2012年04月11日
受難のSLビジネス

zFire Xue というアバター、RLの本名はMichael Prime というのですが、“RedZone” のクリエーターとして有名です。RLでは様々な“Red Zone” という会社やお店や商品があってややこしいですね。“Red Zone”というのはエンジンの回転計のもうこれ以上やると危ないという赤色に塗られた部分を指すので、限度ギリギリというイメージを持って欲しいので使われているのでしょう。
SLの“RedZone” というのはSLの中のSecurity 用のソフトで特定のGriefer (
破壊活動をする不良アバター)や商品をコピーしたり盗んだりするアバターの情報を収集し、特定のアバターの所有地への侵入を防ぐものです。
リンデンラボの土地の設定でもアバター名を鍵として進入禁止にはできるのですが、それはある一定高度以下に限られているし、別のアカウントを作るのは簡単なのであまり意味はないのですね。でもこの“RedZone” はPCに割り振られたIPアドレスを掴んで、それをBanしてしまうので、とても強力なわけです。
でもここに問題があります。IPアドレスを勝手に収集することはSLでもRLでもルールや法律によって禁止されているのです。そのため彼はアメリカ合衆国の連邦保安官により4カ月ほど拘留されていたのでした。
恐らく単にSLの中でIPアドレスを収集できるようなソフトを売ったというだけでなくて、それによりもっと様々な個人情報を取ってしまったというようなRLの経済事犯につながることがあるのではないでしょうか?
詐欺で立件されるまえにも4件ほどの警告を受けていたので、結局収監されることになったのです。釈放された後も2年間はコンピュータやコンピュータプログラミングに携わったり、オークションサイトにアクセスすることはできません。SLやSNSにもアクセスできないのです。
それが守られるために彼は連邦保護観察官によって常に監視されています。いわゆる「自宅軟禁プログラム」ですね。まあ、外出はできるのですが、情報的には軟禁されているわけです。あ~、それから罰金もUS$500何ですが資力がないために免除されたようです。
彼がSLから追放されたのは昨年の3月13日頃で随分前のことなんですね。日本は東日本大震災の直後でそんなニュースなんてかまっている余裕はなかったので、全然覚えていません。その当時は何故Banされたのかは明確ではなかったのですが、住民のプライバシーを侵害し、データマイニングを行い、同意なく別アカウントの情報を公開したのであろうと想像されていました。
RLで捕まっているのだから悪いことは間違いありませんが、これは難しい問題を含んでいますね。彼がやったのは情報化社会のなかでの情報の窃盗なのですが、SLのユーザーが彼の商品を買ったのは自分の商品のデータを盗まれないようにするためだったのです。SLの中の無体財産権を守ろうとして個人情報や実際の財産を奪われてしまうあるいは他者に属する情報を盗み見てしまうというややこしい関係なのです。
泥棒を防ぐためのガードマンを雇ったら、そのガードマンに家財を盗まれたり、殺されたるする、またそのガードマンが無実の人を捕まえて財物を奪っている、なんていうのは東南アジアで日本人の移住者や駐在員が遭遇しているどうしようもない状況に似ています。
先日ARKさんから頂いた書き込みによればSLの中の商品が勝手にコピーされてSLのmarketplace で堂々と売られてるということです。zFire Xue が罪に問われるのであれば、リンデンラボだって同様にRLの犯罪行為を助長したり黙認したりしているという誹りは免れないはずです。もし誰かが要件を整えてRLで告訴、告発を行えば、リンデンラボはRLで罪に問われる可能性は低くはないでしょう。
上のSSも限度ギリギリ?
Posted by Sophiee Winkler at 23:50│Comments(2)
│ビジネス
この記事へのコメント
SLの方に、証拠のSSを送っておきました^^;悲しいけど、車やバイクの低価格品はかなりの確率で不正コピー品に出くわします。 これでは、SL離れを止めるのは難しいと思います・・・
Posted by ARKです^^; at 2012年04月12日 02:10
RL の警察のオレオレ詐欺に対する態度もそんなものですね。私のところにはまた別の電話が掛って来ましたが、声が違うので今度はすぐに分かりました。
Posted by Sophiee winkler at 2012年04月12日 19:14
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