Sophiee Winkler
2009年09月18日
13:05
There is no free lunch. ってよく言いますね。タダほど高いものはないっていう意味だけど。先日お伝えした、リンデンラボを相手どった訴訟について、Massivelyでも取り上げられているんですが、そこへの読者の書き込みの中に興味深いものがありました。
その人はクリエーターで、訴訟の対象になっているベッドとかアニメーションと同じようなものを、自分で作って自分の店でタダで配っているので、盗む方も変わっているし、実質的には争う価値はないという口ぶりですね。ただ、この人もCopyBotの被害には遭っていて、そのお陰で自分がCopyBotを使って、知的財産の侵害行為をやっているように思われていると述べています。
どういうことかというと、自分が他の用途で配ったスクリプトやプリムを手に入れた悪人が、他で盗んできたスクリプトや商品を組み付けて、あたかもフリーのアイテムを配ったクリエーターが作ったもののように見せかける手口があるそうなんです。
無償で配布したものがフルパーミッションになっていれば、スクリプトであれば中身を消して、盗んだスクリプトを入れるわけですね。商品のプリムであれば、小さくして、そのインチキなスクリプトを入れたプリムを親プリムにしてリンクすればクリエーターの名前はフリーの制作者のままで残るわけです。
で、これを売りさばくと、あたかもフリーの制作者がオリジナルを盗んだ本人のように見えてしまうというものです。自分と別アカでやってみましたが、その通りの結果になります。
つまり、フルパーミッションでものを配るというのはかなり危険な行為だということが、考えてみればずっと昔から分かりきっていたことですが、指摘されてみて今更ながら愕然とするわけです。
Note Cardだってフルパーで配ることはあるので、そうすると内容を勝手に変えられてしまいます。その中で、オリジナルの作成者から「このアイテムを配ってくれと言われた」とか、「売ってもいいと言われた」と書いておけば、かなり強い嫌疑がオリジナルの制作者に掛かってしまうのですね。
この辺りは現在リンデンラボがPermissionのシステムの変更を検討していますが、是非とも改善しなければならないポイントです。どうも現在のGridのシステムは性善説の上に組み立てられていると言えそうです。