやらないということですね。こんなマシン背負って歩けないので、携帯のシンプルなアプリに適わないのです。ハード面からの大衆化に向けたハードルは高いと思います。
因みにラップトップでSLできる超高性能マシンが出たとしても、私は今んとこお金がなくて買えませんので、開発しなくてもいいです。で、これが何で定着率の悪い原因かというと、ロースペックマシンで始めて満足に楽しめないし、高いマシンを別に買うのは無理という人は、失望して止めてしまうという理屈です。もちろんこの要因は始める人を最初から排除してしまう効果も絶大ですね。
(2) 時間が掛かる
ちょっとしたものを作るにも、チャットするにもSLは時間が掛かります。会話はVoice Chatという手があるけれど、それは個々のやり取りに要する時間は減るかもしれないけれど、チャット自体内容がないものを延々とやり取りするようになるだけで、あまり改善にはつながらないかも。中南米の人よくしゃべりますよね。スペイン語できなくてよかった。
ものづくりも時間掛かります。決まったものをホイホイ作る作業ではなく、新しいものを自分にも未知のテクニックを使いながら作っていくので時間が掛かるのは当たり前ですが、多くの人は飽きてしまうでしょう。根気のある、イマジネーションの豊かな人しか残りませんね。ストレスも溜まるので、お仕事の合間にものづくりというわけにはいきません。この点はSLの本質かもしれないので、将来技術的な改良がなされても変わらないかもしれませんね。
(3) 技術が必要
当てずっぽうでなくて、頭を使った試行錯誤が求められます。専門家から見ればLSLはC言語なんかよりずっと単純なんでしょうけど、私たち一般人にはかなりの難関です。サンプルを少ずつ変化させて守備範囲を広げていくっていう感じ。プリムの加工だって、根気よくいろんな手段を試してみて分ってくる部分があります。ゲームの攻略知識のレベルではない思考を伴った努力が必要なんです。これはかなり敷居が高いですね。
(4) お金が必要
キャンプで稼げるお金は多寡がしれています。そのために費やす時間や電気代やマシンの劣化は馬鹿になりません。落ち着いて何かをするためには放浪者じゃなくて、土地を持たねばなりません。Sandboxがあって理屈上はお金なくてもいろんなことができるんですが、そもそもアバターを飾り立てたり、家を持ちたくなるというのは人間の「感情移入」や所有欲に基づいたものなので、長くやるには何らかの形で土地は必要です。だからSLは「土地本位制」ですね。これには何がしかのお金は掛かります。
土地を持つということにお金を掛けるというのはRL的な発想ですが、これに違和感を覚える人も多いでしょう。土地そのものが利益を与えるのではなく、それを利用する過程で利便性や満足が得られるので、そのRL的な生産指向に遊びよりも労働の匂いを嗅ぎ取ってしまう人は、お金を使うことにためらいを覚えるでしょう。
土地以外にもアバターを飾り立てたり、お気に入りの楽器や車を買ったりするとキャンプでは追いつかないほとお金が要ります。
(5) 相手のある世界
一人で黙って何かしてる人というのもけっこういます。SNSというのは見ず知らずの人と双方向のコミュニケーションが取れる場という触れ込みなのに、別のアバターが近づいていくとAFKの振りをしたり、逃げてしまう人もいますね。
顔が見えないと気楽におしゃべりできるという人もあるでしょうが、孤立化している多くの人はRLでも本質的にコミュニケーションができないので、SLに入ったからといってできるようにはならないのです。
RLでは会議に出るとか、会社の用事でどうしてもイベントに参加せざるを得ないとか、無理やり他者と交わる場がありますが、SLでは嫌ならログアウトは簡単なので、RLとSLでの「同時ダブル引き篭もり」が可能になってしまいます。こういう人をうまく引き出す手段はないですね。
一つのSIMにこういう人が2人ほどいて、結構土地持ってたりすると、それだけでSIMは半分ゴーストタウンのようになってしまいます。この人たちの対人関係構築というか、折衝能力の向上というか、そういうことができるのか?あるいはそれはそもそも大きなお世話なのか?難しいです。引き篭もってる人自身が定着率を悪くしているわけではないけど、SLに引き篭もりを治療する効果がどれくらいあるか分からないので、そういう人が辞めてしまうと、やっぱり対人関係の問題かなって見えてしまうわけ。
(6) 総花的で中途半端
なんでもできることは確かですが、それがRLの商業ベースのものに太刀打ちできるかというと無理ですね。百貨店対専門店の闘いみたい。ニーズが均一のときは百貨店やスーパーでOKですが、多様化・細分化してくると専門店タイプが有利になってきますね。
SLはどう見てもSNS3D総合スーパーという感じで、一応何でもできるけど、特殊なサービスを求める人は別の世界に行くでしょう。例えば精密な「東京駅」のレプリカを3Dで作りたいということになると、SLでは出来ないことはないけど、クリエーターとしては不満なところが一杯でしょうね。だから別のとこにも行ってしまう。
(7) 自由の恐ろしさ
RLではご飯食べるために時間を使って何かやらなくちゃならない私たちですが、SLでは別に何かをしないといけないということではないので、観光したり、ショッピングしたりして、やがて飽きてしまいます。
この間個人タクシーの運転手さんに聞いたんですけど、会社のときは楽だったって。嫌々でも会社に出て行くから。個人になると、「今日は世界陸上だな。」とか、「亀田のタイトルマッチだな。」って思うと休んでしまう、休めるから。これを自分の体にムチを打って仕事に出て行くというのが辛いんですって。
そもそも遊びなんだから、やれるときに適当にやってればいい筈なんだけど、そう思っていると何も進歩していかないのね。進歩しないって決めてテレタラやってるのと、時間ないよーとか言いながら何かやっているのでは、長い間には違ってくるんですね。何が違うかって?SLの面白さや深みが分かってくるという意味よ。別にお金が儲かるというわけじゃないけど。
何をやったらいいか、どれだけやればいいか、誰かが教えてくれる世界は実は楽なんです。多くの人にとって人に支配される方が、自分自身を支配するよりはうんと気楽なんです。SLはこれにチャレンジする場なのね。そこが面白い。面白いけど辛いんです。なんでSLに入ってまで根詰めないといけないの?そうですね。はい、そういう人は適当に遊んでください。気がつくと別のSNSやゲームの世界に居ると思うけど。それも自由だから。
(8) お金は儲けられない
少なくとも現時点ではRLで必死に働いたほうがお金になります。SLやらないで、この数年間、ロシアやドバイで外車ディーラーやってた方がお金持ちになれたでしょう。SLは時間を奪う蟻地獄のようなものです。だから今はあるかないか分からない大ブレークに向けて技術と根性を養う時期なんだけど、大抵の人はそこまで待てないで止めてしまいます。
マスコミの無責任な記事を信じて個人でSIMの賃貸業に乗り出した人は徐々に撤退を余儀なくされるでしょう。SLでの土地賃貸業は労働集約的だし、転売狙いの不動産売買は土地が理論上無限に供給されるので、本来成り立たないんです。土地のように見えているのはサーバーの使用権に過ぎないんですからね。それを使用して何か儲かるビジネスができないのであれば、使用権そのものの価値が増えるはずはないし、もし価値が増えるとそれに応じて新たに供給されてしまうので、やっぱり無理なんです。
このように沢山のハードルがあって、それを乗り越えられるか、無視できるか、ぼんやりしていて気がついてないという人が現在残ってSLを楽しんでいるということ。大多数の人はハードルのどれかに引っ掛かって、一定期間の経過後SLを離れていくのが現状です。
ではどうすればいいのか?それはまた明日。
タグ :定着率
2008年05月26日
セキュリティ
きのうは家にいると突然侵入者が入ってきました。恰好は水着姿の女性でしたが、何も言わずいろんなところを見て周り、あっという間に出て行ったんです。名前を控えることができませんでした。
MagSLでは土地にバリアを張って侵入者を防ぐことは禁じられています。でも私の借りている場所は比較的人通りが多く、外国人がよく侵入してきます。それで遂にドアに鍵を掛けることにしたんです。
Manaちゃんにも手伝ってもらって玄関とバルコニーのドアのスクリプトを改造して、グループ以外の人には操作できないようにしました。これでも完璧というわけではないけれど、取りあえず礼儀知らずの初心者は防げますね。常習者に対してはもっと他の対策が必要です。
もっと他のことしたかったし、書きたかったけど昨晩はこれで時間を使ってしまいました。また、明日。
2008年05月23日
過疎化の実態
登録アカウント数は13,700,000を超えているのに、定着率は9%弱。土地だけがどんどん増え続けていて一見成長しているようですが、過疎化がそれ以上の速度で進んでいます。これがSLの実態です。
いわゆるPopulation、これは登録アカウント数と表現した方が正しいと思いますが、この伸びと土地の増加には強い相関があります。相関だから因果関係ではないんだけれども、その関係に何か理屈が潜んでいるのか考えてみると面白いでしょう。
具体的には大体1SIM当たり600から750のアバターというかアカウントが対応するという割合で両者が増加していってます。仮に登録者がみんなログインしてくるとSIM当たり600になるので、これは許容人口密度の10倍を超えていて、すぐにすべてのグリッドがダウンするか、誰も入れなくなってSLは使えない状態になりますね。
一方、過去60日間のログインアカウント数は下に掲げた通り、長期低落傾向にあります。このグラフを見るとログイン人数というのはかなりの幅で短期的に変動するということです。20万人くらいは平気で動くんですね。RLのいろんなイベントや休暇、試験、行楽といったものに影響されるんでしょう。
Populationと土地の対比で見たのと同じように、ログインアカウント数と土地の対比を見れば、これが過疎化の実態を表す指標となるでしょうね。つまりログインアカウント数を土地の広さで割ってみるわけです。
60日以内にログインしたアカウントに限った、仮想的な人口密度は9ヶ月間でおよそ半減していますね。土地は42%増え、ログイン数は25%減っているのでこうなります。
現状ではこの60日以内に活動している人をうまく割り振れば、同時にすべてのSIMの出てくることも可能なレベルになっています。実際にはそういうことはないでしょうけど。
土地の取引が盛んになっているので、当面は経済活動に関する数字は上がっていくと思いますが、最終的にログイン数の低落傾向に歯止めが掛かるのかどうかは別に考えなければなりませんね。それからコンカレントなログイン数の増加との間にあるロジックも気になるところです。
数字は細かいところは丸めてあります。土地の1km2はSIMでいうと15.26個になります。登録人口には既に登録を抹消してしまったアカウントは含まれていません。
タグ :過疎化
2008年05月22日
活況の予感
19日までの統計が発表になりました。予想通り60日以内のログイン数は120万アカウントを割ってしまいました。4月のOutage の影響が最大限反映されているタイミングなので仕方ないですね。今後の1ヶ月に注目です。
土地取引は盛況です。通常一月に500程度のSIMが売れていたのが、今では2200です。今月末には3000に迫る勢いです。もっとも、この中にはOpenspaceと呼ばれる小型SIMが含まれているでしょうから、面積的には爆発的に増加しているということではありません。
興味深いのは住民による土地取引も面積ベースで3割ほど増加しましたが、1平米あたりの取引価格はやはり3割減っているんです。安くなった分だけ沢山売らなきゃいけなかった?そういうことでもないでしょうけど。SIMのセットアップフィーが半額になった影響で土地オークションの取引量(面積)は先月の1.8倍程度になりそうです。
纏めると、SIMのセットアップフィーの値下げにより不動産市況は活況を呈しています。しかし、既存の土地オーナーは取引単価の値下がりで損害を被っています。
実際に私の周りでも新たにSIMやOpenspaceを手に入れて新たなプロジェクトを始めようとしている人が少なくありません。従ってしばらくはそれに伴う新しい需要が創設されて、経済は拡大するでしょうが、最終的にはサービスを享受するログインアカウントの伸びがなければ、過疎化が進むということです。また、新たなSIMの建設にはそれなりのクリエーター達が必要ですから、たくさん増えた土地のなかには魅力やセンスのないところが出てくるでしょう。
リンデンラボの経済活性化策は功を奏したというべきでしょう。ただ、一方で進む過疎化やログインアカウント数の減少は土地取引とは別の問題ですから、この部分の対策がなされない限り、ブームの中身が安っぽい増殖に過ぎなかったことに気がつく日が来るかもしれません。既存の不動産賃貸業は借り手が減少し、早晩賃貸料の値下げに追い込まれるでしょう。
つまり、土地の面積が経済や産業の唯一の制約条件になっていたのであれば、このまま高度経済成長に繋がっていきますが、その他の制約条件についてリンデンラボの分析や見解は明らかでないので、私たちが見通しをつけるのは難しいですね。それを考えるのはまた明日。
2008年05月21日
大っきいの頂戴
ちょっと古い話ですが3月初旬のServerのコードの更新時に今まであったメガプリムの制限が取り除かれたようだという噂があります。通常プリムの大きさは10M×10M×10Mに抑えられています。そのために大きな建物を作るときにはこの大きさで継ぎ足していかねばならず、SIMの大きさに比較して如何にも小さいんですね。結局たくさんのプリムを建物に使ってしまって、建物はゴージャスだけど家具や商品はスカスカという状況になるんです。
私の借りている幾つかの場所でもプリムはすぐ限界に来てしまい、実は密かにメガプリムを使えないかなって思って、手に入れたとこなんです。実際Rezはできましたが、これは前からできたと思います。でも自由自在にストレッチ・縮小することはできませんでした。ただの大っきな塊とか板ですね。これはフリーで配布されているものを貰ってきたんです。結局今んとこ使ってません。
リンデンラボ内部ではHavok-4 のプロジェクトのときにメガプリムを再び使えるようにするかどうかの議論が突っ込んでなされたそうで、その結果として試験的にServer側で制限を外したのかもしれません。プリムあんまり使えないOpenspaceというミニSIMを売り出したことにも対応しているのかしら?
でもViewer側にはまだ制限が残されているので、さっき言ったように取り回しには問題があるし、何よりローカルルールで土地のオーナーが駄目って言ってるところではトラブルになってしまいます。
お話は変わりますが、プリムを節約するにはこの他に色んな方法がありますね。誰も気にしないような細部にプリムを使わないとか、テクスチャーで誤魔化すとか、スカルプテッドプリム使って複雑な形を少ないプリムで表現するとか。でもやっぱりプリムを使ってしっかりとした形に仕上げたものは重厚でリアルです。だから壁とか、床とかただ大きなだけでプリム使ってしまうものにメガプリムが使えると助かりますね。スカルプも多用すると重くなってしまうようだし。
経済的に見ると、不動産業の人にとってはメガプリムが使えないほうが土地をたくさん借りてもらえていいのかも。プリムが足りないので隣接する土地を借りたという人は多いですね。でもそうするとプリム一杯使って立派な家が建っているところと、ただの空き地で放置されているところができてしまいます。それも不動産賃貸業から見れば悩ましいところですね。考え方としてはメガプリムが使えるようになって、今まで作らなかったようなものにユーザーがチャレンジして、やっぱりプリムは足りなくなるので、土地はもっと借りてもらえるというのが本筋でしょう。でも技術的に落ちやすくなるのかどうかということが、次の問題として立ちはだかってくるんですね。
タグ :メガプリム
2008年05月20日
開き直り
昨日のスキンの窃盗事件の続きですが、被害者が私の文章を基にして抗議のお手紙を送ったら相手は開き直ってきて、「大体盗めるようにしておくのが悪い。ギリシアでは盗まれる方が甘ちゃんだ。実際には売ってないんだし、もう撤去したんだから被害者はいない。リンデンラボに通報してBanしたいのならそうしろ。」だって。でも、これは倫理観のない人の世界標準の応答ですね。
このことはある程度予想はできたので、私は昨日関係者にはお話しておいたんですけどね。だいたい店中盗品だらけなんだから、確信犯なので口先の謝罪はともかく、反省したり賠償したりする気はサラサラないでしょうね。ギリシアはRLでも泥棒多いけど、本当にギリシア人なんでしょうか?愛国心ないですね。
こういう場合は問題が起きたときに最初に対処方針を決めておかなければいけません。ベストの対応はまず写真等で証拠を集めておく、被害者である他のクリエーターに連絡して連帯する。リンデンラボの人間にログインして現場を確認してもらう。ここまでを犯人に悟られないように勧めなければいけません。その後抗議という手順でしたね。そうすれば反省がないときにはすぐBanに持っていけます。
倫理観のない人間と交渉したり、会話したりするのは時間の無駄です。TVで時々万引き犯のルポやってますが、結局反省なんかしてないので、家族に連絡するか警察呼ぶしかなくて、それなしで交渉やお話をしていても埒があきません。犬や猿でも躾けてあれば、悪いことを咎められたら反省します。でも倫理観のない人間は動物以下なので、言葉を操るエイリアンと考えた方がいいでしょう。
自衛策としてはロックを掛けるというのがあるそうですが、具体的にどこをどうするのかよく分かりません。そういう盗難対策のためのツールも売ってますね。まあ、これは低級なコソ泥は防げるけど、筋金入りのハッカーやコピーボットの本物を持っているグループには意味をなさないでしょう。つまり究極の防衛策はありません。リンデンラボそのものが対策を講じる気がないですから仕方ないわね。
2008年05月19日
犯人は誰?
帰国子女ということを明かしているため、いろんな人から英語がらみの依頼が時々あります。リンデンブログの土地値下げの記事を訳してくれとか、ナイトクラブの店内におく説明書を外人向けに英語にしてくれとか、外人が放置オブジェクトしてるので呼び出して撤去させてくれとかね。
昨日はお知り合いから、お友達が作って売っているスキンを盗んだ人をつきとめたので、抗議の手紙を書いてくれというものでした。なんでも店においてある販売用のボードごと盗まれて、犯人はそれを自分の店において売っているのだそうです。ギリシア人だって。その店のほかのアイテムも盗んだものらしく、確信犯ですね。
SLって一杯可能性があって、色んな楽しみ方があるし、ものつくるのも楽しいのに、どうしてそんなことするんでしょうか?もし売れたとしてもRLのお小遣い程度にしかならないのに。お店のコストとか電気代くらいのものにしかならないでしょう。馬鹿ですね。
リンデンラボに連絡したら、色々書類を出さされるらしくて、それも面倒いのでまず当事者で交渉というわけ。本当に住民やクリエーターを大事に思うなら、リンデンも誰かINしてきてその店を調査すればいいのにね。定着率が悪いのもこんなことが積み重なっているのでしょう。
さて、犯人の名前はわかっているので、そのお店でも見に行こうかしら。
昨日最新の統計をみたら、60日以内のログインアカウント数が120万8千と更に下がっていましたね。まあ、先月の大きなOutageのせいだろうけど、これが回復しないと困りますね。
2008年05月16日
サービスレベル
SLの人気や経済の変動を示すものとしてリンデンラボやその他の人々によって色んな種類の統計データーが取り上げられています。人口(登録者数)、総ログイン時間、最近60日間のログインアカウント数、土地の売買件数や面積、Lindexの取引額、等々。
でも、実態を表すものとして私はこの数字に着目しているんです。「プレミアムアカウント数」。プレアカは原則タダのSLにあって、わざわざお金を払おうという人なんですね。全登録アカウント数の0.7%弱に相当します。メリットとしては512SqMという小さな土地の管理費はタダというのがありますし、毎週LD$300のお小遣いがもらえるんだけど、そんなにすごいこととは思えませんね。
だから、プレアカというのはSLの将来に期待を掛けていて、この新しい試みを応援してやろうという人たちなんです。じっくりと落ち着いてSLを楽しみ、街や文化をつくっていこうということですね。実は私もプレアカの一人です。要するにSLに本腰が入っているということよ。
プレアカ数は制度創設以来順調に伸びて来ましたが、07年の7月にギャンブル廃止にともないピークを打ちました。その後微増しましたが、07年12月を境に再び減少に転じています。私がSLを始めたのは07年6月中旬なので、まさにプレアカ数のピークで始めたということになります。
この息の長い、Loyaltyの高いアカウントが減るというのは問題なんです。こういう層は急激に増減しない代わりに、減りだすと歯止めを掛けるのも難しいんですね。サービスの本質的なところへの共感が基礎になっているので、小手先の策では挽回は難しいのです。統計上ギャンブル廃止のマイナスの影響が殊更に強調されてますが、その時でもプレアカはそんなには減少してないんです。プレアカのなかで短期の儲け指向の人は6%程度しかいなかったんですね。でも今年になって減少に転じているのはどうしてなんでしょうか?
もし、それがSLの総合的な魅力の低下というプレアカ層の判断から来ているとするならば、リンデンラボは本気で手を打つか、さっさと売るかの二者択一を迫られます。プレアカ層は恐らくSLを利用できる時間に対してお金を払っているという意識ですから(私はそう)、もしOutageの割合が多くなっていわゆる「サービスレベル」が低下すると、プレアカでいる意味は減少してしまいます。
別にプレアカだけの優遇策を講じろということではなくて、SLの人気度や価値を計っているのはリンデンラボだけではなくて、こういう層もしっかり見ているということを忘れずにということですね。私の本音は毎週お小遣いもらえるし、プレアカだといきなりBanされないだろうしってことで、ちょっと打算的ですが、他の人はもっと高潔だと思います。
2008年05月14日
サービス悪いよ
http://blog.secondlife.com/2008/05/09/second-life-grid-availability-in-april/#more-1978
SLのサービスレベルに関するレポートが明らかになり、4月は63万時間が無駄になったことが分かりました。これはUser Hour と呼ばれる個々のユーザーがログインしていた時間の総和で、日本語では「延べ時間」っていうように考えればいいんですね。つまり63万人が1時間入れなかったとか、7万人が9時間にわたりログインできなかったとかいう感じになります。全体を100%と考えると、約2%強の資源が未利用に終わったんですね。(え?止まっていたから電気代分は儲かったはずだって?そうかも。)
どうしてそんなことが分かるのかというと、グラフにあるように落ち込んだ部分の面積を考えると、多分グリッドシステムのダウン(Outage)がなければこの部分は使われていたはずという仮定です。で、このグラフなんだけど、こんなもの出してくるなんて、なんかやるせなくなってきます。
だって、縦軸も横軸も名前も無いし、数字も目盛りもないですよ。犬が電信柱にオシッコするとこんな恰好の模様がつきますけど、それとどう違うのか説明できないでしょ。やっぱこの辺の人材が不足してます、リンデンラボは。まあ、直感的に縦軸はログイン人数を示していて、横軸は時間の経過を表しているのだろうと分かりはしますが……。
原因分析もしてますが、それぞれの原因のインパクトが示されていないので、思いついたのはこんなものよというのに等しいですね。内容は大体こういうこと。
(1) グリッド間ネットワークの喪失
4/5にはほとんどすべてのグリッド間のコネクションが失われました。これはメインのネットワークプロバイダーのラインの断線あるいは故障ですね。遅いのと下手糞なのが原因だとリンデンラボは評価してます。次にやや小規模ですが、4/25にも同様に接続が失われました。リンデンラボはプロバイダーの幹部とともに原因究明にあたりました。
(2) 中央データーベースのバグによるクラッシュ
いままで気がついていなかったバグがあって(当たり前ですね)、そこがボトルネックになってしまったとか。将来ここを取り除くのが最緊急課題だそうです。何言ってんのかわかりませんね。
(3) 資産格納部分のクラッシュ
専門家でないので分かりませんが、アバターとかInventory の情報が取れなくなったということではないでしょうか?これは12月と1月に起きていて、業者は修理済みと報告してましたが、また起きたということです。原因は調査中です。
(4) データセンターと一時的なデーターサービスの中断
サンフランシスコにあるデータセンターが二日間にわたって断続的にサービスを供給しなかったということです。Power Cut であって Power Failure でないので、停電というよりも、メンテかなんかのために意図的に止めたということでしょう。今度でサービスの止め方については「お勉強しました」って言ってます。
今回データーベースのクラッシュを原因とするものとしては1.4万時間が無駄になったけど、去年の8月の5.3万時間に比べればましだとか。最後に「優秀で頭のいい人材をどんどん雇います」って書いてありますね。
さて、こんなにサービスレベルが低下してしまうと、飽きれて止めてしまう人も出てくるんじゃないのかというお話は次回です。
2008年05月13日
キャンプ消滅?
かなり以前にトラフィックというかパーセル(土地)の人気度の測定方法が変更されるでしょうという記事を書きましたが、いよいよ本格化しそうですね。以前から現在のシステムは本当の人気を反映しているものでないという指摘はありました。
トラフィックが何十万というところを訪れても誰もいないとか、ちっとも面白くないなんてことも多かったですね。それは大抵の場合キャンプ施設が沢山設けられていて、人為的にトラフィックを底上げしているんです。これは誰でもすぐ気がつきますね。でも一応の目安としては便利だったし、検索なんかで重宝してました。トラフィックが極端に少ないところは確かに面白くないところでしたね。
トラフィックというのは単にその土地やお店を訪れた人の数でもなくて、滞留時間でもなく、その二つのファクターを組み合わせた算式で出していたんですが、その式は不明でした。私は最近のブログのこの記事は読み落としていて、昨日Danboさんに教えてもらいました。詳しくはこちら。
http://blog.secondlife.com/2008/04/28/second-life-showcase-popular-places-and-the-future-of-traffic/
今回、より現実の人気度や面白さに対応した評価システムに変るらしいけど、まだ完成ではないらしくて、この2,3週間でテストして最終的には7週間くらい掛けて決定するみたいです。その間一般から意見を求めようとしているのは、リンデンラボとしては珍しいですね。いきなりこう決めたからというのが多かったので。まあ、リンデンの利害に直接関係ないときには、こういった寛容さを示すことができるということでしょうか?
利用者として私は専ら行く先は検索で決めていたんですが、公式ページのShowcaseを見て決めるという方法もありますね。細かいアイテムの情報まで分かるのは検索だし、一覧性も高いけど、質的なものはShowcaseかもしれない。どっちにしても行くしかないんだけど。
今回は量より質を重視でいくといってますが、どうするんでしょうね?質重視でも私のお店や作品はかなりニッチの部類だから、永久にトラフィックとか評価のリストには登場しないと思いますけど。日本人向けだし。私にはあまり関係ないかな?ま、新しいものに触れるとか、お買い物のときは便利でしょうけどね。新しいシステムの調子をつかんで、うまく利用するにはそれなりに時間が掛かるでしょう。
関係ないけど、検索ではSIMの名前で誤魔化されるというのはありますね。何とかパラダイスとか究極の何とかというので行ってみたら、半分作りかけみたいなとこだったとかね。いまよくもの作りしているAzitoSIM は検索上は「JOB」という名前なので、外国人がよく来ます。フランス語話す人か、なんとなく韓国人という人が多いですね。SIMにいるのが私一人というときも多いし、名前がSophieeなのでフランス人は喜んでフランス語で話掛けてくれるんですが、私は英語しか駄目なので悲しい結末に。多分私が一番の被害者で、いつも「ここは仕事を与えるところではなくて、自分で見つけるところよ」と繰り返しています。
JOBって名前つけたら仕事があるのかと思って外国人が来るのは当たり前ですね。RLの東京工業大学がMITの真似して、TIT(この単語は女性の前では絶対言っては駄目!一遍に軽蔑されて回復不能です。)って略称付けて外国で失笑を買っているのと同じように、土地や店の名前つける場合も外国から見た場合を考えておかないと、せっかくの評価システムや検索システムも効果半減になっちゃうかも。
最後になりましたが、もし今までのアバターの人数や滞在数に関係のないカウント方式になると、キャンプというものはなくなってしまうでしょうね。土地やビジネスのオーナーはニーズはあるので別の方法でお金を使って評価を高めようとするでしょうから、また新しいやり方を編み出すかもしれないけど。少なくとも従来の座ったり踊ったりしたままでお金もらえるというのは激減して、キャンパーは失職することになります。でも、SLの経済のかなりの部分はこれなんだから、そんな極端にすると、益々辞めてしまう人が増えるかも?今のSL経済にしめるキャンプの割合って、誰か知ってませんか?
タグ :キャンプ
2008年05月12日
もの作りこの頃
最近「蚊遣り豚」作りました。陶器の蚊取り線香立てといった方が分かり易いかも。かなりリアルに出来たので満足なんですが、私も昔と随分変ったなっていう思いがしました。去年の夏ごろSL始めたんですが、その頃は単なるRLの再現は下らないと思っていました。例えばピサの斜塔をRLそっくりに製作したとして、それが何の意味があるのっていうことね。本物にかなうわけないんだし。
戦艦大和、それがどうした、なんて言ってたんだけど。作る側に回ってみると、色々クリアすべき課題があってそれなりに面白いし、達成感があるわけ。だからRLの何かに思い入れが強い人がいて、それを自分の手で表現するとか、他の人と感動を共有できるとかいうのは意味があるわねって、思い直したんです。
SLっていう名前自体RLの存在が前提になっているし、RLにないものを作ったり、やったりするのは簡単ではありません。仮にそういうことをしても違和感があったり、周囲に受け入れられないことが断然多いでしょう。だからそういう全くの新しい存在や行動を生み出していくというのは純粋な芸術活動みたいなもので、誰にでもできるというものではないのね。かといって誰にできるのか、何ができるのかは最初から分かっているわけでもないので、才能のある人も無い人もチャレンジしてみるしかないんです。
この間RLのJR溝の口の駅前で演歌を唄っている少年がいたけど、どんなに上手でも真似なんですね。でも私の現在つくっているものも全部RLの真似です。だから、どこが違うのかって考えるとだんだん分からなくなっちゃう。
とことん真似をしたものはそのこと自体は凄いと思うけど、その作品やパフォーマンスはすぐに飽きられてしまいます。RLからコンセプトを借用してきて、自分なりに作ったものは結構工夫の余地もあって、面白いものになります。「蚊遣り豚」はどうもRLを意識しすぎて面白みが少ないものになったのかも。ま、夏の風物としてのスモールアイテムで、浴衣や団扇や縁台、花火なんかとセットで使ってもらえるといいんです。
http://slurl.com/secondlife/JOB/182/128/48
4月に借りたAzitoっていうSIMの中層階が昭和レトロで統一されているので、その街並みに合うものを作ろうとすると、みんなRLの真似になってしまいます。でもその偽物の持つ味が不思議な懐かしさや哀愁を感じさせるんですね。そういうものを作っているのは過去にどっぷり浸かってしまっているという一方で、自分が持っていなかった様々なSLの技術の獲得や応用にチャレンジしているという面もあります。不思議な感覚。私たちには挑戦と癒やし、高揚感と安心感の両方が必要なんですね。
タグ :ものづくり
2008年05月09日
子供達を守れ?
5月6日付けのChicagoTribune紙のニュースですが、イリノイ州の第10区代表の下院議員でMark Kirkという人がいます。この政治家がややこしいことを言い出しています。
「SLでは子供達が性的に付け込まれ、あるいは利用される恐れがあるので、そのことを消費者に対し警告すべきだ。」っていうレターを連邦取引委員会に提出したそうです。彼のウェブサイトはこちら。
http://www.house.gov/apps/list/hearing/il10_kirk/Second_Life_could_sexually_exploit_children.html
イリノイ州の第10区ってシカゴの北で、ミシガン湖沿いにある風光明媚な土地柄で、私も住んでたことあります。大企業の元会長なんて人がゴロゴロいて、ジョギングなんかしてるので、車運転したりするのは危険です。事故のときの賠償金がね。ゴルフ場とか一杯ある緑の多いところですね。多分アメリカでも住民所得が最も高い地域の一つでしょう。
この政治家が言ってるのは、何でも10歳の子供がセカンドライフに大人だと言って登録することができたので、危険だということなんです。はいはい、10歳の子供は嘘をつけば危険なことは何でも出来ちゃいますよ。別にSLでなくても、新聞や雑誌の読者としても、ネットで有害サイトにも幾らでもアクセスできちゃいます。要するに政治家特有の注目を浴びるためのプロパガンダの一つですね。彼の得意分野は教育とか青少年の健全育成のようです。ちょうど孫のいる引退した高所得者層にアッピールするのが目的ね。
こんな思惑は別にしても、現在SLでは子供への悪影響を防ぐために、どうやって年齢を認証させるのかが問題になっています。結論から言うとそんなシステム作っても幾らでも騙すことはできるし、入らないからといって社会の色んな害毒から守られることにはなりませんね。子供でなくても夜中にウロウロしていたり、紛争地域に観光に行ったりしたらトラブルに巻き込まれるのは当たり前だわ。
これとは別にリンデンラボのPhillip Rosedale会長は4月1日に下院の通信インターネット小委員会に呼ばれてオンライン仮想世界について頭の固いおじさんやおばさんにお話をしてあげたそうです。RLもますますSLに対する関心を高めてきているようですね。ポジティブにもネガティブにも。
2008年05月08日
謎のつづき
http://blog.secondlife.com/category/economy/
このリンデンの公式ブログの記事、昨年の第四四半期から今年の第一四半期にかけてSLの経済は15%も成長しているという記事ですが、例によって沢山の反論が寄せられています。
全く嘘だというものから、嘘ではないにしても事実が隠してあるので、結局誤解を与えるものだというものまで色々。また、中でビジネスをやっている人からは、実際には売上げはかなり落ちていて、幾つかある店舗も集約して規模縮小に追い込まれているというのも2件ほどありました。
その中に「Lindexの数字が伸びているのは銀行等の金融機関を禁止にしたからで、別に経済自体が伸びているわけではない。」という主張もありました。ちょっと私が昨日書いた、「しょっちゅうダウンしてるとコンカレントなログイン数は増えるし、ログイン総時間も増える。」というのに似てますね。
でも、こうやって他人の書いた批判を呼んでいると、「別に数字の裏づけがあるわけじゃなくて、そういうことも有り得るという思いつきでしょ。」って突っ込み入れたくなるんですが、私の主張も同様に事実に基づいたマグニチュードが押さえてあるわけではないです。
全部で投稿は120件くらいあって、その中にリンデンラボのメンバーのものを見つけましたよ。確かこの人そうですよね。ネットで検索すると、Jessica Lindenって大学の女子野球の選手と、中絶自由化の闘士と2人ほどいましたが、両方とも違うわね。
Jessica
「物事を一歩下がって見る必要があると思うわ。リンデンラボはSLで今までにない何かをやろうとしているの。バグがあって嫌んなっちゃうのは確かね。でも、私は週に80時間もログインしていて、これが唯一の私の収入源なんだから、何か問題があったらすぐ解るわ。信じて頂戴。
でもこの種の初めてのプロダクトを使って新しい世界に分け入って行く人は誰でも障害にぶつかって頭にくるものよ。他のどの会社がこのレベルのプロダクトとサービスを供給できているかしら?聞いているところでは、雨後の筍のように出てきた類似の3D・SNSサービスでは、当面ヘアも付けられないし、土地の売り買いもできないし、現在SLが提供しているものの一部分だってあなた方に与えられないのよ。
SLはここまで7年も掛かって、何百万人ものユーザーと一緒に努力してこのレベルに達したの。だから今SLを辞めて他のSNSを始めるということは、それを捨ててゼロから始めるということなの。他のSNSが登録者が6万人にもなって、コードを改良しようとすると欠陥が出てくること請け合いだわ。でもSLでは良く知られた、既に確立された環境のなかで、トラブル処理のマンパワー投入のための経済的なバックグラウンドが存在している。
SLの経済はRLの経済と同じようにアップダウンします。私たちにできることはここに座って議論したり、不平を言ったりするだけだけど、何の役にも立たないわね。必要なのはリンデンラボを助けて、経済を活性化して成長させる共同体的な動きなの。そして彼らはパイオニアであり、やれることをやっていると認めて、我慢強く見守ることね。展望と関心を持って、責任とイニシアチブを忘れずにいきましょう。」
Jessicaが一般人であることを祈りましょう。もしリンデンラボの社員で、こんなこと書かれちゃうと逆に心配になっちゃう。西部開拓時代には確かにこんな風にみんなを勇気付けるリーダーがいたんだろうと思うけど……
2008年05月07日
最近の謎
昨日も書いたけど、SLの経済統計見てて釈然としないものが残ります。色んな指標は右肩上がりで結構なんだけど、過去何日かのログイン人数が減っていることとの整合性はどこにあるんでしょうか?今日発表された6日付けの統計では、直近のログインは増えているけど、過去60日間は120万人ちょっとということで微減しています。
統計って結果を数字で表現したものだから、原因まで遡るのは別の作業ですよね。例えば統計ではコンカレントなログイン人数、これはある瞬間に同時に接続しているアカウントの数なんだけど、どんどん増えてます。
楽観的な人はSLは益々ご隆盛ですばらしい、なんて言うんでしょうけど、これを覆すのは簡単。だって最近長時間のOutage(ダウンタイム)ありましたよね。そうすると復旧するとみんな一斉にログインするわけだから、瞬間的なコンカレントなログイン数は増えるのは当たり前です。また、細かく言うと例えばログインに障害が頻繁に出れば、インしたらずっと接続しておけばいいんだと考えますね誰でも。中に入っている人は大丈夫なわけだから。そうすると実際にダウンはしてなくても、ログインしっぱなしの人が増えるし、ついでにキャンプでもやっておこうと思うわけ。それで取引数は増えますね。総ログイン時間も増えてしまう。
あまりトラブルが多いと、呆れられて定着率が落ちると思うけど、何もトラブルないより、そこそこあった方がこのように統計数字は上がるでしょうね。
土地取引も、最近土地の値段を下げたし、Openspaceということで小分けしたから取引自体は増えるでしょう。RLの土地バブルが崩壊した国の人に、「SLではまだ儲かる」なんて煽りを入れれば、管理された見かけ資本主義が大好きな人たちはRLからSLに不動産投機の軸足を移すかもしれない。「オリンピックの次はSLだ!」なんて。まだ、それは起きていないけど、起きると大変なことになります。
というように、統計数字から実態を探るのは限界があります。体温測っただけで病気の診断をするみたいなものね。本当はリンデンラボに分析したものを教えて欲しいんだけど、まあ私たちのような土地の付属物の好奇心を満たすというのは、彼らにとっては最低のプライオリティの部類なんでしょうね。
ついでに言うと、この間の土地の初期費用の50%値下げによって、どういう人が損したのかしら?一般のSIMオーナーは損したのは間違いないけど、Anshe Chen Holdingsとかの大規模不動産業者はどうだったんでしょう?この会社はリンデンラボとも関係濃厚でいわばインサイダーだから、予め教えてもらっていたのかしら?教えてもらっていたとしたら問題だし、教えてもらっていなくても問題ですね。いきなり何億円も資産価値下がったわけだから?
潜在的でも損害が大きくなると、商売を長く続けることで損失を補うしかなくなるので、なかなか抜けられなくなりますね。MagSLはどうだったのかしら?聞いても教えてもらえないと思うけど。この間重役さんにSL内で会ったら、凄く機嫌悪かったですね。土地の仕入れ価格が下がっていいというものではなくて、今後買う予定だった土地の予約料とか払ってるわけだから、踏んだり蹴ったりっていうことになるわ。小規模に安い賃貸料で不動産業を始めようという人も増えてくるでしょうね。
2008年05月06日
最近の経済統計
連休ということで更新サボってました。というか、もの作りに熱中していて、リンデンラボとかSL全体に対する関心が下がってしまったのかな?久しぶりでSLの経済統計見てみました。一言で言うと好調です。すべての指標がアップしているみたい。ただ、人口統計の最近ログイン人数が引き続き落ちてますね。
これは5月3日時点
Population
Residents Logged-In During Last 7 Days 435,104
Residents Logged-In During Last 14 Days 580,549
Residents Logged-In During Last 30 Days 799,169
Residents Logged-In During Last 60 Days 1,216,812
Total Residents 13,508,028
それから3ヶ月前
Population Feb.3 2008
Residents Logged-In During Last 7 Days 494,331
Residents Logged-In During Last 14 Days 653,592
Residents Logged-In During Last 30 Days 929,160
Residents Logged-In During Last 60 Days 1,365,053
Total Residents 12,312,718
そして半年前です。
Residents Logged-In During Last 7 Days 477,555
Residents Logged-In During Last 14 Days 637,376
Residents Logged-In During Last 30 Days 936,149
Residents Logged-In During Last 60 Days 1,508,227
Total Residents 11,352,010 (2007年11月末)
Total Residents っていうのは登録アカウント数ですから、実際には10%以下の人しか稼動してないんですね。問題は過去60日以内のログイン人数(アカウント数)ですね、これは一貫して下がってきてます。
半年前と比較すると約20%減。
不思議なのは、こんなに稼動が下がっていても、リンデンラボの公式統計では次のすべての指標がアップしているんです。
①ユーザー間取引(LD$ベース)
②月別総ログイン時間
③ピーク時の同時ログイン人数
④リンデックス取引量
⑤住人所有土地面積
実際のグラフはこちらで見られます。
http://secondlife.com/whatis/economy-graphs.php
ログインアカウント数が減っているのに、ピーク時の人数や総ログイン時間が増えているというのは不思議ですね。理屈で言うとログインした人が長い時間を使っているということになります。ヘビーユーザーが増えているというのが好意的な見方、私のようにひねくれた見方が好きな人は、キャンプ専用アカウントが増えているのかって考えます。
新しいビューワーになって複数アカウントの同時出現はできなくなったと思っていましたが、何事にも裏テクがあるもので、その方法では4人くらいまでいけます。どんな方法?はい、頭使って考えましょう。誰でもできます。
土地の数字は私は放棄されて、存在しなくなっているものも含まれているのではと疑っています。先日初期費用(セットアップ費用)が半額に値下げされたり、Openspace という小分け販売に踏み切ったので、これが統計的には攪乱要因ですね。小さな土地でも「一つ売れた」というカウントにはなります。
ログイン人口だけはどんどん減るのに土地だけは広くなっていくと、過疎化が進むということになります。確かに過疎化してます。一日あたりの立ち入り人数が0または1,2人というSIMがたくさんあります。そんな土地持ってても仕方ないですね。本当に知りたい数字というのは発表されてないし、1万何千もあるSIMをすべて調べるわけにもいかないので、真相は謎です。
2008年05月02日
何が面白い?
最近はスクリプトを弄って自分の思うような効果を出せるようになってきた私です。もちろん、ゼロから作れとなると出来ませんね。やっているのは既存のシャワーとか、色の変更とか、回転といった基本的なサンプルをブログや教科書から貰ってきては、パラメーターを変えたり、命令文を追加・削減して実地に動かしながら作っていくという方法です。
だから問題なく動いていても、プロのスクリプターからみればとっても変なスクリプトになっているはずです。なくてもいい命令が入っているけど、それは実行されない形になっているとか、すごく遠回りしてるとか。やっているうちにだんだんと意味は分かってきましたが、自己流であることには変りないです。
スクリプトを売っているところもあってそれも参考になりますね。オブジェクトみたいにフリーで配っているものもあります。そのなかには時々間違っていて動かないものもあります。まあ、間違いが分かるというのも技術のうちですから、手直しして動くようになるとちょっと自信ついたりして。
このあいだ外国人の人が突然店頭に現れて、「SLなんかやってて何が面白い?」って言ってましたが、その人の発言と彼の「新人」というスタンスの整合性は別にして、最近は面白さが分かってきたように思います。
SLには色んな楽しさがあって、それを個々の人が自分なりに追求できるのはいいですね。私の場合は最初にこんなものあったらいいなとか、こういう風にすれば新しいものができるんじゃないかっていう着想が出発点です。で、それが出来て動いているところをイメージするわけね。
例えばレトロの郵便ポストを作ろうと思ったとして、形だけまねるのは比較的簡単です。でも、それが他の人から見ても面白いものになるとか、RLでは出来ない動きや効果を見せてくれるというためには具体的なイメージが必要ですね。私の場合はどこかをクリックすると沢山の手紙のパーティクルが現れて青空に消えていくとか、ポストの下のフタを空けるとお札がどっさり出てくるとか。そんなことを考えます。
で、面白いのはここからです。イメージ通りのものを作るためにはオブジェクト、テクスチャー、スクリプトの面でいろんなハードルが待ち構えています。それはプロから見れば意味のないことであっても、私から見れば大きなチャレンジなんです。試行錯誤してそこをブレイクしていくところが面白いんですね。そしてそれを他の人も認めて、感動してくれれば喜びはさらに大きなものになります。
この二日ほどはお客さんのリクエストで「エアコンの室外機」に挑戦していて80%は出来ましたが、私としてはブレークスルーの連続でした。ただの四角い箱にエアコンの写真貼るだけだと馬鹿みたいです。だから自分でスペックを決めて無理やり挑戦する形に持っていったんです。詳しいお話はもう一つのブログを見てね。
http://sexybrondegirls20070910.slmame.com/
また、出来た作品を売るということは、客観的にどれ位の意味があったかを検証することにもなります。店頭やブログでどうやってプロモーションするのかを考えるのも楽しいです。
だからSLの面白さって色々あるけど、わたし的には今はRLと同じように、出来ないことにチャレンジしてそれを成功させること、昨日まではとても無理だったことが今日は平気でできてるようになることですね。
だから、みんなも人の作ったものに感心してるだけじゃなくて、自分でどんどん挑戦して欲しいです。「やれば出来る!」のがSLです。Your World,Your Imagination.なんです。