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プロフィール
Sophiee Winkler
Sophiee Winkler
2007年6月生まれ。MagSLの原宿に住んでて、HARAJUKU PLACE というお店をやってます。景観商品とか小物が中心です。最近はスキンとシェイプに凝っています。
オーナーへメッセージ

  
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2014年01月09日

最近のSL



 明けましておめでとうございます。

 年末は30日まで働いていて、今月も4日には仕事していたので、あまりお正月気分は味わえませんでした。SLの方はスキンとシェイプづくりをチョコチョコと。

 SLは今どんな状態なんでしょうか?SLに興味を持っている人は明らかに減っているのでしょうが、それを数字で裏付ける情報はありません。SLに関するブログを書いている人はやはり少なくて、最近始めた人が頑張っているのでしょうね。

 でも、リンデンラボはそれなりに頑張っていて、何とかSLを盛り上げようとしていることは感じられます。ただ古い住民はもうそういうものに感動しなくなっているので、その努力は幾分空回りしているのかもしれませんが、それはリンデンラボのせいではないでしょう。

 Facebook やTwitter といったSNS自体が伸びが止まりつつあるので、それらよりはるかにユーザー側の負担が多いSLが伸びるというのは無理なんでしょうね。タブレットでできるようになれば多少盛り返す可能性はあると思います。



 私は今はアバターのシェイプとスキンをひたすら改善することだけをSLの活動内容にしてしまっています。細切れに自分の好きな時間でやれることといったら、そういうことになってしまいました。

 ただ、もう8年目になるので、さすがにアバターは自分の好きなように作れるようになってきました。勿論この道を極めたわけではありません。改善すべき点は幾らでもあります。しかし、自分の感性に従って好きなように作っていけるという点では、まだSLに魅力を感じています。

 今更なんですが、SLのアバターの造形は本当によくできていますね。様々な個性のアバターがつくれるし、肌だってこんなに綺麗にできます。もっと時間とお金を使って装備や技量を向上させれば、更に素敵なものがつくれることは間違いありません。他の人の評価は別にして、自分の好みの方向に突きぬけているという実感はあります。RLと同じで技芸の道は上には上があり、終わることがないのです。

 まあ、人は様々にSLと係わりあえるのであって、私のようにSNSの側面を削ぎ落してしまっているというのもありなのでしょう。

   

Posted by Sophiee Winkler at 00:10Comments(0)ものづくり

2012年12月10日

Sarah Nerd について



彼女はかなり初期のころからのSLのユーザーです。私はProkofy Neva のブログの中で彼女の名前を知りました。彼女はまだSLのアカウントを持っていて活動中なので、SL内で情報を見ることができます。

彼女がSLに登場したのは2005年の8月21日ですから、かなり年季が入っていますね。
SLに対する長年の貢献で有名です。彼女の作った膨大なアイテムは初心者向けに無料で提供されていました。今でもそうでしょう。例えばSL Marketplace では未だに彼女は30アイテムほどをL$0 ~1 で提供しています。私も彼女の作品は幾つかもっています。

こんなにも昔からSLのために尽くしてきた彼女ですが、リンデンラボは彼女を遇することはしませんでした。やはりSLに貢献をして報いられなかったためにやめてしまった、Nobody Fugaji は「Sarah の過ちは愛を返してくれることなど決してないリンデンラボやSLを愛しすぎたことだ。」と述べていました。

Fugaji はSarah に土地を提供し、そこで彼女はせっせと様々な品物を作っていたのですが、なにせタダで提供してしまうので、Fugaji の方が堪えられなくなって、SLをやめてしまったのでした。でもSarahはそれでも無料のアイテムづくりをやめず、今でも自分で土地を購入したり、パトロンから土地を与えられたりして、SLに初心者が根付く手助けを黙々としているのでした。

私は彼女のことがずっと気になっていて、どうしてそんなに身を粉にしてリンデンに尽くしているのか知りたく思っていました。

Fugaji によれば自分やSarah がリンデンに認めてもらえないのは人種差別のせいだと言っています。確かにリンデンラボは白人が大好きで、他の企業より有色人種の割合は少ないでしょう。写真ではSarahはインドと東ヨーロッパ人の混血のような風貌です。SLの中ではそんなことどうでもいいのですが、リンデンラボはそうではないのかも。

Fugaji はリンデンに「認めてもらい」たくて活動していた、でもSarahはそんなことはどうでもよかったのでしょう。

彼女の作風はどちらかというと素人っぽいものです。それからなんでも作ってしまうので、どれもあまり洗練されたり精緻なものにはなっていません。ともかく数が多いのですね。

変わったものも色々つくっています。上に掲げたのは彼女がタダで提供している、頭が二つある人形です。ベイビーと書いてあるので人間のつもりでしょう。ときどきこういう畸形児が化学兵器や薬品が原因で生まれてきますが、別に彼女はそのことの非人道性をあげつらっているのではありません。プリムベイビーを売って商売にしている人達がいますが、そのやり口と比べれば畸形とは言えないだろうと言いたいようです。

彼女は女性のアバターはお化粧がきつめのグラマラスな南米美人が好きなようです。彼女はとにかくサッとつくっていまうのです。必要以上に作りこむことはありません。お金を儲ける気がないのでしょう。どう見てもRLのアーティストではない。

今度一度SL内でお話してみようかしら? ときどきSLしながら寝てしまっているそうです。日本でいえばTonton Meili さんですね。頑張ってお針子さんのように一途にものづくりに勤しんでいる彼女たち。とっても可愛いくて、せつない存在です。
  

Posted by Sophiee Winkler at 22:35Comments(0)ものづくり

2012年01月22日

メッシュユーザー



一年以上前にメッシュが導入されたときはそれなりに実験していたのですが、それを極める気もなく、放っておきました。時間もなかったし。

ところがクリエーターたちはどんどん技術を進化させて、今では服だってメッシュで作ったものが売られています。私は今やこの技術のユーザーになってしまいました。確かスカルプティッドプリムの時も、私はとっつきが悪くてしばらくは何もできませんでした。それと同じような感じです。

メッシュの良さは何でしょう?通常の服はレイヤーで、彩色されたレイヤーがアバターの肌の上に重ねられていくということです。皮膚みたいなものだから伸び縮みはしますが、それが逆に服の模様を必要以上に変形させてしまって、現実感がなくなります。レイヤーですから厚みがないので、袖口や襟やボタンなどをプリムで作って、それと合わせて装着することで本物らしくはなります。

スカルプは装着してもアバターと一緒に変形はしてくれません。そこで腰とか胸とかのSLのアバターでは原則として変形しない部分にしか使えません。

メッシュはスカルプのような厚みのある立体ですが、アバターの体の要所に縫い付けられているように、適度に変形します。普通のプリムのように風でそよぐことはありませんが、体の動きに合わせてゆっくりと変形するので、本当の服のように見えます。

SSはMarketplace で貰ったサンプルを身に付けたところです。レイヤーでないので厚みがありますが、今のところメッシュオブジェクトはあまり薄くはできないみたいです。水着やレオタードのような体に密着した衣服を表現するのには向きませんね。

でも本当の服と同じように体との間に空間があるので、2枚目のSSのような表現も可能です。今までは乳首をつけて衣服を身につけると乳首が服の外に飛び出してしまうへんな見かけになっていました。でもメッシュのコスチュームであれば空間があれば体に乳首を装着することが可能になりました。



そんなことして意味があるのかという考え方もありますが、実際に近くなるということは進歩なのです。でも今度は逆に体に合わせて変形しないオブジェクトなので、体に加速度を与えて物理機能によってオッパイが揺れると、今度はメッシュ製の服からオッパイがはみ出して揺れるということになります。

メッシュによってかなり自由な形がつくれるようになりました。でもアバターのコスチュームという意味ではまだまだ改良の余地があります。  

Posted by Sophiee Winkler at 22:37Comments(0)ものづくり

2011年02月24日

技術を巡る物思い



先日「ソフィーのアバター日記」で取り上げたBBOY-DANのパフォーマンスの素晴らしさと、今回のリンデンによる新しい技術の導入の関係についてちょっと思うところがありました。

BBOYはSLで使える個々の技術的表現、アニメーション、音楽、コスチューム、パーティクル、背景や小道具にRLとも共通する演出や構成といったものを加えて、高いレベルで組合せることに成功しています。これは個々の要素のポテンシャルを究極のレベルにまで引き出し、それをプロフェッショナルなレベルで融合させることで成り立っています。これが日本人は得意なんですね。

一方、リンデンラボはあるプラットフォームや全体の技術体系や要素技術を着想し、それを利用可能なレベルで実現させるということが得意なんです。大まかな枠組みを作っておいて、次にそこからまた大まかな付属物とか新しい要素を付け加えていくというやり方ですね。これは欧米人が得意なんです。

RLの例で言えば、ボーイング社が新型の旅客機開発を構想して、出来ていないのに注文をどんどん取ってしまう。それを実際に作る段階になると日本の企業が新しい部材や工法を開発して、あるいは更に進んだ要素を付加して、設計者の意図以上のものに仕上げていくということをやっています。確かBoing787の開発では40%くらいが日本企業の製作になっています。

今回リンデンラボは一般的なポリゴンメッシュをSLに導入しつつありますが、これにユーザー苦労したり工夫したりして新たな生命を与えていくということが期待されます。その意味でSLはリンデンラボとユーザーの共同作品なのです。

リンデンが何かを思いついて土台や柱や壁を立てると、その内装を丁寧につくっていくのはユーザーなんですね。もちろんその結果だけを楽しむのもOKです。と、SL開業当初から言われている当たり前のことを書いてしまいました。

実際のところは欧米の芸術作品だってもの凄く精緻でセンスの高いもので、何も日本人だけが緻密だったり芸術性が高いということではありません。ただ、文化や社会として何を評価するのかということになると、欧米は新しい着想、大きな枠組み、汎用性、普遍性といったことを評価し、日本では人まねの出来ない職人芸みたいなものを評価する文化なんです。もちろん最終の出来上がりの素晴らしさが最も評価されることは世界共通です。

これは対立するものではなくて、補完し合う関係ですね。今の先進国における日本文化や日本製品のブームもこういう差異が目新しく、またエキゾチックに感じられるということかなと思ったりしたわけです。これはSLではなくてRLのテーマとして今後も考えていきたいと思います。今日はちょっと消化不良なままでお話してしまいました。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:33Comments(0)ものづくり

2011年02月04日

メガプリムの命運



2/2 のDwell on itの記事です。
「メガプリムが使い続けられている限り、リンデンラボにはこの取り扱いを巡って二つの派が存在する。一つはメガプリムをSLの特性として標準化しようという派で、他方には廃止してしまおうという派があるのだ。廃止すると言う意味は、全てのSimと各自の持ち物とデータベースから取り去ってしまえということだ。

どちらの派も自分達の主張に向かって一方的に支持を引き寄せるということは出来ていなかった。

ところが今や私達は二つの新しい特性がSLに付け加えられようとしていることを知っている。それはEncroachment returnsと meshes である。

Meshes というのは現在のメガプリムのどの方向に向かっても10Mという現在の制限を超えてオブジェクトを大きくできる。一方Encroachment returnsは隣人が作って、自分の土地にはみ出ているオブジェクトを、はみ出した分だけ押し戻せるという機能のことだ。

通常はその進入してきているオブジェクトの中心部分が自分の土地にあるのでなければ、土地の所有者やオフィサーはそれを戻すことはできない。しかしこの機能が付加されればそれができるようになるわけだ。

これは数年来悩まされてきたストレスから私を救ってくれそうな気がする。

SLこの2つの機能が付加されることにより、メガプリムの時代は終りを告げるだろう。この機能が施行されて、うまく動くのかどうかしばらく様子を見た後で、メガプリムがリンデンラボによりどんどん撤去されても私は驚かないだろう。

また、この二つの機能によって長年一つの問題を巡って反目し合ってきたリンデンラボにおける二つの派が、受け入れられる中間地帯を見つけることができたのではないかと思うのだ。」

これらの機能は昨年末時点では今年の1月には付加されると予想されていましたが、実際にはまだのようです。でももうすぐそうなりそうですね。
  

Posted by Sophiee Winkler at 10:01Comments(1)ものづくり

2010年05月06日

Q1の統計



リンデンラボにより2010年の第一四半期のSLの経済数値が発表されました。まずDowntime(ユーザーがSLのシステムのトラブルのために使えなかった時間)は0.22%と低いレベルに押さえられています。でも直近の29日の長時間のダウンには参りましたね。これは3月末までの数値には含まれていないので、Q2はもう少し悪化するでしょう。原因がよく分からないというのが問題ですね。いつも原因を明らかにしないので、私みたいにそれはWoodbury Univ. Group がBanされたことの報復だなんていう解釈が出てくるんです。

User 間取引は08年のQ1以来右肩上がりで増えてきて、2010年のQ1にはUS$160百万(日本円換算で約150億円)に達しています。一月当たり50億円で、一日だと1.67億円くらいになります。これとは別にXstreetは前四半期に比較して21%も伸びています。買い物を探してSimをうろつくよりも、カタログで買ったほうが楽ということでしょうか?

Lindexの取引も再び増加傾向に戻りました。Q1はUS$31百万(28億円くらい)ですね。これが実際に為替取引でリンデンラボに入っていくお金なんでしょうか?一方でNew Currency の売上は58%ダウンしたとあります。だから単純に考えるとリンデンドルをUS$に換えて回収した人に比べて、新たにUS$を売ってリンデンドルに代えた人が減ってきたということですね。

さて、公式の発表を解説していても意味はないので、この発表に関する一般の人の受け止め方を見てみましょう。

Hiro Pendragon
「SLの経済が不調だと言う評価には同意できない。僕にとってはL$の取引量なんてどうでもよい。だってそんなものいかようにも調整できるからね。大事なのは次の3つの数値なんだ。
(1) L$がUS$に代えられた量(住民から見て)
(2) 所有されている土地の量
(3) アクティブな住民数
上の二つが実際のSLへの投資額を表していて、最後のものが時間の投資額を表している。Lindexの取引量と土地の保有量は増加している。唯一下がっているのはLindexを通じてリンデンラボが販売したL$の量だ。これはUS$に対してL$が減価していくリスクがあることを意味しているが、今のところそれは現実化していない。

(ソフィー:最後の一文は意味が分かりにくいですね。SLの中にあるL$が減りつつあるわけだから、逆にL$の価値は上がるはずです。でもこのL$や土地の市場はRLの中国の株式、土地市場と同様に本当の意味では自由市場ではないので、理屈をこねても意味は少ないと思います。

 例えばリンデンラボが土地の管理費を上下させれば、土地の保有量やLindexの取引量は直ぐに影響を受けます。Lindexの交換比率をいじるだけでも変化は大きいでしょう。)

Rznkain
 「数字を細かく分けてもらって有難いけど、例によってリンデンラボはお化粧を施しているんだろうな。SLの中でもの作りをしているほとんどの人達はSLの経済はこの何ヶ月かはどん底状態にあるということを知っているよ。」

Sered Woollahra
 「現状について誰が正しい評価をしているかなんて人に言えるほどの経済通じゃないけど、私のささやかなレンタルビジネスはこの2月から3月に掛けて結構うまく行っているわ。」

iggyono
 「放棄された土地の量とか、メインランドやZindraや他の島々の土地の価格なんていう数字はどこかに載っていないの?それを見れば随分神経にこたえるものになると思うけど。」

Tateru Nino
 「リンデンラボから公式に発表されたところでは、メインランド1平米当たりの価格はL$1.0以下で、現在は0.8まで下がっている。」

Gwyneth Llewelyn
 「不思議なのはこれらの経済統計が、ほとんど12時間に渡るこれまででも最も長いダウンタイムの後に発表されたということね。偶然の一致なのって思ってしまう。」

(さすがにSL一の女傑で論客のGwynethですね。悪いニュースを打ち消す良いニュースを間髪を入れず発表したと解釈しています。)
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:20Comments(0)ものづくり

2010年02月18日

お金の話(2)



昨日の続きですが、Island Lifeというゲームのなかで何かを買うと、例えば木でもハンモックでもいいんですが、それを買って使っている間は使っている期間に対し、例えばUS$1を支払うのだそうです。これをリンデンの幹部と会計士はAmortization と呼んでいます。「割賦支払い」という訳ですが、「分割払い」と言った方が分かりやすいですね。この場合は支払いは商品やサービスの供給者であるプロバイダー、つまりプラットフォームの主催者に対し行なうことになります。

母の話では昔は電気製品が高くて、今のように一度に支払えない人が殆どだったので、頭金を払って、後は月々に分割して返していくという形が多かったそうです。洗濯機とかミシンとか。

ただ、ここでもこの二人のBean Counters(数字をいじくる人)はちょっと勘違いをしているのではないかと思います。だって、使用している間はずっとお金を払うのであれば、それはレンタルですね。分割払いであればある回数支払いをすれば、商品は完全に自分のものになり、使用料のような支払いは発生しません。

仮にこんなシステムがIsland Lifeやその他の3Dゲームでまかり通っているとしたら、それは随分ずるいやり方ですね。だって面白くなくなって止めてもアイテムの返却を忘れていると未来永劫お金を取られることになるからです。たとえUS$1だって、そんなのが幾つもあればあっという間に支払いは膨れ上がってしまいます。まあDVDのレンタル料金みたいなものか?

また、この外部会計士はSLの土地が分割払いの対象であるというように考えています。でも、これも間違っていますね。私たちが土地を買って最初に支払う費用は、それはリンデンラボが私たちの土地をサポートするために手当てするサーバーの代金に相当します。またその後月々支払っている管理料は、使用料であって、土地を返却してしまえばそれで終わりになってしまいます。決して解約時に残金を支払うというようなことは起きません。つまり分割払いなんかではないのです。

そもそも「土地を買う」とSLで表現するのは本質を誤まらせる表現です。初期費用を支払ったからといって、私はそのサーバーを所有していることにはなりません。もし所有しているのであれば、故障すれば修理費は私が払うことになるし、直らなければ最初からまたお金が掛かることになります。しかし、リンデンラボは私たちの知らないところで勝手にメンテナンスを行い、機種を入れ替えて、いわば仮想空間の排他的使用権を維持するサービスの対価として管理料を徴収しているのです。

この方式はそれなりに筋が通っているので、Earnst & Young の会計士のいうような、妙に回りくどい解釈を出してくる必要はありません。だから最初にSLのサービスをデザインした人はそのあたりを十分に考えていて、経理的には十分にRLの要請、企業としての財務、管理、税務の会計上の要請に応えられるものにしているのに、マーケティング部門がユーザーをウロウロさせるような「用語」を意図的に使ったものだから、自分達の幹部まで混乱させているという面があります。

残るのはユーザー間の取引の解釈なのですが、これは私もどこが問題で分かり難いのかという部分で分からなくなっています。しかし、総合的に云えばSLの現在のシステムの方が他のゲームと比較して、よりRLの経済システムに近いのではないかと思います。

いずれにしてもリンデンラボが公式に私たちユーザーに対して、彼らの経理システムや、売上、利益、原価の計算方式、実際のデータ等を公開したことはないですね。ユーザーに知らせる意味がないというのであれば、それは確かにその通りです。

で、ここでの問題は、ここからは私の勝手な思い込みなんですが、わざわざ外部の会計士が出てきて、Amortization等という意図は、要するにリンデンラボがユーザーから僅かずつ、確実にお金を巻き上げるいい方法を模索しているのではないかということです。今のように面白くなくなった途端にユーザーが消滅して、何の利益も残してくれないというのは業績的に不安定だと考えているのではないでしょうか?
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:31Comments(0)ものづくり

2010年02月15日

オリンピック観戦



やっぱりオリンピックは見てしまいますね。4年前と同じくほとんどメダルは採れないと思っていても、やっぱり応援してしまいます。

でも相変わらずここ一番での日本人の勝負弱さ、気の弱さは変わっていませんね。あんなに苦しい練習をやったのだから、突っ込んでいくしかないのに。

上村愛子さんは残念だし、とっても可愛そうでした。でも何度も繰り返してビデオを見せられているうちに、素人ながら何故彼女がメダルを採れなかったかがわかりました。彼女は少しずつ世界の流れから遅れていたのです。昔はタイムが大事と言われて、それを追及していたらいつの間にか世界は3Dエアになっていた。それで慌ててそれを習得したら、やはりもう世界は速さが大事になっていた。それでまた慌てて男性的な力のターンとスピードを身につけたと思ったら、もうそれは世界のトップクラスは同じことをやっていたのです。

彼女がその技術を身に着けてそれをワールドカップで謳歌していたときに、外国勢はサッと切り替えて来たということですね。それは新しい技術ではなくて、以前からあった男子の技術だったからです。

本当にオリンピックに的を絞るなら、ターンを完成させるとともにエアでももう少し点が取れるようにしておくべきだったのでしょう。エアかスピードかどっちかに偏りすぎるというのがここ何年かの彼女の滑りでした。最後の試技ではスキーが雪面から跳ねてしまって、スピードに乗り切れませんでした。また、やや後傾になっていたのもスピードが抑えられた原因でしょう。解説者やアナウンサーは黙っていましたが、カメラは何度もその部分をアップで映していました。技術としてはよくマスターはしたけれど、完成の域には達していなかったというべきでしょう。雪面からスキーを離さずに舐めるようにコブを通過いくというのが理想で、金メダルの人は余り雪を蹴散らさずに滑らかに滑っていました。

それからトップの外国勢はエアは前に跳んでいましたが、彼女は上に跳んでいて第二エアの着地点では予選でも足を取られていました。前に跳べば当然滑る距離は減り、速くなります。予選でしくじったなら、本戦では中央から左右どちらかのコースに代えるべきでしたね。細部にこだわりつつ転倒覚悟で突っ込んでいく、この両方を必要とする難しい競技でした。上村さんが頑張っただけに、とっても切ない幕切れとなってしまいました。

他の種目も今までのところ悉く駄目なのですが、どうして日本人選手は本番で力を出し切れないかについて、これほど長年言われているにも拘らず、ちゃんとした研究やそれに基づいた訓練が為されていないのは不思議なことです。日本全体がやはり失敗に学ばない人達なんでしょうか?

横目でオリンピックを見ながら、アニメーションやアバターのコスチュームを作って過ごした週末でした。  

Posted by Sophiee Winkler at 15:20Comments(0)ものづくり

2009年12月21日

スクリプト制限



リンデンラボの公式ブログに「スクリプト制限」という題名の投稿がありました。これは新しいビューワーの採用に関係していると思うけど、個々のユーザーに対してその人が使っているスクリプトに関したメモリーを通知して、ある一定限度を超えないようにさせるという構想なんです。

スクリプトによる土地のメモリーの使用状況については、現状ではユーザーとしてはそのRegion 全体については知ることができるのですが、自分が動かしている特定のスクリプトについてどれ位の負荷を与えているかは分からなかったのです。もちろん土地のオーナーであれば分かったのですが、クリエーターがオーナーでないことの方が多分多いので、実際に作ったものの負荷というのはクリエーターには分かり難かったのですね。

今度は住民というか、アカウント毎にその人に属するスクリプトがRegionに与えている負荷が分かり、思いがけずRegionを落としてしまったり、重くなったりすることが減るのではないかと期待できます。

それからもう一つの要素としてはアバターが身に着けているスクリプト入りのいろんなアイテムですね。髪とか洋服のヒラヒラとか。色や形を変えるのにスクリプトが使ってあるものです。

スクリプトは動いていなくてもそれなりに負荷は与えているらしいのですが、私は512M2の土地しか持っておらず、自分で土地の所有者という意識が希薄なので、調べてみたことはありません。

問題は物理的に何らかの制限を設けて、例えばスクリプトをSaveできなくするとか、動かなくするとかの措置を取るのかどうか?確かに何らかの強制力がないと、悪意の人が得をして、善意の人が割りを食うということになりますね。でも、見方を変えれば、スクリプトを自由に動かそうと思うと、自分でSimを買うということになるので、これもリンデンラボの収入が増える方向の変更ということになるのかもしれません。
  

Posted by Sophiee Winkler at 14:52Comments(0)ものづくり

2009年11月30日

ハム食べたい


(サインには「手を使ったサービスの後には従業員はその都度手洗いすること」とあります。)

Hard Alleyという名のAdult Simがあって、先頃16日間に渡ってここで抗議活動がありました。内容はこのSimに代表されるようなSLにおける女性に対する(性的)暴力や屈辱的な取り扱いに反対するものです。Alphaville Heraldの記事に載っていました。

運動家達は骨付きハムの着ぐるみをまとい、プラカードを掲げてメインの通りを練り歩きました。骨付きハムは女性を単なる肉の塊として扱おうとしているこのSimのコンセプトを表したものなのだそうです。ただ、滑稽さが先にたってしまって、食欲を刺激された人の方が多かったかも。

本当にそんな恰好をしているのかどうか見に行って来ました。以前はAdult Simには登録しないと入れなかったのに、いつの間にかその制限は解除されてしまったのでしょうか?別に他のSimと同様に着地できました。但し、ヘンテコな店の物置みたいなところで、出口がなかったので、上の階のストリップダンスのポールをクリックして脱出、そのポールは店の従業員しか使えないので、そこから弾かれてダンスをすることはありませんでした。



通りに出ると人影はまばらで、特に何かのデモが行なわれているということはありませんでした。仕方がないので店を見て回りましたが、結局Matureと言おうが、Adultと言おうが、既にいろんな出し物や商品は開発し尽くされているので、MatureのSimと同様のものが並んでいるだけでした。ちょっとがっかり。



外国の時間帯としてはまだ早いので、訪問客も少なく、踊り子が二人、何かをやろうとしている男女が3組ほどありましたが、動きが緩慢で、もうひとつ気合が入っていなくて、AFK状態のようにも見えました。



記事に対する書き込みの中には、抗議活動をしている1ダースばかりのアバターの服装はみんな一時代前のもので、名前を見ると昔のGriefer達であるので、単に嫌がらせをしているだけなのではないかというものもありました。

まあ、抗議活動をすることは大事だけれど、それによって人間の本性が変わることはないし、そもそもそのために作られたSim群な訳だから、あまり効果はないでしょうね。街の一画にLynden Labという看板を掲げた建物があって、ちょっとびっくりしましたが、Linden Labではないということに気付いて笑ってしまいました。中は何もありません。

Sim全体としてはイマイチ斬新さがなくて、抗議されるほどのところでもなさそうな感じがしました。まあ、何やってもいいといわれると面白くなくなるのが人間の常ですね。そんな気怠るさの漂う場所でした。クリエーターの力量不足なのかな?



  

Posted by Sophiee Winkler at 13:05Comments(0)ものづくり

2009年11月15日

アニメの製作



学校でならったQAvimatorを使ったアニメーションの製作を自分でも工夫してみることにしました。市販のホバリングのアニメを良く見て、それを基本にして100コマくらいのものを作ってみました。100コマといっても実際には10の姿勢を作って、それをソフトが間を埋めてくれるという仕組みです。



ホバリングというのは足が地に着いていないし、どっちによろけようが、回転しようが、別に問題ではないので、比較的作りやすいように思いました。それだけでは単純で面白くないので、そのアニメを仕込んだボールをタッチすることで2方向にゆるやかに回転させて、宇宙遊泳みたいな効果をだすことにしました。なかなかいい感じ。

今までアニメーションは買うばっかりでしたが、自分で使えるものが作れたので、なんだか自信が出てきました。これからは商品に組み合わせたアニメを作って売るということも可能みたいな気がします。デジアカで習ったことで一番早く商売につなげられそうなものでしたね。
  

Posted by Sophiee Winkler at 15:50Comments(0)ものづくり

2009年09月24日

ものづくりの作法



ものづくりをするときに意外に困るのが何を作るかということです。SLは大抵のものは作れる世界なので、却って困るわけです。私はお店の商品をつくることを第一にしているので、取り敢えず季節性のあるものを考えます。

夏や冬ははっきりしているので、いろんなアイテムが思い浮かびますね。秋も実りの秋や紅葉や芸術の秋と色んなテーマがありそうですが、実際に考えてみると、意外にいい対象が浮かばないものです。

虫の音とか紅葉ですね。あとは冬支度という意味ではストーブとか衣類といった冬のアイテムもいいかもしれない。洋服を作っている人は困らないでしょうが、雑貨となると意外に思い浮かばないものですね。

こんなときは誰かのリクエストを受けるというのも手です。私の作った商品のうち3割くらいはリクエストによるものです。昔、カイロを作ってくれと言われたことあるけど、これは難しいですね。動きのないものなので、作れても売れるかどうか?SLでは見掛け以外の効用があるとも思えないし。

最近思いついた方法としては、スクリプトの教科書見ていて、そのコマンドを使った何かをつくるというのがあります。なんか落語でお題をもらって小噺をつくるみたいですね。つくるのは結構簡単だけど、それが商品となり得るかどうかはかなりの問題でしょう。

例えばスクリプトの基本のHello Avatar っていうのから始めて、その応用を考えるんですね。鸚鵡返しにしゃべるプリムとか、そこから発展させて踏まれたら挨拶する玄関マットとか、すでに商品化されているものでも作ってみると何か新しい工夫ができるかもしれません。

この方法は商品開発に直接結びつかないかもしれなくても、使える命令を増やしていくわけですから、技術的な間口が広がることにより、インスピレーションが湧きやすくなるでしょう。遠回りのようでも案外近道なのかも。

逆にリクエストなどで期限を限られてつくるのはプレッシャーが掛かる分、時々馬鹿力が出て思いがけないことができてしまうこともあります。集中力のなせる業ですね。だから、いろんなつくり方をすることが必要なのです。

今は浅草Simのオーナーからシム越えできる自動運転の乗り物のリクエストを受けています。まあ、市販のもあるのでしょうが、自分で悩むのも面白いので引き受けました。でもその直後から誰に聞こうかなんて思ってます。プレッシャーがあると安易な方向に行くというのも確かな現実ですね。
  
タグ :ものづくり

Posted by Sophiee Winkler at 12:39Comments(2)ものづくり

2009年09月03日

オカマはオカマで



3次元の仮想空間をSLやその他のゲームだけでなくて、RLの代替空間として利用しようという動きは随分以前から進んでいますが、最近はそれが更に加速しています。

これはやはり世界的な不況の影響でグローバル企業を始めとして出張に伴う移動や宿泊のコストを削減しよう、少ない時間を創造的に使って生産性を向上させようという考え方が背景にあるのです。

既に07年にはIntelとQuakが提携してQuak Forumが3D仮想情報空間技術を強化した形で統合されるという動きが始まっています。詳しくはこちら。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0709/21/news033.html

また、Forterra Systemsという仮想空間を使ったマーケティング技術が開発されました。日本では3Diが実際の商用運用を始めたのかしら?

このようにSL以外の場所で、あるいはブラウザを経由してRLのビジネスの一部として3D仮想空間を利用する動きが本格化しています。

残念なことに私たち一般住民は、SLであれRLであれ、これらの企業の大きな戦略的な動きについては情報がなかなか入って来ません。だから、ある日突然オフィスに知らない会社のお姐さんがやってきて、「今日から貴方はアバターを使って会議をして下さい、お隣の席の人としゃべるときにも仮想世界の中でやって下さい。」なんて言い出したとしても不思議ではありません。

そのときSLの経験者はこのRLの新しいオフィスの中で、新しいシステムに対して「ちょっと筋のいい呑み込みの早い人」くらいの位置づけにされてしまうのでしょう。2年を超える努力の結果がこんなことだとは……。

Hypergrid Businessでは既に米国の幾つかの企業がOpensim やその他のOpenGridを利用した会議システムを構築済みあるいは構築中で、その運用に当たっての「ドレスコード」すら問題になってきているレベルにあるとレポートしています。

これは会議に出席するアバターがどんな服装をするのかというガイドラインで、放っておくと、海賊の恰好やビキニ姿のアバターで会議室が埋まるということになり兼ねないからです。

さらに西海岸あたりでは、Genderの問題が取りざたされています。これはRLで男性である社員が、会社用のアバターで女性に化けていいのか、あるいはその逆はいいのかという問題で、SLやっている私たちにはどうでもいいと思えることですが、RLからいきなり3D仮想空間に引っ張り込まれる羽目になっている人達にとっては結構真剣な問題なのです。

更にこれにTransgenderの問題が絡んできます。Transgenderというのは狭義では性転換まではしていないが、異性を装うことを社会的に公表してそのように振舞っている人達のことで、広義では性転換者も含む場合もあります。

つまり、一般の人はアバターの性を換えてはいけないが、RLでTransgenderの人は仮想空間ではその人の意向に合わせて「転換」していいとか、やっぱりだめだとかいう議論ですね。

ここまでくると、私にはもうついていけないですね。まあ、勝手にして下さいってことで、RLの仕事のためにSLを使うのはビジネスなんだからいいとしても、SLと同じアバターを使ってやりたいとは思わないし、何か方向を間違った空騒ぎのような気もします。

せっかく仮想空間で楽しく遊んでいたのに、RLが蛮族のようにセンスなく力づくで侵略してくるような被害者意識を持ってしまいます。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:10Comments(0)ものづくり

2009年07月23日

簡単が一番



19日付けのSLの公式サイトのSLGridの中で、Bulk Permissionについて警告が為されていました。自分の持ち物のPermission を一々Rezしたものや、インベントリーにアクセスしないで一括で変更できるというようなものでしょうか?今ひとつどう使えばいいのか分かりません。

で、問題はどうも変更したように見えて変更ができていない場合が少なからずあるということです。たとえばある商品群を持っていてそれを市場に出したり、フリーで配布したりするときに、Modify, Copy,  Tranferの3種類についてクリエーターや持ち主が設定をするのですが、これが正しく反映されずに、商品が完全フリーみたいになってしまうことがあるということですね。

確かに以前から従来のシステムでも挙動がおかしいことがあったので、これを直さないままにビューワーに一括変換の機能を入れるのは相当に危なっかしい感じはします。

ということで、自分が売っているものをもう一度チェックし直さないといけないということになるのでしょうか?私の場合はこの最近のビューワーの付加機能は使っていないので、問題はないと思いますが、以前のシステムでもこちらの意図どおりになっていないものがあるかもしれないので、もう一度チェックする必要はあると思います。

ときどき、とっても素敵なものを買ってきて、あとでじっくり見てみると完全にフリーだったりするし、スクリプトでも相当複雑なものをフリーにしてしまっている場合があります。こっちは助かりますが、フリーにする意図が不明のときもあります。

そもそもどういう意図でこのような機能を追加したんでしょうか?商売に便利というならビジネス専用ビューワーを作ればいいですね。一般用のものはなるべくシンプルで軽いものにしておいて欲しいです。このあたりは日米に関係なく技術者の病気というべきでしょう。

もう少し実態を調べてみましょう。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:20Comments(0)ものづくり

2009年07月06日

グループの悪用



Groupを悪用してモノを売るという手口が目につくようになりました。例えば、ある気に入ったスキンを買うと自動的にそこのグループに入ったことになって、定期的に色々なイベントやセールの案内が来たり、フリーアイテムが配布されたりしますね。と同時に過去の購入者たちがグループのIMでチャットできるコミュニティが出来上がるわけです。

考えてみれば、そこにはスキンにお金を惜しまない人達が揃っている訳だから、これほどお誂え向きのターゲットはありませんね。そこで目とか睫毛とか付属で売っている安いアイテムを買ってグループに入り、グループIMを利用して自分のスキンショップ、あるいは自分を雇っているショップに誘導することができるわけです。

先日私の気に入っているBlowPopのグループIMで「とってもセクシーなスキンがあるよ。」ってメールが入ってきて、すぐ行ってみたら、そこはSkin CityのあるSIMで、私と同じようにTPしてきた人が十数名も居たんです。結構効果あるんですね。

もちろんBlowPopのシンパの人は「これはSpamで、始めから利用する目的でグループに入るなんて犯罪に等しい。リンデンラボにレポートしてやる。」なんていう人も何人か居ました。そういう会話が延々と流されてきて、ものづくりしているととってもうるさいわけね。もちろん瞬間だけ切ってしまえる操作はあるけれど。

で、そういう勧誘メールを流してくる自称「会員」は調べてみると1週間前に生まれたばかりのアバターなのに、ほとんど全てのスキンショップの会員になっているんです。かなりの確信犯ですね。多分前からあった手法だけど、私が気がつかなかったのかしら?

単にメッセージとして流してくるだけだと見抜かれることも多いけど、ちゃんとある程度の会話をしたうえで、口コミを装って情報を流されると、なかなか気付かないかも。

考えてみれば、会員相互のコミュニケーションなんてオリジナルのショップオーナーからみれば不要なものですね。そんなものがあると、新しいスキンが出て、口コミでごっそり顧客を持っていかれることにも繋がりかねません。ショップオーナーは会員と1対1で繋がっていれば十分なんです。でもそれはかなり面倒くさい。そこで手を抜いてグループを作って一斉に流すんだけど、それはこのように悪用されてしまうわけです。

RLだって、お母さん達の口コミで子供の塾の生徒がゴッソリ移動するなんていうことも珍しくないとか。なんでも繋がっていればいいというのはユーザー側の理屈で、それに気付かないショップなんて少しナイーブ(単純素朴)過ぎませんか?
  

Posted by Sophiee Winkler at 14:09Comments(0)ものづくり

2009年07月03日

迷走的もの作り(2)



どんなもの作りでも、完成したと思っても実は適当だったり、不備があったりすることに気付くことがあります。私の作品はけっこうそういうものが多くて、発売後に冷や汗をかきながら修正するということもよくあります。よくあってはいけないのですが、後になって欲が出てくるということもあるので、これはなくならないと思います。

自分の趣味のためだけにやるのであれば、幾ら時間が掛かってもいいし、いくらプリムを使ってもいいし、操作がややこしくても構いません。しかし、人に依頼されたもの、商品として店頭に並べるものには何かしら妥協している点があります。

まず、期限を守らなくてはいけないし、そこそこのプリム数でなくてはいけない。それから仮想世界特有の問題として、スクリプトが軽くなければいけません。以前自動で色が変わるランプをつくったときに、それ一つで十分Simを落とせるような重たいスクリプトを書いてしまい、人に言われるまで気がつきませんでした。要するに綺麗な爆弾を製造してしまったわけです。

色々悩んだ挙句、リンデンラボのスタッフがフリーで供給している「炎」のアニメーションとスクリプトを流用することで千分の1くらいの軽さにできました。もちろん、色変わりのスムーズさと言う点ではオリジナルに劣るのですが、デメリットが多すぎるので見かけの部分で妥協することにしたのです。このようになんでも自分でつくるのではなくて、先人の名作を流用するというのも必要なことです。今ではこの手法は自分のものとして、いろんなところに使っています。

他の人が作ったものは色んな意味で参考になります。まずそんなものが作れるのかという着想の点ですね。例えばキラキラ光るマイクロプリムを多用したアクセサリーなんて、細かすぎてつくろうと思わないし、余程接近しないとその技量が分からない、なんか自己満足的なものでないかと思って敬遠していたのですが、実際に作ってみるといろんな技が駆使されていて勉強になるのです。

それから他の人の作ったものが参考になるというので見落としがちなのは、人により妥協するポイントが違うということです。自分はプリムの形状で苦労したのに、別の人はサラッとテクスチャーで逃げていることが分かったりします。逆に見えないところはやっぱり手を抜いてあることが分かって妙に安心したりします。

この間作った紙飛行機の機種部分なんか、普通のプリムで作れば面の集まってくる頂点は面に厚みがある以上、ゴテゴテと奇妙な形状になってしまいます。でも実際に使用するときにはそんなところを拡大して見るということはないので、実害はありません。しかし、せっかくデジアカで厚みのないペラペラプリムを教えてもらったのですから、なんとか幾何学的にすっきり仕上げたいと思うかもしれません。でもこれは四角形の頂点をそろえるのとは違い、三角形ではうんと難しくなるのです。

なぜならばペラペラプリムを作るときにはパスカットを他用しているので、プリムの中央が思わぬ場所にあって、位置を決めたり回転させて頂点を合わせようとするときに「絶対音感」ならぬ「絶対空感」のようなものが必要で、そう簡単にはいかないのです。もちろんプリムの取り回しのために幾つかのテクニックは使うわけですが、最後の微調整が難しいので、結局は止めてしまうということもあるでしょう。これは個人の技術との兼ね合いもあるので、超上級者であれば易々とできるのかもしれません。一度みなさんでペラペラプリムを張り合わせてピラミッドでも作ってみると面白いでしょう。私も再度挑戦してみようと思っています。

誰かが既に作ったものを、形を真似てスクリプトをどこかで手に入れて、同じようなものを作ることは可能だし、見かけとして更にいいものにしてしまうこともできます。一方で誰も手掛けたことがなく、できるかどうかもわからないものにチャレンジするのも、なかなか楽しいものです。

新しいものをモノにするには、何かしら新しい手法やスクリプトの組合せを開発しなければならず、それはもうどこかのブログや教科書で教えてくれている領域を超えて進んでいることになります。自分なりの勘や着想が自分を導いて進んでいるとき、そしてパッと視界が開けるとき、SLに内在するものづくりの醍醐味を感じ、真理に抱かれている自分を感じることができます。迷走することそのものが目的なのかもしれません。
  

Posted by Sophiee Winkler at 12:47Comments(0)ものづくり

2009年07月02日

迷走的もの作り



このブログはアバターソフィーの日常生活とは一線を画して、何か普遍性を持った事柄を考えたいと言う趣旨なんですね。テーマとしてはリンデンラボの経営や政策、他のグリッドの実情、SLのなかで奮闘する他のユーザーの考え方や行動、外国ブログの主張、SLを巡るRLの動き、スキンやシェイプの製作、その他のもの作り、店舗やSIMの経営、イベントといった事柄になっています。

外国のユーザーが何を考えているのかというのは面白いので、最近は外国のブログを訳したりすることが多かったです。私の考えは一渡り披露しているので、そればかりでもつまらないだろうし、読者はもっと他の人の考えを知りたいだろうと思うからです。

でも、一方で他人の書いたものを訳しているだけでは能がないですね。そもそもブログっていうのは自分の考えを外部に表明するのが目的なんですから。だからやっぱりちゃんと自分で考えて、ある程度理屈のある主張を表明していくというのが本筋でしょう。

でもこれにはそこそこエネルギーがいるので、毎日というわけにはいきません。そこで本日は今までの自分のもの作りの手法について、反省を中心にいろいろ思い出してみることにします。

SLにおける「もの」には色々あって、プリムで構成された普通のオブジェクトから、スクリプトで動かすもの、スキンも含めたテクスチャーやシェイプの情報、パーティクルや音楽、アニメーションなどがあります。ものづくりに使うソフトウェアとかイベントの企画とかSL内で作った映像であるマシニマなどというのも広い意味ではものづくりに入ってくるのかもしれません。

狭い意味の「もの」に限定すると、基本はスカルプを含むプリムの形状とテクスチャー、スクリプトに集約できるのではないでしょうか?これらをある程度自在に駆使できるようになると、立派な「クリエーター」と呼んでいいでしょう。

さて、最初に何かをつくりたいと考えるきっかけですが、これには幾つかのパターンがあり、(1)誰かに依頼されるか、ヒントを与えられる (2)RLのオブジェクトを見て作りたくなる (3)SLで優れたものをみて真似したくなる (4)スクリプトの教科書やブログを見て閃く (5)学校の宿題 (6)突然の思いつき、(7)自分の作品の発展、等があります。

私の場合(1)の例としては、①タイヤチェアー ②エアコン室外機 ③手押しポンプ(製作中)④遊覧屋形舟(浅草Simで運航中)⑤蚊遣りブタ、等ですね。 (2)の例は⑥レトロ街灯、⑦散髪屋さんの回転ポール、⑧洗濯もの、⑨蚊遣りブタ、等、(3)の例は⑩ロッキングチェア、⑪スライド式ドア、⑫高度飛行用アンクレット、⑬鯉のぼり、なんか、(4)では⑭消火栓、⑮プレゼン用スライドパネル、といったところ。全部で50アイテムくらいあるのでしょうか?今度自分の作品紹介専門のブログをつくりたいと思っています。

何か特定のものを作ろうと決めたとしても、実際にそれを作れるのかには随分距離があります。プリムを組み合わせれば大抵の形はできますが、やはりすっきりした形にしたいので、果たして自分のスカルプティッド・プリムの技術でできるのかどうか。スキンのように作る手順そのものが最初は皆目分からないということもあります。また、動きやパーティクル機能を与えたいときは、スクリプトが書けるかどうか、別の人の作ったスクリプトを応用できるかどうかがポイントになります。

最終的な出来上がりのイメージが明確で、その製作過程もすでに自分の持っている技術でまかなえるという場合には、難しそうなものでも30分から1時間で出来てしまうこともあります。一方で今回取り組んでいる「手動ポンプ」のように出来上がりは明確で、動きも単純であっても、SLの技術として難しいものを含む場合には、幾つものハードルを超えねばならぬことになり、時間が掛かってしまいます。

ポンプにはかれこれ1年半は掛かっています。これは出来たとして、それを初心者が見てもちっとも感動しないでしょうね。RLでよく知っている普通の動きをしているだけだから。でもSL的には水のパーティクル、ポンプの稼動音、水の吐出音、取っ手部分のズレのない反復回転運動、ピストンのズレのない上下運動といった具合で、多くの技術の複合体でなかなか厄介な代物なのです。

これをどのようなスクリプト関数をつかって、リアルに表現していくのかという点が悩むところで、実際に私が試した手法は「衝突判定」、「リンクオブジェクトによる命令」、「タイマーイベントによるRezと消滅」、「テクスチャーの切り替え」といった具合に迷走し、最後にまた「衝突判定」に戻ってきて、それを深く試行錯誤することにより完全に同期化させることができたのです。

結果として言えることは未知ものにチャレンジすることは辛いけれど、それによって色々な副産物も得られるということでしょうか。次回に続きます。

SSは自作のプリム製のメタル・スキャンティーをつけた別アカです。キラキラ輝いて、質感も気に入っています。普通のテクスチャー製のものが色褪せて見えるほどの出来映えですね。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:04Comments(0)ものづくり

2009年06月22日

デジアカの総括



デジアカの総括

さて、何時やるのか分からないデジアカの卒業式も多分近付いてきている今日この頃、文化祭も終わり、全ての卒業制作も終了して、ホットして別の活動に復帰している私です。ここで、この第3期を振り返って、私なりの反省を記しておきましょう。

まずどのような授業をとったのかです。正式名称でないかもしれないので、後で修正するということで、

(1) SL音楽技術 ―自分のPCから音楽配信を行なう技術の勉強

まず、ストリーミングは各自の使っている回線によっていろいろバリエーションがあり、私のYusenの光ケーブルではガードが強くてうまくいかないことが最後の方で分かりました。それ以上にわたしはコンテンツとして配信すべき音楽を持っていないし、それをしたいという意欲もなくて、ただ自分は音楽と映像に弱いからお勉強してみようという主旨でした。将来実際に音楽配信をやりたくなったら、レンタルサーバーを借りてやるのだと思います。それよりも音楽の作曲をしないといけません。これは来期(秋以降)に授業があるかもしれないとか。是非参加したいと思います。授業は全て出席しました。

(2) サウンド加工術 ―ウェブ音声の理論と加工の基礎

この科目はどちらかというと音声の理論を知ったということが大きかったと思います。実際には商品に組み込むために、じぶんでフリーソフトをダウンロードして、いろんな音を集めて加工していましたので、難しくはありませんでした。ただ、本格的にやるにはいろんな装置やソフトが必要で、当面とてもその世界には踏み込んでは行かないだろうと思います。やはり取り敢えず作曲を手掛けたいです。授業はすべて出席しました。

(3) マシニマ制作基本編 ―自分で動画コンテンツを作る技術の勉強

動画作成は全く出来なかったので、この授業できるようになったことで大変満足しています。また、卒業制作として5人のグループで長編を制作し、私は原作・脚本と主演を担当して、作品である「甦れセカンドライフ!」は「モヴィエ賞」を獲得、先日の文化祭のマシニマ上映会でもトリを勤めるなど、稔りの多い活動となりました。仲間に恵まれたことが大きいですね。授業はすべて出席しました。

(4) ものづくり道場 ―プリムの基本操作からカート、タイニー製作まで

数十の商品を作って売っていながら、基礎的なことで知らなかったことを教えてもらいました。授業は週1.5回のペースであったので、いろんなことを体験しました。特にカートの作成では自分の隠れたセンスを発見できたように思います。将来の自動車製作への道も見えてきたような気もします。タイニーは仕組みは分かったけど、自分でヨチヨチ歩き回るのは趣味に合わないことが確認できました。オーソドックスなSLらしい科目です。授業はすべて出席しました。

(5) プリム表現演習 ―マイクロプリムを使った微小アイテムの作成

この授業だけがボイスチャットを使わない授業でした。基本的なマイクロプリムの作り方を習いました。アクセサリーとかに興味はあったので、どうやって作るのかが分かってよかったです。ただ、授業内容は一部分もの作り道場と被っていたので、この辺りは調整すべきなのか、あるいはみんなが同じ授業を取っているわけでもないので、このままでいいのか難しいところです。

ただ、本当に基礎的な部分のみだったので、売れるようなものを作るためにはさらに自分で研鑽を積む必要があります。授業はすべて出席しました。


(6) 売れるショップ講座 ―売れるショップの法則を探求

これは、MagSLのNeko Linkさんの経験を教えてもらう授業です。その他実際のショップ経営者の講演もありました。質問にはなんでも答えてくれてよかったですね。実際に自分の店をこの授業を参考に改築して、また改良をしつつあります。目を啓かれる授業でした。次は「賑わいのSim講座」なんてやって欲しいですね。そうするとSim経営者が沢山参加するかもしれません。授業はすべて出席しました。

(7) メタバーズ概論 ―メタバースの現状の問題点と将来の課題を探る

学院長のIn-Yan教授主催の異色の講座です。メタバースの現状をどう見るか、今後どのような方向に進んでいくのか、あるいは進んで欲しいのか?こういったテーマにつき教授主導で議論を進めていくものです。2回ほど自分でプレゼンする機会もありました。もともと途中で有志で始まったものなので参加者は11人くらいと少なく、最後は7人くらいでした。内容は濃いので日頃から自分の意見を纏めておく事が大事です。内容の抽象度も高いので、議論は嫌いという人には向きません。授業はすべて出席しました。

(8) 部活動・マシニマ部 ―

最初の部活では先輩の制作を見るだけでしたが、次回からは技術も分からないのに宿題が出て大変でした。最初に作った麻生首相を題材にした3コマ漫画みたいなのは「マシニマではない。」と言われてしまいましたが、次からはなんとか出来るようになりました。ただ、卒業制作とかで時間がなくなり、部活の出席は半分くらいになってしまいました。次期は内容を上級者向けにグレードアップしていくそうです。参加したら挫折してしまうかも。

全体的に見て、授業をとりすぎて大変苦しかったです。何度も授業を休もうと思いましたが、その都度先生の急病とか都合が悪くなったりとかで、不思議に全部の授業に出席したように思います。ひょっとするとそう思い込んでいるだけなのかもしれませんが、出席簿を自分で見たことないので分かりません。皆勤賞ってあるのかしら?

デジタルアカデメイアに通ったことで一番良かったことは、SLの中の生活を支えている技術の全容がほぼ俯瞰できたということです。このなかなら自分にあったものを見つけて、それを伸ばしていけばいいんですね。その意味では期待していた以上の成果はあったし、今後引き続きSLでアバター・ソフィーとして生きていく上での充電期間になったと思います。また、沢山の知り合いができたし、それぞれの人の力量を目にして今後の励みにもなったと思います。次期も条件の許す範囲でデジアカには参加していきたいですね。

SSは上記本文とは全く関係ないですが、最近気に入りのスキンショップからプレゼントされたスキンが自作のシェイプに余りにもフィットしているのでビックリしました。スキンもこれくらいにできないとプロとは言えないのでしょうね。スキン講座とかあるのでしょうか?

  
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Posted by Sophiee Winkler at 13:34Comments(0)ものづくり

2009年05月11日

SLの道



リンデンラボや日本の3DSNSビジネスを推進する事業者達が主張しているSLとRLの更なる融合の可能性、簡単にいうとSLのブレークということですが、その具体例として上げていることを見てみるとあることが分かります。それらは教育とかビジネス会議とかコストを抑えたものづくりのシミュレーション、マシ二マを始めとするメディアコンテンツ制作ということに集約されています。

考えてみればこれは当たり前のことです。SLが3D・SNSであるということに起因するものが殆どで、これが他の種類のプラットフォームとの違いであるからです。つまり、3次元仮想空間のなかで同時双方向にコミュニケーションや制作を行なう場であるということですね。単なる音楽制作・配信ならSLの外でもできるし、教育なんか色んなメディアを使った方法があります。でも、場を共有しながら意見を交換したりシミュレートしたりするということではSLは他にない優位性を有しています。

マシ二マそのものはSLで作る必然性はないけれど、コンテンツを外に出して他のメディアで多くの利用者からアクセスしてもらえるというメリットに着目しているわけです。

このような認識と自分の好みから私はSLにおいては「ものづくり」がかなりのウェイトを占めていると思っていて、先日モビエで公開したデジアカの卒業制作のマシ二マの脚本もそういうようなストーリーになっています。デジアカのIn Yan学院長も「SLはもの作りに適した空間で、その比重はかなり大きい。」というのが持論です。

でも同時にSLは抱擁力のあるプラットフォームで、そのように考えない人だって十分に活動していける場でもあります。確かに「ものづくりしないと駄目だ。」とか「遊んでばかりいると止めてしまう。」とかいう発言は私を始め、多くの人から出ています。でも本当にそうなのか、また仮にそういうことが言えるとしても、それが絶対的なことであるかのように極め付けてしまっていいのかという問題があります。

もの作りをしないのは怠けているとか、ものづくりできるのは偉いんだという認識や態度は確かに傲慢です。そんなRLまがいの押し付けをSLに持ち込む必要はありません。RLで疲れた神経をSLで癒やしたい人も多いだろうし、本物のクリエーターはRLで嫌というほど作業しているので、SLの中でまで何か作りたいとは思わないでしょう。だからクリエーターとしてはSLの中で作業する気も起きないほどRLが忙しくて、ときどき生き抜きというか気分転換にログインするという状態の方が幸せなのでしょう。

もちろんSL内でクリエーターとしてRLを上回るような収入を得られている場合はいいのですが、これって実は凄くリスキーだと思います。リンデンがちょっとスペックをいじったことで膨大なデザイン在庫を全部手直ししなければいけないとか、SLそのものが斜陽化してしまうと、また新たな3D仮想世界を求めて彷徨っていくことになります。ただ、RLの仕事もいつまでも安泰で高収入ということはないのでしょうが。はい、今日からL$とUS$は交換停止、なんてなっちゃうと手にしていたのは膨大なプラスティックのチップだけだったなんていうことになりかねません。

さて話を戻して、これほどまでにもの作りのプロやアマが寄り集まって素晴らしいものを作り続けているのに、それでも飽きたり、嫌になってしまう人がいて、特に日本人SIMが痩せ細ってしまうというのは、そういう「生産者」、「土地所有者」、「技術者」優位の認識が誤っていたのかもしれない。あるいは、それらは初期においては主要なIn-worldの構成単位であったけれど、それとは違うものも求められる段階になっているのかもしれないのです。

SLはその名の通り自己の投影であり、Simは仮想現実をSimulateする場です。だから私たちはSLの創世以来ひたすらRLの模倣物によってSLを埋め尽くしてきたのです。RLにあるものはSLにだってあるべきだし、RLと同じように動いたり、音を出したりしたらそれだけで面白い、またリアルであればあるほどいい、というように。でも、RLと同じものを作って意味があるのでしょうか?同じものならRLにあるものの方が優れています。触ったり、匂いを嗅いだりできますからね。SLってそんな「ごっこ遊び」の世界だけなのでしょうか?

でも私たちって限られたイマジネーションしか持っていなくて、仮に天才が現れてそのコンセプトや作品を披露してくれたとしても、すぐには理解できなかったりする。50年ほど掛かるとかね。だから作るものといったらひたすら現実世界を模したものでしかない。小説、映画、スポーツ、アニメそしてSL。

もちろん技術の進歩によってRLではできない特殊な効果とか、低コストの制作とか、時間の短縮とか、世界規模のリソースの糾合とかのメリットはあるんですけど、そのようなRLから見たメリットだけでなく、RLと根本的に質の違う新しいものやアイデアというものを生み出す力をSLは持っていると思っています。ただ、それが何なのかはまだ分かりません。それはドレスを500種類つくって、それをメタバース中で売りまくって儲けているとか、土地長者になったというのとは違う次元のものです。

SLの道は私たちがその果てを見通すことができないくらい遥か彼方に続いていっていると思うのですが、それは店で売るドレスにつけるプリム製のボタンを如何にリアルな質感で効率よく作るのかという努力の延長とはちょっと違うような気もするのです。SL自体そんな日々の積み上げだけで作られたわけではなくて、人間のイマジネーションの飛躍にリードされる形で、それをみんなで追いかけていったということですからね。

魯迅は「元々道などというものはない。通る人が多くなってそれが道になるのだ。」と言いました。高村光太郎は「僕の前に道はない。僕の後ろに道はできる。」と言いました。アントニオ猪木は「この道をいけばどうなるものか。案ずれば道はなし・・・行けば分かるさ。」って言いました。

要するに吟じたかったのは、SLはもの作りだけじゃないけれど、大きな意味でのクリエーションは続いていく。それは今は見通せない。ただ駄弁るのもいいし、あくせくと何かつくっているのもいいし、RLと結び付けてビジネスにしたいというのもいいけど、どうもそのどれでもない道が、上手く表現はできないけれどあるような気がする~~ということですね。誰か、「あると思います。」って言ってくれないかな?
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:31Comments(4)ものづくり

2009年04月24日

やれば分かるさ



NaviSLっていうSL関連SNSがあるんですが、登録してからずっと放置していました。SLMameと比較して何か小ぶりだなっていう印象が強く、SLMameブログだけに注力していたのです。友達作るんなら文字だけでなくて、SLの中で作ればいいじゃんって思ってました。でもSNSというのは色んなタイプがあって、今回マシ二マの卒業制作のグループの内部連絡のためにまた使いはじめて、こういうのもありだって分かってきました。また、これを契機としてSL内の友達がNaviSLの方にもコンタクトしてきたりしています。SLを中心に色んなメディアが棲み分けや融合をおこなっているわけですね。

話は代わりますが、昨日ようやくマシ二マの卒業制作がクランクアップして、後は編集と仕上げを残すのみとなりました。個人での制作は何本か体験して、一応できるような積りになっていたけど、5分を超えるものでそれなりのストーリーのあるものだと、やはり複数のメンバーの協力が必要です。でも複数で制作するというのは全く違った要素が出現するということもわかりました。

それはSLとかSNSとかいうことではなくて、複数で一つの目標に向かって協力することに内在するものです。スケジュールの調整とか細かい部分の解釈とか撮影場所の確保とか、人が多ければ多いほどズレが生じやすく、無駄も発生します。もちろんその分他の人からみていいものが出来るというメリットもあります。

要するに複数の人が関わるものでは、「マネジメント」ということを意図的に行なう必要があるということです。また同じように複数で作っていても、RLの映画とSL内のマシ二マでは相当な違いがあります。映画はビジネスなので客の入りとか、広告とか採算とかが優先で、そのために強力なマネジメントが求められます。プロデューサーや監督に指揮命令の権限が集中しているわけですね。

一方今回の私たちのマシ二マ制作は言ってみれば同好会みたいなもので、期限の制限はあるけど、誰も権力は持っていないのです。だからみんな結構、他の好きなことやりながら片手間にやっているので、その辺の調整は却って大変です。小規模だからやり易いのかというとあながちそうではないということですね。小さいことで意見が対立することもありますが、そういうときには誰か一人が責任を持って押し切るということがないので、時間が掛かります。

通常私たちはRLで様々な情報やサービスの受け手として生活していますが、出し手側に回ったときに遭遇する問題というものも今回その一端を体験できてよかったと思います。

MagSLの原宿の中心の一角にアントニオ猪木さんの詩を刻んだモニュメントがあります。「この道を行けばどうなるものか」で始まる、文語と口語が交じり合った面白い詩。最後のフレーズは「迷わず行けよ 行けばわかるさ」なんですね。般若心経の最後の一節も「真理は実践のなかで貴方を抱き取る」ですね。これやっぱり真理なのかな。でもせっかくSLを始めながら、わからないままに途中で止めてしまう人がいるのは残念ですね。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:49Comments(2)ものづくり