Sophiee Winkler
2008年01月10日
13:35
米国では大統領選挙たけなわですね。パロディの好きなアメリカ人のことですから、さぞかし沢山の大統領候補のアバターが出没していることかと思ったけど、そうでもないようです。大統領選挙って民主主義の本家を標榜する彼等にとっては神聖なプロセスなのね、きっと。
実は大統領候補の中では早くも去年の3月には民主党のオバマさんがSLに出現しています。でも、これは失敗だったの。SLの中で動いていたのはRLのオバマさんが討論している映像で、RLのオバマさん公認のオバマさんらしき人形はその横で椅子に座って一言も語ることがなかったんです。これにはみんな失望して「オバマは紙人形だった」、「ハリボテか!」って怒り狂ったのよ。
考えてみればオバマさん本人が動かしてるアバターでない限り、一言も話せないし、何のジェスチャーもできないんですね。もし政治的な質問に対し本人以外が答えてしまうと、やっかいなことになります。本人の政治信条と異なることをアバターが主張したら混乱するんですね。
根源的な部分で大統領候補がSLのなかで活動することは、今のところ百害あって一利なしなんです。だって、各党の代表候補を決める予備選では投票権を持っているのは一般有権者じゃなくて「選挙人」なので、その人のアバターにSLのなかで会うことを期待するのは無理なんだもん。アメリカだって一般の人にはSLはTVゲームみたいなものなので、不真面目な政治家っていう印象を与えかねません。
まあ、アメリカのことですから選挙が天王山を迎える秋頃には、ゲリラ的に候補者の偽アバターが跋扈するかもしれません。全有権者による投票になりますから、影響も大きいです。そのときのリンデンの対応が見ものですね。
ヒラリーもオバマさんも、政治的にはマイノリティー代表なんです。マイノリティーこそ王道を歩まなければいけないというパラドックスの下で、まだまだ「キワモノ」のSLに色気を出している余裕はないでしょうね。
画像は例によって本文と全く関係ないんです。スキンの膝のウラをつくってみたところ。