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プロフィール
Sophiee Winkler
Sophiee Winkler
2007年6月生まれ。MagSLの原宿に住んでて、HARAJUKU PLACE というお店をやってます。景観商品とか小物が中心です。最近はスキンとシェイプに凝っています。
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2009年07月31日

ビルダーボット(4)



さて、新世代のCopy Botについてでしたね。それこそがCryolifeとかVlifeとか呼ばれるものなんです。

大きな特長としては、旧世代とは異なりアバターが装着しているものまでコピーできてしまうこと、アバターを丸ごとコピーするのに何十秒しか掛からないということです。

それからこれらのViewerはオープンソースではありません。つまりlibsecondlifeの系譜とは異なるということですね。これ以上は勝手に変更を加えることができなくなっています。

これらは使用者の名前やIPアドレスを隠してサーバーにアプローチすることはできません。したがってこれを使って違反行為を行い名前を検知されるとBanされてしまいますが、逆にShooped LifeのようにShooped Lifeを使ったというだけでBan されるということにはなりません。ではBanされたあとどうするのか? 実はIPアドレスを改変するテクニックというものが存在するので、それと別アカによって、Banされても何度でもSLに戻ってくるということが行なわれているようです。Macならできるとか。

Cryolifeの改良版がVlifeと言われていて、これはCryolifeの開発者が修正を加えたということでしょう。Vlifeは特別なグループによって使われており、部外者が手に入れることは難しそうです。実際、コピー常習者のうちのほとんどの者がShooped Lifeを使っているのです。

Cryolifeは取り扱いが難しく、多くのウィルスがオマケについてくるということがあります。それはまるで名称上の本家であるRLのCryolife社が扱っている人体パーツを不用意に利用したらなにか感染してしまうかもしれないというのに似ています。

もちろんCryolifeの製品でそういう医療事故が起きているということではなくて、私の記憶のうちで、死者から採った脳の乾燥硬膜がクロイツフェルト・ヤコブ病の原因になったという事象が呼び覚まされたということにすぎません。実際にはドイツのB・ブラウン社がつくったものでした。

さて、色々あるCopy Botのうち何が一番いいのでしょうか?いいというのは変な表現だけど。Emerald Viewerというものがあって、これが一番いいらしいのですが詳細は不明です。分かっているのは、Emarald Viewerを使えば、他のアバターが何のViewerを使ったログインしているかが分かるそうなんです。それによって自分の土地に現れたある特定のViewerの使用者をBanしてしまえるとか。でも24時間張り番をしていることはできないので、実質的には防衛はできないのではないでしょうか?もちろんこれもCopy Botとして使えるのですが。これについてはまた別の機会に調べて見たいと思います。

断片的な情報を集めただけですが、ただCopy Botの影に怯えているだけだったときと比べて、随分いろんなことが分かってきましたね。纏めてみると、

「Copy Botはある種のViewerだった。第一世代ではテクスチャーのコピーしかできなかった。それを巡ってリンデンラボと違法行為を行なう者たちの間ではさまざまな暗闘があった。原則的にはリンデンラボは事前の取締りを諦め、個別に事後的に対処することしか出来ないものの、散発的に掃討作戦も行なっている。そのために巻き添えを食う者もいる。しかし別の系譜の強力な第二世代が登場してきた。これは人々の噂のなかでCopy Bot2と呼ばれていたものに相当すると思われる。具体的にはそれらはCryolife とVlifeであるが、入手も取り扱いも難しい。」

ということになります。

このような状況のなか、新たにBuilder Botが登場しようとしているわけです。これでBuilder Botの実態を探る準備はできたのかな?

でも、Builder Botに話を移す前に、他人の書いたものをただ訳しているだけでは意味がないので、自分自身であのNimrod Yaffleのアジトを訪ねてみることにしました。最初それは別のGridにあるはずだと思っていたのですが、彼がインタビューに答えている口振りや、リンデンラボが摘発を半ば諦めていることから、ひょっとすると彼はまだSLにいるのではないかと思ったからです。つまり彼はBanされたときには別の名前を使っていたということですね。





検索で簡単に見つかりました。彼はSLの住民としてPort Obelloという海賊のアクセサリーを売る店を持っていますし、また自分自身の名前をつけたSimも所有しています。ここを見ると人からものを盗んでいるくらいだから、クリエーターとして建物のデザインの腕は大したことはないような気がする。店から外には出られないようになっていますが、無理やり出てみると、早速インディアン風のガードマンのようなお兄さんが飛んできました。名前を見られて私の商品までコピーされてはかなわないので、さっさと引上げることにして短い探検は終わりました。



次回はいよいよ題名の通り、Builer Botについてです。

P.S. Vertical Viewer とGreenlife Emerald Viewer というものがSecondlife Wiki にも3rdパーティの製作として取り上げられています。ですからCopy Botそのものではなくて、これをベースに何かを組み合わせて使うものと推測されます。

http://wiki.secondlife.com/wiki/Alternate_viewers
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:10Comments(0)ビジネス

2009年07月30日

ビルダーボット(3)



いよいよBuilder Botの実態に迫ろうと思ったいたら、思わぬところからCryolifeの情報が入って来ました。それはXstreetのForumです。そこにQ&Aの形で様々なCopy Botについて述べられていたんです。もっともそれを100%鵜呑みにできるのかどうかはわかりませんが、情報が少ないなかではとっても参考になります。

まず、Copy Botはスクリプトではなくプログラムであるという主張に対しては、Copy BotはプログラムではなくてClientだと応えている人がいます。これはViewerってことですね。でもViewerだってソフトウェアなんだからプログラムからなっていることには違いないと思うけど。うん?Copy BotってViewerなの?それなら使っている人以外は誰も見たことがないというのも納得できますね。そうか~。

それからリンデンラボがCopy Botの取り締まりに積極的でないように見えることについては、それはもう止められないからだというのが正しい解釈のようです。そして今は人々はCopy Botを使うためにIPアドレスを変えるためにPCを取替え、別アカでログインする必要もないまでになっているんですって。何故ならIPアドレスやアカウント名をリンデンラボに検知されない形でログインできるViewerが出来ているからです。

Copy Bot 対策として、オブジェクトがコピーされて再びレズされると、スクリプトによって「この何々というオブジェクトは誰々というクリエターによって作られ、Copy Bot 防止措置が取られています!」と叫ぶようになっていますが、それもスクリプト禁止のサンドボックスでレズして、ゆっくりとスクリプトを取り除くという手段で無効にできるということです。

しかし、これに対しては異論があって、Copy Botはスクリプトをコピーできないので、そもそもそういう心配はいらないということです。二つの主張は矛盾していますが、いろんなタイプのCopy Botがあると考えれば解決しそうです。

結局は自分の作ったものが盗まれたのでないかよく気をつけておき、コピー品を見つけたらDMCA違反で訴えるという事後的な対処しか残っていないということみたい。

なんか、だんだんCopy Botの使い方を披露しているみたいになってきましたが、コピーをうまくやるにはアバターに装着されているものはだめで、ちゃんとレズされているものでないとミスる可能性があるということです。

Copy Botはアバターをコピーできるんですが、この場合はやはりテクスチャー形式のものに限られるとか。つまりスキンや衣服や目ということになりますが、大抵の場合はあまりうまく行かず、ぐちゃぐちゃになったものが手に入るのです。

Copy Botを使う人は多くの場合Shooped Lifeと呼ばれるViewerを使います。これを使うと先ほど述べたようにIPアドレスやアカウント名が隠されたままになり、たとえIP Banされたり、アカウントBanされたりした人でも、それらの古い組み合わせでログインすることができます。

Shooped Life 自体は古いものですが、Copyマニアには欠かせないもので、これがなければみんなBanされてしまいますね。でも先ごろShooped Lifeを使っている人がリンデンラボにより頻々とBanされているという事実もあります。このあたりは両者の水面下の戦いが続いているということでしょう。リンデンラボはShooped Lifeの使用者=Copy Botの使用者であり、サービス規約の違反者と見做すということですね。テロリストの近くに住んでいる無実の住民が死ぬのは止むを得ないというアメリカ軍の理屈にとっても似ています。

で、以上が古いCopy Botについての情報です。せっかく新しい知識が手に入ったと思ったら、それはもう古いものだったっていうのはがっかりしますね。では新しいCopy Botって何なのか?それは次回のお楽しみ。Builders Botに辿り着けるのかしら?
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:12Comments(4)ビジネス

2009年07月29日

ビルダーボット(2)



昨日登場したCryolifeというのが正体が不明です。まず、米国にある医療関係の企業で同名のものがあることは確かです。人体を冷凍保存して何十年後かに医療が進歩した状態で復活させて治療するなんていうお題目で高額なお金を取って契約を結んでいるようです。大リーガーでも契約している人がいるとか。秦の始皇帝が求めた不老不死の薬みたいな話で、何千年たっても人間は変らないということです。

Cryolifeの裏の姿は死体から皮膚や腱といった人体のパーツをとって、医療用に売るという加工業者です。どうやって死体を手に入れるのかは不明です。まあ行き倒れとか、引き取り手のない外国人犯罪者とかでしょう。彼等は「製品」と表現しています。死者の皮膚や臓器を利用するという発想はナチスのお得意ですから、欧米にはその辺から脈々と受け継がれたものがあるのかもしれない。別に日本に「もったいない」を学ぶ必要はないんですね。

Cryoというのは極低温を意味する接頭辞で、音楽関係ではクライオ処理なんていう言葉があります。なんでも、管楽器やオーディオのケーブルを極低温処理をして分子配列を変えると音がよくなるという触れ込みですが、馬鹿を騙すタネは尽きないといったところです。どういう理屈で音がよくなるのでしょうか?クライオ処理をしても音がよくならないとクレームする人にはこう言えばいいのです。「それは貴方の感性が研ぎ澄まされていないからです。」なんて。人間もクライオ処理すると頭よくなるとか言えばお受験ママが引っ掛かってくるかも。

さて、SLにおけるCryolifeはそれらとは違うけれども、恐らくニュアンスとしては似かよっていると思います。Xstreetにはさすがに売っていないみたい。ここからは推測ですが、多分他人の作ったものをまるで冷凍加工するように、出所が分からないパーツにまで分解してそれを売り買いしている、そんなことが出来るソフトなのではないでしょうか?一説によるとそれはプログラムではなくてビューワーなのだというのがあります。ビューワーもプログラムだろうから、よく意味はわからないけど。

さて、二人の会話に戻りましょう。

NY:「フーム、よくは分かっていないんだが、クライアントのデザインした特別なコピー機みたいなもので、Bug Islandあたりでたむろしている奴等が使ってるのは分かっている。明らかにコピーしたものを持ってるから。そいつらには “Nobody“っていうクリエーターが付いている。俺は無駄だと思うが2週間ほど前にSIM管理者に通報していおいたぜ。」

PM:「彼等はどこでCryolifeを手に入れたんだろう?」

NY:「それは凶悪犯にどこで銃を買うのか尋ねるみたいな話しで、意味ないだろう。」

PM:「要するにあんたはすでに多くのコピーツールが出回っていると言いたいんだね。」

NY:「フ~ム、俺はちょっとした考えの取っ掛かりを話してやっただけで、ドンピシャで何かを指摘したんではないぜ。」


PM:「どうしてRezzableの連中はBuilder Botをリリースするなんていうことを明らかにするんだろう?みんなから嫌がられるだけなのに。」

NY:「Rezzableにアドバイスすることはあるか?っていうさっきの質問に対するのと同じ答えだな。おれが作ったんじゃないから、分からんよ。」

PM:「彼等は実際にはテロリストなのかもね。あるいは彼等はProkofy Nevaの『公式の敵リスト』に載せてもらいたいのかな?」

NY:「どーだかね。ま、俺は載せてもらいたいけど載ったことはないな。SLUの奴はCEOのRightAsRainは利己的であまり良い奴とはいえないって言ってたぜ。」


PM:「この問題についてリンデンラボは何か手を打つのかなぁ?」

NY:「多分何もしないだろう。リンデンラボは以前アカウントの売買を禁じたが、でもAnshe (Chan?)はそれをどういうわけか広告してたし、昔はやってたしな。」

PM:「もう一つだけ質問があるんだけど、あんたはこれからもSLでものを売ったり、作ったりし続けるつもりでいるの?でなきゃ、Builder Botがあんたの船の帆から風を奪ってしまって、商売上がったりということになるのかな?」

NY:「Port Obelloは常に開いているさ。」

PM:「じゃあ、『前CopyBot 販売者はBuilder Botの脅威を肩を竦めてやり過ごし、今まで通り海賊のアクセサリーを売り続けました、おしまい。』ってことでいいかな?」

PM:「へ、違うね。『今まで通り海賊をやり続けました。』っていうんだよ。」

蛇の道はヘビということで前科者にインタビューしてみたのですが、決定的なところは語ってもらえませんでした。まあ、記者に話せばそのままブログになるのですから、答える方ものらりくらりとはぐらかしていますね。そういう意味ではわざと噛みあわない会話にしている面はあります。さて、残るはBuilder Botの生みの親であるRightAsRainですね。でもこの文章が長いのよ。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:12Comments(0)ビジネス

2009年07月28日

ビルダーボット(1)



以前Cornfield Prisoner(トウモロコシ畑の囚人)であったNimrod Yaffleですが、今はPorto Obelloという場所で海賊用のバンダナとか刀を吊るす帯とかを売っています。ただこれは洒落で、実際には10%の手数料をとって改良版Copy Botを売っているんです。つまり海賊が海賊のアイテムを売る振りをして、海賊版を産み出す装置を売っているということですね。

読者の中でCopy Botの意味が分からない人はこのブログの過去記事に多分どこよりも詳しくまとめてあるので、それを参照してください。

http://sexyblondegirls0912.slmame.com/e273930.html
http://sexyblondegirls0912.slmame.com/e185918.html

といっても、未だにそのスペックとか値段とか概観なんてさっぱり知られていない代物です。私使ってますってどこにも書けないですからね。

さて、RezzableとういSIM群を経営しているRightAsRain Rimbaudですが、かれは優秀なITエンジニアでもあって、SIMを丸ごとコピーすることのできるBuilder Botを開発しました。その技術がCopy Botの延長線上つまりlibsecondlife Project の技術を利用しているものなのかどうかは今のところ不明です。

彼は実は今迷っていて、SL以外のGridを作るためのOpensimの技術が一般化した現在でも、そのような新興グリッドはものづくりその他の点でまだまだSLのプラットフォームには敵わないのです。だから新しいOpensimで一からものづくりをするよりも、SLから既に作ったものを持ってこれることが、マルチバースかを進展させるためにはどうしても必要になってきます。

その技術を手にした今、重大な欠点に目をつむってそれを一般に配布すべきなのか、それともSLと同様にクリエーターの権利を守ることで、多くの人の参画によるマルチバースの発展を目指すべきなのかといったところですね。

Builders Botの欠点、それは最大の利点でもあるんです。つまり、自動でSIMに乗っかっているオブジェクトを丸ごと複製してしまえるという点ですね。SIM建設のためにはこれほど便利なものはありません。でも持ち主の見境いなくコピーするということは、RLの法律では財産権の侵害です。マルチバースをすべて中国化してしまうというのであればそれもいいでしょう。どこにもオリジナルが無い世界。でも、仮想世界って所詮RLのコピーじゃないのか?っていう見方も成り立ちうる。

一度は公開を決意したものの、すぐに態度を改めて、今はやや後退気味の姿勢で悩んでいるといった段階です。このBuilder Botがマーケットに出てくるかどうかというタイミングで、Alpherville Herald の記者であるPixeleen MistralがあのNimroid Yaffleにインタビューを申し込んだ訳です。ということでここからは二人の会話でどうぞ。

PM:「やあ、Nimrod,まだ海賊やってんのかい?」
NY:「うん?何か面白いことあるんだな。」
PM:「Builder Botの件についてあんたの反応が気になってね。」
NY:「そーさな、俺が売ってるもんじゃないから反対だ。」
PM:「こいつのお蔭でSLの経済が崩壊するってことは?」
NY:「Copy Botのお蔭でってことか?」
PM:「いや、そうじゃないよ。」

PM:「あんたがCopy Botの販売に一枚噛んでるという前提で、何かRezzableの連中にアドバイスはあるだろうか?あんたはこの手のことではかなりの専門家なんだろう?」
NY:「長い目でみれば、何も表明しないというのは下手な方針だしな。」
PM:「それに忘れられてしまうというのは運命としても最悪だし。」
NY:「実はもう研究されたものがあるんだ。つまり、何も悪いことはやってなくて、何もミスを犯していない会社よりも、いいことやっていることになっている会社が悪いことをやる場合の方が、人々は高く評価するってな。」
  「それから、確かリンデンラボがSLのパーミッションのシステムを回避するようなプログラムを禁止する声明が出されていたな。」
PM:「そうそう、Robin Lindenがそれに関して規則を施行してたよね。」
NY:「俺のPCには最初のCopy Botの記事の写真がまだ残っていたな。」

PM:「Builder Botの妥当な値段というのはどの辺かな?」
NY:「分かんねえよ、俺が作ったわけじゃないし。クリエーターがチャージしたけりゃ、どんだけでも取るだろう。」
PM:「でも、誰かが利益を最大化しようとしたら、市場規模はどれくらいになるかな?」
NY:「Cryolifeって聞いたことあるか?」
PM:「いいや。」
NY:「おやおや。」
(ソフィー注:http://www.cryolife.com/home 世界最大の人体組織加工業者で、死体からパーツを採取して加工し、製品として販売している。)
明日に続きます。

  

Posted by Sophiee Winkler at 13:11Comments(0)ビジネス

2009年07月27日

遂に出たアイツ



昨日ご紹介したNimrod Yaffle、そうリンデンラボによってトウモロコシ畑に流刑に遭った人ですが、どうやら今はSLとは別のGridでCopy Botの改良版を販売しているようです。ところがアウトローの世界でも技術の進歩は著しく、Builder Botという新型が開発されて販売されようとしているそうなんです。

Arphervill Heraldの記者のPixleen Mistralはリンデンラボの幹部にインタビューしても面白い情報は何も得られないことをよく知っているので、こんなふうなアウトローとかレスビアンのグループに接近しては裏情報を集めてくるのが得意です。先日もこのNimrodにコンタクトして、新型が出たら貴方はどうするか、なんて大きなお世話の質問を投げかけていました。

それに対するNimrodの反応はまた別の機会に譲るとして、Builder Botとは何なのか?気になりますね。調べてみると、これはRightAsRain Rimbaudというやたらに長い名前の人が開発したものです。

彼の説明によればBuilder BotはSLのSim内にあるオブジェクトを自動検知してそのままOARファイルに変換してしまうものだとか。OARファイルというのは専門用語なのでよく分かりません。調べてわかるものなのか?ま、私たちがしょっちゅう何かをダウンロードしたり解凍したりするときに使っているファイルだと思います。

実際彼はこの方法でRezzable Gridと呼ばれるOpensimをコピーして作り、さらに10個ほどのSimをSLからコピーしてきたのだそうです。この段階では全部自分のものだと思うけど。

で、問題なのは以前に紹介したSecond Inventoryというソフトは自分のInventoryの中にある自分が作ったものか、フルパーミッションのものをHDにコピーできたんだけど、このBuilder BotはSim内のオブジェクトは持ち主の見境なく何でもコピーしてしまえることですね。要するに非常に強力になったCopy Botということで、これが去年あたりに噂になっていたCopy Bot2.0なのではないでしょうか?

で、これをそのまま販売するについてRightAsRain Rimbaudは彼の名前と同じくらい長ったらしい言い訳をしているんですが、どうも理屈がよくわかりません。いまやOpensimは仮想世界のフロンティアであると同時に、お尋ね者や詐欺師や山師のアジトになりつつあるというのも頷けるお話です。ちょっと時間を掛けて真相に迫ってみることにしましょう。また、リンデンラボはどういう対抗措置をとろうとしているのか?

このように緊張感が高まっているときに無邪気に怪しげな行動を取る住民がいたとしたら、やっぱり「トウモロコシ畑の監獄」が復活するということになるのではないでしょうか?お気をつけ遊ばせ。
  
タグ :Copy Bot

Posted by Sophiee Winkler at 13:12Comments(0)ビジネス

2009年07月26日

囚人生活



存在はしていても私達アバターが普通では行けない場所というものがSLには一杯あります。オープン前のZindraのようなプロジェクトの建設現場、管理契約を解除して返却されたSIM,他人の立ち入りを拒む多くのプライベートな島々。その中にはこんな行ってみたくないところもあるのです。

今も存在するのか、もう伝説なのかは定かではありませんが、"Cornfield Prisoner"と呼ばれる人が居る場所があります。日本語では「玉蜀黍(とうもろこし)畑の囚人」ということになりますが、つまり、そのまま玉蜀黍畑なんです。アバターの背丈の3倍ほどもあるトウモロコシがどこまでも続いています。

でもここに来られるのは選ばれた人たちだけ。リンデンラボによってBanされる前の"Suspension"の段階に置かれている人です。しかし、Banされる人がすべて"Suspension(保留、暫定措置)"になるわけではないし、そうなったからといってその人々がすべてここに送られてくるということではないのです。

名誉ある「玉蜀黍(とうもろこし)畑の囚人」になれるのは、きわめて限られた、いわば「札付き」の不良住民です。つまり、単にBanしただけでは飽き足らない、懲らしめてやらないといけないほどの悪(ワル)ということですね。そのような人はある日突然ここにログインした自分に気付きます。何度やってもここ以外のところにはログインできないのです。

満月の掛かる空を背景にして玉蜀黍の畝が並んでいるだけの場所。その他にはトラクターと白黒テレビがあるだけです。誰もいないし、誰もログインしてきません。トラクターに乗ると前進するのですが、それが気が狂いそうになるくらいゆっくりとしか進まないのです。白黒テレビではたった一つの番組、「法廷の少年」が放映されていて、終身刑から逃れようと悪あがきを繰り返している不良の惨めな姿を延々と流し続けています。

何も作ることはできないし、飛ぶことも、TPすることも、IMすることもできません。トラクターに乗るか、TVをON/OFFするか、歩くことしかできないのです。SSと動画は撮れます。

これは紛れも無く"Suspension"という名の終身流刑なんですね。PCを取り替えるか、SL以外の別のグリッドにいくしかありません。ここに流されたNimrod Yaffleは次のように語っています。

「俺はずっと笑いっぱなしだった、もうそれしかすることがないから。お蔭で俺はどんなときにも笑えるんだって分かった。リンデンの奴が誰か来るかなと思っていたら、誰も来ないんだ。何か動いたように思って、そっちに行ってみるが、誰もいないんだよ。でも俺は笑っていた。何の意味も無くずっと笑っていたんだ。」

それは多分ショックで頭がおかしくなっていたからでしょう。ネットの向こうにも恐ろしい世界があるのですね。でも、思索したりリラックスするのにはいいような気もする。

(ssは彼の”Clickable Culture”からもらいました。)  

Posted by Sophiee Winkler at 12:47Comments(0)生活

2009年07月24日

私のSIM講座



「賑わいのSIM講座」をデジアカの特別講義でやって欲しいと思っていたのですが、どうやら時間切れで明日が終了式となりました。次期は9月開校(開講?)となりますから、それに期待したいですね。でも私がそういう要望を持っているのはちゃんとした理由があるんです。

外国は知らず、日本のSIM経営者達はみんなギリギリのところで頑張っています。基本的にはビジネスモデル、つまり何らかの事業をSLの中で起こして、その収入で土地の管理費やその他のコストを賄っていくという仕組みは、新しくSLがブームになりつつある国や年齢層といった、新規利用者の大幅な伸びが続いているセグメントを除いては成り立たなくなっているのです。つまり日本人SIMでは基本的には採算がとれず、遊びの延長としてSIMが存続しているといっていいでしょう。

もちろんSIM経営者の立場は様々で、RLの生活に余裕がありSIM管理費はお小遣い程度の負担にしか感じられない人、SLの初期の薔薇色の夢を信じて貯金を取り崩して投資した人、人との触れ合いよりも膨大な広がりのなかで孤独を楽しみたい人、RLで感じている抑圧に対し、SLでの特異な趣味や行動を通じて精神の均衡を保とうとする人等々、千差万別です。

ただその中でSLに未来社会に繋がる大きな可能性を感じ、色々な実験を繰り返している人達がSIM経営から撤退する事例が目立って来ているように思います。そのような状況をなんとか挽回できないのか、パイの取り合いのなかでどのような方針を掲げてどのように振舞うのがそれぞれの「成功」に繋がるのか、ということを自分で考えたり教えてもらったりしたかったのです。

私自身はSIMを持っていません。自宅や作業場の土地は借りていますが、所有地としてはメインランドに512M2の極小地があるだけです。むしろお店や作業場については二人のSIM経営者に居候している状態です。だからSIMの購入の手続きや、管理指標や、リスタートの手順や、管理費の支払いといった手続き面の知識もなければ、パートナーの見つけ方、クリエーターの維持の仕方、土地の転貸、イベントの企画運営といったオペレーション面でのノウハウも知らず、それにまつわる苦労や悩みも経験したことはないのです。

したがってここでは、そのようなSIM経営者の立場にたったアドバイスというものは書くことができません。できることはあるSIMに何故人が集まり、また何故人が集まらないのかを、SLを楽しむ住民の側から考えてみるということです。

私が想定しているSIM経営者とは先ほど掲げた色々なタイプのうちで、SLがRLと繋がる可能性を信じて、今からいろいろ実験してみたい、ついでにあわよくばSL内でもビジネスを作ってお小遣い程度以上のものを稼いでみたい、有名になってみたいと思っているような人です。大抵の人はこんな質問をされると、「いえいえ、私のはただの遊びなんです。別にお金なんかどうでもいいんです。」と返事をしますが、この際自分に正直に考えて欲しいですね。お金が儲かるというのはモデルがうまく回っているということ、人々に満足を与えているという何よりの証拠なんですから。これ以外のSIM経営の目的については今は考慮の対象外とします。

さて、大前提として何をおいても人が集まってくるSIMでなくてはいけません。人がいなければ、それは本当に仮想の「空間」だけであって、SLはもちろんRLでの価値ある創造につながって行き難いからです。ただの作業場としてSLを使うことも可能ですし、RLのビジネスを主体にしてSLやOpenSimを従属的なツールやコンテンツとして使うというモデルはあるでしょうね。3Diなんかはそういう考え方でしょうが、これはSIM経営とは全く関係はありません。SLは3DSNSなのですから、人との出会いや相互作用が新しいものを生み出すという認識の上に成り立っているものだと思います。

では、人はどのようなSIMに何を求めてやってくるのでしょうか?そして同じその人が何故そのSIMから永久に去っていくのでしょうか?これが一番のイシューなのです。多分これは人はなぜSLをやるのかということにかなりIdenticalなイシューであるでしょう。

一つの仮説として、それは「人はなぜ商店やコンビニに行くのか?」と同じイシューであり、同じ答えであるとしましょう。人は次のような理由で商店やコンビニに行くのではないでしょうか?

(1) 一定レベルの満足を与えてくれる商品やサービスが得られる。
(2) 何か新しいものが見つかるかもしれない。
(3) 自分の気に入っている例のものがある。
(4) 取り敢えずやることはなくても、時間が潰せる。
(5) バイトの子が可愛い
(6) 友達や面白い奴が集まっている
(7) いろんな情報が得られる
(8) 何かもらえる
(9) 何か落ち着く
(10)キャンプできるから(コンビニにキャンプはない)

他にもあるかもしれません。これは通りすがりからSIMの常連になる場合ですが、実際にはSIM運営側の人もいて、その人が何故その役割をはたしているのかということも考えてみる必要があるでしょう。

上記の理由のうちでもっとも影響が大きいと思えるものは、(2)、(3)、(6)、(7)、(10)といったところでしょうか。SIMスタッフとしては別の理由も考えることは可能ですね。

(11)役割を与えられていて充実感があるから
(12)土地を使わせてもらっている見返りとして
(13)そこでやらなければいけないイベントや作業があるから
(14)変な奴を見つけて排除しないといけないから
(15)RLで勤めている会社として経営しているSIMだから

こんなところでしょうか。

まあここまで並べなくても直感的に分かりますね。つまり「何か魅力のあるものがあるから」ということです。それは「変化」や「友達」や「情報」や「モノとお金」というところがメインですね。そしてそれらは好奇心を満たし、所属や連帯といった欲求に応え、「モノと情報」を与えてくれるからなんですね。

従ってこれら全部は無理にしても、これらのうちの重要な要素を常に満たしてくれるような場所として維持していければ、人は集まり、去っていかないということになります。反対にこれらを無視したり、スタッフに負担ばかりを強いる場合にはSIMは長続きしないということになります。

具体的に考えて見ましょう。複数の上級のクリエーター達によって人目を驚かす壮麗なSIMを建設することは可能です。しかしどんなに美しく、技術的に高いものを作り挙げたとしても、出来た瞬間からそれは陳腐化していき、人々は飽きてしまうのです。それはRLの観光地、ホテルや百貨店でも同じです。定期的にリニューアルしていかないと人は来なくなってしまいます。SvargaやSinanoといった素晴らしいSIMであっても、毎週行くという人はいないのです。もうどちらも存在していませんね。

だから、お金は必要ですが、お金を掛けるだけではダメで、上記に掲げた人集めのファクターを地道にちょっとずつ飽きることなく実践していかないといけないのです。それは言うのは簡単だけど、SLを単に楽しいゲームとしてエンジョイする立場ではなくて、RLの経営者と変わらない、辛い遣り繰りそのものなんですね。楽しむために辛い努力を続ける、なんか矛盾していませんか?この点は私の考えが足りないのかもしれないので、もう少し悩んで見たいと思います。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:10Comments(6)ビジネス

2009年07月23日

簡単が一番



19日付けのSLの公式サイトのSLGridの中で、Bulk Permissionについて警告が為されていました。自分の持ち物のPermission を一々Rezしたものや、インベントリーにアクセスしないで一括で変更できるというようなものでしょうか?今ひとつどう使えばいいのか分かりません。

で、問題はどうも変更したように見えて変更ができていない場合が少なからずあるということです。たとえばある商品群を持っていてそれを市場に出したり、フリーで配布したりするときに、Modify, Copy,  Tranferの3種類についてクリエーターや持ち主が設定をするのですが、これが正しく反映されずに、商品が完全フリーみたいになってしまうことがあるということですね。

確かに以前から従来のシステムでも挙動がおかしいことがあったので、これを直さないままにビューワーに一括変換の機能を入れるのは相当に危なっかしい感じはします。

ということで、自分が売っているものをもう一度チェックし直さないといけないということになるのでしょうか?私の場合はこの最近のビューワーの付加機能は使っていないので、問題はないと思いますが、以前のシステムでもこちらの意図どおりになっていないものがあるかもしれないので、もう一度チェックする必要はあると思います。

ときどき、とっても素敵なものを買ってきて、あとでじっくり見てみると完全にフリーだったりするし、スクリプトでも相当複雑なものをフリーにしてしまっている場合があります。こっちは助かりますが、フリーにする意図が不明のときもあります。

そもそもどういう意図でこのような機能を追加したんでしょうか?商売に便利というならビジネス専用ビューワーを作ればいいですね。一般用のものはなるべくシンプルで軽いものにしておいて欲しいです。このあたりは日米に関係なく技術者の病気というべきでしょう。

もう少し実態を調べてみましょう。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:20Comments(0)ものづくり

2009年07月21日

3Diの野望



SLの技術を使ってRLでお金の儲かるビジネスを行おうという3Diという会社があります。RLでお金儲けをすることが目的ですからSLの個人の住民というかユーザーのことは初めから相手にはしていません。SLの中でイベントやったり出店するということも意味がないのでやってないでしょう。

具体的にはOpensimの技術で商品なんかを展示して、その仮想空間にブラウザ経由で入っていって、商品を色んな角度から見たりするんですね。そしてそのサイトで商品購入ができるんです。今のところデモサイトで実験中というところかしら?ブラウザ(IE)が新しければ誰でも入っていけるみたい。私もちょっと入ってみました。どうやら男性になったようですね。

http://3di-opensim.com/demo-ec/

女の子にもなりましたが、基本的に顔は同じみたいです。今んとこすごくもどかしいSLっていう感じだけど、ブラウザで動くというのが感激ですね。

さて、3Diは最近声も表現できるようにしたそうで、そのお披露目を最近東京国際フォーラムでやったみたいです。3D空間向けIP電話というものでこの秋に実用化し販売するそうです。



どうやらこれで道具立てはそろって、SLなしでブラウザ経由の商用3D空間の利用が可能になったということでしょうか。あとはもう少しリアルに会議できたり、動いたり、アバターのバリエーション付けたりということかなと思います。頑張って吉永小百合さんとか松嶋菜々子さんなんかを3D化してしまえれば、おじさんがどんどんログインしてくることは請け合いです。

それでまともな会議になるのかどうかは私の知ったことではありません。3Diは野望というより、至極まともに仮想空間技術のビジネス利用に取り組んでいるんですね。後はもう少し遊び心をまぶしてもらえるといいかも。

http://www.softfront.co.jp/news/hotnews.html
  
タグ :3DiOpensim

Posted by Sophiee Winkler at 13:05Comments(0)ビジネス

2009年07月17日

撮っちゃダメ!



ちょっと昔のことですが、Hypergrid BusinessにSLにおけるコピーライトの侵害についての記事が載ってました。インターネットと社会の関係を取り扱うスタンフォード法律センターでマシニマに関する会議が4月にあったんですが、そこに参加していたエレクトロニック・フロンティア協会に属する法律家のFred von Lohmannと言う人のコメントを要約してみます。

彼によれば、コピーライトの侵害の可能性はRLに比べてSLでは格段に高くなるということです。というのも、SLではモノの製作者に知的財産権を認めているので、例えばSSやマシニマでSLの景観を撮影してそれを配布したり閲覧させたりすると、問題が生じる恐れがあるんです。

RLで貴方がビデオ撮影したり写真撮ったりするときに、画面に入ってくる街の景色、例えば建物のレンガとか、街灯とか、消火栓とか、そんなものがいちいちテクスチャーは誰に属していて、それを撮影する許可を求めないといけないかなんて、全く考えてはいませんね。

もっともこの点はそれは許されているという仮定でみんな行動しているということで、その行為が誰かの知的財産権を侵害しているのかどうかなんて、今まで法廷で争われたことはないからです。

この認識が何となくSLにも適用されて、みんな無邪気に撮影しまくっているわけですが、このままSLが増殖し続けていくと、そうも言っていられない局面に差し掛かるのではないかとLohmannは考えています。

実際彼はSLの中で街を歩いている人々に狙い撃ちでコピーライトの侵害について警告書を送りつける装置を作って売ることを計画している人を知っているそうです。

でもSLの街並みのテクスチャーって、かなりの部分RLの実物やネットの写真から取ってきたものなので、それをSLに写し換えたとたんに知的財産権だと主張するのは厚かましい話ですね。少なくとも建物の外にあるものは単に撮影して配布しただけでは侵害にならないと考えるべきでしょう。

RLで楳図かずおさんの例の赤白のお屋敷の写真を撮ったからといって、それが権利の侵害だって言われたら困ってしまいますね。それなら見せられている方も権利を侵害されているっていいたいだろうし。銀座でショーウインドウをバックに写真撮ってもいけないことになります。

知的財産権の存在を認めないというGridだって可能だと思うんです。それでそこが発展していけるかどうかという話はまた別ですけれど。どうかSLをRL以上に息の詰まるようなところにしないで下さいっていうのが私のお願いです。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:35Comments(3)ビジネス

2009年07月16日

IPBanって何?



先月ハッカーによって多数のOpenSimが消されてしまうという事件がありました。それとどういう関係にあるのはは不明ですが、既に2月にはOpenSimに関して不可解な事件が起きていたのです。Alphervill HeraldのMiley Stewartの記事を要約してみます。

それによると、OpenSimの技術に依拠したOpenLifeのユーザーがSLからIP-Banを受けているという報告が各方面から為されているということです。通常のBanというのはアカウント単位であって、新しくアカウントを作ればまたSLを継続することはできます。もちろんInventoryやL$や友達やグループは引継げないのだけど。

IP-Banはさらに厳しくて、ユーザーのPCがIPアドレスによって検知されて、Banされてしまうものです。だから、そのPCはアカウントを新しくしてもSLには使えないことになります。私もブログに分けの分からない書き込みする人はIP-Banしちゃいますけどね。同じ人のを3台したことがありますよ。^^リンデンラボが理由を明かしていないので、ここからは想像になります。関連情報としてはリンデンラボが通常のアカウントホルダーに対するサポートを手抜きしていて、それで何も教えてもらえないのではないかという観測があります。

噂の一つは多くのOpenSimユーザーがSLと同じアカウント名を使っているので、リンデンラボのスタッフがそれを頼りにBanしているのだというものです。別に規約違反をしているわけではないので、Banされる根拠がわかりません。そんなことしたら住民が減ってしまいます。もちろんOpenSimで活躍している住人のなかにはSLのコミュニティにおいて問題を起こした人たちが比較的多く含まれています。でも、それらのうちの多くの人は依然としてSLでアカウントを維持しているので、そのことが関係しているのではないでしょう。果たしてこの裏にはどういう真相が隠されているのか?

技術面からの噂としては、IP-Banされた人はある特別なクライアント・ソフトウェアを使っているからだというものがあります。それはSooped Lifeというビューワーであったり、人気のSecond Inventoryだというのです。Second Inventoryはこのブログでも以前紹介しましたが、SLのユーザーが自分のアカウントに属する持ち物のうち、自分の作ったものとフルパーミッションで手に入れたものはRLのハードディスクにバックアップコピーできるというものです。これによって一部の持ち物をOpenSimに持ち出すことが可能になったわけです。これに反対している人達は、このプログラムはCopyBotが一般受けする姿に変身しただけではないかと言っています。

Second Inventoryのクリエーターはこの嫌疑に対して次のように反論しています。「二つは全く別のものです。Second Inventoryは貴方のものをコピーするだけです。たった一つの共通点はネットワーキング・レイヤーがlibsecondlifeであることです。」おお~、出てきましたね~、この名前。CopyBotを生み出してしまったリンデンラボ内部のプロジェクトとその基本ソフトですね。やっぱり関係ないことはないのです。

で私の見解ですが、問題はその出自よりも、これによってSLで作られたものが他のものづくりの機能がプアなOpenSimに持ち出されて、その世界を豊かにしてしまうことでしょう。リンデンラボとしてはそこまでおっとりとはしていられないということでしょうか。Banの理屈としては成り立ちますね。難しいことはSLにやらせて、いいとこ取りはずるいってことね。

いずれにしても現時点ではサービス規約にはグリッド間の自己データ持ち出しは禁止とは書かれていないし、Second InventoryがCopyBotと同様のものとして禁止されているわけでもありません。ただ、オーソライズされていないソフトウェアの使用は禁止されているという一般条項があるので微妙さは残ります。

OpenSimのクリエーターや主催者は今のところ魅力を増すために技術的な向上を図ることに没頭していて、あまり社会的な影響を考慮していません。また、SLのようにRLから倫理的、教育的な配慮が足りないと叩かれることもないのです。こういう適当で鷹揚な運営実態のために、OpenSimはSLで問題を起こした人の溜まり場的な性格を帯びるようになってきて、SLに障害を起こす様々なものもここでつくられるといった見方もあるのです。

結論としては例によって真相は不明ということですね。リンデンラボはいつでも、理由なしに私たちをアカウントBanしたりIP-Banしたりできるということが、またまた確認されてしまったということです。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:43Comments(3)生活

2009年07月15日

ユーザーコンテンツ



UGC(User Generated Content)についてMassivelyになるほどと思うこんな一文が載っていました。

「ユーザーの手になるコンテンツ(UGC)は長い間にわたり情報技術の開発者とそれで商売する人達、投資家、そして究極的にはユーザーを反目させてきたトピックだ。投資家や情報技術の売り手はユーザー自身にコンテントを作ることを許すという考え方に接すると、しばしば不信感をあらわにする。しかしFacebookやSLの仕組みはかなりの商業的な成功を示している。

Facebookの2008年の売上は2億米ドルを超えたと見積もられているし、一方SLは同時期に1億から2億米ドルの売上を上げたと推測されている。ユーザーの手になるコンテンツ(UGC)は高い利益率を上げうるが、どうして利益がでるようにするのか、それをいかに維持するのかというのはまったく別問題なのだ。

数多くの開発者はUGCのフェンスの上に腰掛けて、それを売り物にしているプラットフォームが最終的にこの問題をコントロールできるのかを長い間見物してきた。そしてその解法が明らかになったら早速それを真似しようと待ち構えてきた。実のところ彼等のなかでは、ゲームのステージがもうUGCを戦略として採用すべきだと提案して、投資家のオフィスから笑い飛ばされて放り出されることに敢えて挑もうという者はほとんどいないのだ。

UGCの動きをサポートすることは技術面からは厄介な仕事だ。手が掛かるし費用も掛かる。それは顧客である投資家のハードウェアやネットワークに対してハードルを上げるということにつながる。つまり潜在顧客層を減らしてしまうことになるのだ。また出来合いのコンテンツを供給するのに比べて、末端のユーザーのシステムやネットワークに対しても更なる難題を投げかけることになってしまう。

そして、人々が正確には何をつくろうとしているのかということに立ち入る前に、我々が認識しておかねばならぬことがある。それは人々には大抵のものは好き勝手に作る技術があるということを前提にしたとすると、人々は何でも作ってしまうということだ。

今のところ、ユーザーに好きなものは何でもいつでも作らせることと、コンテンツを調べて指導することとの間のどのあたりでバランスを取ればいいのかということは、誰にも分かっていない。それが長期にわたって維持できて、行き渡っていける均衡点というものは誰も見出していないのだ。

リンデンラボはこの数年の間にSLにおけるUGCに対する態度をルールを厳しくする方向に変えてきた。明示的に禁止するか多くのUGCの間に区別を設けるかのどちらかの方法で。

(中略)
不幸なことに、UGCは自分の都合で動いており、我々がその方向を予言することはできない。どのようにすれば成功するのかについてのデータや経験が不足している。今のところ、成功するモデルとはデザインよりも思わぬ発見をする特異な才能に多くを依存しているというところだ。成否のポイントは開発者や運用者がどのように行動したかとは大きくかけ離れたところにあるように見える。

はっきりといえることは、もしUGCをベースにしたモデルで成功しようとするなら、ちゃんと時間を掛けろということだ。UGCは徐々に数が増えていくもので、それに依存するモデルは収支トントンになるまでに何年か掛かる。そしてその時点が投資家が資金を投入するのに悩むタイミングということになるだろう。」
  

Posted by Sophiee Winkler at 14:50Comments(0)ビジネス

2009年07月14日

チキン戦争(2)



昨日のSion Chicken Farmについて調べていると、Xstreetで箱詰めになったSion Chicken FarmがなんとL$1で売られていました。つまりSion Chicken Farm は場所ではなくて、ゲームの名称だったのですね。そして、開発者は餌を売って儲けているので、農場をタダ同然で配っている訳です。「V9とV10の卵つき」というセールス文句もあるので、これはかなり前からゲームとしてあったんだなと思います。つまり、私が知らなかっただけですね。でも日本のコミュニティでもあまり話題にならないけど、これは国民性の違いでしょう。V9というのはVersion 9ということです。

さて、箱の中に何が入っているかというと、
① 約180個のV9とV10 のフルパーミッションの卵
② 4羽の雄鶏がいるニワトリ小屋
③ 10M×10Mの背の低いメンドリ小屋
④ 10M×20Mのメンドリ小屋
などです。

さて先ほど国民性の違いといいましたが、どういう意味かと言うと、アメリカ人の理想の生活というのはガンガン働いて家を建てて、子どもを沢山つくって、引退すると田舎の農場を買って、そこで自然に囲まれて暮らすということなんです。だからSLで理想の生活を味わうために、Xstreetで馬や牛を買ってきてSLで飼ったり、ニワトリ小屋を立てたりするわけですね。この辺の感覚が日本人には分からないので、日本人でSion Chiken Farmやっている人は少ないのではないでしょうか?

でも近年の団塊の世代の引退で田舎で農家やったり陶芸やったりするのが流行っているので、ニワトリ飼ってもいいようなものだけど。多分日本の場合には「温泉掘りゲーム」だとか、陶芸用の窯使った「陶磁器窯焼きシミュレーション」なんていうのが流行るかもしれません。薪くべたり、燃焼や温度の管理をちゃっんとやらないと全部オシャカになって、ランダム関数で出来上がりが違ってくるように出来ますね。曜変天目茶碗なんか出来たら買い取ってもらえる仕組みなんかどうかしら?

Xstreet の販売サイトはこちら
https://xstreetsl.com/modules.php?name=Marketplace&file=item&ItemID=1493297
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:03Comments(0)

2009年07月13日

チキン戦争



私が自宅の作業場でポンプや扇風機の製作に没頭している間にもSLでは様々な変化と事件が起きています。

私は全く知らなかったんだけど、Alphervill Heraldによれば、一部の地域で「チキン戦争」と呼ばれる紛争が起きているんです。これを説明する前にまず「チキン農場」について説明しなければいけないでしょう。

正確には「シオンチキン農場(Sion Chiken Farms)」と呼ばれる地域があり、ここではニワトリを育てているんです。名前からいうとユダヤ的ですが、多分中世の修道院の付属農場をイメージしているんでしょう。卵を孵して雛に餌をやると、どんどん大きくなって、やがて卵を産みます。このようにしてどんどん増殖していくんですね。

ただ、もし餌をやるのを忘れると餓死してしまいます。なんか昔流行った「たまごっち」みたいですね。卵は市場で売れるそうです。もちろんニワトリも売れるんでしょう。まあそういうゲームを作ったということですね。でも誰が買うのかしら?そうそう、餌はお金出して買ってこないといけないのです。これでビジネスになっているのですね。

ところが農場経営はそんなに簡単ではなくて、ときどき悪党が現れてニワトリ小屋を襲撃し、ニワトリを遊び半分に撃ち殺してしまいます。これもゲームとして組み込まれているのでしょうか?

それからもっと深刻な問題があって、これが戦争の原因になっているんです。それはチキンを育てる農場があちこちに出来て、そこで卵やニワトリがどんどん増えるので。地域の住民からみると大変迷惑な存在なのです。Simがとっても重たくなってしまうということですね。どこを見てもニワトリだらけというのも嫌がられるのかもしれない。RLでも臭いや鳴き声うるさいって養鶏場は嫌われてしまいますね。

そこで住民はこのニワトリを殺すための装置をL$1000 出して、XSreet から通販で買ってきて、自分の土地に仕掛けます。そうするとニワトリ達はその装置におびき寄せられて、餌を食べるのを忘れてしまい、死んでしまいます。

この装置の広告のコピーはこんな具合です。「周囲のみんなにニワトリがどれほど影響を及ぼしているかを考えることを拒否する非協力的な隣人に対して使用される武器がこれだ!」

そこで農場主たちは広い土地の真ん中にニワトリ小屋を作って、またときどきある悪者の襲撃に備えて、あまり沢山の数のニワトリを一ヶ所で飼わずに、分散して飼うようになってきます。そうすると、もっと性能のいい機械、といってもデコイの恰好なんですが、それが開発されて・・・というように争いはエスカレートしていくんです。

まあ、何かこのゲームを考えた人と、デコイを作った人と、リンデンラボが儲かる仕組みのような気がしますが。あるいはギャンブルや株取引が規制されたり禁じられたりしているなかで、新手のねずみ講方式のギャンブルが作られたのかもしれません。実態はどうなのか、取り敢えずどこにあるのか調べてみましょう。分かるかしら?

(画像と本文は無関係です。)
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:06Comments(3)ビジネス

2009年07月10日

Sim数の回復



リンデンラボはある時点からSimの数を統計として明示しなくなりました。それはOpenspaceの値上げに対する強烈な反発と土地の返上(放棄)、合体によるSimの急激な減少の実態を明らかにしたくなかったからです。

しかし、リンデンラボの統計を取り扱う部署とそのソフトウェアは依然として稼動し続けており、ちょっと面倒だけどその気になればその数字を追いかけることは可能です。MassivelyのTateru Ninoはそれを自動で記録していて、この度最近3年間の数字を公表したのです。

それによれば、

Dec.2006:約3,000
Feb.2008:約12,500 この時点でOpenspaceが安くなり、ブームが始まった。
Oct..2008:26.539 Openspaceの管理費の値上げが発表され、Sim数は減少に転じた。
Mar.2009:21,246 Simの減少は底打ちし、増加に転じた。
Apr. 2009:突然4,281個の増加。合計25,527
May. 2009:さらに955の増加、合計26,482となり、減少前の状態にまで回復した。

問題は4月に突然Simが増えたことで、これは4月17日の夜に一挙に起きた現象だそうです。考えられる可能性のうちで最もありそうなことは、今までメインランドとしてカウントされていたものが、Simと考えるべきものとして見直されたということですね。他にも何か秘密のプロジェクトが進行中なんていう憶測も可能だけど、それを言ってもあまり意味はないでしょう。以前の状態に人為的に復帰させたかったのかもしれません。

SSは大雑把な傾向を示しているもので、実際のカーブはもっと細かな変動があります。

なんか景気のよさそうなお話だけど、日本人Simはどうなんでしょうか?閉めるところもあれば、新たに環境Sim買っている人もいるし、実態は難しそうですね。
  

Posted by Sophiee Winkler at 11:28Comments(0)ビジネス

2009年07月09日

IBMの会議



RLでは会議をすることに膨大なコストを掛けています。国会なんてその最たるもので、口だけ達者なおじさん達にいろんな特権を持たせて、国民の税金を湯水のように使っています。結局結論は始めから見えていて、誰かのすばらしい演説で個々の議員が心変わりして自分の賛否を変えるなんていうことはほとんどありません。まあ、国民に見せるためのパフォーマンスみたいなもので、それがなければネットからボタン投票でも同じことなのですね。

企業だって社員を出張させ、交通費やホテル代を負担して会議をさせていますが、そのコストの総額は企業の利益にも等しい額でしょう。ということでRLの企業ではTV会議をすることも多いのですが、何故かイマイチの人気なんですね。

これくらいお金を使っているので、もしSLで日常的に会議をすることにすれば、沢山のコストと時間の節約になると考えられ、SLとRLを繋ぐものとしてもリンデンラボを始め多くの人が期待を掛けているのです。

先頃IBMは実験的に幾つかの企業や大学とともに新たな会議システムを運用し始めたと公表しました。特定の権限のある人に企業のファイアウォールの中まで入らせて、そこで機密度の高い会議をするわけです。何かのプロジェクトで頻繁に会議をやる場合には別に企業そのものに設ける必要はなくて、ファイアウォールに守られたサーバーを別途設置して、そこから他にはいけないようにしておけばいいんです。

IBMは最初はSLの中でそのような仕組みをリンデンと協同でつくろうと研究していたけど、基本的に素人が相手の会社ではないので、機密保持を最優先にして、自分達のOpensimを作って、そこで会議を運営することにしたんですね。これ自体彼等のハードやソフトの付帯的なサービスになるし、商品開発や顧客開拓のツールにもなるでしょう。

このプロダクトはIBMとLotus Sametime 3Dの共同で進めているもので、2月から約2500人あまりのIBMの社員がこのシステムを使って実験をしたそうです。

リンデンラボが今現在これにどれくらい関わっているかは知りませんが、基本的には大企業がSLのなかで会議をやるということはないでしょう。強いてあげれば、ユーザーの意見が必要なときにアバターがSLから呼び出されて参加するというくらいのニーズはあるかもしれない。でもRLで別途やればいいことだし。RLの各自宅に召集を掛ければいいんですね。

このプロジェクトでは今のところまだボイスシステムは完全ではなくて、IBMはVivoxという会社にアプローチをしているところです。うまくいくと、どっちの方から声が聞こえたのか分かるんだって。

リンデンラボとしてはSLを使ってもらうために、自分でシステムを構築運用できない比較的小さな会社で、社員やディーラーが全国に散らばっているような業種のための社内会議や教育の用途を開拓するしかないでしょう。コミュニティ発信の通信教育なんかにもいいですね。

う~ん、リンデンラボってIBMにうまく利用されただけなのかな?

Hypergird Businessの記事から引用しました。
  

Posted by Sophiee Winkler at 14:28Comments(0)ビジネス

2009年07月08日

Banからの復活(2)



Tateru Nino が「是非見て欲しい」といっていた「如何にBanを避けるか」という過去の記事を読んでみました。結論からいうと昨日のこのブログで取り上げた内容とは大差はありません。

「いかにBanを避けるか」ということよりも、Banされた後どうするかについて書かれています。それは昨日の記事で十分かと。

「そんなことは簡単だ、Big Sixをしなければいいんだ。」という人は大変素朴かつ幸せな人で、それをしていてもBanされてしまうことがあるから、みんな悩んでいるんです。個別の事情は様々で、その局面で「あ、これは危ないかも?」と思えるかどうかが重要です。そのためには実際に善意のままに自覚なくBanされてしまった人の話を聞くことが一番でしょう。

え~念のため言っておきますが、ここで取り上げているBanはSimのオーナーからBanされるなどという生易しいことではなくて、リンデンラボによってSLにログインできない状態にされ、お金も、持ち物も利用できず、友達とも連絡できないといういわばアカウント抹消に等しい効果があるBanのことです。

ブログに紹介されている事例は以下の通り。
http://slcamper.blog.so-net.ne.jp/2008-06-13-2
http://slcamper.blog.so-net.ne.jp/archive/c35389991-1

以前は他にも涙ぐましい記述があったと思いますが、今は見当たりません。

上で紹介したブログでは別アカや友人間で一回につきL$10,000 を超えるお金のやり取りをしたことがBanの原因みたいです。

また私の聞いた事例ではあるアカウントが別の人に理由なく大金(恐らくL$100,000を超える)を送ったことで、もらった人が全く訳が分からないままBanされてしまったというのがあります。大型物件を売っている人なら、なんか大量発注されるのかななんて思ってしまいますね。

要するにBig6以外にもマネーロンダリングの疑いがありそうな多額の金額をアカウント間でやり取りしていると、とりあえずBanされるようです。

別アカ間でお金をやり取りしてはいけないということになると、私は小額ならときどきやってしまうので、危ないですね。実際には何度か目をつけられて、チェックされていたことでしょう。

さて、私なりの予防策ですが、それはプレミアム・アカウントにしておくことです。お金払うのもったいないと思うかもしれませんが、毎週お小遣いをもらえるので、実質的な持ち出しは少ないのです。一種の保険だと思っています。

リンデンは恐らくマネーロンダリングする者はプレミアムアカウントにはしないと思っているでしょう。だってカード情報をリンデンに教えてまで、そのような短期で潰してしまうアカウントをつくる意味はないですから。

MagSLに住んでいて定期的にお家賃を払っているというのも裏で調べられるときはプラスに働くと思います。友達に問題行動を取る人がいないというのも参考にされるでしょう。別アカはお金をもらって、すぐ服やスキンを買ったりして消費してしまうので、それもシロ判定に繋がっていると思います。

まあ、何よりも私がただの1L$だってUS$に換えた実績がないことですね。何か情けないけど、全部SL内で消費しているのです。別にSLのお得意さんというわけではないでしょうが、少なくともマネーロンダリングというほどの大金を動かしたことはないし、持ち出したことはないということで、多分毎回シロ判定をもらっていると思います。

次に、対策ということにはならないけど、ものやお金は分散して持っているというのもいいかもしれません。その際、グループ員でもないIPアドレスを異にするアカウントを作っておくのもいいでしょう。以前紹介したRLでSLに持っている自作のインベントリーとフルパーのインベントリーをバックアップしておくソフトを持っておくことでしょうか?

でもこれ元のアカウントが消されてしまっても有効なんでしょうか?どうやって別のアカウントにロードするんでしょうかね。まあ、さっさとSL以外のOpenGridにコピーを写しておけということで、SLに再持込できないのなら意味はないのかもしれません。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:43Comments(0)生活

2009年07月07日

Banからの復活



SLでは時として自分ではそれに値すると認識していないのに、リンデンラボからBanされてしまうことがあります。それは誰かが虚偽の訴えをして貴方を陥れたのかもしれないし、リンデンのスタッフの指がある瞬間にちょっと引きつっただけなのかもしれないし、あるいは貴方自身が自覚なしに傍若無人に振舞って他の多くの人がムカついたのかもしれません。Massivelyに「如何にBanから逃れるか」という記事がありましたので、概略を書いておくことにします。誰にでもそれが役に立つときが来る可能性がありますから。

「私のところには毎日のようにBanされたけどどうしたらいいかという問い合わせが来ます。以前『如何にBanされないようにするか』という記事を書いたので、そっちも絶対読んで欲しい。

 役に立つアドバイスとしては、始めからBanされるようなことはしないというものだけど、残念ながら、恐らくこれを読まなきゃいけなくなっている人は、それに従わなかったということでしょう。そうなると、貴方の取りうる手段と言うのは非常に限られたものになってしまうけど、どうやったらBanから復活できるのかについてお浚いをしてみましょう。

 最初に情報をいつでも提出できる形にまとめておきましょう。貴方のアカウント名、それに紐ついているE-mailアドレス、秘密の質問に対する答え(忘れていなければ)、友達のリストに載っている人達の名前、支払いの記録など。(ソフィー注:つまり、Banされる前から揃えておけということですね。Banされると自分のプロファイル見られないから)

 簡単にいうと、自分こそがいま問題になっているアカウントが属している本人なのだということを分かってもらうことから始めるということです。

 次に、3つある方法のうちのどれか1つを使ってリンデンラボにコンタクトします。3つというのは、郵便、ファックス、サポート・チケットの提出です。

 郵便の宛先は以下の通り
  
  Second Life Support
  Linden Lab
  945 Battery Street
  San Francisco, CA94111
ファックスの場合は、

+1 415 651 9221

サポート・チケットの場合は「ゲスト」として次のhttpにチケットを提出します。その際アカウントに紐ついたE-maiアドレスを使うこと。

http://secondlife.com/support/

チケットのタイプ:Special Quesitions-Basic account or Guest Login を選択
これを選ぶと次のフィールドが現れるので、Account Issuesを選択
Basic Account Issuesの下のThe System says my account is Disabled or Suspendedを選択、次にDisabled Issuesというフィールドが現れます。

貴方のアカウントがBanされたときにはリンデンラボはアカウントに紐つけられているE-mailアドレスにお知らせが送られますが、そのアドレスが働かない状態になっていれば、E-mailは届きません。

その場合は貴方はI do not know why my account is disabled or suspended.を選ぶ必要があります。そうでない場合はGovernance issueのところでI believe my account was disabled.を選ぶ必要があります。

内容については簡潔に、問題となっていることを記述し、余計なことや意見を書かないようにしましょう。事実以外の部分にリンデンラボが注意を払うことはありません。何が起きたのかを正確に述べ、貴方が誰かに嫌がらせをしたので起きたと思うのか、何かを勘違いして行動してしまたのか、あるいは誰かに騙されたのかを明らかにしましょう。ただ、ルールを破ったことはBanの罰則に値することです。

ハッカーに自由にされてしまっているサードパーティのビューワー、例えばShooped Lifeなどを使ったためにBanされたということは有り得ることです。このビューワーを使っているユーザーの中には多くの被害者がいます。

リンデンラボは過去のログにアクセスして、誰が何と言い、何をして、何故そうなったのかを調べることができます。だから嘘をついてはいけません。もしそんなことをしようとすると、貴方の訴えは自動的に失敗に終わります。ただログというものは込み入っていて、貴方が何を思い、そのとき何をしようとしていたのかを理解することができないことはあります。

貴方にはSLのアカウントを復活させるチャンスは一度しかありません。だからそれを無駄にしないように。

何が起きたか、何をして何を言ったか、何故そうしたのかを説明しましょう。但し、簡潔に。提出する前に読み直しをして、誰かにスペルをチェックしてもらいましょう。それはマイナーなことに思えるでしょうが、やる価値のあることです。

もし貴方が誤まったことをして、それに責任があるなら謝罪しましょう。もし貴方が誤りを犯して、リンデンラボが貴方は教訓を学んでいないと思えば、貴方はチャンスをふいにしたことになります。私たちは誰でも間違いを犯します。しかしこれは貴方がそこから学んだということを示す唯一のチャンスなのです。

ルールの正しさやそれが貴方に適用されるべきでないなどということについて論争してはいけません。リンデンラボは貴方の意見には関心がありません。彼等が知りたい唯一のことは貴方はもう二度とルールを破ることはないだろうということです。

エッセイのような長文を書いてはいけません。貴方の訴えをレビューしている人々は30ページの訴えよりも1ページのものを読みたいと思っています。不必要なことを加えてはいけません。侮辱的なことを書いたり、尊大であったり、他のユーザー達について無作法なことを書いてはいけません。事実に固執しましょう。

審査チームが貴方の訴えを読み、貴方についてアイデンティティをもっとはっきりさせる必要があったり、起きたことの詳細を知りたくなったりすると、彼等はコンタクトしてきます。貴方はそのときに備えて準備をしておくのです。書類なんかはコピーしておいた方がいいでしょうね。

審査には普通のサポートチケットのプロセスよりも長い時間が掛かります。でも誰かが貴方の訴えを10秒ほど眺めただけでそれを脇に放り投げるのよりはましだと思いましょう。何時だってプロセス待ちの行列になっているのです。リンデンラボは出来る限り3労働日以内に回答しようとします。しかし、4週間経っても何も言ってこない場合は再度訴えることを考えましょう。貴方のアカウントとインベントリーはBanの解除の場合を考えて数ヶ月はホールドされています。

リンデンラボは貴方のアカウントを復活させない決定を下すかもしれません。それはよくあることです。不幸なことですがそれが人生というものです。もし復活させないと判断した場合でも、彼等は何故そう決断したのかは教えてくれません。同様に、貴方をBanに追い込むために訴えたのは誰なのか、他の誰がBanされたのかについても明らかにすることは決してないのです。訴えそのものも秘密にされますが、適切な考慮が払われます。その考察がどのようなものから成り立っているのかは、すべて貴方自身に依拠しているのです。」

SLでBanされる確率は多分RLで交通事故に遭うのと同じくらいだと思います。以上の記事はBanされたときには幾らか役に立つと思いますが、本当に知りたいのはどのような場合にBanされてしまうか、それを避けるのにはどうすればいいかという情報ですね。これは実際にBanされた人から聞く以外はなさそうです。

私は特にBanされそうなことをしている自覚はないけど、ときどき理由なしにログインできない状態が続いたりすると、「あ、やられちゃったのかしら?」なんて不安になることがあります。別に疚しいことがなくても、人を中傷する人はいるだろうし、リンデンスタッフの指が痙攣することだって有り得ますからね。何かこういうところもRLに似ている感じが素晴らしいというか、やるせないというか・・・・・・。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:07Comments(0)生活

2009年07月06日

グループの悪用



Groupを悪用してモノを売るという手口が目につくようになりました。例えば、ある気に入ったスキンを買うと自動的にそこのグループに入ったことになって、定期的に色々なイベントやセールの案内が来たり、フリーアイテムが配布されたりしますね。と同時に過去の購入者たちがグループのIMでチャットできるコミュニティが出来上がるわけです。

考えてみれば、そこにはスキンにお金を惜しまない人達が揃っている訳だから、これほどお誂え向きのターゲットはありませんね。そこで目とか睫毛とか付属で売っている安いアイテムを買ってグループに入り、グループIMを利用して自分のスキンショップ、あるいは自分を雇っているショップに誘導することができるわけです。

先日私の気に入っているBlowPopのグループIMで「とってもセクシーなスキンがあるよ。」ってメールが入ってきて、すぐ行ってみたら、そこはSkin CityのあるSIMで、私と同じようにTPしてきた人が十数名も居たんです。結構効果あるんですね。

もちろんBlowPopのシンパの人は「これはSpamで、始めから利用する目的でグループに入るなんて犯罪に等しい。リンデンラボにレポートしてやる。」なんていう人も何人か居ました。そういう会話が延々と流されてきて、ものづくりしているととってもうるさいわけね。もちろん瞬間だけ切ってしまえる操作はあるけれど。

で、そういう勧誘メールを流してくる自称「会員」は調べてみると1週間前に生まれたばかりのアバターなのに、ほとんど全てのスキンショップの会員になっているんです。かなりの確信犯ですね。多分前からあった手法だけど、私が気がつかなかったのかしら?

単にメッセージとして流してくるだけだと見抜かれることも多いけど、ちゃんとある程度の会話をしたうえで、口コミを装って情報を流されると、なかなか気付かないかも。

考えてみれば、会員相互のコミュニケーションなんてオリジナルのショップオーナーからみれば不要なものですね。そんなものがあると、新しいスキンが出て、口コミでごっそり顧客を持っていかれることにも繋がりかねません。ショップオーナーは会員と1対1で繋がっていれば十分なんです。でもそれはかなり面倒くさい。そこで手を抜いてグループを作って一斉に流すんだけど、それはこのように悪用されてしまうわけです。

RLだって、お母さん達の口コミで子供の塾の生徒がゴッソリ移動するなんていうことも珍しくないとか。なんでも繋がっていればいいというのはユーザー側の理屈で、それに気付かないショップなんて少しナイーブ(単純素朴)過ぎませんか?
  

Posted by Sophiee Winkler at 14:09Comments(0)ものづくり

2009年07月03日

迷走的もの作り(2)



どんなもの作りでも、完成したと思っても実は適当だったり、不備があったりすることに気付くことがあります。私の作品はけっこうそういうものが多くて、発売後に冷や汗をかきながら修正するということもよくあります。よくあってはいけないのですが、後になって欲が出てくるということもあるので、これはなくならないと思います。

自分の趣味のためだけにやるのであれば、幾ら時間が掛かってもいいし、いくらプリムを使ってもいいし、操作がややこしくても構いません。しかし、人に依頼されたもの、商品として店頭に並べるものには何かしら妥協している点があります。

まず、期限を守らなくてはいけないし、そこそこのプリム数でなくてはいけない。それから仮想世界特有の問題として、スクリプトが軽くなければいけません。以前自動で色が変わるランプをつくったときに、それ一つで十分Simを落とせるような重たいスクリプトを書いてしまい、人に言われるまで気がつきませんでした。要するに綺麗な爆弾を製造してしまったわけです。

色々悩んだ挙句、リンデンラボのスタッフがフリーで供給している「炎」のアニメーションとスクリプトを流用することで千分の1くらいの軽さにできました。もちろん、色変わりのスムーズさと言う点ではオリジナルに劣るのですが、デメリットが多すぎるので見かけの部分で妥協することにしたのです。このようになんでも自分でつくるのではなくて、先人の名作を流用するというのも必要なことです。今ではこの手法は自分のものとして、いろんなところに使っています。

他の人が作ったものは色んな意味で参考になります。まずそんなものが作れるのかという着想の点ですね。例えばキラキラ光るマイクロプリムを多用したアクセサリーなんて、細かすぎてつくろうと思わないし、余程接近しないとその技量が分からない、なんか自己満足的なものでないかと思って敬遠していたのですが、実際に作ってみるといろんな技が駆使されていて勉強になるのです。

それから他の人の作ったものが参考になるというので見落としがちなのは、人により妥協するポイントが違うということです。自分はプリムの形状で苦労したのに、別の人はサラッとテクスチャーで逃げていることが分かったりします。逆に見えないところはやっぱり手を抜いてあることが分かって妙に安心したりします。

この間作った紙飛行機の機種部分なんか、普通のプリムで作れば面の集まってくる頂点は面に厚みがある以上、ゴテゴテと奇妙な形状になってしまいます。でも実際に使用するときにはそんなところを拡大して見るということはないので、実害はありません。しかし、せっかくデジアカで厚みのないペラペラプリムを教えてもらったのですから、なんとか幾何学的にすっきり仕上げたいと思うかもしれません。でもこれは四角形の頂点をそろえるのとは違い、三角形ではうんと難しくなるのです。

なぜならばペラペラプリムを作るときにはパスカットを他用しているので、プリムの中央が思わぬ場所にあって、位置を決めたり回転させて頂点を合わせようとするときに「絶対音感」ならぬ「絶対空感」のようなものが必要で、そう簡単にはいかないのです。もちろんプリムの取り回しのために幾つかのテクニックは使うわけですが、最後の微調整が難しいので、結局は止めてしまうということもあるでしょう。これは個人の技術との兼ね合いもあるので、超上級者であれば易々とできるのかもしれません。一度みなさんでペラペラプリムを張り合わせてピラミッドでも作ってみると面白いでしょう。私も再度挑戦してみようと思っています。

誰かが既に作ったものを、形を真似てスクリプトをどこかで手に入れて、同じようなものを作ることは可能だし、見かけとして更にいいものにしてしまうこともできます。一方で誰も手掛けたことがなく、できるかどうかもわからないものにチャレンジするのも、なかなか楽しいものです。

新しいものをモノにするには、何かしら新しい手法やスクリプトの組合せを開発しなければならず、それはもうどこかのブログや教科書で教えてくれている領域を超えて進んでいることになります。自分なりの勘や着想が自分を導いて進んでいるとき、そしてパッと視界が開けるとき、SLに内在するものづくりの醍醐味を感じ、真理に抱かれている自分を感じることができます。迷走することそのものが目的なのかもしれません。
  

Posted by Sophiee Winkler at 12:47Comments(0)ものづくり