Sophiee Winkler
2009年10月27日
13:05
リンデンラボはウェブベースのアカウント情報欄に新しい項目を作ったようです。これはScripted Agent という項目が設けられて、人間に操作されているのか、スクリプトで機械的に動かされているかを明らかにするというもので、別の言い方をすれば、「これはBotとして使いますよ」と宣言できるというものです。Viewerではなく、ウェブのSLのアカウントログインした後の画面です。もう数日前のことなのですね。
どうやら今年の3月から4月に掛けて、このブログでブロガーのProkofy Nevaがリンデンラボの幹部に「外から見てBotsだって判るようにしてもらえないか?技術的にはできるはずだ。」と主張していたのが今頃になって実現しようとしているのです。
Nevaの主張は「BotsはRegion、ひいてはGrid全体に余計な負荷を掛けているし、ユーザーのアバターがミニマップ上で緑のマークが集積しているところに飛んでいってBotsだと確認するのに無駄な時間を使ったり、余計な買い物をしてしまう。」ということでした。
これに対してリンデンラボ側はBotsの取締りにはあまり熱心ではなく、むしろBotsが増殖する原因になっているTrafficの数値の公表を止めてしまおうかという意見の方が優勢だったのです。逆にNevaはこれには大反対でしたね。
Andrew Lindenはどちらかというと、Botsをどうやって検出するかについて技術的な興味をそそられて、その後研究していたようです。アバターの動作研究などからBots判定ができないかということでした。リンデンの当時の考え方や詳しい遣り取りを知りたい方はこちらから何日分かの記事を読めば判ります。
http://sexyblondegirls0912.slmame.com/e538311.html
宣言することに何のメリットがあるかわかりませんが、リンデンとしてはそのようなアカウントは将来Trafficの計算から除外することが可能になるわけですね。ところがそれではTrafficの計算を正しい姿にすることに何のメリットがあるのかということになると、これは少々ややこしい話で、且つまた、想像の域を超えません。
このことについて、MassivelyのTateru Ninoは「今この時期にこれをやって何の意味があるのか?」と疑問を呈していますが、今からやらないと将来やりたいと思ったときには遅すぎるのではないでしょうか?当面はMustでなくて、二義的なアカウントであると選択的に宣言するだけだから、その割合を押さえても意味はないかもしれないと考えたりします。
しかし、リンデンラボが本気になれば現在の登録アカウントのうち、何がメインのアカウント(アバター)で何が別アカで、何がBotsなのかはわかるはずです。それはアカウントが使用しているPCのIPアドレスとアカウント毎のログイン時間を並べていって、またアカウントの位置の移動等をよく睨めばおのずと判りますね。
でも16百万も睨み回すのは疲れるので、今回このような制度を導入してボランティアベースですが、これらのIPアドレスとアカウントとメイン/Botの関係を動態サンプルとして収集しようとしているのではないか?というのが私の想像です。そうすれば、いきなり公表をするのではなくて、まずBot比率等の概略の数値が掴めますね。それからTrafficなりBotsの扱いなりを考えようということではないかと思います。この説の弱いところは、「誰もそんなもの正直に申告するものか?」ということです。
まあ、正しいTrafficが判ればアバターは無駄な移動やショッピングをしなくなるでしょうし、RLのビジネス主体からも信用を得ることができるでしょう。一方で実はSLはBotsが60%だったとか、知られたくないことも分かってしまうのですが。黙っていれば分からない?それはそうです。