以前Cornfield Prisoner(トウモロコシ畑の囚人)であったNimrod Yaffleですが、今はPorto Obelloという場所で海賊用のバンダナとか刀を吊るす帯とかを売っています。ただこれは洒落で、実際には10%の手数料をとって改良版Copy Botを売っているんです。つまり海賊が海賊のアイテムを売る振りをして、海賊版を産み出す装置を売っているということですね。
読者の中でCopy Botの意味が分からない人はこのブログの過去記事に多分どこよりも詳しくまとめてあるので、それを参照してください。
http://sexyblondegirls0912.slmame.com/e273930.html
http://sexyblondegirls0912.slmame.com/e185918.html
といっても、未だにそのスペックとか値段とか概観なんてさっぱり知られていない代物です。私使ってますってどこにも書けないですからね。
さて、RezzableとういSIM群を経営しているRightAsRain Rimbaudですが、かれは優秀なITエンジニアでもあって、SIMを丸ごとコピーすることのできるBuilder Botを開発しました。その技術がCopy Botの延長線上つまりlibsecondlife Project の技術を利用しているものなのかどうかは今のところ不明です。
彼は実は今迷っていて、SL以外のGridを作るためのOpensimの技術が一般化した現在でも、そのような新興グリッドはものづくりその他の点でまだまだSLのプラットフォームには敵わないのです。だから新しいOpensimで一からものづくりをするよりも、SLから既に作ったものを持ってこれることが、マルチバースかを進展させるためにはどうしても必要になってきます。
その技術を手にした今、重大な欠点に目をつむってそれを一般に配布すべきなのか、それともSLと同様にクリエーターの権利を守ることで、多くの人の参画によるマルチバースの発展を目指すべきなのかといったところですね。
Builders Botの欠点、それは最大の利点でもあるんです。つまり、自動でSIMに乗っかっているオブジェクトを丸ごと複製してしまえるという点ですね。SIM建設のためにはこれほど便利なものはありません。でも持ち主の見境いなくコピーするということは、RLの法律では財産権の侵害です。マルチバースをすべて中国化してしまうというのであればそれもいいでしょう。どこにもオリジナルが無い世界。でも、仮想世界って所詮RLのコピーじゃないのか?っていう見方も成り立ちうる。
一度は公開を決意したものの、すぐに態度を改めて、今はやや後退気味の姿勢で悩んでいるといった段階です。このBuilder Botがマーケットに出てくるかどうかというタイミングで、Alpherville Herald の記者であるPixeleen MistralがあのNimroid Yaffleにインタビューを申し込んだ訳です。ということでここからは二人の会話でどうぞ。
PM:「やあ、Nimrod,まだ海賊やってんのかい?」
NY:「うん?何か面白いことあるんだな。」
PM:「Builder Botの件についてあんたの反応が気になってね。」
NY:「そーさな、俺が売ってるもんじゃないから反対だ。」
PM:「こいつのお蔭でSLの経済が崩壊するってことは?」
NY:「Copy Botのお蔭でってことか?」
PM:「いや、そうじゃないよ。」
PM:「あんたがCopy Botの販売に一枚噛んでるという前提で、何かRezzableの連中にアドバイスはあるだろうか?あんたはこの手のことではかなりの専門家なんだろう?」
NY:「長い目でみれば、何も表明しないというのは下手な方針だしな。」
PM:「それに忘れられてしまうというのは運命としても最悪だし。」
NY:「実はもう研究されたものがあるんだ。つまり、何も悪いことはやってなくて、何もミスを犯していない会社よりも、いいことやっていることになっている会社が悪いことをやる場合の方が、人々は高く評価するってな。」
「それから、確かリンデンラボがSLのパーミッションのシステムを回避するようなプログラムを禁止する声明が出されていたな。」
PM:「そうそう、Robin Lindenがそれに関して規則を施行してたよね。」
NY:「俺のPCには最初のCopy Botの記事の写真がまだ残っていたな。」
PM:「Builder Botの妥当な値段というのはどの辺かな?」
NY:「分かんねえよ、俺が作ったわけじゃないし。クリエーターがチャージしたけりゃ、どんだけでも取るだろう。」
PM:「でも、誰かが利益を最大化しようとしたら、市場規模はどれくらいになるかな?」
NY:「Cryolifeって聞いたことあるか?」
PM:「いいや。」
NY:「おやおや。」
(ソフィー注:
http://www.cryolife.com/home 世界最大の人体組織加工業者で、死体からパーツを採取して加工し、製品として販売している。)
明日に続きます。