Sophiee Winkler
2009年08月23日
09:15
さて、この辺でSion Chickenのテーマについて一応自分なりの考えをまとめておきましょう。まだ全容が分かったわけではありません。自分で農場を経営したことはなく、飽くまでこれまでにブログ等で得た知識しかありません。
農場主たちの感想を見ても明らかですが、やはり私が初期に感じていたようにSionはChicken Farmを完全にビジネスとして割り切っていて、それも一度入ったお金はライセンシーには二度と返さないというポリシーがあると判断していいでしょう。
農場主の中には一種の利殖と考えている人と、チキンが可愛いとか育ってくるのがうれしいとかいう遊びの部分がほとんどの人もいますね。この割合がどれ位なのかよくわかりませんが、案外後者が多いのではないかと想像しています。
鳥に餌を与えるというのは考えてみれば時間単位でゲームにお金を払っているのと同じで、その鳥が増殖すればゲームの時間単価は加速度的に増大していくわけです。もしチキンが可愛いというのであれば、餌もいらない、増殖もしないペットを買ってくればいいのですね。
また利殖目的の人にとっても、仮想の卵や鶏を珍しい色合いのものにして市場で転売できるまでには、相当のL$を注ぎ込んでいるはずですし、今までの投資を上回るような対価を得るためには相当な値段にしないと引き合いませんね。そうすると実需とは別に色合いなどが変わったものを無理やり高値で取引するというようないびつな市場になっていくでしょう。つまり一種のバブルです。恐らくSion研究所かあるいはその配下が市場から適当に卵を買う、あるいは珍しいものを高値で売り買いするという形で市場を成り立たせていて、そのようにして投資意欲を煽っているのだと思います。
仮想社会のなかでも需要と供給に基づいて市場が形成されることは間違いありません。しかし、この卵市場は実際には需要なんか存在しない架空の市場なんではないでしょうか?だからあるとき結局はビジネスとして成り立つものではないと農場主達が気がつけば、市場は崩壊してゲームはそこで終わりになります。でもそうなってもSion研究所には卵やチキンを買い取る義務は全くないのです。小さな子供のころにお札を絵に描いて遊んだおまま事ゲームのようにみんなで「振りをしている」間しか存在しない世界なのではないでしょうか?
Sion Chicken の世界がいつ崩壊するのか?私はそこにとっても興味を持っているんです。
でも、SLの経済そのものにもかなり怪しげな部分もあり、いつL$がRLの$に換えられなくなる日がきてもおかしくはありません。その懸念を私たちは無視したり過小評価したりしてSLの中で生きているのです。そのようにして自分で自分を騙すことが出来る人達がSion Chickenで利殖を企んでいるのでしょうし、たとえ失敗しても「別に自分はお金儲けで始めたんではない。チキンってこんなに可愛いし、卵が孵るって幸せな気分になるでしょ」と自らが傷つかないように、自分の本心を押し殺してしまうのでしょう。
人間って生まれたときから誰かを騙したり、嘘をついたりして生きているわけだけど、多分自分で自分を騙すのが私たちの一番の得意技なんでしょうね。騙しているのか、騙されているのか、何が本心なのか、そんなことを突き詰めて考えないで、ピンク色の雲の中をポヨヨ~ンって漂っている私たち。それが幸せ?う~ん、そうかもしれない。