夜のデジアカ

Sophiee Winkler

2010年04月26日 13:21




デジタル・アカデメイア学院の4期の授業も終わり、文化祭もほぼ終わり、先日「夜のデジアカ」が行なわれました。会場にはデジタル・アカデメイアを代表する4人の先生達が正面に座り、特に脈絡のないお話を流し続けるという趣向です。

通常は下ネタオンパレードの予定なのですが、今回はShu Hax先生が遅れてくるということもあり、そっちの方の話題が盛り上がらないまま、かなり真面目なお話しになってしまいました。でも私にとっては他の人、特に単なるユーザーでないSL関係者が何を考えているのか知ることができたので、貴重な時間でした。

まず校長先生による現況の理解が示され、それに他の先生が参加し、聴衆が適当に文字で発言するという形になりました。主なトピックは、

(1) SLで日本人が減っているのか増えているのかは不明
(2) 増える方向の明るい材料もある
(3) 日本人の特性は相変わらず
(4) その他

まず、MagSLが事業が縮小されたことが日本人のアクティブユーザーの減少を予想させるのですが、具体的な数字で毎月の増減が押さえられていない以上、想像になってしまいます。

 「神田外語学院」がSLを授業に取り入れて、毎週25分くらいの枠で学校でそこそこのPCを使って生徒さんがログインしているのだとか。SL人口は800人は増えたのではないかといわれています。だいたい10代から20代の女性が70%くらいなんですって。

これによって分かったことは色んな制約からSLに触れる機会がなかった人が断然多かったので、チャンスがあれば興味を持ってもらえるということですね。

一方で日本人は相変わらずヴォイスチャットが嫌いで、自分の土地に引き籠もりがちになる傾向があり、コミュニティの発展性が乏しいということがあります。RLも仮想世界もグローバルそのものであるなかで、相変わらず「日本人Sim」に安らぎを見出している現状もちょっと考え物だとも思います。

でも、SLの使い方は色々あって、海外ではライブ演奏なんか人気は高いですし、先ほどのRLの学校経由の若いユーザー層では、アバターの着せ替えニーズが高まったりするでしょう。だから今は色んな人の色んな使い方を認めて事態の推移を見ているほかはないということでしょうか?

色んな企業や事業者がこの3年ばかり、様々な積極的なビジネスの試みを行なってきましたが、現状ではSLというものが極めて個人の嗜好に依存した、ユーザーを組織化しにくいメディアであるということで、それらのビジネスを指向した動きはことごとく頓挫しつつあるという形です。

しかし、それはSLの終わりではなくて、個人から発する新たなニーズが生まれる時期に来たというようにも捉えることができます。

途中からShu 先生が現れて、場は一気に破廉恥な方向へと変容し、SL酔いのオジサンたちは深夜2時半までおしゃべりを続けたのでした。
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