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Sophiee Winkler
Sophiee Winkler
2007年6月生まれ。MagSLの原宿に住んでて、HARAJUKU PLACE というお店をやってます。景観商品とか小物が中心です。最近はスキンとシェイプに凝っています。
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2008年11月30日

OSその後



Massivelyによれば11月の最初の2週間あまりで52百万平米ほどの土地が減ったようです。これはOpensapceをもっている人が4つまとめて1つの普通の島に転換したというのが多いようです。でも転換には時間が掛かるので、そのような依頼がどこまで実行されているか分かりません。つまり、統合の影響が全部出ているわけではない数字かもしれないということです。

Simに換算して、失われた面積は795個分です。前回の記事の倍以上に達したということで、あれからほぼストレートラインに減少し続けているということです。皮算用が狂ってしまった金額は年間でほぼ1億円程度でしょうか?

もちろん普通Simは売れているので全体でどうなっているのかは統計の発表をみないといけません。
  

Posted by Sophiee Winkler at 16:27Comments(0)ビジネス

2008年11月29日

TROの概要



前々回TROの原文を掲げて放り出してしまいましたが、あまりに不親切なので要点のみ書いておきます。Temporary Restraining Order by Consentというのですが、「同意に基づく暫定禁止命令」とでも訳すのでしょうか?裁判所による判断が下る前にMinskyのいう商標権侵害行為がSLの中であった場合の処理の仕方について、原告と被告双方の合意が命令という形で記載されているものです。

手続き的な面でかなり細かく規定されています。MinskyはE-mailでリンデンラボに侵害の事実を通知しますが、その際侵害の内容だけでなく侵害行為の主体であるアバターの名前、侵害行為の行われている場所を知らせなければならないだけでなく、SL画面のショットも添えなければなりません。要するに実際にリンデンラボが侵害行為を特定して是正措置を講じることができる程度に具体的な内容を通知しなければならないのです。

通知したからといってリンデンラボがそのまま行動するわけではありません。TROには侵害行為の判断基準が載っています。それは“SLART”という文字が同じ大きさの大文字で同じフォントで同じ色で表示されていなくてはならないというものです。英文でいうと、“as one word with all letters depicted in a uniform size, font and color”とあります。だから“SL ART”や“Slart”や“SLART”は侵害には当たらないと解釈できますが、この解釈を巡って後々また紛糾する場面が出てきます。米国人同士で揉めるところなので、私が解釈しても意味ないのかもしれない。

ということで、リンデンラボは以上の基準に照らして別に侵害行為ではないと判断すれば、Minskyの要求を拒否できるわけです。この場合Minskyは再び裁判所に救済を求めることになります。その場合話を持っていく先も決められていて、このNY北部地裁ではなくて米国治安判事のDavid R.Homerに訴えることになっています。治安判事裁判所って交通違反なんかの軽微な民事、刑事、行政の揉め事を解決する場ですね。でも本当に具体的に規定されています。

で、今後も揉めることが考えられるのでTROにはお互いの主張する事実や取り交わした通知はちゃんと記録しておくように求めています。親切ですが、逆に「分かりません」とか「失くしました」という言い訳は通用させないという意味でもあります。それぞれの行動についてはすべて「何々があってから何日以内に」と時間的な歯止めが掛かっています。

Minskyは侵害行為を行ったアバター(アカウント)のRLにおける正体をリンデンが開示するよう裁判所に求めていましたが、TROはそれを認めず、個別にMinskyが主張する侵害行為ごとに、やはりHomer判事が判断することになっています。確かにその方が合理的ですね。

というのは、双方ともインチキなアカウントをつくって見せかけの侵害行為を演出することができるからです。Minskyにすれば、このように侵害行為は頻発しているという実績を見せるという意味がありますし、リンデンラボはギリギリで抵触しないような表示をそこらじゅうに現出させて、Minsky側を疲れさせるということもできます。当事者に任せておけば止め処ない泥仕合になっていきますが、裁判所を絡めておけばあまりに悪どいことはできないからです。なんて私も余計なことを考えますね。性格に問題あります、我ながら。

このように対立する双方は一旦は手続き的な面で合意をしたものの、今度はその執行を巡って虚々実々の駆け引きを繰り広げていくことになります。実際この後侵害行為が見つかってそれでまた対立することになっていくのです。

余談ですが、私は今回米国の裁判所の命令を読んで、変なところに感動してしまいました。一つはTROの最後に「書記官はこの命令の写しを全ての当事者に渡すこと」とあるんですが、英文では“and it is further ORDERED, that the Clerk serve a copy of this Order on all parties”となっています。Clerkは単数なのに動詞にはsが付いていません。これは何故でしょう?そうなんです、「要求、提案、命令を表す動詞に続くthat節では原形動詞を使用する」って英文法で習いましたね。実際にそうなんだ~って思ったわけ。でも、こんな時にしか役に立たないなんて……。

それから文章は“IT IS SO ORDERED”(斯くの通り命ぜられた)と結んであります。おォ~本当に命令なんだ~って感動したわけです。
  

Posted by Sophiee Winkler at 10:01Comments(0)ビジネス

2008年11月28日

フリーに思う



最近気になっているのに、自分として考えが纏まっていないことについてお話してみます。ご迷惑かもしれないけれど。

それはフリーアイテムの問題です。昔からFreebieは新人向けのものとして、比較的少ないプリムでクオリティもそう高くないものがバルクで配布されていました。私もお世話になった一人です。慣れてくるに従い、それでは満足できなくなって、有料のアイテムを買って、そのためになんかSL内で仕事してお金稼がないと、と思うわけです。だからSLへの導入の補助として非常にいい役割を果たしてきたと思うんです。

ところが最近はクリエーターのスキルも上がってきて、十分に売り物として通用する、あるいは相当な高級品をフリーで配っているところが増えました。実際のL$が出て行くわけではないのでキャンプなんかよりいいという考えでしょう。自分の作品を広く知ってもらうという意味もありますね。特に衣料関係が多いような気がします。

個々のクリエーターと消費者(もらう側)の関係としては別に何の問題もないのですが、世の中にフリーアイテムが増えてきた結果、現在では別にお金を使わなくても生活していける状況になっているわけです。そうしてモノ作っているクリエーターとしては自分の製作物で生計を立てていくというのが相対的に難しくなってきているのではないかと思うのです。

SLというのはRLの擬似的な社会を形成しているわけですが、何でもフリーで手に入るようになると、市場原理が働らかなくなる恐れがあります。市場原理というのは需要と供給の関係、いいものはみんなに評価され値段が高くなるし、そうでないものは安いということですね。

ところが例えばここにRLのアパレル製作のプロがいたとして、その人がSLでどんどん作品を無料で配ったとします。RLのプロなんだから普通の人は適いません。高級品が無料でどんどん出回ってしまうと、他のクリエーターもフリーを増やさないといけなくなるし、ヨチヨチ歩きレベルのクリエーターは、ビジネスそのものを諦めて、趣味として自分で楽しむ方向に転換してしまうでしょう。

もちろんこれはRLでも起こっていることだし、それによってクリエーター同士が互いに切磋琢磨して、よりクオリティーの高い商品が登場するということも期待できます。だから別に構わないという立場もおかしくはありません。また、オーダーメイド市場というものも新たに登場してくるのかもしれません。

市場原理には資源の配分を適正化するという働きがあります。その結果需要の多いものには多くの資源(人、モノ、お金、時間、技術など)が投入され、よりよいものが生み出されます。しかし、何でもタダになってしまうとモノの価値が分からなくなり、資源が浪費されてしまいます。RLから見ればSLは資源といっても時間と電気代くらいのものですが。タダですから吟味せずに、取り敢えずもらって来てInventoryに入れてしまいます。みんなの持ち物の中にはきっとそんなものが一杯ありますね。

RLではいくら無料で配布するといっても、資材やエネルギー、流通のコストは掛かります。使われたあとはリサイクルや廃棄といった問題も出てきます。でもSLは一度作ってしまえばコピーは本当に無料なので、RLのような自律的な制約が掛かることは少ないでしょう。

さて、だからどうだということですが、個々の人の行動は止めることはできないし、フリーアイテムが蔓延すること自体が悪いことかどうかも分かりません。私は一応SLの中のクリエーターの端くれですから、その立場からは頑張って作ったものはそれなりの評価を受けたいし、それによってSLの経済社会の末端の流れにボートを浮かべておきたいと思っています。それには値段をつけて市場に出して見ず知らずの人に評価してもらう、ダメならさらに工夫して頑張る、お金を出した使用者からのフィードバックをもらうということが一番だと考えています。

フリーマーケットに出した複数のフリーアイテムは昔よく売れたものも、全く売れなかったものも同じように出て行きます。たくさん出て行くものがあるとすればそれはパッケージの巧拙なのかもしれません。問題があっても誰もクレームをよこしたりはしないでしょう。その多くは仕舞い込まれて、そのうちRezもされずに捨てられるものもあるでしょう。だからなんだ?ということですが、クリエーターとしてはそこはかとなく遣る瀬ないものがありますね。そんなこというとすぐプロとは言えないという人がいますが、記念品は別にしてプロは自分の作品をタダで配ることはないでしょう。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:19Comments(6)ビジネス

2008年11月27日

追いつきました



事態の推移を時系列で振り返ってみましょう。

9/2にMinskyはLinden Research Inc.とアバターのVictor Vezina、それから個人としてのPhillip Rosedale とMitch Kaporを訴えています。Minskyの所有するSLARTという商標権を侵しているという申し立てでした。

Minskyは“ArtWorld Market”という名前のアバターで知られていますが、Vezinaが”SLART GARDEN“という美術ギャラリーや”Slartists of SecondLife“というグループを運営したと申し立てました。Rosedale やKaporは個人的に詐欺の責任があるとも主張しています。

Minskyの目的は彼の権利が侵害されたと認めてもらうこと、SLからライセンスのないSLARTの使用を行っているものを排除し、そのアバターのRLの主体を特定すること、リンデンラボが4/24以降1日当たりUS$1,000を支払うことです。

この時点でリンデンラボは裁判所の管轄地が異なると言う理由で訴えを却下させることを目指していました。SLのサービス条項は法律的係争においてカリフォルニア州における訴えの提起を定めているからです。

でもそれは認められませんでした。恐らく問題にされているのはRLの商標権であって、SLのサービス条項を巡るものではなかったからでしょう。9/12には訴えが提起されていたNY州北部の地裁の勧めで両者は最終判断が下されるまでの暫定的な取り扱いについて合意しました。それが“Temporary Restraining Order by Consent(TRO)”と呼ばれるものです。

その概要はSL内でSLARTの商標権侵害をMinskyが発見した場合には、その内容や場所をリンデンラボに通知します。それによりリンデンラボは一定日数以内にその侵害行為を止めさせるための措置をとらなければいけません。この時点でこの措置は暫定的なものであって予備的な差止め命令が下ればそれがTROに代わって有効となります。その時期は10月末と考えられていました。

ともかくこれで昨日の投稿の内容に追いついたようですね。でもこのTROの実施に関してさらに色々揉め事が起きるんですね。それはまた明日。TROの内容についてじっくり検討してみたいという変な人はいないと思いますが、ご興味があるのであれば次をご覧下さい。普通の神経の人は他のことに時間を使うことを強くお奨めします。貼り付けちゃって、ちょっと後悔しています。

d/b/aはdoing business asと読み、a/k/aは分りませんが、avatar known asと読んでも意味は通じますね。

UNITED STATES DISTRICT COURT
NORTHERN DISTRICT OF NEW YORK
RICHARD MINSKY, an individual, d/b/a
SLART® ENTERPRISES,
Plaintiff,
-against- 1 : 0 8-CV-819
(LEK/DRH)
LINDEN RESEARCH, INC., d/b/a LINDEN LAB®,
a Delaware corporation, JOHN DOE (a/k/a VICTOR
VEZINA), an individual, PHILIP ROSEDALE, an
individual, MITCHELL KAPOR, an individual, other
DOES, presently unknown to Plaintiff,
Defendants.

TEMPORARY RESTRAINING ORDER BY CONSENT

On July 29, 2008, Plaintiff Richard Minsky commenced this action, alleging claims of
trademark infringement, trademark dilution, contributory infringement and dilution, in violation of the Lanham Act, 15 U.S.C. § 1141 et seq., and tortious interference and fraud, in violation of New York state law. See Amended Complaint (Dkt. No. 6). On September 4, 2008, following an ex parte application by Plaintiff, the Court entered a Memorandum Decision and Order which included a temporary restraining order (“TRO”). Plaintiff’s Motion (Dkt. No. 10); September 4 Order (Dkt.No. 11). That TRO expires as a matter of law at 10:00am on September 14, 2008. September 4 Order; see also FED R. CIV. P. 56(b)(2)

On September 8, 2008, Defendants Linden Research, Inc., Philip Rosedale and Mitchell Kapor moved to dissolve the TRO, reserving their right to raise certain procedural issues including, inter alia, personal jurisdiction and/or venue before this Court and the legal sufficiency of Plaintiff’s Amended Complaint. Dkt. No. 15. On September 10, 2008, the Court held a hearing on the Motion to dissolve and directed the parties to attempt to agree upon a TRO to preserve evidence and maintain the status quo pending adjudication of the Plaintiff’s Motion for a preliminary injunction.

See Minute Entry (Dkt. No. 19). A briefing schedule on the Motion for a preliminary injunction will be forthcoming.
Upon a consideration of the relevant law and the submissions of the parties, it is hereby
ORDERED, that the following TRO is hereby entered by stipulation and upon consent of the parties:

1. In the event that Plaintiff identifies the use of a term in the Second Life virtual world
which he believes in good faith is an infringement of SLART, the subject of U.S. FederalTrademark Registration No. 3399258 (“Plaintiff's Registration”), and which is being used on or inconnection with the services identified in Plaintiff’s Registration, Plaintiff may give notice of such alleged infringement to Linden Research, Inc. (“Linden”) by sending an email to removals@lindenlab.com (“Notice to Linden”). Plaintiff's Notice to Linden shall include a detailed description of the alleged infringement, the user identity associated with the alleged infringement, the specific search which Plaintiff used to identify the use, and the precise location of the alleged infringing use in the Second Life virtual world, and shall be accompanied by a screen shot reflecting the alleged infringing use, which, to the extent possible, shall reflect the date and time of the alleged infringing use. Plaintiff’s Notice to Linden shall also include a separate notice, from Plaintiff to the Second Life user who is the source of the alleged infringing use, regarding the alleged infringement (“Notice to User”). The Notice to User shall be in the form set forth in Exhibit A.

2. Except as set forth in paragraph 3 below, within two business days of receipt of a 3 notice described in paragraph 1 above, Linden shall forward the Notice to User to the Second Life user identified as the source of the alleged infringing use, shall advise the user that this Action is pending, and that, pursuant to this Order, the use must be removed pending the resolution of the Action. Linden will also provide confirmation to Plaintiff via email that his Notice to User has been sent to the email address on file for the user, along with the time and date of transmission. If, within three business days of providing such notice to the user, the alleged infringing use has not been removed from the Second Life virtual world, Linden shall remove the use.

3. In the event that the alleged infringing use is anything other than the use of “SLART” as one word with all letters depicted in a uniform size, font and color, Linden may decline to forward Plaintiff's notice to the user and shall within three business days of receipt of the notice advise Plaintiff that it has declined to do so. In the event Plaintiff desires to continue to pursue removal of the alleged infringement, Plaintiff and Linden agree that the parties shall submit the issue of whether the alleged infringing use should be removed to U.S. Magistrate Judge David R. Homer for resolution. The parties further agree that they will submit the issue to Magistrate Judge Homer via letter briefs, each not to exceed five pages; Plaintiff shall submit his letter brief no later than five business days after receipt of Linden’s notification to Plaintiff that it has declined to forward his notice, and Linden shall submit its letter brief in response no later than five business days after receipt of Plaintiff’s letter brief. All briefs shall be served on Plaintiff and counsel of record for Defendants by email.

4. Pending the conclusion of this Action, Plaintiff and Defendants shall each preserve:
(a) all materials reflecting communications between Plaintiff and Defendants related to any notice of alleged infringement submitted by Plaintiff, including, to the extent possible, evidence of date and 4 time stamps associated with the communications, (b) all materials reflecting any use with respect to which Plaintiff has claimed infringement, including, to the extent possible, evidence of date and time stamps associated with the use, and (c) all materials reflecting communications between Defendants and any user alleged by Plaintiff to be infringing that relate to the alleged infringement,including, to the extent possible, evidence of date and time stamps associated with thecommunications.

5. In the event that Plaintiff seeks from Defendants the disclosure of any personal
identifying information of a Second Life user whom Plaintiff alleges is making an infringing use, Plaintiff shall file a motion with Magistrate Judge Homer setting forth a prima facie case of infringement and detailing the reasons the requested disclosure is necessary. The motion shall be heard on the following expedited briefing schedule: (a) Plaintiff shall provide fifteen days notice of motion; (b) Defendants’ response shall be due 10 days after the receipt of Plaintiff’s notice of motion. In the event that such motion is granted, an appropriate protective order will concurrently be entered to protect, to the extent possible, against the disclosure or dissemination of the personal identifying information of the alleged infringer to third parties outside the context of this Action, on terms to be determined at the time the protective order is entered. and it is further ORDERED, that by consent of the parties, this Order shall expire upon the earlier of (a) dismissal of this Action for any reason, or (b) this Court’s Decision following the hearing on Plaintiff’s Motion for a preliminary injunction, which may occur no earlier than October 15, 2008; and it is furtherORDERED, that the Clerk serve a copy of this Order on all parties.
IT IS SO ORDERED.

DATED: September 12, 2008
Albany, New York

Lawrence. E. Khan
U.S。 District Judge

最初の画像は手持ちがなかったので昨日発売した商品のパッケージです。悪しからず。  

Posted by Sophiee Winkler at 13:25Comments(0)ビジネス

2008年11月26日

展開不明です



Massivelyによる例の訴訟の最近の動向を見てみましょう。私がNevaのブログと格闘している間に、世の中どんどん進んでいたのでした。Tateru Ninoの記事です。

「Richard Minskyの商標訴訟の当事者の一人はVictor Vezinaという名前だが、あまり聞いたことがなかったので正体が不明でちょっとミステリアスだった。分かってみると、それはVictor Keegan、Guardian紙の技術関連面の執筆者だった。

Keeganは07年の早い時期にSLで”Slart” と呼ばれる美術ギャラリーを始めたが、それはMinskyの商標が認められるより早い時期だった。しかし法的には誰が最初だったかよりは誰が米国の特許商標庁に承認されたかが大事なんだ。Minskyの法務代理人のJuris AmatはMinskyに代わり書面で以ってリンデンラボにVezinaにSLでSLARTの商標を使わないように通知するよう求めた。

ということでリンデンラボは従うことはしたが、少し斜に構えた行動をとった。

KeeganのSlartの看板はほんの最近になってリンデンから何のコメントもなしに取り外された。Keeganが抗議して初めて説明があった。 『SL』というのはリンデンラボの商標であって、SLの次にスペースを開け、次に二つの権利登録されていない単語を並べることで使用を許されるというものだった。

これは地裁判事の命令に沿って為されたものとはとても言えない。必要とされるRichard Minskyの商標権の執行の話になるとリンデンラボは何のとっかかりも与えたくないということだ。実際SLARTの商標については一言も触れていないし、問題のものを取り除くのも嫌々だった。それを取り去るという通知もなかったのだ。

リンデンラボは明らかにこの問題に足を取られてしまっていて、商標を巡る取っ組み合いが進むにつれ、たっぷりの悪意さえ感じられるようになった。訴訟というものは観戦するスポーツとしてはとても進行が速いとはいえないが、興味深い紆余曲折が山盛りだということは間違いない。」

どうやらリンデンラボの求めていた差し止め請求は却下されたようですね。でも実体面で抵抗している模様です。米国の訴訟では利害関係者の飛び入りも可能ですが、今回はVezinaは原告リンデン側に参加しています。訴状ではVezinaはKeegan ではなくてJohn Doeという名前になっているようです。

知らない間に事態は進んでいますが、ここを埋める情報が不足しています。ちょっと真面目に調べてみましょう。

  

Posted by Sophiee Winkler at 13:20Comments(1)ビジネス

2008年11月25日

私の予言的中!



11月の21日に私がこのブログでプレアカのことを取り上げて、「そのうちプレアカについてリンデンラボの社員が何か提案してくるでしょう。」と述べた、その17時間後くらいに、なんとSLの公式ブログにT.Lindenが「プレアカをどげんかせんといかん!」と投稿しました。実は私の秘密の情報ルートが機能した結果なんです、というのは嘘です。偶々ですね。でも時差があるから私のほうが先ですよ、なんて威張ったりして。

Tateru Ninoはこれに関して何かいい方向のことを想像しています。例えばStipends(お小遣い)上げてもらえるとかね。でも私は21日のブログでは悲観的なことを書いてます。どちらが正しいのか、展開が楽しみです。

T.LindenはForumでみんなの意見を聞かせて欲しいと要望しています。拗ね者ブロガーのProkovy Nevaは一般論で「Lindenの手口として、ガーンとショックを与えておいて、それから皆から意見を募っておいて、しばらく揉めさせておいて、最後に自分の思い通りにする。この手口に引っ掛かって感動している馬鹿が後を絶たない。」というようなコメントをしています。私もその一人なの?

まあどんな意図が背景にあるにせよ、プレアカの保持そのものにそんなに大きなメリットがないので、不利になると思えば益々登録者は減るだろうし、有利にして数を増やして何になるのかっていうのもありますね。同時ログインアカウント5万から7万のうちに、プレアカがどれ位しめているかなんて数字があればいいんですけど……。

CEOのM.Lindenはプレアカの減少は大した意味を持たないと明言しているんだから、別に増やす積もりはないと思います。むしろこのT.Lindenの動きによって、そこからもっとCashが出せるのではないかということにM.Lindenが気付いてしまうのではないでしょうか?減ってももっとCashが出せるなら構わない、というのがOpenspaceのときの判断でしたね。今のところ私が悲観論の最右翼のようです。
  

Posted by Sophiee Winkler at 14:09Comments(0)ビジネス

2008年11月24日

予言当たった?(その4)



Nevaの予言には次のようなものもありました。

「大企業はもうSLを使わない。」

「彼らはSLから離れつつある。特にIBMのような大企業は自前の仮想空間をつくって、そのなかで機密情報を取り扱う会議をするようになるだろう。しかしSLに進出する外国企業や中規模の企業、生まれたての企業、それから非営利団体や図書館は数を増やしまた成功するだろう。」

これは少々先走りすぎの感がありますね。一年では結論がでないことですが、上記のような予言は実は根拠となる情報や噂がある程度入ってきているから為されるわけですね。それは「予言」の場合には有利な面もあるけれど、逆に目先の瑣末な情報に踊らされてしまうということもあるでしょう。

IBMに代表される大企業は少ない投資で将来大きな果実を産む可能性のあるものには取り敢えず唾をつけておきます。訳が分らなくても乗っかっていくわけね。さすがにIBMはそういうことはないでしょうけど、IBMはSL以外にもHipihiを始め色んなSNSに手を出しているのは将来に対する「分散投資」とういことです。メインストリームから外れるリスクを軽減させるわけですね。

確かにダイムラー(ベンツ)はSLから撤退しました。それはSLを短期的に商売に利用する方法が思いつかなかったからですね。IBMはWorld Wideに社内の議論や情報交換に使えないかと思っていて最初はSL,次に自前のネットワークの構築に動きましたが、やはりFirewallの内外での使い分けの必要性を感じ、今は将来の革新的なサービスの種としてリンデンラボとの関係を強めています。もちろん平行して他のいろんなこと、例えばCloud・Computingなんかにも大きく注力していることでしょう。この新しい技術コンセプトは現在のところ専門家がそれがどんなもので、どのように役に立つのかを考えているところだそうです。ひょっとすると今私たちが自分の端末でViewerを持っているという形もなくなってしまうのかも。

まあ、大企業にとってセカンドライフで何かやっているコストってほとんどタダ同然ですから、別に将来に備えて放っておいてもいいんですね。RLで余分な不動産持っている方がコストは高くつきます。

予言としては外れの部類というか、テーマが短絡的でした。「SLをうまく使うことができなかった大企業は撤退していき、代わりに中小企業の進出が増える。」としておけばよかったですね。

画像は普通の写真を廃墟に変えるテクニックを解説しているもの。詳しくはこちら
Modern Ruins By Tocath
http://www.worth1000.com/tutorial.asp?sid=161052&print=1
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:12Comments(0)

2008年11月23日

予言当たった?(その3)



さて、Nevaが去年行った予言の残りでした。

「中国だ!・・・・・・でも、どこの中国のどの中国人なんだろ?」

ということで3DSNSの世界でも中国が台頭してくることが気になっていたようです。中国はリンデンラボとスウェーデンのどちらかから技術導入をしようとして、最終的ににスウェーデンから買ってHiPiHiと命名したんです。結局それはSLと比べてかなり低レベルだったんだけど、Nevaはむしろ中国政府が何時でも介入してくるようなネットワークは何の創造性にもつながらないだろうと否定的な論評を加えていました。予言としては要するに「あまり流行しないだろう。」ということですね。でも中国だけで流行っただけでも相当な規模になるでしょうね。中国政府の検閲とか指導とかが本当にあるのかないのかは不明ですが、世界ネットワークとはいえ、サーバーが中国にあるのであれば可能性はありますね。

HipihiはXU Huiという人物が創始して、本拠地は北京です。去年には米国や日本でも提携先を見つけて2万アカウント程度でテスト運用をしていました。IBMやHPやIntelとも提携しているそうですが、何しろ仮想通貨を使ったReal Money Tradeは認められていないので現実的な中国人には評価されないでしょう。アバターも男女一種類ずつとか。今のところまだまだのようですね。

覗いて見たい人はこちらへ。
http://www.hipihi.com/
  

Posted by Sophiee Winkler at 21:30Comments(0)

2008年11月21日

プレアカの末路



現在プレミアムアカウントというものは非常にあやふやな存在になっています。初めてアカウントをつくるときに結構しつこくプレアカになることを勧めてくるけど、リンデンラボ自身「ビジネス全般にとっては意味はない。」と言っています。これはCEOのMリンデンの言葉です。

プレアカになると月極め、四半期、あるいは年間で会費?が徴収されます。私は四半期でUS$22.50だったでしょうか?見返りは毎週L$でお小遣いが貰えることです。L$300ですから、月当たり4.34週あるとして2,250円に対応するものとして1,300円ほどが貰えるわけです。だから年間で4,000円ほど会員側の持ち出しになります。

もっとも、プレアカになるとメインランドの土地は512M2までは管理費は無料です。だから土地を持っていればそこでちょっと取り戻していることになります。

初期の段階でプレアカだった人のお小遣いはL$500です。もしこの人が年極めで会費を支払うと今度はリンデンラボ側の持ち出しになってしまいます。この初期の段階でSLを始めたり、Simを買ったりした場合には優遇措置がありますね。あと何でも質問したら対応してくれるサービスがあったような。

英語ではGrandfatherを動詞で使って、Grandfathered Account とかGrandfathered Simとかいうわけです。これは新しい法令などが施行されて、それまでの人が不利になるとか既得権を侵害される場合に、それらの人には「適用除外」するという意味なんですが、これを長老を大事にするとういニュアンスを込めて言っているのかなと思います。これとは別にある時期米国で祖先が選挙権を持っていなかった黒人には選挙権を与えないという場合にもこの単語が使われました。この場合は優遇とは反対の意味になりますね。プレアカの場合にもGrandfathered Accountがあるということです。

さて、プレアカといってもこれくらいのメリットしかないので、その数は減りつつあります。現在81,500位で、この四半期で2%以上減っています。しかしこの減少にはリンデンラボはあまり関心を払っていません。本音はこんなもの作ってしまったけど、別に儲かるわけでもないし、全体に対する数のインパクトもないし、面倒だな~っていう感じでしょうか?

でも人間のつくる組織というものは面白いもので、自分で自分のお仕事をつくるんですね。だからそろそろ新しいプレアカシステムを提案する社員が出てくることでしょう。その場合、Grandfathered Accountは廃止し、お小遣いをL$100位まで減らして、その代わりに名目だけで実質的に何の意味もないサービスを提供するという形にするんです。そうすると欲張りなM.Lindenはお金が儲かるというところに反応してそれを通してしまうでしょう。これが私の来年の予言の一つです。今の段階では妄想ですが。コスト面で考えてもプレアカには全体で少なくとも年間US$5百万相当のL$が支払われていますからね。Openspaceの値上げのときのように、ちょっとくらい人がやめても全体として儲かるならやってしまえということになりそうな気がします。プレアカの人もそろそろ何で自分はそれをやっているのかって考えないといけないのかしら?
  
タグ :プレアカ

Posted by Sophiee Winkler at 13:15Comments(0)ビジネス

2008年11月20日

不動産王の決断



通常ではない視点を得ようと最近はProkovy Nevaという人のブログを読んでいます。彼はいってみればSLとかゲームのオタクで、ブログの世界では有名人ですが、Phillip Rosedaleには相手にされていないと言っているので、何か大きなビジネスをやっているわけでもなさそうです。

さて彼は初のバーチャル百万長者であるAnshe Chungさんが「最近昔のSimを慌てて売り捌いているのを発見した。」と言っています。昔のというのはClass 4で管理費が月US$195のものを指しています。いわゆるGrandfathered Simというもので、SLの初期の段階でSimを取得した人達がいわば「既得権」というか「長老」として優遇されてきたわけですね。

Anshe Chung Studioは丁度2年前の時点で300のSimを保有していると発表していました。MagSLが130くらいですから相当大きいですね。まあ、これくらいの大口顧客であれば何かと有利なこともあるわけです。

一方でNevaは「誰もが指摘しているように今頃Class4のSimなんて残っていない。」とも言っています。つまりClass4は消費電力が高く、古くなってメンテナンスの手間も掛かるので所有者が要求しなくても自然にClass5に入れ替えられてきたという訳です。だからAnche Chung Studioが売っているのはSimが古くなって非効率になってきたという理由ではないということですね。

Nevaは彼としては珍しくあからさまには表現していませんが、彼の意向を汲み取って言うと、「リンデンラボはもう既得権、つまり他のSimより月当たりUS$100も安い管理費というものを維持する気はなくなって、それを大口需要家には伝えたのではないか?」ということです。その結果、今まではGrandfatheredなSimとして管理費US$195で取引されていたものが、US$295になると売り難くなるので、その前に処分しているという解釈ですね。

本当にそうなのかしら?この既得権がSimに付いているものならそうだけど、人、つまりアカウントに付いているものなら意味ないですね。私はSimの売買をしたことがないので分かりません。NevaはSimを持っていて、今回のOpenspaceの管理費値上げで「長年の夢だったSLの中にMini Golfのコースを作る計画は消えてしまった。」と言っているので、正しいのかもしれない。

これも概念的に考えているだけでなくて、一体いまSLのなかにGrandfathered Simがどれ位残っているのかという数字を押さえておかないとインパクトが分かりませんね。Anshe Chung Studioも単に辺境にあって何かと管理しづらく、賃貸が減って収益率の悪いSimを処分しているだけかもしれません。あるいはもっと大きな視点で、SL内の不動産ビジネスそのものが今後大きく伸びることはないと見切って、ある決断を下したのかもしれませんね。バーチャルな資産が「辺境にあって何かと管理しづらい」というのも自分で書いてて笑えますが、物理的には有り得なくても心情的、感覚的にはそういうこともあるでしょう。

Anshe Chung Studioの動きはともかく、Grandfatherの既得権をどこまで認めるか、またClass6の導入とそれに絡む通常Simの管理費US$295がどうなるのか?RLの金融危機はSLにどのようなインパクトを与えるのか?等々イシューは目白押しで、来年は更に激動の年になりそうな予感がします。
  
タグ :不動産

Posted by Sophiee Winkler at 13:16Comments(11)ビジネス

2008年11月19日

手入れじゃ!



公式ブログにJack Lindenの広告規制に関する投稿がありました。新しい広告規制は10/1から施行されていますが、今までメインランド全体の15~18%の土地が広告に使われていたものが既に2%以下になったそうです。この数週間で集中的に「手入れ」を行ったとか。

この「おカタイ」ブログの何日か前の記述に関して読者のQtamaさんが紹介してくれた別のブログがあり、そこでは「リンデンラボは広告をビジネスモデルとする可能性を排除してしまった。」と述べています。
http://japan.cnet.com/blog/slzin/2008/11/15/entry_27017940/

でも、リンデンラボが今行っている規制は嫌がらせによって土地を売ろうとする広告の悪用を禁止しているだけで、普通の広告はできますし、規制の対象はメインランドだけなんです。だから私は現在の規制には賛成ですね。メインランドに土地を持って生活している実感からそう考えています。

また、この広告規制はメインランドの環境改善の一部分だそうですから、今後は公園や街路のある住みよい街並みを整備してくれないかなって期待してます。ともかく今のままでは「メインランド」っていう名前が泣くような見かけですからね。

Jack Lindenは短期間に大きな改善が出来たことを誇っていますが、実際には広告の形を取らない嫌がらせはまだ残っています。例えば敷地一杯に超高層のビルを建てて、中身はがらんどうだったり、ケバケバしい概観だったりね。広告をしているわけではないので、規制するのは難しいでしょう。無機質でがらんどうのビルを並べるのが好きな人がいても、それは個人の趣味なので仕方ないわけです。土地を隆起させて壁のようにするという手口もあるので、これはどうしようもありません。

私のメインランドの土地、わずか512M2ですが、ここもそのようなビル群に取り囲まれていて、息が詰まりそうです。仕方がないので高空にスカイボックスを作って、そこを活動場所にして地上は諦めています。やはりすべての問題の根本には幾らでも分割できてしまう土地取引単位の問題があると思います。リンデンラボはアバターひとりから数人がやっと立てる程度の土地をMicro Parcelと呼んでいて、この部分を改める気はないようです。でも、そんな土地を取引したり所有したりして何のメリットがあるんでしょうか?
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:17Comments(0)ビジネス

2008年11月18日

予言当たった?(2)



6番目の予言はなんだっけ?それは、

「SLの人口は増え続け、人々は島や土地を買い続けるので、リンデンラボは現在のモデルから飛躍できない。そんなことしたら自殺同然だから。」っていうものです。

これは当たっていますね。とても明快。

さて、第7から9についてはまとめて掲げましょう。

「SLにおける銀行または株式取引に関した詐欺で誰かがRLで訴えを起こそうとする。」
「SLのビジネスに関するブログを巡って名誉毀損の訴えが為される。それは失敗する。」
「以上の2種類の訴訟の失敗を受けて、SLを巡る法律行為の全てについて見直しが行われる。」

これに関する情報は持っていませんが、少なくとも私の知る限りでは公式、非公式のブログやニューズにはこんな記事は載っていなかった気がします。

考えてみればSLの中には裁判所はないし、RLでは誰を相手取って訴えるのか、SL内のアバター名や機関名が分かっても意味ないですね。RLの裁判所は取り上げてくれないでしょう。だからSL内の銀行が債務不履行を起こしたら預金者は泣き寝入りするしかないですね。せいぜいリンデンラボがちゃんと債務を履行しなさいというくらいだけど、強制力はありません。Banして資産を没収するくらいだろうけど、悪意で運営していた場合はそんなもの残っているはずもないですね。

10番目は予言というより呟きに近いものです。

「SLの中での消費は減っているが、それはギャンブルが禁止になったせいだけではなくて、土地バブルがはじけてオークションでの土地の取引価格が下がってきたことに関係している。」

「土地の値段は上がっても少しだろう。最近の新人は年齢的には高くなっていて、とくに年末に掛けての休暇シーズンにはもっと土地を買うと予想され、それに伴って消費活動も活発化すると考えられる。リンデンラボが土地を過剰に供給するというのはありそうもない。なぜなら、企業にはそんなには売れないだろうから。」

全体的にみて外れています。土地の値段は上がっても少しだというのはオークションとか通常の既存の土地の取引価格のことでしょうが、それらはリンデンラボが新しく売り出す土地プロダクトに大きく影響されます。

実際は初期費用が割安になり、管理費も安いOpenspaceが市場に投入され、大きなブームになり、既存の土地所有者はその反動で含み損を抱えることになりました。彼はあまり経済は得意ではないようですね。
  

Posted by Sophiee Winkler at 15:34Comments(0)生活

2008年11月17日

リンデンの損得



Jack Lindeによれば最近までSLにはOpenspaceは13,000ほどあったそうです。これにはメインランドの海岸線など土地の周辺に使われているvoid simulatorは含まれていないので、これがほぼネットの数字かと思います。でも異様に多いようにも感じるけど。本当にこんなにOpenspaceがあったんですね。まあ、サーバーの数でいえば3,250なんですけどね。

これを正とすると、Opensapceから毎月上がる管理費収入はUS$975,000、日本円で97百50万円です。年間だと11億7千万円ですね。実際には管理費とっていないところもあるだろうし、教育用で割引しているところもあったり、大口需要家向けというのもあるので、この数字はあくまで理論値です。

これが管理費がUS$75から125になると、年間US$7,800,000=7億8千万円の増収になります。これもずべてがHomesteadになるわけではないので飽くまで計算です。

いずれにしても、ちょっとくらい人が止めても、土地を返上しても気にならないくらい膨大な増収になりますね。

今度の値上げの通告によって、既に土地を返上してしまった人、せっかく作った建物や公園を取り壊してしまった人など反応は様々です。でも中にはこのままヘビーな使い方を続けていくと言う人もいます。何か自動で警告が出るとか、月ごとの実績に応じて翌月の管理費が増減するとかいうシステムを導入しないと、結局は問題は解決しないでしょう。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:14Comments(0)ビジネス

2008年11月16日

予言当たった?



Prokofy Nevaと言う人がSecond Thoughtsというブログを持っていますが、文章が非常に長くて難解です。性格もちょっと捻くれ気味で、恰好付けたり拗ねたりするので面白い反面、食傷することもあります。

彼は毎年末に「来年の予言」というものを出します。私はこれを今年の3月に発見して紹介したんですが、さて一年近く経って予言の結果はどうなったのでしょうか?振り返って検証してみましょう。もっとも、私が持っている情報は限られているし主観的なので、予言が当たっているのかどうか正しく判断できないかもしれませんね。

さて、第1の予言は、

「リンデンラボは今年中にはサーバーのソースコードをオープン化しない。」

です。一部分外部に明らかにしているかもしれないけれど、オープンというにはほど遠い状況ですね。IBM等のビジネスの相手方と共同作業をしているということです。ということで予言は当たりました。

第2の予言は、

「08年にはリンデンラボは他の3DのSNSとアバターを相互乗り入れさせる。」

でした。これはある意味当たっている部分もあり、外れている部分もあります。リンデンラボはIBMと共同で作ったGridにSLから「TP」できると主張していますが、アバターは違う名称や見かけになり、持ち物やお金は持っていけないので、これをTPというのは詭弁だと思います。新たにそのGridの住人として登録したのと何ら変わりはないからです。
結論として実質的に予言は外れたと解釈しましょう。

第3の予言は、

「新しく作られたSNSにSLから相当数の人が流れていくということはない。」

です。Kaneva, Twinity,V-sideなんかのことですが、事実を数字で確認できないし、どれ位が相当数なのか分りません。試した見た人の話ではあまり面白くなかったとか。要するにSLを上回るような魅力のあるものがまだ出ていないと思います。もちろん児童用のSNSとか新しいマーケットを開拓したものはありますね。私の判断は予言は当たったというものです。こういう判断のつきにくいのが世の中の予言では一般的ですね。

第4の予言は、

「リンデンラボにより大人の手になる安定した高性能のGridが内部に作られる。」

です。大人の手になるというのがProkofy Neva 独特の表現で、彼は現在のSL Gridはオタクが面白半分に作ったものという解釈をしています。確かにどうでもいいような機能をつけて頻繁にViewerを改訂したり、当時はしょっちゅうGridやサーバーがダウンしていたりしましたね。

多分これは彼がMonoの話を耳に入れた直後に予言したものだと思います。結論としては外れなんでしょうかね?高性能を目指したGridが作られるという表現にしておけばよかったのかも。まあ、当たっているという評価もありますね。私はあまり使っていないので、評価するのには相応しくないですね。

5番目の予言は、

「USAとヨーロッパの両方で、あるいはどちらかで大規模な停電が発生し、人々は電話の、それが地上であれ無線であれ、有用性を大いに評価する。」

です。う~んこれはハッタリというか、一発狙いの内容ですね。これなら私にもできるかも。「地球のどこかで大規模な地震がおき、人々が悲嘆にくれる」なんて。でも、大停電は起きなかったですね。別に停電が起きなくても人々は電話の有用性を評価して、沢山のお金を使っています。ということで、予言は外れです。

予言は14あるので、今日はこの辺で。
  

Posted by Sophiee Winkler at 10:39Comments(2)ビジネス

2008年11月14日

振り返ると



Openspaceの生い立ちを振り返ってみましょう。

現在void simulatorという名で知られているものは元々はquad simulatorsと呼ばれ、リンデンラボがメインランドの空き地を埋め、海岸線を入り組んだものにするためだけに使われていました。

06年にリンデンラボはvoid simulatorをOpenspaceという名で商品ラインに加えました。そのときは4つで一つのグループとして、一つひとつは普通のSimの1/8のオブジェクトのキャパしかありませんでした。初期費用はUS$1,250、管理費月額はUS$195でした。これは人気がなく、明らかに売れない商品でした。これが第一世代のOpensapaceです。

07年の後半あたりで、4つで一組だったOpenspaceはバラバラにされ、同じサーバーで取り扱われることがなくなりました。その代わりに以前は同じサーバーで占められていたSimulators がすべて一つのデータセンターのなかで紐つけられました。時には他のデーターセンターにまで跨って糾合されたのです。これはSimulator間を移動する場合に大きな問題を起こしました。特に乗り物の場合ですが、Openspaceを買う理由の多くは広いところで乗り物を運転することでしたから尚更です。このような取り扱いがvoid simulator間の境界越えを通常のSimの境界越えに比べてさらに信頼の低いものにしてしまったのです。

08年の3月にリンデンラボはOpenspaceを更に求めやすく、隣接条件をより緩やかにし、オブジェクトの容量を上げて利用を奨励しました。void simulatorの購入は増加しましたが、制限は緩やかなままにされました。これがこれが第二世代のOpensapaceです。

同じ月の後半にはHavok 4 phisics(物理シミュレーションエンジン)の開発がvoid simulatorのパフォーマンスに障害を与えることが報告されました。

08年7月にはリンデンラボはメインランドの新たな販売を凍結しました。void simulatorを新たな選択肢として掲げ、土地取引の目玉にしょうとしたのです。

8月にはvoid simulatorのパフォーマンスがスクリプトエンジンであるMonoの開発により阻害されることが明らかになりました。

この頃になってオブジェクトの容量とスクリプトの優先度がvoid simulatorでは高く設定しすぎていたことが明らかになってきました。幾つかのvoid simulatorは土地のオーナーがコントロールし予期することのできないパターンで他のsimulatorに障害を及ぼしたのです。

つまり今回の値上げの際にオーナーやユーザーのルール違反が第一の理由に挙げられていましたが、それとは異なるシステム的な問題があることをリンデンラボは知っていたのでした。

この画像はパワーポイントでマウス使って描いてみました。酷いですね。  

Posted by Sophiee Winkler at 13:30Comments(2)ビジネス

2008年11月13日

縮みゆくSL



Openspaceの値上げが少なくともオリジナルな景観用についてはなくなったと思っていた私ですが、rubyさんのご指摘で実際には1,875あったPrimが750に激減させられることが分かりました。すっかり騙されちゃいましたね。つまり、森なんか作らずに水面と野原で我慢しろというわけです。実際のサーバーはClass5だという話ですが、こうなるとClass4のオンボロじゃないのかなんて邪推してしまいます。オンボロは電気代やメンテ工数かかるのでやっぱりお金欲しいということでしょうか?ともかく実質値上げに等しい内容だったので私の周囲ではOpenspaceを止めるという人が結構います。

Massivelyによれば、この動きはSL全体にも広がっていて、24百万平方メートルの土地が返上されたようです。もともと初期費用なしで与えられていた場合は返上も損失なくできますが、改めて買っていた人はUS$250が損失になっていまいます。そうすると捨て値で叩き売るということになるのでしょうか?単純な経済行為というよりも何か民の怒りが籠もっているような感じです。

24百万平米というと通常のSim367個に相当します。結局リンデンラボは55百万円ほど予定の収入が減ってしまったのではないでしょうか?私の計算が合っているかどうかちょっと自信がないので、計算式だけ書いておいて、あとで反省するときの材料にしたいと思います。

Sim(島)の広さは65,536sqm(平米)
今回シュリンク分24,050,000sqm
Sim個数に換算すると24,050,000÷65,536=367島分
Openspace管理費US$75
失われた管理費75X367=US$27,525
上記年額 27,525X12=US$330,300=33百万円(100円=1US$)
管理費をUS$125とした場合 330,300X125÷75=US$550,500=55百5万円
管理費をなんとなく75X4=300ってしてしまいそうです。この辺りは実際に所有してないんで実感あるイメージが湧かないです、私の場合。Openspaceの広さは通常Simと同じだと思って計算していますので、それが間違いだと全部が崩れてしまいます。

この24百万平米というのは新しくOpenspaceが購入されたものも加えて最終的に減ったNetの数字です。もちろん値上げによって管理費が増加する分がありますのでこれが純損失ということではありません。機会損失?うまい表現が見つかりませんね。バーチャルな欲望でリアルな損失とでもいうのでしょうか?本当に前に書いたとおりイソップの欲張りな犬と同じになってしまいましたね。
  

Posted by Sophiee Winkler at 14:05Comments(4)ビジネス

2008年11月12日

リンデンプライズ



リンデンラボによりLinden Prizeという賞が設けられることになりました。この賞は革新的なSL内プロジェクトであって、RLの人々の仕事やコミュニケーションを改善するものに与えられます。賞金はUS$10,000で、SLの住民個人またはチームが対象です。但し支払いはL$の相当額です。

アプリケーションは既に受付が開始されており、来年1月15日に締め切られ、最終選考に残った人と勝者は4月末までに発表されます。詳しくはLinden Prize Siteを参照、質問はForumで受付ます。

選考基準は以下の通り。

・ SL内の作品であって、RLでも具体的で賞賛に値する成果を挙げるもの
・ SLを使った卓越したオリジナルな作品で高い品質、実行性、機能、審美性、技術的洗練性を明確にアピールするもの
・ 将来の発展、知識、創造性、SLとRLの協力を鼓舞し、影響を与える力を持つもの

ということなので、5周年記念やBurning Life等の作品のように面白いものを作って見ました、RLの本物みたいな精巧なものですというのではダメですね。作品というよりSLとRLを繋げるビジネスシステムのようなものでないといけないでしょう。オフィスワーカーや学生や商店主が毎日のように利用するようなシステムですね。

本来はそういうアプリケーションが幾つもあって、SLがRLの一部となっていくことで発展するというシナリオだったのですが、いままでのところうまく行っていなかったのです。だから本当はSLの価値を高めるためにリンデンラボが考えなくっちゃいけないことなんだけど。みんなで考えてねということです。

実際にそんなに凄いことを期待しているのであれば、賞金はちょっと安すぎます。日本円で100万円ですから。すぐ使えるものなら別に賞に応募しなくて、自分で会社立ち上げてやってしまいますね。だから応募する方もすべてさらけ出すことはないでしょうし、リンデンラボもヒントを手に入れるくらいの期待しか持ってないのではないでしょうか?ま、100万円掛けてちょっと活性化を図るというくらいのものだと思います。

SLの特徴は3DSNSですから教育でも医療でも、産業用でも大抵は既存のネットワークで出来てしまいますね。その方が更に専門的で高度なサービスが期待できます。開発品の確認とか、アバターが参加しての事故や災害のシミュレーションくらいでしょうか?コミュニケーションという意味ではSLは決して効率的とは言えませんし。でもちょっと考えてみよっかな~。

それから全く別のお話ですが、Sophiee のRLの母方の祖父が闘病中でしたが亡くなりそうです。突然2週間くらい休んでしまうかもしれません。予めご承知下さい。去年の今頃は父方の祖父が亡くなりました。やはり冬に向けて寒くなっていく時期を乗り越えるのは老人には大変なんですね。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:18Comments(0)イベント

2008年11月11日

集中力不足



これは別に超能力の念動で物体を空中に浮かせているところではありません。バックの色は陶磁器の色なんです。つまり、今まで自分が作ったいろんな商品を撮影して、陶磁器の模様として使おうという奇抜なことを思いついたからです。でも、実際にそれがモチーフとして成功するかどうかはわかりません。けっこう地道な作業になりそう。



こんなことをしていると商品が売れたNoticeが幾つか入ってくるんですが、これから作るものよりもう販売してしまったもののアフターサービスとか、売り場の充実とかがにも気を遣わなければなりません。

例えばケトルのフタは音と動きが同期していなかった問題は解決したけど、これをまだ商品パッケージに同梱してないんですね。はやくしないといけないんだけど、スクリプトの作り方が分らないところがあって、要するに動きっぱなし、鳴りっぱなしなんです。このままでいいのかな、いっそフタを2種類入れてしまおうかなどと考えています。明日はちゃんとやってしまおう。

それから大分前に買ってきたベンディングマシンですが、これは季節外れの商品を格納して少ないプリムの負担で販売ツールとして使えると思ったんですが、これもできるのに、未だに稼動させていません。墨田区に設置してテストしているうちに引越しがあったので、しばらくそれを起動させるということを忘れていました。これもやらないと。

なんか最近集中力がないですね。ログアウトするときは早くやらないといけないと思っていても、インしたときには忘れて、すぐ新しいものを作る方にいってしまうんです。

ブログの自己紹介の部分もいまだに「MagSL墨田区在住」になっています。これも現状に合わせて変えないといけません。脳みそが「おカタク」なってきたのかも?  

Posted by Sophiee Winkler at 13:18Comments(0)ものづくり

2008年11月10日

LLのレイオフ



リンデンラボがレイオフを始めたという噂が周辺地域に広まっているとか。Massively の記事に載っていました。事業開発のスタッフが1ダースほどレイオフされたとか、マネジャー以上も首になった人がいるとか、何もないとか矛盾する色んな噂が飛び交っています。

Tateru Ninoさんが直接リンデンラボに問い合わせたところでは、こういうお答えだったとか。

「リンデンラボは利益を上げており、健全で成長している。今年は100人を採用した。我々はプラットフォームの安定、幾つかの新商品といった核になる戦略的主導分野で投資を増加させるとともに、人員面でも厳しい決断を下すことも必要であった。その結果、300ほどのうち4つのポジションを削減した。

我々は時々職の整理を行っているし、勿論一桁の人員整理を行っている。しかし、それは歴史的に見て業界の平均の半分以下の割合だ。」

ということで、今のところ今回の4つのポジションの削減がいったいどういう名称だったのかは分らなかったのでした。内部で大きな変革が行われていることは確かでしょう。どうしても何が削減されたのかを考えなければならないとしたら、それは多分Community Teamあたりからではないかというのが、Tateru Ninoの推量です。  

Posted by Sophiee Winkler at 12:26Comments(0)ビジネス

2008年11月09日

CEOの補足



この間は急いでいたので省略してしまったM.LindenのOpenspaceに関する新政策についてのコメントを補足しておきます。そうでないとアンフェアですもんね。彼の主張はこんな具合です。

この一年間ほどリンデンラボはSLのサービスレベルを上げることに努力してきた。具体的には去年の夏から秋にかけてのサーバーのダウンを低いレベルに抑えるように頑張ってきた。その結果それは成功し、非常に高いレベルを維持することが続いていた。この部分については誰も何も言わないが、評価して欲しい。

ところがOpenspaceの販売に伴って再び不安定さが増し、結局サービスレベルは低下して元の木阿弥になってしまった。(これをもう一度引き上げることも今回の目的だ。)

これに対し1つのCPUで4つのSimをカバーしてお互いが他の邪魔にならないように設定することは可能だという解説を加えていた書き込みをどこかで見ました。あまりに専門的でよく分からなかったけど。一定以上のスクリプトが動いたり、アバターが入ってきたりすると、その部分は運転を止めてしまうアプリケーションを埋め込む、あるいはビューワー上にそれが表示されて警告が出るというようにするのは可能かと思います。ただ今回は「早く売りたかった」のでそれはパスしたということ。

今後はそのような機能を付けていくのでしょうね。画像は消え残っている墨田区の私の借りていた土地です。完全にもとに戻すと分らなくなってしまうので、入り江はそのままにしてあります。  

Posted by Sophiee Winkler at 10:10Comments(0)ビジネス