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Sophiee Winkler
Sophiee Winkler
2007年6月生まれ。MagSLの原宿に住んでて、HARAJUKU PLACE というお店をやってます。景観商品とか小物が中心です。最近はスキンとシェイプに凝っています。
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2009年10月30日

リンデンへの挑戦(2)



昨日の記事はMassivelyですが、Cache云々のところがよく分からなかったので、Alphabvill Heraldを見てみたら、やはり同じテーマの記事が載っていました。大量の盗品のCasheがBurning Lifeに置いてあって、誰でも貰い放題になっていたということですね。
で、ここでもリンデンラボは無力なのかその気がないのかって疑問を呈されてますが、問題はCasheのところ。

「どうしてこういうことが可能なのか?Shopping Cart Discoのお話では、盗品はオリジナルのクリエーターの名前や情報が残っていて、かつ譲渡可になっている。そして多くのアイテムが空箱を含んでいて、いかにも悪用して頂戴という恰好になっている。ということで犯人探しが始まるわけだ。

盗品のCasheが入っていた箱はDamen Haxによって作られたもので、彼は長年のSL住民であり、Open Sourceの提唱者でもある。

Heraldがコンタクトした際には彼は嫌疑を否定して、彼には敵が何人かいて彼らがHaxを陥れようとしたのだと語った。」

CasheというのはPCやネットワークの情報伝達の経路において、良く使われる情報や引っ張り出すのに時間の掛かる情報を一時メモリーに貯めておいて、頻繁な要求に迅速に応えるためのものです。いわば作り置きの仮想ハンバーガーみたいなものですね。だからここの情報を取られてしまうと、結局情報を盗まれたことになるのでしょうか?

Shopping Cart Discoのお話というのはこっちで見れます。

http://shoppingcartdisco.com/?p=5484

以下はHeraldのPixeleen MistralのDamen Haxに対するインタビューの記録です。

Pixceleen Mistral:「さて、貴方の名前が取り沙汰されていますが?」
Damen Hax:   「イカれた奴らの仕業だろう、最近は何が起きても不思議はないさ。」

PM:「いったいどういうことが起きたんだと思いますか?」
DH:「どう転んでも俺のファンのやったことだ。俺はOpen Source Resourceのクリエーターで、もう何年にも渡って無料でOpen Source のコンテントをリリースしてきたんだが、真実に対するアプローチは厳格だ。だからそれによって両極端なファンが生まれる。」
(ソフィー注:自作のコンテントのみをリリースすることに対し賛成する者と何でもありの行為をする者からの反感)

DM:「俺は窃盗に対しては強く反対してきたし、去年はフリーの品々を配るのを止めて、人々が俺のアイテムを勝手に売るのを防ぐための方法を考えてたんだ。」

PM:「では、誰かが貴方の名前の入った容れものを使って、パーミッションを変えて、金が入ってくるようにしたんですね?」
DM:「俺はSLでは一杯土地を持っていて、俺の作ったものを人にやるために何かをしなきゃいけない理由なんてないよ。(人のものを盗んで配るなんて)そんなことをやるのは馬鹿だけだ。」

PM:「昨今では、修正可で何かをリリースするということは、貴方が望みもしない容れものにそれを入れられて、貴方の名前を付けられてしまうということになるという認識が一般的です。」
DM:「俺はいつでもリンデンラボは俺が主張していることをよく検討することができると言っているんだ。俺は俺の名前を聞いて寄ってくるハッカーみたいなことをやりたい奴らを教育して楽しんでいるんだ。一度なんか、奴らはおれを泥棒呼ばわりするTシャツを配ったりしてたな。こういうのをなんとか出来ると思うか?」

最後にPixeleenは全く私が感じたのと同じことを書いていました。

Whomever responsible for the big box of pirated content has been busy.

これは表の意味は「他の名前を取り沙汰されている人達はみんな忙しくてインタビューできなかった。」という意味ですが、次の様に裏読みすることも可能なのです。

「今まで盗品に絡んで名前の出てくる人はみんなややこしい性格だ。」

本当にそう思いますね。何が言いたいのか分かったような分からないような受け答えで、ヨーダより理解不能です。

でもCasheってどんな風な恰好をしてて、どうやって認識されるんでしょうね?やっぱりもらってこないとだめかしら?
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:05Comments(2)ビジネス

2009年10月29日

リンデンへの挑戦



今やっているBurning Life、一度行ったことあるけどよく分からない催しです。要するに沢山の人を集めるリンデンラボ主催のポップ・アートのショーケースでありパーティなんですが。

今ここで他のクリエーターの作品の違法コピーが配られて問題になっています。例のKevin Alderman、SLの名前ではStroker Serpentineといって、アダルト用ベッドを販売していてそのコピーライトが侵害されたことにはリンデンラボに責任があるといって、RLで裁判を起こしている人ですが、この人の最近の作品までコピーされていたのです。

何でも名前しか判らないアバターがコピーしたアイテムのCacheを置いていったそうで、ここから唯で手に入るのだとか。これはリンデンラボの責任とはいえませんね。

この事実からAldermanは「このようにリンデンラボは自分が主催する催しでだって、コピーライとを保護するという措置をとっていない。」と主張することもできるし、リンデンラボも、「このようなやり方を防ぐことは出来ないし、そもそもそんなものが盗られたのは本来の権利者の側にだって甘さはある。」と言えるのかもしれない。

リンデンラボはコンテントそのものをブラックリストにのせてBanしてしまうということができます。私も一年以上前にそれとは知らずに違法にコピーされたスカルプを買って来て、それを自分の製品に組み込んで売ってしまったことがありました。でもある日リンデンのContent Banによって私のInventoryからその違法アイテムは消去され、また地上にRezしておいたものも消えていました。

もっとも、私が商品に組み込んだものは親プリムにしていなかったために、そのBanを免れ、そのままになっています。もちろん私にはお咎め無し。お金も返って来なかったけどね。

私は分かっている範囲で買った人に作り直したものを送付して、問題商品を削除するようにお願いしました。問題のアイテムはただの一本の柱です。自分で作れるのに、調度いい長さと形でフルパーミッションだったので使ってしまったのですね。そもそもそのために買ったものだったんだし。

これと似たようなことが今回起きたのだと思います。だからリンデンがすべてのアイテムをできるかどうかは別にして、手に入れたブラックリスト品と並べて見比べない限り、判らないでしょうし、絶対の確証は得られないでしょう。

オリジナルと同じものが作られているので、ブラックリストによるBanがリンデンにより掛けられていたとしても、問題アイテムはそれをすり抜けてしまったのでした。

つまりコピーしたものをそのまま売るのではなくて、そっくりに作り直して売ったり配ったりすると言うことなんでしょうね。それをどうやって検知して判定して取り締まるのか?リンデンにとっての新たな挑戦というわけです。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:56Comments(1)ビジネス

2009年10月28日

規制への反応



Third PartyのつくるViewerに対する規制について、Alphaville Heraldに寄せられた読者の意見を幾つか紹介しておきましょう。

BamBam
「コンテンツをコピーするのとデータを勝手に集めるのが問題なのはわかるけど、チャットを暗号化するのもいけないというのはおかしいと思う。こういわれるとリンデンがチャットをあれこれ分析していて、それができなくなるのは困ると言っているように聞こえてしまう。

僕はリンデンが気味の悪い権力欲に酔いしれているように思う。外部のチャットツールまでSLのクライアント内では許されないなんて言い出さないか?僕の仮想セックスがどれくらい凄いものか知りたいのかな?

みんな、SLは目の覚めるような面白さを失い始めたんだと思わない?これは論争の泥沼にはまることになるね。各々が同じ商品を売っていて、他の誰かが自分のものと同じものを売ることについて非難の大声を上げてるっていう状態なの、今は?リンデンラボはSLをうまくコントロールできなくなっているってことなの?

ちょっと前にリンデンはサーバーコードをリリースしようとしているって聞いたことあるけど、あれはどうなったのかな?

Lindexからキャッシュを引き出した方がいいよ。そうしないとどうにかしてそれを消してしまうことを彼等は考え付くからね。遅かれ早かれそうなるんだ。それはみんなも分かっているよね。」

(ソフィー注:ボディローションとティッシュペーパーに関するお下品な表現がありましたのでその部分を割愛させて戴きました。)

SusanC
「人々にコンテントをコピーさせるようなViewereは彼等は好きじゃないってことと、DRMを押し付けようとしていて、それは逃れられないものだってことも理解できるわ。それはリンデンにとって結局は後ろ向きなものだけどね。

でも、チャットの暗号化を問題にするなんて驚き。SLのユーザーはお互いにリンデンがモニターできない色んな方法で会話できるでしょ。例えばメールアドレスを交換してEメールで話すとかね。」

Senban Babii
「僕はSLのなかでYahoo Messengerで友達と話していることが多いけどね。リンデンラボが心配なのはSLのなかで僕達が話している内容よりも、僕達が『彼等のシステムで』話していることなんだね。それによって何か責任がかかってくるかもしれないから。児童虐待をIMを使ってやっている場合を想像すればいい。もしIMが暗号化されれば、リンデンにはネットワークがそんな風に使われていることが分からなくなるからね。

こう言ったからといって、僕がこの規制を支持しているというわけではない。僕はただリンデンラボが自分自身を守るためにこんなことを言い出したっていう可能性を指摘したかったんだ。

明らかなことだが、もしRLの児童虐待のグループがSLをコミュニケーションの手段に使っているかどうかの捜査が行われたとしたら、リンデンラボは抜き差しならないところに追い込まれたことに気がつくだろう。だから、ユーザーのプライバシーと犯罪捜査における通信調査の必要性の間に合理的な妥協点を見つけなきゃいけないことになる。

今回の措置は、なぜ誰かがSLにおけるコミュニケーションすら暗号化したいと思うのか、それは犯罪行為を隠そうとしているとは限らないけれども、そんなことが必要なのかという問題を提起した。

例えばビジネスにおいては暗号化することは立派な合法的理由になるし、ビジネスユーザーにとっては通信が暗号化できるかどうかはSLのプラットフォームを使うかどうかを考える上で一つの要素になるかもしれない。

したがって、リンデンラボは法的捜査に備えてユーザーがエスクロー・エージェントに鍵を提出する形で、暗号化を認めることを検討すべきだろう。

本件については他にもいろいろ問題はあると思うけど、すべてはどこで妥協するかの問題だと思う、でしょ?」


(ソフィー注:エスクローというのはお互いに信用できない当事者のために第三者にそれぞれ商品や代金、鍵などを預託して条件が満たされればエージェントが責任を持って相手にそれらを渡すという仕組みです。)


Neo Citizen
「チャットを暗号化するクライアントなんて持ちたいと思わないから、リンデンの措置は理解できるし、権力に酔いしれているとも思わないわ。彼等はモニターして彼らのサービスをコントロールする権利があるのよ。実際それは必要だわ。

Emerald Viewerの機能のリストを見ると、チャットの暗号化が唯一リンデンが問題としている点だと思う。その他にはユーザーが検知されたくないときに、リンデンのスタッフがSim内にいるかどうかを検知することができるという点も問題かも。

Emeraldがこれらの機能を取り去ったとしたら、文句は出るだろうけど、それだけのことね。

私にはリンデンが指摘している『はっきり明らかにしないでユーザーデータを収集する』という意味がわかりません。(クライアントのユーザーがそれに加えて他の人の)IPアドレスやRLの名前や電話番号やら何やらを手に入れられるというのでなければ意味はないと思う。他の何であれ、リンデンラボはもうやっていることなんですけどね。誰かリンデンの言っていることの意味がわかるかしら?」  

Posted by Sophiee Winkler at 14:40Comments(0)

2009年10月27日

私はBotです宣言



リンデンラボはウェブベースのアカウント情報欄に新しい項目を作ったようです。これはScripted Agent という項目が設けられて、人間に操作されているのか、スクリプトで機械的に動かされているかを明らかにするというもので、別の言い方をすれば、「これはBotとして使いますよ」と宣言できるというものです。Viewerではなく、ウェブのSLのアカウントログインした後の画面です。もう数日前のことなのですね。

どうやら今年の3月から4月に掛けて、このブログでブロガーのProkofy Nevaがリンデンラボの幹部に「外から見てBotsだって判るようにしてもらえないか?技術的にはできるはずだ。」と主張していたのが今頃になって実現しようとしているのです。

Nevaの主張は「BotsはRegion、ひいてはGrid全体に余計な負荷を掛けているし、ユーザーのアバターがミニマップ上で緑のマークが集積しているところに飛んでいってBotsだと確認するのに無駄な時間を使ったり、余計な買い物をしてしまう。」ということでした。

これに対してリンデンラボ側はBotsの取締りにはあまり熱心ではなく、むしろBotsが増殖する原因になっているTrafficの数値の公表を止めてしまおうかという意見の方が優勢だったのです。逆にNevaはこれには大反対でしたね。

Andrew Lindenはどちらかというと、Botsをどうやって検出するかについて技術的な興味をそそられて、その後研究していたようです。アバターの動作研究などからBots判定ができないかということでした。リンデンの当時の考え方や詳しい遣り取りを知りたい方はこちらから何日分かの記事を読めば判ります。
http://sexyblondegirls0912.slmame.com/e538311.html

宣言することに何のメリットがあるかわかりませんが、リンデンとしてはそのようなアカウントは将来Trafficの計算から除外することが可能になるわけですね。ところがそれではTrafficの計算を正しい姿にすることに何のメリットがあるのかということになると、これは少々ややこしい話で、且つまた、想像の域を超えません。

このことについて、MassivelyのTateru Ninoは「今この時期にこれをやって何の意味があるのか?」と疑問を呈していますが、今からやらないと将来やりたいと思ったときには遅すぎるのではないでしょうか?当面はMustでなくて、二義的なアカウントであると選択的に宣言するだけだから、その割合を押さえても意味はないかもしれないと考えたりします。

しかし、リンデンラボが本気になれば現在の登録アカウントのうち、何がメインのアカウント(アバター)で何が別アカで、何がBotsなのかはわかるはずです。それはアカウントが使用しているPCのIPアドレスとアカウント毎のログイン時間を並べていって、またアカウントの位置の移動等をよく睨めばおのずと判りますね。

でも16百万も睨み回すのは疲れるので、今回このような制度を導入してボランティアベースですが、これらのIPアドレスとアカウントとメイン/Botの関係を動態サンプルとして収集しようとしているのではないか?というのが私の想像です。そうすれば、いきなり公表をするのではなくて、まずBot比率等の概略の数値が掴めますね。それからTrafficなりBotsの扱いなりを考えようということではないかと思います。この説の弱いところは、「誰もそんなもの正直に申告するものか?」ということです。

まあ、正しいTrafficが判ればアバターは無駄な移動やショッピングをしなくなるでしょうし、RLのビジネス主体からも信用を得ることができるでしょう。一方で実はSLはBotsが60%だったとか、知られたくないことも分かってしまうのですが。黙っていれば分からない?それはそうです。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:05Comments(0)生活

2009年10月26日

ご注意



読者の方から次のようなメールを戴きました。

「先日から、そらまめでGreenlife Emerald Viewerというviwerが、「胸が揺れる」というだけで1部の話題になっています。

http://modularsystems.sl/index.php

此の辺がいかにも日本人でして、これをなぜ外人が盛んに使わないかというと
セキュリティーが非常に甘いんです。
Vendorsは使うな!が、物を知っている人の常識になっています。
どういうリスクがあるのかは、私は怖くて試せませんが、様々なviwerがあり、それらも悪さをしたり、リスクを伴っているのは周知の事実です。
もう、よろしかったら、Greenlife Emerald Viewerについて、「自己責任で」ということを、そちらのブログで警告していただくことができますでしょうか?
あまりにも手放しで「大歓迎!」という扱いになっていますので、それらを読んでいて不安になります。
余計なお世話かもしれませんが、よろしくお願いいたします。」

う~ん、本当にそうですね。私は実はお金のない別アカで試してみました。まあ、使ったあとはウィルスチェックも必要でしょうね。でも、基本的にはすべてのことはSLでは自分で注意するしかないですね。ということでみなさんも、自己責任でどうぞ。  

Posted by Sophiee Winkler at 13:05Comments(3)ビジネス

2009年10月23日

翠をめぐる戦い



Third Party の優等生だったGreen Life Emerald Viewerだったのですが、今は道を踏み外した嫌疑で、異端審問の場に引きずり出されている乙女といった感があります。まあちょっと遊びすぎたかも。

しかし、今回のリンデンラボによるThird Party のViewerの登録制というか規制についてはユーザーの間でも賛否両論が出ています。いつもリンデンラボの文句ばかり言っているProkofy Nevaは、実はSL大好きの保守派なので、犯罪抑止の観点から規制には賛成しています。もちろん多数派は反対ですね。

これは米国における銃規制の是非をめぐる議論にちょっと似ている感じです。Viewerの新機能を銃ではなくて、身を守る楯とか隠れ蓑というように考えると、規制賛成派は悪用される可能性に着目し、規制反対派は防御の仕組みは欲しいと思うのです。

今回の議論の焦点はEncryption、つまりIMの暗号化なのですね。暗号化によって個人データやRLのビジネスに関する情報等が盗まれる危険性が低下すると考えるか、それを悪用する人がいて一般住民が被害を受けると考えるかの違いです。実際はどちらも起きることは間違いないので、どちらが正しいというのではないと思います。

面白いのはリンデンラボは住民の作ったコンテントやプライバシーの保護のために登録制を施行すると主張しているのですが、実際には私達のIM通信を傍受して私達のプライバシーを侵害してきたのは、誰あろうリンデンそのものだという点ですね。こういうことを抜け抜けと言えるところがコーカサス人というか、欧米人の凄さです。

さて、随分簡単に要約してしまいましたが、Massively の記事への各ブロガーや住民のコメントはさらに細かく、深く、いろいろ考えさせられるものです。それはもう少し分析してから取り上げることにしましょう。

昨日は人数あわせのために変な講演会に動員されたり、明日は出張もあるし、同窓会にも出なくてはならないので忙しいのです。悪しからず。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:08Comments(0)ビジネス

2009年10月22日

いろいろ揺れます



日本を含めた世界のSLコミュニティーがEmerald Viewerの「オッパイ揺れ揺れ機能」で興奮しているまさにこのときに、リンデンラボはみんなの上に冷たい水を注ごうとしています。

10月21にリンデンラボから次のような手紙が開発者であるEmerald LifeにE-mailで送られてきたのです。Alphaville Heraldの記事です。

「親愛なるSL開発者の皆さんへ

リンデンラボを代表して、私はSLプラットフォーム用の代替Viewerの開発者のみなさんの努力に御礼を申し上げたいと思います。私たちはSLの住民に新しい経験をしてもらうために、私たちに関係するすべての開発者が注ぎ込んでいる創造力とハードワークに感謝し、また楽しんでもいるのです。

過去においてはすべてのViewerの開発プロジェクトでみなさんの開発の推進を許しており、それは満足のいくものでした。しかし最近になって、開発された機能のうちの幾つかのものが、コミュニティーのスタンダードやサービス規約とは相容れないものが出てきたと考えています。

それらはチャットを暗号化できる機能やクリエーターの意図を超えたコンテントのコピー機能や、内容を明らかにしないでユーザーデータを収集するような機能を含んでいます。

住民とViewer開発者を助けるために、私たちはViewerの登録システムをつくりつつあります。それは開発者が私たちのガイドラインとサービス規約に適合したViewerを登録できるもので、適合しないものは登録はできません。

私たちはみなさんや他の開発者とともに、Viewer登録のための明確なガイドラインを作りたいと思っています。私たちのゴールは住民のコンテントやプライバシーを守りながら、積極的に開発を継続していくことです。今後2,3週間の後にはわたしたちはあなた方からのフィードバックを組み入れたプロセスについて、コミュニティーや他の開発者と約束を交わすでしょう。あなた方のインプットとガイダンスに期待しています。

もし、腰を落ち着けてお話をしてもらえるならE-mailを気軽に送って下さい。参加を希望する人にとって好都合な時間を設定します。

お時間をありがとう。
Cyn Skyberg 」     

SL経験の長い人はリンデンラボがSLのIMをモニターしているのを知っていますね。それができなくなると、色々支障が出てくるということでしょう。マネーロンダリングとか幼児虐待とか、その他もろもろの違法行為の相談とかをモニターして、第三者からSLが悪の巣窟だとか風俗の退廃などと言われないようにするためですね。

「揺れる」方のことは別に指摘されてないけど、それもあると思うんです。RLのマスコミが喜んで飛びついて来そうな話題だから。好きな人は今のうちにダウンロードしておいた方がいいかも。                       
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:06Comments(0)ビジネス

2009年10月21日

被害者の救済



昨日は「受難の不動産業」なんていう題をつけてしまいましたが、実際に困っているのはホームレスになってしまった住民の方ですね。RLだと破産管財人等という第三者がいて、法律に則って手続きを進めていくのですが、SLには第三者もいなければ、法律もありません。

強いて言うならリンデンラボによる一方的な整理があるだけです。じゃぱらんどと同様のこのようなケースは、まず管理費を払っていないのでリンデンが没収してしまったL$があるとしても、それが住民に返還されることはないでしょう。また、逃げてしまった貸主がいったい誰なのかは、リンデンラボは明らかにしないので、単にSLのなかのアバター名や会社名が分かっているだけで、RLで訴えることもできません。

仮に分かったとしても、個々の住民にとっての損害金額は多寡が知れているので、RLで訴訟まですることはないでしょう。現にじゃぱらんどの経営主体のRLの名前は判明しています(Cube Japan)が、そこがお金を返したという話も聞かないし、訴えられたという話も聞きません。SLの中でも他の不動産業者達は黙して語りません。明らかな詐欺なのですけどね。何とかいうRLの音楽家はどうしてしまったのでしょうか?Cube Japan のサイトでは今でもSLが取り扱い業務の一つに掲げられています。この会社に対して日本のSL関係者は誰も何もクレームしていないのでしょうね。

http://www.cubejapan.com/

何か不法滞在者が犯罪の被害にあっても、加害者を訴えられないみたいな嫌な感じです。こっちの方は別に後ろ暗いところはないのですが。

クリエーターの権利がどうのこうのと綺麗ごとを言うだけでなくて、こういう実際の金銭的な被害をどうやって救済するのか、リンデンラボはあまり考えていないようです。リンデンそのものは当事者じゃないという見解なのでしょう。

でも、こういう部分を曖昧にしたまま、3D仮想世界のすばらしい未来を語ってもらっても、要するにユーザー使い捨てのビジネスモデルなんだなって思ってしまいます。「RLだって詐欺はあるし、悪い奴は一杯いる。」なんていうのは言い訳にもならない志の低いコメントですね。誰かが言いそうなので、予め書いておきます。

その気になれば不動産業を登録制にするとか、予めデポジットを積ませておくとか、払ったお家賃は一旦プールされてそこから毎日支払われていくとか、方法はあると思いますが、それよりも手っ取り早く土地を売って、管理費を取っていくということが優先されるのでしょう。

リンデンラボを始めとしてSLの活動をRLに紐つけてビジネスを大きくすることを考えている人は多いでしょうが、この辺りのIntegrity をしっかりとしないと、そのうちRLの厳しい洗礼を受けることになると思います。


さて、全然関係ないけど、私のものづくりの記録を次のブログ記事でご覧になることが出来ます。お急ぎでない方はどうぞ。

http://milkusagigroup.slmame.com/c61633.html  

Posted by Sophiee Winkler at 13:06Comments(2)ビジネス

2009年10月20日

受難の不動産業



BnT(Brautigan & Tuck Holdings)という企業グループがあって、IntLibber Brautiganという名前の53Simを所有するCEOが運営していました。ただ、この人は前々から色々問題になることがあって、例えば9月にはこの人が管理しているAnCapExという両替サービスで、預金者がL$50,000を引き出せなくなるという事故がありました。

BnTは株式も上場していて、8月には0.0015%とかいう、ほとんど無意味な配当を行なっていました。また、ここは不動産賃貸が主業で、今回どうも破産したみたいなんです。

土地を借りている住民が突然自分の土地に入れなくなって、調べてみたらSimがOfflineになっていたのです。なんか同じようなお話が身近にもありましたね。そうそう、じゃぱらんどと同じです。つまり賃貸料として払ったお金はネコババされたってことです。

リンデンラボは管理料の支払いが滞ったBnTの土地を差し押さえ、金曜日1日に限り元住民が自分の借りていた土地から持ち物を回収することを許しました。その後はまたOfflineになって、そのあとは消滅する見込みです。具体的にどれ位の数のSimでどれ位の人数の住民が被害にあったのかは不明です。

同じBnTの土地でも、BnTがSurreal Estateという150Simを有する会社から借りて住民に又貸ししていた土地は、Surrealがその土地を取り戻し、管理料はそのままリンデンラボに払い続けているので、住民には迷惑は掛かっていません。Surrealの経営者のDeuce Marjetaが住民に配ったノートカードによれば、「要するにBnTは儲かっていなくて、長期間にわたり赤字が積みあがっていた」んだそうです。

Alphaville Heraldの主筆であるPixceleen MistralがMarjetaにインタビューしたところによると、

「SLで土地ビジネスをやる者は誰でも肝に銘じておかねばならないのは、身の丈を越えて土地を買い込まないこと、自分の手金で(管理料が)支払える範囲に留めて置くこと、そしてRLで簡単に裁判所に引っ張っていけるのでないようなパートナーを頼りにしないことなんだ。」

なるほど。皆さんももう一度胸に手を当てて考えてみましょう。

さて、ここでの問題はこの種の当然予想される出来事、大家さんの破産という問題についてSLの中ではちゃんとした処理の方法がないということですね。RLには破産法とか民事再生法があってもSLにはないのです。それについてはまた明日。
  
タグ :不動産業

Posted by Sophiee Winkler at 13:06Comments(0)ビジネス

2009年10月19日

揺れるオッパイ



CopyBot のときにご紹介したEmerald Viewerですが、他にもいろんな機能があって、このたび新たに予期せぬ機能が加わりました。それはアバターの女性の胸が揺れて見える現象です。Alphaville Herald の記事からです。

一定以上のバストサイズの持ち主が跳んだりはねたり、踊ったりするとその動きに合わせてオッパイが揺れるわけですね。同じようなものは以前、プリム製のバストをつけて物理特性を生かして揺らすというものがあったように思いますね。それは不思議なことにあまりヒットしなかったのです。胸そのものが揺れるのではなくて、服の上から揺れているのが分かるというものでした。

さて、このお話はどういじっても、オッパイがゆれるという以上にはどうしようもないので、これでおしまいです。揺れれば十分というわけですね。

そういえばこのニュースは土曜日のデジアカの「売れるショップ講座」でNeko Link さんが紹介していましたね。彼もAlphaville Heraldを読んでるってことです。

Emerald Viewerをダウンロードする前に、どうしても揺れているところが見たいという方は次のビデオをご覧下さい。OH YEAHという画像がそれですので△マークで再生です。

http://vimeo.com/7074119  

Posted by Sophiee Winkler at 13:12Comments(0)生活

2009年10月18日

青の縮小



Azureというのはイタリア語で「青」っていう意味ですね。その言葉にちなんだAzureIslands という大規模なSim群があって、不動産の賃貸なんかを主業としているんですが、このたび賃貸の歯抜けが目立つSim(占有率15%以下)の住人に通知を出して、統合への協力を御願いしたそうです。全体の5%にあたるSimを手放す予定です。

AzureIsland はSLのなかでも安価に土地を販売(賃貸)すること定評があります。料金の体系も10日以下でも借りられるということでユニークです。ザッとみても200くらいのSimを持っているのではないでしょうか?



公式サイトを見ると、11,927,552sqmを所有しているということで、Simでいうと182個分になります。

まず、初心者向けの島に飛んで、そこで自分の考えている条件、土地のタイプや広さ、予算などを決めながら、借りることの出来る土地を探していく方式です。

Azure Sim 群とNova Sim 群に分かれていて、それぞれ商業地域と居住地域に分かれています。価格レベルはたとえば512sqm で比較すると
Azure:US$1.14/week
Nove:US$1.23/week
Linden Lab:US$2.34/week

リンデンらからまとめて安く買って、管理費も安くしてもらって、それを転貸しているのでしょうか?



AzureIsland の詳細はこのサイトでご覧になれます。
http://www.azureislands.com/

日本人居住区ではよく起きていることなのですが、業者としては大きいところだったのでニュースになったのでしょうね。


  
タグ :AzureIslandSim

Posted by Sophiee Winkler at 12:37Comments(0)ビジネス

2009年10月16日

首の挿げ替え



Alphaville Herald によれば、現在Stroker に訴えられているリンデンラボは弁護士事務所を変更するようです。

従来はSan Diego の Cooley Godward Kronish という事務所のMichael Rhodes という大物弁護士を使っていましたが、この人の時給が高すぎるのです。何でも一時間当たりUS$800を超えるのだとか。

弁護士に時給というのもへんな表現ですが、米国ではそのケースにいったいどれだけの時間を使ったかを各弁護士がログをつけて、まとめて依頼人に請求するわけです。電話でお話をしてもこの割合でお金は取られます。コンサルタントであれ、法律家であれ、総じてプロフェッショナルを雇うと、こんな感じでチャージが来るわけですね。

今度はSan Francisco のDurie Tangri という10人位の弁護士のいる事務所を使うのだそうです。変な名前ですが、多分Durie とTangriという2人の人が創始者なんでしょう。私の感覚ではDurieは英国か豪州的な苗字、Tangriはインド系ですね。

リンデンラボの法律担当スタッフであるMarty Robertsは次のように語っています。

「他の小さな会社もほとんど同じだろうが、私は法律を作ろうというのではない。ケースを最高裁まで持っていくことに興味はないんだ。物事を片付けることに関心があるだけなんだよ。」

つまり、SLにおけるクリエーターの権利がどうのこうのと、仮想世界の無体財産権に関する初めての判決が出て、判例法的な基準が確立されるということには興味はないと言っているのです。要するに、裏でお金で解決するということですね。綺麗な表現をすると当事者の和解による訴えの取り下げということです。確かにその方がお高い弁護士を何ヶ月も雇うよりは安くつきそうですね。

さて、「これは金のためじゃないんだ。SLにおけるクリエーター達の権利のためなんだ。」とおっしゃっていたStrokerはどういう反応を示すのかしら。いつの間にかこのケースが話題に上らなくなってしまったとしたら、彼等はやっぱりお金目当てなんだったと分かるのでしょうか。もっともStroker側も最高裁までいけるだけのお金はないので、どっかで降りることは間違いないけれど、「判決」なしで止めてしまったとしたら、「なんだ、やっぱり変態ベッド屋か。」って言われるでしょうね。
  

Posted by Sophiee Winkler at 12:59Comments(0)ビジネス

2009年10月14日

またフィッシング



リンデンラボの子会社で仮想世界で使える様々な商品・サービスをネットで販売しているXstreetという会社がありますが、それと同様のVirtualgetというサイトがありました。できてまだ3ヶ月くらいかしら?)

ところがこれがとんでもない食わせ者で、要するに購入者からクレジットカード情報を聞き出すためのフィッシング(Phishing)・サイトだったのです。多くの店舗から顧客に警告が出されています。

というのは、このサイトは勝手にXstreetに掲載されている商品画像や情報を使って広告をしていたからです。

現在このサイトは閉じられていますが、「詐欺が横行してるため調査中」と自分で書いています。ただ、前後の関係からサイト自体が丸々詐欺だというのが関係者、被害者の認識です。

サーバーはシンガポールにありますが、現在アクセスはできず、メールアドレスもインチキだったことが判明しています。

リンデンラボは今のところこれについてコメントしていません。

当たりまえのことですが、ちゃんとしたRLの会社に紐つけられないようなサイトに対してカード情報を教えるというのはとても危険ですね。類似のものが出てくるかもしれないので気をつけましょう。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:14Comments(0)ビジネス

2009年10月13日

創作のメモリー



Mellchan Criss さんのブログで商品紹介をさせてもらえるので、ここんとこ続けて「ものづくりのメモリー」と題して、過去の商品創作の思い出を綴っています。ものづくり自体は07年の夏からやっていたけど、本格的に始めたのは08年の春にAzito Sim にお店を構えてからですね。最初の頃は要領が分からなくて色々失敗をしました。

まず、3番目くらいに作った「洗濯物セット」ですが、最初は選択ロープをプリムで作っていて、風に靡かせようとしたのですが、かなり無理がありました。また、洗濯物とプリムは横の薄い部分は透明なのですが、この透明部分に自分で作った透明のテクスチャーでなくて、リンデンラボのデフォルトである透明テクスチャーを使ってしまいトラブルが起きました。

つまり、他の人のテクスチャーが仮に無償で配布されたものであっても、それを転売するときにはPermission が必要になるのですね。分かっていたつもりだったけど、一部にそんなテクスチャーが紛れ込んでいたのに気がつきませんでした。プリムであれば商品全体を選択してinspect すればクリエーター名が表示されるので気付くことができるのですが、テクスチャーは貼り付ける前にチェックしておかねば分からなくなるです。

このときはちゃんと自作のテクスチャー100%で組み直して、ロープもプリム製のロープ型の立体から、洗濯物と同じようなテクスチャー式のものに改良しました。この後、この製品は売れ筋に育っていくわけですが、最初はこんな失敗がありましたね。

で、これに懲りてその後同じような失敗をしなくなったのかというとそうでもないのです。例えばデジアカの授業でカート作りをしたときのことです。最初に先生のつくったプロトタイプを無償でもらうのですが、フルパーになっているのはスクリプトだけなので、一度分解して自分の作った部品を組み立ててボディやシャシーをつくっていくんです。ところがわたしはズボラをしてバンパーの部分だけ先生のものをちょっと形を換えて流用したのですね。

それで自分のものとしては問題なく使用できたのですが、あるときこのカートをイベントのフリーアイテムとして配布することにしました。そこでもちろん私以外の人が作ったプリムやテクスチャーをチェックすると、バンパーが先生のものだということが分かり、それを取り外して、自作したものに置き換えて組み直しました。これでOK?そのはずです。

でも、パッケージに入れて無償販売の設定にしようとすると、これができなくなっているのです。何故でしょう?お友達とも相談したのですが、これはどうやらリンデンラボがコピーライトのマネジメントポリシーを変更して、一度でも他人の作ったものや、テクスチャーと組まれたものは、他者に売り渡すことができないようにしてしまったらしいということでした。

そこでまさにゼロから全ての部品を作り直して、フルパーのスクリプトと一緒に組み上げてみると、今度はちゃんと配布(譲渡)可能になっていました。とても面倒だったけど、お蔭で大きな勉強をすることができました。

ところが同じ過ちをまたやってしまったのです。それはマシニマ要の小道具の宇宙船を作ったときに、座るためのボールの一つが他者の作ったもので私は幾らでもコピーできるものだったのに転売は不可になっていて、これだけのために、他のメンバーに宇宙船をあげることができなくなっていたのでした。さすがにこれをゼロから作り直すのには時間が足りなくて、せっかくの宇宙船がぎこちない動きでしか活躍できなかったのです。

つまり、ものを作るときにはそれが将来どういう使い方をされるのか、自分だけで使うのか、販売されるのか、さらに転売されるのか、グループで共有するのかを考えて作る、あるいは複数バージョン作っておくということなのですね。それが面倒だという場合には、商品しか作らないアカウント(別アカ)をというものを作って、そこに色々なデーターを集中するということで、手違いを防ぐことができるのではないでしょうか?

投稿はこちらで行なっています。

http://milkusagigroup.slmame.com/e751455.html
  

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2009年10月12日

守ってください



前回のお話の最後では、私はもしSL内の創作物に関してRLと同様の価値が認められ、判決の形でコピーライトを始めとする無体財産権に基づく損害賠償請求により、多額の補償がなされたとすると、SLのクリエターたちはハッピーになれるかという疑問を投げかけていました。

これによって、私達の作ったモノが勝手にコピーされて売られるということに歯止めが掛かるということになればそれはとっても有難いと概念のレベルでは思ってしまいますね。でも、実際に被害者としてのクリエーターが行わなければならないのは、RLの訴訟なんです。

まず、お金が掛かります。日本の裁判では訴訟費用は敗れたものが負担しますが、それでも色々なお金が掛かります。請求する金額が大きければ、訴状に貼り付ける印紙代は巨額になり、短期的にお金を用意しないといけません。

また、米国では訴訟費用は原告、被告それぞれの負担です。弁護士費用はとっても高いのです。つまり、実質的にクリエーターが個人で訴訟を起こすというのは費用倒れになる可能性が高いのです。費やされる時間も半端ではないでしょう。様々なことをデーターや書面で準備しないといけません。侵害者のアバター名が分かっていても仕方ありません。その背後にあるRLの個人名や住所を特定しないといけないし、その繋がりを証明する必要もあるのです。

だから、結果として救済を求められるのは、グループや会社で大規模なビジネスを展開していて、年間何千万円も利益が出ているビジネスに限られることになります。おそらくそれはSL内でモノを売っているだけでなくて、RLのビジネスにも結びつけてHard Currencyを儲けている人たちということになるでしょう。

次に、実際に権利侵害したものからお金がとれないといけません。以前、SL内のStrokerという変態ベッドを作っている会社が、彼らの商品をコピーした学生を訴えて、和解の形で得た補償金額の決定がUS$500そこそこで、それすらも被告は支払えなかったのということがありました。従って今回の訴訟ではStrokerはリンデンラボを訴えているのです。訴訟の基本は「持っているところから取る」でしたね。

仮にこれらの問題がないとして、つまりそれらの訴訟を起こす側からのハードルが手続き的にとても低くなったとすると、クリエーターとしてはいいけれども、SL住民としては困ったことにもなるのです。簡単にいうと「お金が儲かる」ということになると、今までSLなんか名前も知りもしないし、「人形を使った変態オタクたちのごっこ遊び」なんかには洟も引っ掛けなかった人たちが、続々とSLに入ってくるのです。訴訟の種を探しにね。

そうして私達の家や家具や、アバターやその他の創作物を隅から隅まで眺め回して、ちょっとでも可能性があると、訴えてくるのです。ポイントは私達が実際にコピーライト侵害を行っているかどうかではなくて、訴訟でそれを裁判所に認めさせられるかどうかですね。だから、事後的に証拠づくりをやったり、事後的にインチキコピーをRLで登録したりということも出てくるでしょう。もしそうなれば、私達がそれに反論するのはとっても難しくなります。

基本的に私達がSLで使っているテクスチャーはRLの写真や画像のコピーです。自分で創作したもの以外には別の持ち主がいるものです。そうでないのは空や海くらいのものですね。だから極端な話は先日私がこのブログに書いた、他人のブロック塀の染みを自分の飼い犬のオシッコによる創作物だと主張するマダムと同じような人種も出現してくる可能性があるのです。

結論をいうと、事後的に権利侵害を救済する手段というのは必要だし、その面倒さや費用の高さが結果として訴訟の濫用に歯止めを掛ける働きがあるにしても、最初からそのような侵害行為をさせない、あるいは技術的にできないというという方が社会的なコストとしては大幅に低くて望ましいのです。だから、コピー行為を助長するCopyBotを作ったり、配布したりする行為は現状よりもさらに厳しく罰せられるべきなのです。

SLはRLを模した「第二の生命」であり、「第二の生活」です。だからといってRLと同じギスギスした権利関係や、犯罪や、訴訟といったものまで真似る必要はないのですが、これに「お金」を絡ませてくると、どうしてもRLそのものに近づいていくのですね。「お金」は私達に意欲を抱かせ、物事に価値の尺度を与え、モノを交換し、感謝を伝えられる社会の血液のようなものです。でも様々な害悪の元でもありますね。お金に罪はないというなら、私達に罪があるということになります。RLだってお金をうまく取り扱えていないのだから、SLの中でそれができるということはないのでしょう。
  

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2009年10月09日

これ、ドラえもん



デジアカで音楽技術の講座を担当されているShu Hax先生がこの間の授業で「著作権」のいい加減さについて次のような面白い表現をされていました。

「子供が地面に絵を描いて『これ、ドラえもん』と言ったら、著作権を侵害したことになるのか?」

まあ、これは常識的には全く問題ないのですが、なぜ問題ないのか、どのようにすれば問題になるのかと言う点になると、解釈が分かれていきますね。

例えばこの子が地面の代わりに紙の上に絵を描いて、そこに「ドラえもん」と字を添えて駅で無償で配ったとしたら著作権の侵害になるのか?あるいは無償ではなくて1枚10円で売ったとしたらどうなのか?

私は素人なので常識で考えると、まずその子供の描いたものが、著作権で保護されている本物のドラえもんにどれ位似ているかもポイントになると思います。どうみてもドラえもんではなくて、他の物に見えると言う場合はセーフのような気がします。もちろん「ドラえもん」という名前を語ったり、看板に書いたりしている場合はやや問題だと思いますが。通常はこのような場合は「ドラえもん」ではなくて「どらエモン」なんて表記して逃げたりするのですね。

基本的な考え方はその偽物を配布したり販売したりすることで正当な権利者の利益が損なわれるのかどうかということでしょう。「ドラえもん」の名前を冠してよく似たキャラクターの付いた物を売れば、それによって経済的な利得を得ているわけですから、その範囲において具体的な侵害が起きているといえます。

しかし、そのような場合でなくても権利者の利益が損なわれることはあるでしょう。例えばドラえもんの落書きをガード下や裏路地や商店のシャッターに非常な数を描きまくったような場合、どこを見てもドラえもんの落書きだらけということで、キャラクターのイメージが損なわれてしまうような場合ですね。お金は得ていなくても、損害は与えているのですが、それをどうやって算定したり、認定したりするのかはかなり難しいと思います。

SLでは私たちは色んなRLのものを再現して楽しんでいます。テクスチャーの殆どのものはRLのコピーと言っていいでしょう。しかしSLの世界がある程度に留まっている限りにおいてはRLの権利者はそのことに気付くことはなく、また自分の物かどうかの判定も難しいので、問題とされることは少ないでしょう。ブランドやロゴマークといった明確なものでない限り、結果的に見逃されているというのが現状です。
今のところブランドや明確な意匠を除いた有り触れたものの商標権、著作権侵害に対するSL内での訴訟と言うのはそれほど多く起こされていませんし、大抵は訴えが提起されたときにのみ話題になるだけで、後は当事者が和解して結論が表面に出てこないのです。

つまり、今のところ色々問題視されてはいても、SLの中で生まれた商標、著作物の権利についてRLの裁判所がそれを法的に保護すべき財産権であると判定した事実はないのです。子供のユーザーからネットゲーム内の人気アイテムを騙したり、脅したりして取り上げた例につき、犯罪行為に準じて考えることができるとした判決があるだけです。

一方でクリエーターの権利擁護は有難いことですが、もし何かの訴訟を通じてSL内の著作物がRLのものと同等の価値を認められ、その侵害から生じる損害に対して何らかの金銭的賠償を命ずるような判決が出たとすると、クリエーターの全員が手放しで喜べる状況になるのかというと、実はそうではない、むしろ大変厄介事態が起きるということを私は予想しています。それについてはまた明日。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:05Comments(0)ビジネス

2009年10月08日

何が常識?



知的財産権が侵害されたの、どうのこうのと毎日書いてますが、なかなか分かり難い言葉ですね。まず無体財産権という概念があります。これは発明、考案、創作、営業上の信用といった手に取って触ったり、目で見ることのできないものを支配しうる権利のことで、具体的には特許権、実用新案権、意匠権、商標権といった工業所有権と主として個人の創作にかかわるものに関する著作権(コピーライト)があります。

無体財産権は知的所有権(Intellectual Property Right)と似ていますが、営業上の秘密や著名標識、キャラクター、商品形態といったものは民法上の所有権には含まれないため、不正競争防止法等で保護されることになり、無体財産権はそれらまで含んだやや広い概念となります。まあ知的・・・財産権と言ってしまえば同じことになるのかも。

これに2000年10月に施行された、アメリカの著作権法であるDMCA(Digital Millennium Copyright Act)をお勉強して漸くSLの中でものを作るときの基本的な心構えが分かるわけですが、こんなことは誰も教えてくれないし、私もちゃんんと勉強したことはありません。また実際の運用にあたっては分からないことが一杯でてきますね。

例えばこんなケースはどうでしょう?SL内で私がごく普通に地面の上にキューブを作ったとします。テクスチャーはデフォルトのプライウッド(合板)、あの安っぽい黄色の木目ですね。さて、隣の土地に立っていたP子ちゃんが直後に同じようにキューブを作ったとして、私は「P子が私の作ったものを真似したので私のコピーライトは侵害された」と主張できるでしょうか?100%認められないでしょうね。でもそれは何故なんでしょうか?

次に、私は自分のものであることをはっきりさせるために、そのキューブの全ての面に赤い大きなマルを書いたものを作りました。その直後にP子ちゃんが同じものを作ったとしたらどうでしょうか?やはり権利として認められるのは難しそうですね。ではマルの代わりに綺麗な蝶のイラストを描いたとしたらどうでしょうか?P子ちゃんがその蝶のイラストを丸写しして同じものをつくれば、これは侵害に当たる可能性は高いですが、そうではなくて、蝶の色や形を変えたイラストにしたらどうでしょうか?多分それは別のもので、彼女の創作物であると判断されるでしょう。

でも、その判断の分かれ目はどの辺に線が引っ張られているのか?とっても悩ましいですね。更に、これに取引というものが加わってくると複雑さが増していきます。別のケースを考えて見ましょう。

私がRLでお散歩していると、ある家のブロック塀が目にとまりました。SLのなかでブロック塀を作ろうと思っていたので、古びた感じといい染みの突き加減といい、ちょうどいいとばかりにデジカメでパチリ。と、その家の持ち主が塀の上に首を出して、

「こらこら、私の家の塀は私の所有物だ。勝手に撮って、SLで一儲けを企むなんて許さんぞ!」
「げっ、どうしてそれを? でも、私が撮ったのは貴方の所有するブロック塀が反射する光であって、それは貴方の所有物ではないでしょう。嫌なら光を反射させないようにしなさいよ。」

「何を屁理屈をいうか、私の塀はその反射光まで含めて私のものだ。」

と、そこへその塀を建てた大工さんが通り掛かりました。

「やいやい、その塀はおらっちのこさえたもんなんだぞ。塀は確かに売り渡したが、それを撮影して売りさばくなんてとんでもねえ。なんぼか置いていけ!。」
「何いってるのよ、塀を作って納入した時点であんたの権利なんか何も残ってないでしょう。そんなこと言ったら、街中何を撮ってもお金が掛かってしまうじゃないの。だいたい何の変哲のないブロック塀の映像のどこに経済的価値があるんですか?」

と、そこへ可愛いトイ・プードルを連れたお金持ちそうなご婦人が通り掛かりました。

「下々のみなさ~ん、何をのたまわっていらっしゃるの?そもそもこの安っぽいどこにでもあるようなブロック塀が、SLでも有数のクリエーターであるSophieeさんの御目に留まったのは何故なのか?それをお考えにならないといけませんことよ。」

「おお、ものの分かる人が現れたわ、天の助けかしら?」

「このブロック塀の芸術的価値はこの下の方についた苔と染みなんざます。これこそがこのうちのショコラちゃんが散歩の度に片足を上げてオシッコを引っ掛けた成果であって、つまり、この塀は私たちによって価値を高められたというべきざます。特別お高いドッグフードと御フランス直輸入のミネラルウォーターでないとこうはいきませんですのよ。三越日本橋本店の外商に持って来させてますけれどね。この辺の違いがお分かりになる?で、お幾ら戴けるのかしら?」

「こ、このババァは狂ってるぞ!」

などという騒動が起きたとして、どのように解釈するのが正しいのでしょうか?私が何かを侵害しているとしたらそれは何なのでしょうか?いったい私は自分の撮った写真を使うことができるのでしょうか?出来るとしたら何故?と考えると、分かっているようで、分からない部分がいろいろありますね。グーグルアースは勝手にやってるのに、私はいけないというのはどうして?などと疑問は尽きません。

  

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2009年10月07日

囮り捜査発動



リンデンラボは先日お伝えした教育Simに対する名称変更要求と平行して、悪質なコピーライト侵害常習者の追放を開始したようです。久しぶりにMassivelyのTateru Ninoの記事を見たら載ってました。

私は見過ごしていましたが、7月から8月に掛けて有名なブロガーであり、SLのオピニオンリーダーであるGwyneth Llewelynの名前を騙って、Neil Lifeと呼ばれるViewerが配布されました。これにはテクスチャーのコピー機能がついており、リンデンはすぐに配布した人間を突き止めてその行為を止めさせましたが、既にコピーは世界にばら撒かれてしまったのでした。Neil Lifeの作者は、といっても別のコピー機能のあるViewerをコピーして勝手に撒いたということなんですが、SLから追放されました。

今回SLから追放されたNeil Life ユーザーの残党であるコピーマニアは50名以上だそうです。で、どうやってその常習犯たちを見つけたのかというと、こういうことらしいです。

私たちがSL内でViewerを使って何かを見るとき、Assets(テクスチャーとか、プリムとか、アバター等)情報はServerからViewerに転送されます。ServerはViewerに周囲にどんなAssetがあるかを知らせ、Viewerはそれに優先順位をつけて、気に入ったものの情報を引っ張りだしてくるわけです。

必ずしもすべてのAssetがViewerで観ている近くにあるものだとは限りませんが、どんなものが手に入るのかを知らせるだけで、普通のViewerは何でもすぐさまコピーをするということはありません。しかしCopyBot的Viewerはそれをしてしまうということですね。つまり、要らないものまでコピーするというところに落とし穴があったわけです。

そこで、ある特別なAsset に着目するのですが、それは問題のあるViewerなら必ずそれを把握してコピーを作ってしまう種類のもので、リンデンラボはそのアセットのUUIDをちょっと違う別のものに差し替えておいたわけです。

一体それがどんなAssetなのかは分かりませんが、通常のプリムや商品みたいに私たちが意図的に認識したり、所有権を遣り取りするものではなさそうです。つまりコピー常習犯のViewerが意識することなくコピーしてしまう有り触れた情報のなかに「発信機」みたいなものが入っていて、それをサーバーから次々に洗い出していけば、その情報をインベントリーに保持する者が即ち犯罪者であると特定できるわけです。一種の囮り捜査みたいなもので、普通の人なら気がつかないようなところに、特殊な透かし入りのお札を落としておいて、当たり前のようにネコババする人間を物陰から見ているということですね。

今のところこの方法はかなり有効でしょう。問題のAssetが何か分からない限りはコピー常習犯側のViewerとしては対処の方法がないわけで、しばらくの間はコピー行為は下火になるでしょう。もしそうならない場合は短期間にやたら沢山のアバターを作ったりした者に焦点を絞っていくということになります。
さて、どうなることか?リンデンラボのスタッフもやってて面白いでしょうね。
  

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2009年10月05日

表の顔と裏の顔



リンデンラボはSLのユーザーであるクリエターの権利擁護については言葉では色々苦心しているようなことを言っていますが、実際に熱心なのは自分自身の権利擁護です。

先ごろSLで教育機関を運営しているJokey Woollongong さんのところに通知が来て、彼が使っている「SLEducation」の表記を使わないように言ってきたのです。トレードマークの侵害といいたいのかしら?彼はJokeidiaという土地で各種学校や文化施設を運営しているのですが、それは2006年以来のことです。また2007年からはSecond Life in Educationというサイトも運営されています。

http://sleducation.wikispaces.com/

彼はリンデンラボとRLで交渉したみたいですが、結局だめで名称変更を迫られています。彼は、こんなことを言われるとリンデンラボに信頼を置けなくなるし、Diversifyすることも考えなくてはいけなくなると言っています。つまり、SL以外のGridに拠点を移すということですね。



法的に見て彼のSLの使用法は米国のランハム法で定められているNominative Fair Useに当たるので、問題は無いはずです。SLの中の教育という意味なんですから。それまでも排除するというのは、リンデンが「教育」というテーマ以外にRLと繋げられるものを見つけることができないでいるからですね。私はそんな焦りのなせる業なのではないかと思います。

Alphervill Heraldの記事を読んで、現地に行ってきました。看板にも影響が現れていますね。Network Centor は工事中になっています。





  

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2009年10月01日

チキンの殺し方



先日別アカ用のドレスを探して色んなところを回っていたら、画像のようにSion Chickenが沢山放し飼いになっているところを見つけました。踏んづけると逃げるということだったので、やってみようとしたら、なかなか難しくてうまくいきません。まあ、別にチキンに恨みはないし、持ち主に見つかるといけないので、ほどほどにして帰って来ました。

久しぶりにArphaville HeraldにSion Chicken の記事が載っていました。Shannonさんという人がチキンの新たな遊び方を見つけたということで、投稿してきたのです。

彼女によると裸になってチキンの頭の上に座って一定区域をパトロールするのだそうです。なんで裸なのか分からないし、チキンでなくても犬や牛でもよさそうなものですが。

ということで、彼女は自分がチキンの上に座っている画像を投稿していました。ただし、裸では失礼なので、一応服は着たということでした。

彼女のお話では、そのようにして裸でチキンに座っていると、比較的短い時間で壊れてしまうのだそうです。彼女は何十羽もの死骸が芝生の上に横たわっている写真も投稿しています。どうもこれは全部彼女が殺したのですね。

記者はこの投稿を受けて、「多分中国製の餌が原因で死んだのではないと思う。チキンが死んでしまったのは、特に雄鶏の場合は彼女が裸でトサカの上に座ったので、ちょうどデリケートな部分にトサカがはまってしまって、チキンが興奮しすぎたのではないか?」と回答していました。まあ、お下品ですね。

Sion Chickenはかなりの速度で増殖して餌代がかさむようになるので、持ち主はときどき「間引き」をします。Black Chickenという仲間を殺すタイプのものを買ってきてもいいのですが、彼女のように肉体のパワーで殺すというのも有効なようで、この方法はひょっとすると今後、農場主の間で流行するかもしれません。でも、なんでそこまでしてチキンを飼うのかしら?
  

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