2010年06月28日
また外した

私のサッカーW杯予想は見事に外れてしまいました。なにせ日本は1次リーグ敗退なんていうものでしたからね。
でも、今回は専門家もほとんど外していたので、仕方ないでしょう。何でこんなに外れたかと言うと、岡田監督がサッカーのやり方を変えたからですね。今までのやり方に固執していたのではやはり突破は難しかったと思います。
中盤の「溜め」などという変なものは不要で、できるだけ早く敵のゴール前に迫る、パスは横ではなく縦が基本ということですね。これが体で理解できない選手は使われないことになります。
しかし、まだ昔の変な癖が抜けていないところがあります。後半に自然に守備のラインを下げてしまう点、ディフェンスのクリアがもの凄く適当で敵にパスしているに過ぎない状態になって、一方的に攻められて失点する展開とか、まだ見られますね。
こんなギリギリでフォーメーションを弄るというのは、やはりちょっと行き当たりばったりすぎますね。まさか「死んだ振り」というのでもなかったと思いますが。
それから今回のW杯は審判の誤審が多いです。シミュレーションは70%くらい認めてもらえるので、やりたい放題です。もうビデオ判定導入の時期に来ているのではないでしょうか?
2010年06月24日
ユーザーの信頼

先頃明るみに出たEmerald Viewerやその開発者であるFractured Crystalとリンデンラボの関係を踏まえてのことだと思いますが、Tateru NinoがMassivelyで苦言を呈しています。
SLを別にして彼女は2000年以降多くの仮想世界を渡り歩いてきたが、その内容は様々だったと。100人以上のスタッフを抱えるところがあれば、たった一人でGrid運営をしていたところ、ゲーム主体のところとそうでないところ、商業ベースのものと、個人の趣味のレベルのもの等でした。でもそれらには共通項が一つだけあって、それは「みんな悉く死滅してしまった。」ということなんだそうです。
そうしてその理由も共通していて、それらの仮想世界のオペレーションのやり方がユーザーの信頼を得られなかったからだとしています。個々の担当別の取り扱いが恣意的であったり、ばらついていたりすると、ユーザーは大きな不満を感じます。技術的に稚拙なところ、人が疎らなところ、その他の欠点はそれなりに理解していても、ユーザーは不当な取り扱い、アンフェアな取り扱いには我慢ができないと述べています。
リンデンラボの場合は担当者レベルだけの話でなくて上層部まで含めて疑念を抱かれてしまったわけです。
SLもその意味では他の消滅してしまった仮想世界と大差はないかもしれません。夫婦で1台のPCを使ってそれぞれのアバターを動かしていて、夫が自分の別アカにたったL$10000を移転しただけでリンデンラボからBanされてしまい、ついでに妻のアバターも使えなくなったというお話がネットに載っていました。
漸く得られたリンデンラボの担当者の説明は「リンデンラボはユーザーが複数所有するアカウント間のL$の移転は認めていない。」というものでした。でもこの程度は誰でもやっているし、L$10,000でマネーロンダリングする人もいないでしょう。
同じような目に遭った人は沢山いたらしく、YouTubeでこれらPC Banに遭った人達がどうやってそれを復活させるのかについての広告が流されています。まあ、IPアドレスを変造するのでしょうね。でもそれが有償のサービスとして提供を申し出られているというのもどうかなと思います。
ユーザーの中にはIT技術のバックグラウンドがあって、面白半分に他社のコンテンツを盗んだり、その他のルール違反を行なうひとが後を絶ちません。SLってしょせんそんなもので、エキセントリックなほどいいじゃないかと言う人もいます。それらの人は仮想世界の可能性を追求しようとか、ちゃんとしたビジネスを起こそうとかいう意図はないのです。
SLが他の死滅してしまった仮想世界と同様に恣意的でアンフェアな運用を続けるのであれば、やはりその後に来る本格的なGridサービスにとって代わられてしまうでしょう。そんなものは息が詰まってかなわないというアウトサイダーたちは、自由と犯罪のフロンティアを求めて彷徨っていくしかありません。確かに仮想世界は実際の宇宙と同じくらい際限がないかもしれないので、どこまでも漂っていけそうですね。
2010年06月21日
私の間違い

私はこのブログを書くに当たっていっぱい間違いをしています。綴りの間違いから始まって、英語の訳し間違い、あるいは内容の読み違いなどですね。その都度訂正をいれることもあり、放置してある場合もあります。
例えばMassivelyのTatru NinoをTakeru Ninoと綴ってしまったこともあるし、ブロガーのProkofy NevaをProkovy NevaとかNovaとか綴ってしまってそのままにしています。
勘違いというか、情報が不足していて事実が分からないままに書いているということもあります。なにしろリンデンラボは会社の運営に関する情報はあまり開示しないので、皆で想像しながら書く事になります。いろんな断片的な情報を繋ぎ合わせると凡その真実に肉迫することができます。
ブロガーやブログに出てくるSLのアバターの性別というのも難しいところですね。現代の英語表現では男女差はわずかなので間違えてしまうこともあり、RLの性別と異なる設定をしている場合もあるからです。
私もそうだと思いますが、ブロガーというのは何度も同じような話題を取り上げるので、自分で当然と思っていることは何度も読者に説明しないということがあります。いちいち元に戻って説明していられないということもあるし、自分の知っていることは読者も知っていると思い込んでしまうことがあるのです。
その場合読者からすると矛盾したり、意味不明の記述になってしまったりするのですが、一回ごとではそうでも何ヶ月か遡って読んでいれば、違和感無く読めることも少なくありません。
最近の失敗でははっきりと色んなブログに書いてあるのに、Fractured Crystal とJcool410が同一人物が背後にいるということが、どうしても理解できなかったし、JcoolがWoodburyにも属しているのではないかという勘違いをしながらブログを書いていました。これは最終的には正しい情報を伝えたのだけど、元に戻って訂正をするということはしていません。その時点で私がそのように間違えたことも残していくべきだと思うからです。
最大の間違いは08年の春までにはリンデンラボは公開するか、SLを売るだろうという予測をしたことです。でもこれは「リンデンラボと投資家達」がSLの価値はもっと上がると考えて売り時を誤ったのではないかと考えています。その観測が正しいのか間違いだったのかは依然として不明ではあります。
今思うと滑稽なのは、CopyBotが本当にロボットのような機械のようなものだとみんなで考えていた頃があったということですね。実際にはそのような機能をもったViewerに過ぎなかったのですが、正しいことをやっている人には見えないものなので、そんな思い込みがなかなか訂正されることがなかったのです。
2010年06月16日
ある意味健全

簡単にいうとNinoはリンデンドルの供給というソースに関連してリンデンラボのバランスシートからが四半期当りUS$150万ずつが削ぎ落ちていっている、一日あたりUS$1万8千に相当しますが、ということを問題視しているのです。
そこからコスト削減の必要性が出てきて、今回の人員削減になったという解釈ですね。これは企業としてはごく当然のことだし、ときどき人や部署を再編する結果人が減らされ、また新たに採用するということは今までにも繰り返されてきました。注意すべきなのはリンデンラボの収入はこの他にもいろんなソースがあるので、全体としてとてもリンデンが困っているということにはならないということですね。
ところでリンデンラボのビジネスというのはそんなに複雑なことをやっているとは言えません。それなのに一杯部署を作って、マネジャーを雇って、友は友を呼び陣容がどんどん膨れ上がっていくのに任せ、結果として不要な業務を色々やってお金を使い、ユーザーを混乱させたりするという傾向がでていました。だからちょっと雑巾を絞れば水はどんどん出てくるわけです。
そのいい例はViewer2.0ですね。何かの強い必要性から開発されたというよりも、何かお仕事やっていることを見せないといけないので作ってしまいました。という感じです。使い勝手はEmerald Viewerに劣ります。
米国の会社の技術者のなかには、業者から見積りばかりとっている人が沢山います。やることないと余剰であることが分かってしまうので、取り敢えず何かを「検討している」という姿勢のために業者に資料を出させるわけですね。架空の計画につき合わされているベンダーも堪らないのですが、こっちも確かになんかお仕事をやっているという恰好にはなるわけです。こういう人達はGMやフォードとその周辺にまだまだ一杯いらっしゃいますね。
だから先日とりあげた「憲兵隊」か何か分からないけれど、ときどき仕事のない人を炙りだしてレイオフし、官僚機構の自己増殖を取り敢えず止めるということが必要になります。その意味では健全な面が多いのですが、またすぐ何かの理由をつけて自己増殖を始めるというのが普通です。日本の場合も事情は同じだけれど、実情が分からないようにするのが上手で組織に深く内向していく傾向にあるので、手直しはよりむずかしいでしょう。
Chiyo Lindenのレイオフが本当だとして、その原因はやはり私たち日本人コミュニティが元気よく増殖していっていないということが大きいでしょうね。それと彼女はパートタイムなので、取り敢えず頭数を減らすときの標的にされ易い立場です。でもまた復活することもあるのかもしれません。
2010年06月15日
リンデンの懐具合

ちょっとニュースとしては色褪せた感もありますが、6月初旬にリンデンラボはスタッフの30%ほどをレイオフしました。数にして約110人くらいです。Massivelyの6月7日の記事からです。
レイオフが行なわれたのは市場開発、事業開発、エンジニアリング、品質保証、人事、コミュニティと役員室の多岐に亘っていますが、なかでも共同体と顧客向け宣伝活動、品質保証の部署が大きく人員を削られています。
Teteru Ninoが疑問に思っているのは何故いまこのような人員削減を行なうのか、そしてリンデンラボは企業を永続させていくためにそれを必要としているのかという点です。また何故それらの部署なのかというのも気になるところでしょう。
Tateru Ninoは彼女のもとに情報交換に集まってきた多くの仮想世界関連ジャーナリストにリンデンラボの経営状態、ビジネスモデルの変化といったことの数字的裏づけを尋ねました。リンデンラボが公にしている数字だけではちゃんとした分析ができないからです。
そのなかで彼女は「海峡タイムズ」のDaryl Chinの質問に答えているうちに、あっと思い当たったことがあったのです。それは近頃のSLの経済成長について根拠もなしに大騒ぎして浮かれているうちに、実は知っていたのに見逃していたことがけっこうあったことに気がついたということです。そこでそれを話し出すと、最終的な結論を出すのはちょっと長く細かい話になってしまうけど、なんとか我慢して読んで欲しいということでした。
「さて、リンデンラボは基本的な3つの収入の道を持っています。それは家賃(管理費)と土地代とリンデンドルの供給です。プレミアムアカウントからの収入はどうなんだと思う人もいるでしょう。でも、これは全体から見ればネグリジブルな数値でしかなくて、大事なのは管理費なんです。Simの代金というのは管理費で賄われるものでなくて、新しい土地を作ったり、古い土地を入れ替えたりするときに掛かるサーバーの代金です。
で、気になるのはそれらではなくて、リンデンドルの供給の問題です。SLの経済というのはSLのなかで手に入る商品やサービスに対する需要の総和です。リンデンドルがそれらの交換の媒体として安定し続け、結果としてSLの経済を動揺させないためには、リンデンドルの分量が経済の価値とかなりぴったりとマッチしていなければなりません。
もし、リンデンドルが多すぎると、ものの価格は膨張し、リンデンドルの価値は下がるでしょう。もしこの乖離が大きくなり過ぎると、経済は簡単に崩壊してしまいます。今世紀あるいは前世紀に国家経済が混乱したり破綻したりした例を見れば、実際にはどのようにこのことが進行するかが分かるでしょう。
経済が発展し、通貨に対する需要が大きくなれば、リンデンラボがそのギャップを埋めるために供給されます。
と考えると、今リンデンラボがSLの経済統計を解釈している方法は、全く非現実的だということになります。09年を通じて経済は成長を続け、その成長はリンデンドルの供給に見合ったものでした。SLの経済の成長に基づいたリンデンドルの供給はリンデンドルに収入をもたらします。ただ、それは経済の大きさ自体に基づいているわけではないのです。ここが重要なポイントです。」
ここから長いので掻い摘んで言うと、Ninoは09年にはいわゆるリンデンが主張するSLの経済規模と同義であるリンデンドルによる取引総額はリンデンラボの利益と相関していた。つまり、09年の最終四半期のレベルを維持できるとすると、1年当りリンデンドルによる取引は数パーセント成長し、利益は583万USドル、一日当たりUS$17380 となります。
リンデンラボはそれ自体非常に珍しいことだけど、今年の1月にSLの広告を始めたのですが、お蔭でユーザー間取引が大幅に増えました。リンデンラボは今のところこの数値がSLの経済の規模と密接に結びついていると誤まって認識しているというのです。
ところがNinoは、2010年の最初の四半期は前年同期比0.67%のリンデンドルの取引の伸びしかなく、リンデンラボの利益もUS$177,000 しかなかった。つまりリンデンドルによる取引の伸びがなくなると、(取引額それ自体のレベルが維持されていたとしても)利益は上がって来ないということだと指摘したいのですね。
彼女は今のところ広告と利益の減少がどういう関係にあるのかについては敢えて言及しないと述べています。しかし明快なのはSLの経済は天井を打ったということです。それは縮小しているのではないけれど、坂を上ってきて平らな台地に辿りついたように見えます。
このことが今回の人員削減と結びついていると考えるのは極めて自然です。その内容やその他の情報については次回に。
私自身はリンデンラボの収入は土地の販売や管理費、クラシファイド広告やアップロードチャージにも多く依存していると考えているので、そう単純でもないと思います。会社として利益が減ったということならそれだけで十分なレイオフの理由となるので、ここまでややこしく書かなくてもいいのではないかと思ったりします。それからリンデンラボが発表することと、彼等の認識は必ずしも同じ平面にないので、「誤まって認識しいている」というのはちょっと言い掛かりのような気もします。
あ、そうそうM Lindenからユーザー宛てにレターが来て正式にリストラについて説明をしていましたね。気がつくのが遅れたけど、例によって実質的に意味のある内容ではありませんでした。
2010年06月14日
間違っている?

さて、一連の情報を吟味してみると色んなことがわかってきましたね。もちろんまだ想像の域を出ないことも多いけど。最後に私の考えをまとめておきましょう。
Emerald Viewer の開発者であるFractured Crystal(Jcool401)もWoodbury UniversityのリーダーであるTizzers FoxchaseにしてもHackerでありGrieferです。でもリンデンラボのこの二人に対する態度や取り扱いは随分違っています。しかしその二人だって他のGriefer達から見れば優遇されているのです。
どういうことかというと、彼らはリンデンラボのあるシリコンバレー周辺に住んでいて、リンデンラボの人脈に繋がっています。もし私がHackingやSL内でのGriefingを行っていたとしたら、簡単にBanされます。でも、彼らはSuspensionで済んでいたり、Banされても再び復活することが許されているのです。同じ名前を使ってね。
例えばTizzersは3回Suspensionになって2回Banされています。Tizzers が2回目のBanをされたあとに、誰でも知っている別アカ名で平気でSLにログインできているというのも普通ではおかしな話です。リンデンは彼の情報をすっかり持っているわけなのに。
Jcool401も同じです。VLife というCopyBot機能付きViewerを開発している人物なのに、その属するModular SystemsをThird Partyとして認定しています。更には他の違法Viewerの排除アプリケーションまで共同開発して、すっかりリンデンラボの中に入り込まれてしまっています。もちろんJcool401はBanされても別アカはピンピンしています。
つまり彼らは特別扱いをされているクラスなのです。いわゆるリンデンラボの「内なるコアに連なる」人達なのです。おそらくかつてはリンデンラボの一員であったか、ボランティアとして活動していたのでしょう。だから彼らはリンデンラボから見て「かなり使える奴等」なのです。
シリコンバレーの周辺に居れば、色々なIT企業で働けるし、週末にはクラブやパーティで様々な人材と意見交換し、転職情報だって入手できます。リンデンラボの次の動きなんかも筒抜けになっているでしょう。
要するにリンデンから見て彼らは「身内」に近い存在であって、なにか悪戯をしても「困った奴だなぁ」程度で済んでしまっているのではないでしょうか?
しかし、そのFractured Crystalと Tizzers Foxchaseにも取り扱いに差はあって、今やFracturedとリンデンはかなり深い仲になっているのです。
元々は物理シミュレーターの開発者グループみたいなものから発しているリンデンラボはやはり今に至っても技術者重視の集団であり、「できる奴」は認めてもらえるのです。それらの人間をチマチマとしたRLの規則やルールで競争者の陣営に追いやってしまうよりも、なんとか手の内でうまく使いこなせないかというのが本音だと思うのです。
考えてみればGrieferやHackerというのはまだ社会的地位が不安定な若者が面白半分にやっていることで、取り締まれば取り締まるほど、構えば構うほど喜んでエスカレートしていくのですね。でも歳をとって家族ができたり、普通の企業に就職したりするとだんだんに「損得勘定」で行動を決めていくようになるのです。だから彼らの行動を変えようというのは基本的には無理で、リンデンもそう思っているでしょう。
今回の事件は甘やかされている若い技術者達のなかでよりリンデンに取り入って優遇されている者を、その程度が少ないものが嫉妬して色々やっているという面と、今回は明らかにできなかったけど、リンデンのダブル、トリプルスタンダードを白日のもとに晒す何かに触れようとしたということだと想像しています。
一方リンデン内部にもこういった外部アウトサイダーのシンパがいます。どこかで助けてもらえるかもしれないので、情報交換に応じている人は少なからずいるでしょう。あるいはその内部のシンパがかなりの幹部だったりする可能性もあります。今は何の証拠もないけれど、このことは頭の隅に置いておくのがよいでしょう。
リンデンラボは私達に多くの契約条項を押し付け、その中には住民やクリエーターの権利を擁護するかのような事項や、サービス規約外でもそのような方針を明らかにしているときもあります。しかし、それが自分達のコミュニティには適用されないものだとしたら、それはご都合主義であり偽善であると思います。
そこを厳しく突いてくるブロガーやGriefer達、権力に対して常に疑問を投げかけ、説明を求める彼等はある意味「正義の味方」、「解放者」を自負しています。それは大いなる勘違いなのかもしれない。ただ、日本の同様の立場にある人々とは決定的に違う点でしょう。
2010年06月11日
彼等の正体

さて、取り敢えず全体像が見えたところで今回の記事は終わりになりました。でも懸案が残っていました。外国のブログをせっせと訳しているだけでは能がないので、自分でもちょっと調べてみました。まず、Tizzers Foxchaseの正体ですね。
SLの中のアバターなのですが有名人なのでいろんなブログに取り上げられています。それによれば彼女はこんな風な見掛けです。
http://alphavilleherald.com/2007/09/tizzers-foxchas.html
http://www.flickr.com/photos/27363486@N06/
その中で彼女は自分の本職はストリッパーだと述べています。もちろんRLの本物のストリッパーがSLの中まで入ってきてまたストリップをするというのは常識的には有り得ないので、そういう設定だということですね。では彼女はRLではどんな感じなのか?次のサイトをご覧下さい。
http://wb.gemnetworks.com/8/Periwink-whatmall/default_464.html
これによれば、彼(そう、彼なのですよ)はRLのWoodbury Universityの生徒で、年齢は19歳から22歳くらいですね。この記事はWoodburyにWikiの内容を漏らされたJLUが仕返しで載せたみたいな趣きもあるので信用はできそうです。
彼は沢山の別アカを持っていて、Tizzers Foxchaseは永久追放されてしまったので、今はTizzy Teardropという名前でよくログインしているようです。Googleで Tizzy Teardropで検索すると彼がHerald 紙のPixeleen Mistral (Peter Ludlow)と記念写真を撮ったのが見られます。華奢な少年と言う感じですね。
さて彼の本名はJordan Bellino、イタリア系でしょうか?PixeleenはTizzyとは中々いい関係を保っていて、昔からブログにFoxchaseの写真や主張を掲載してきました。だから今回のHeraldの記者の取材にも快く応じているわけです。
つぎにFractured Crystal、つまりEmerald Viewerの開発者ですね。こっちの方は難物でなかなか正体がわかりません。しかしSLブログ界ではかなり評判の悪い人物で、「ハンサムだけれど全く信用できない奴」という共通認識があるようです。
こちらはアバターをブロガーのProkofy Nevaが撮影したところです。
http://secondthoughts.typepad.com/second_thoughts/2009/09/fractured-crystal.html
また、次の資料が一番詳しい情報を提供してくれます。
http://www.staticreality.us/slwiki/index.php?title=Fractured_Crystal
それによれば、彼はCopyBotであるVlife Viewerを2007に開発しました。一説によればVlifeは彼の創作ではなくて、他の者から金で買い取ったのだとも言われています。Vlife にはトロイの木馬型スパイウェアが仕込まれています。
彼の 別アカで有名なのはJcool410で悪質なGrieferです。この記事でも取り上げましたが、Woodbury のKatelyn に対して、「今まで途方もないことを遣りたい放題やってきたが、それを改める気はないし、益々エスカレートさせていく積りだ。問題があれば後先考えないで頭から突っ込んで行くのが俺の流儀だ。」と述べていました。それがあのEmaraldの開発者の正体だったのです。
この事実は多くのSL住民やブロガーによって確認されていることが分かりました。
Jcool410はやはり2007年にリンデンラボの専用SimであるGodModeに潜入した廉で一回目のBanをくらっています。しかし心配御無用、彼はちゃんとJcool410 Emeなんていう同じような名前の別アカをあと4体ほどもっているし、その他にもいろんな別アカを所有しているので、平気でSLの中で跳梁しています。昨日はFractured Crystalでログインしていましたね。
2008年には彼は多くのテクスチャーやスクリプトの窃盗をしたことが記録に残されています。翌年には「Emerald Viewerの開発者という触れ込みの偽善者」という呼び名を獲得しました。
2010年にはリンデンラボに協力して、彼が作ったCopyBot以外のCopyBotsを検知し、SLから排除するTPV(Third Party Viewer) を開発しました。リンデンラボは悪魔と取引してしまったのですね。
Jcool410のRLの映像はこちらで見られます(本当だとして)。18歳で南カリフォルニアに住んでいます。本名はJoseph Cook あるサイトでは彼は自身を22歳の米人女性として登録しています。
http://www.myspace.com/483009200
すべてのSLブログを頭から信用することは危険ですが、自分なりに立てた仮説と符合するか、他のソースから裏づけが得られて、すべてがうまく説明できるかといった観点からのチェックを掛けることによって、より真実に迫っていけます。
まあ、でも彼等はこんな風にして遊んでいるということなんですけどね。
2010年06月10日
WU次の一手

私が何年も前からずっと疑問に思っていて、このブログでも何回も言及したことがあります。それはなぜリンデンラボが彼等のGridを真似たOpensim(OpenGrid)が登場してきた時に、RLの無体財産権を行使してそれを止めさせなかったのか?易々と競争者の増殖を許してしまったのかということが一つ。もう一つは何故CopyBotが現れて一般住民のビジネス等に被害が出ているのに、これを相当期間放置していたのかということです。
この点についてもちろんリンデンラボは何も語っていないし、さすがの外国人ブロガー達も歯が立たないようです。しかし何かはあるはずとみんな思っているのです。もちろん様々な仮説、憶測を立てることは可能です。例えばOpensimについてはこんなことが考えられるでしょう。
(1)元来リンデンラボはオリジナルなSL Gridの技術や権利を所有していなかった
(2)RLでの訴訟となると、まだ公になっていない技術まで明らかになり、現状まだ多く残っている優位性が失われる可能性があった。
また、Copy Botについては次のように考えることは可能です。
(1)リンデンラボの技術の中心人物がCopy Bot開発に深く係わっていた。
(2)そもそもリンデン自体に一般住民の創造物を手に入れようという意図があった。
(3)スクリーンキャプチャーで簡単にコピーできることを排除しようがない。
(4)そもそもSLのなかの住民の創造物などRLの法的保護の対象とするに値しないと軽く見ていた。SLでオリジナルに作ったものなどあるのかという立場。
(5)リンデンにとって恐かったのは住民がRLのブランドの権利侵害をSL内で行なうことで、そっちを取り締まることが最優先だった。
(6)SLの中でRLで起きていることが再現されるのは、善悪の区別なく許されるべきだというポリシーがあった。
(7)違法行為も経済の一部となればリンデンラボの利益に繋がると考えた。
これらは一言でいうと、リンデンラボとSLはダブル、トリプルのスタンダードで運営されているという仮説ですね。3次元仮想世界の未来を開く公のプラットフォームでありながら、一部の者達の普通でない楽しみの場でもあり、住民に平等な権利が認められているクリエーションの場でありながら、住民や企業家はお金を巻き上げる対象であり、いざとなったらそんな方便は放擲されてしまうかもしれない世界なのです。
私は今回のWoodbury Univ.に対するリンデンラボのヒステリックで容赦のない処置の原因はWoodburyやその一派であるWrong Handsがリンデンラボが決して明らかにされたくない秘密、恥部といってもいいところにまで迫って行ったからではないかと考えています。
最後にHeraldの記事からWoodburyのリーダーであるTizzers Foxchaseの言葉を拾ってみましょう。『』内がFoxchaseのコメントです。
「FoxchaseはWUは今後SLの論評者(ご意見番)として存続していくと述べた。そうして彼女は目の前に多くの悪名高い連中を集めて発破を掛けた。『ヘイ!みんなこれくらいのことで深刻ぶってんじゃないわよ!』ということでいったいWUグループは次に何をしでかすのかということを気にせずにはいられない。」
「Foxchaseに言わせればSLというのは10年間乗り倒した中古車みたいなもので、そろそろ乗換え時なんだそうだ。つまり、Woodburyの活動の主要な拠点は今の古くなったプラットフォームから、Blue MarsとかMyCosmといった他のGridの出城に移っていくのだ。
『SLは間違いなく仮想世界にとって必要なものだった、でも…』
Foxchaseは期待している。
『次世代の世界がSLの失敗に学ぶことによって、磨き上げられたプラットフォームとして現実化しつつある。』
彼女によれば、Blue Marsは明快にその候補である。しかし他の人々、ガタガタしたインターフェースや険しい学習曲線の坂道(ここではなかなか操作に慣れていけないと言う意味)に文句をいう人はこうは考えないだろう。
現在のところ20人ほどのWUの開発メンバーがBlue Marsでの数個のプロジェクトに携っていて、Foxchaseは彼等がこの将来を約束されたGridでのプロジェクトで働けていることに非常に興奮しているし、今年の7月にカリフォルニアのロングビーチで彼等の主催で開催されることになっている、第一回メタバースコミュニティ年次総会をとても楽しみにしているんだそうだ。
しかし、出先を作ったからといってWUがすぐにもSLからいなくなるということではない。Foxchaseは彼等が(名前を変えて)まだSLに残っていることを認めながら、胸をはってこう言ったものだ。
『リンデンラボは私たちの建物を壊し、作られた景観を平らにしてしまうことはできるわ。でもメタバースの自由を守るという私たちのメンバーの固い決意を打ち砕くことはできないのよ。』」
「WUが、あるいはそのうちの誰かが、リンデンラボに対して最近の出来事に関連して恨みを残していて、Opensimをその報復ために使うのではないのかと尋ねると、彼女はこう述べた。
『リンデンラボの最大、最悪の敵はリンデンラボ自身なの。彼等が自分自身の会社に与えた損失に比べたら、私たちのやったことなんて足元にも及ばない。私たちは法律家を雇って(リンデンが私たちに与えた損害を賠償させようと考えている。)それが私たちの意味する報復っていうことになるわね。』
Foxchaseはそれはすぐにも行動に移されるだろうと確約したが、その計画がどのようなものであろうとも、WUの連中はBanが恐くてインターネットのチャット部屋に閉じこもっていたり、SL Forumに殴りこみを掛けたりする程度のことで満足するような手合ではない。」
明日は一連の記事のまとめというか意味合いを考えてみたいと思います。
注:学習曲線が急だと問題だというのは記者の誤りで、学習曲線が急激であるほど時間当たりに獲得できる経験値は増していくのです。経験曲線というのもあって紛らわしいのですが、こちらにしても経験値や学習の成果に代わりに作業に必要なコストを持ってくるだけなので、やはりカーブが急な方が効率がいいと思うのです。分かったようでなかなか難しい概念ですね。
今日のところは何だか凄くWU寄りの記事になってしまっていますが、その当たりの理由もまた考えて見ましょう。
2010年06月09日
ゲームの神様

さて、いま分かっていないことというのは、Emerald Viewer の開発者であるFractured Crystal と悪質Griefer であるJcool410は同一人物が背後にいるのか?Grieferとつるんで悪事の片棒を担いでいたリンデンに属する「ゲームの神様(Game God)とは誰なのか?WUの最高幹部Tizzers Foxchase とは何者で、何を考えているのか?ということでした。ただ、この瞬間はTizzers はBanされていて、SL内に入ることはできません。
Game Godは日本語で言うと「ゲームの神様」なので、何となくゲームの達人みたいな響きがありますが、英語では少し違います。このGameをSLと考えれば、Godは「造物主」ですから、SLの創始者ということになります。そう、Phillip Rosedaleその人を指すのです。信じられますか?
私は初期の段階ではそのようなことはあったと思います。RodedaleはSLの可能性を制限を設けず追求していた頃があり、その下でギャンブルや株式やその他の金融業、セックス産業や、幼児アバターの虐待が起きたのでした。しかしそれらはプライベートなグリッドで起きたことと考えれば問題はないのですが、SLを公のものとし、売り買いの可能性を考える立場からはそれでは困るのです。
別の記事にはGame Godの地位を巡ってリンデン内で党派的な動きがあるということも指摘されていました。この場合Game Godはその地位を去り、新たな人物がそれを継ごうとしていることになります。つまり実質的にリンデンラボとSLを牛耳っている第一人者という意味ですね。それはMリンデンではないでしょう。さて、今はこの程度の示唆にとどめ、今後はこの仮説が正しいかどうかを示す事実を探していこうと思います。
Defne DemarによるTizzersに関する記事は続きます。
「Tizzers の記憶を辿っていけばもっと色々なことが分かる。彼女はこんな風に言っている。
『今年の1月から4月にかけて、問題解決の専門家として私達が雇ったLoki Cliftonを代表としたWoodbury とリンデンラボのJack Lindenとの間ではWoodburyのSLにおける将来について、極めて友好的な議論がなされていたわ。リンデンラボは私達と一緒に仕事をしようとしていたし、定期的に会合を持っていた。4月16日には私達はGeorge Lindenと短いミーティングを行ったけど、彼はすべてはうまく運んでいる、来週また会えることを楽しみにしていますとまで言ったのよ。この頃私達が更に2Simをリンデンから購入してまだ1週間しか経っていなかった。ところが彼らは20日に会合を行っている間に、私達のメンバーを追放し、私達のSimを破壊したんだわ。』
Woodburyはすでに教育目的のSimとしてリンデンから土地ディスカウントすら受けていた。16日から20日の間に起きたたった一つのことというのは、Hazim Gazovという人物がSoft LindenとJoe Lindenに送った一本のメールしかない。それはEmerald Viewerの開発者達との間に起きた問題のある行動を指摘していた。
Woodburyを事実上のGriefer集団と決め付ける立場の人々に対してはFoxchaseはその一派であるWrong HandsがSLの影の面で行われているスキャンダラスな行為を指摘してSLを啓発しようという使命のもとに作られたことを思い出してもらいたいと語っている。一方でグループは元来はJLUにスパイを送り込むために作られたもので、Emeraldの活動を素っ破抜いたのは最初の計画にはなかったし、彼らの考えはEmeraldが多くの人に使われているので、それを実際に作ったのは誰なのかを明らかにするのは正しいことだと考えたからだった。
そしてこれにより何人かの問題である過去を持つGrieferたちがEmerald Viewerの開発に携わっていたことが明らかになった。そのViewerはリンデンラボから御用達のお墨付きまでもらっていたのにだ。衝撃的なのはリンデンラボは彼らが個人単位で何者なのかを知っていて、そんなことはお構いなしに彼らと取引を続けたということだ。
ここまで分かってきたヒントを眺めれば、WUに下された追放処分は単にGridを何回か落としたとか、趣味の悪い歪んだユーモアを人に押し付けたとかいうだけのためではないということが示唆されているというべきだ。最近リンデンのガバナンスチームの担当メンバーが放逐されたことは、この疑いが根拠のないものでないばかりか、近い将来SLの方向性に何らかの変化が現れるだろうことも指し示している。」
Foxchaseのコメントとそれに基づくHeraldの分析はまだ続きがあります。
2010年06月08日
みんなが多重人格?

さて、Woodbury Univ.やEmerald ViewereやGrieferといった一連の問題について外国のSL関連ブログの情報をお伝えして来ました。でも、正直よく分からない部分が少なくないですね。
世界では日本と比べると不良住民も多いし、どの誰をとっても純真無垢で完全無欠という人はいなくて、必ず個性的な行動や主張の持ち主が登場してきます。それにリンデンラボも絡んでとても複雑な動きになるので、どう解釈していいのか途方に暮れてしまいます。
さらに色んな団体で人を色分けしてみようとしても、実際には同じ人が複数のグループを掛け持ちしていたり、別アカを複数のメンバーで使っていたりして、単純に正邪を決め付けることができません。だから、ブログを読んでいても分かり難いと感じられている方も多いと思います。
しかし、その分かり難さに更に深く切り込んでいくヒントになりそうな記事が先日のArphaville Heraldに掲げられていました。なんと、Hreald 紙があのGrieferの総元締め、諸悪の根源みたいな人物へのインタビューに成功したのです。それは、
Tizzers Foxchase という見掛けは女性のアバターです。そうそう、Modular Systemsのバリアーを破って会員の個人情報を盗んだ人物ですね。最初の大規模なWUの解体以後、WUでは最上級の幹部に属しています。この最初の大規模な追放劇とは2006年の9月16日にPhillip Rosedale(リンデンラボの創始者)により60名のメンバーが永久追放になったあの件です。罪状はGridを度々ダウンさせ、自分達のSimを面白半分に何度も落とし、性交の真似事に耽ったこと等(SimはPG)で、そのため返金なしに土地を取り上げられてしまったのでした。
以下はHerald の記者のコメントです。
「WUの悪たれ餓鬼どもの罪はGridをクラッシュさせGriefer達に根城を与えたことよりはもう少し深刻で、恐らく彼等がリンデンラボの首脳陣をイラつかせたということが一番大きいだろう。
最初はこういう始まり方だった。Justice League Unlimitedのメンバーと何人かのリンデンラボの社員がつるんでいて、JLUのWikiにあったGriefing 行為で訴えられた者たちと訴えた者たちの名前をWUの一派であるWrong Hands のメンバーが一般に公開するのに手を貸したのだ。」
JLUというのは米国のコミックヒーローの扮装で、SLの中のGrieferを摘発する自警団という触れ込みで発足したグループでした。でも、誰に断ってコミックヒーローのコスチュームを身に着けていたのか、かなり怪しげですね。どう考えてもRLの著作権侵害だと思うけど、リンデンは取り締まって来なかった。そして彼等はGrieferの名前を記したデータベースを持っていたのですが、その情報源が一部のリンデンのスタッフだったのです。考えてみれば、リンデンからの情報がない限り、そのようなデータベースは作れません。
「これに続いてWrong HandsによってEmerald Viewerの開発者の名前が明らかにされた。それはFractured Crystalで別の名をJcool410と名乗っていた。」
うん? これってちょっと変じゃないでしょうか?先日の記事でWUの一派としてこのJcool410が登場してきて、「悪戯は止める気は更々ない。」と述べていましたね。それとFractured Crystalの背後にいる人物が一緒なんですか?まるで多重人格ですね。今の段階では不可解ですが、もう少しHeraldの記事を読み進めましょう。
「さらに暴露されたスキャンダルはリンデンラボの『ゲームの神様』が悪党グループと一緒になって如何わしい行動し、秘密のデータベースを作り、コミュニティ内の他者をスパイしていたということだ。
それはこのようにも見ることができる。Wikiの情報が漏れたことはリンデンのガバナンスチームのなかに、ぴったりとしたスパンデックスのユニホームを着るのが好きな連中となあなあになってしまっているメンバーが何人かいるということだ。Fractured Crystalの問題は彼の意図、そしてその如何わしいバックグラウンドがWrong Hands一派によって暴露された、そしてEmerald Viewerの開発者によって行なわれた秘密のデータベース作りとその公表という事件が、リンデンラボの信用を著しく傷つけてしまった。なぜならリンデンラボは今や汚れてしまったEmerald Viewerとその開発者を(理想のパートナーとして)祝福することさえしていたからだ。
ということで最もありそうな結論は、他の色々な説明がなかったとしても、この二つでWUの大規模Banには十分だということになる。Tizzers Foxchaseは当方の質問に対し巧妙にも次のように答えている。
『今の時点では何が私たちの追放の最終的な引き金になったのかについては、はっきりとした証拠は思い当たらないのよ。』」
問題を分かりやすくしようと思ったのに、怪人二十面相のようなFractured Crystalの姿が浮かび上がって来ましたね。そしてやはりリンデン内部の弱いリングの存在も想像通りあるのだとHeraldは考えているのです。さて、どんな展開になるのでしょうか?リンデンラボの中にいる「ゲームの神様」って誰?多分私たちが知らないだけで、こう書けばリンデンとその周辺では具体的な人物名は分かっているはずです。それではまた次回。
2010年06月04日
W杯の楽しみ方

サッカーのW杯がもうすぐ始まります。終わった後であれこれ日本の選手や監督や協会を批判するのはちょっと卑怯な感じもするので、前もってひとこと言っておきましょうね。
今の時点で今回の日本代表の戦績がどうなるかを予想しておきましょう。3敗、もしくは1分け2敗で敗退というのが私の感覚です。根拠はあまりないけど要するに弱いということです。
この10年ほどの間に日本はどんどん実力を落としてしまいました。細かいことは色々あると思うけど、その根本原因は以下のようなものだと思っています。
(1) 選手の体力・体格の増強に力を入れてこなかった
基本的には世界と比べて選手の身長が低すぎて、体力も劣るので力負けしてしまいます。それでも小さな選手を使い続けるのは、きっと日本の協会や監督も小さなオジさん達で、背の高い選手にコンプレックスがあるのでしょう。
マラドーナやジーコやメッシはどうだと言う人がいるでしょうが、マラドーナやメッシが日本にいるならどうぞ使って下さい。私は実力でなくて、小さいということだけで使っているのではないかと思えるくらいだと言っているのです。特にディフェンスが世界標準から比べて小さいですね。それなのに自陣のゴール前でヘディングでクリアしようとしてボールを高く上げています。敵にパスしているのと同じなのですが。
もちろん、小さな体で頑張っている多くの日本人選手を見ると涙が出そうになります。でも、勝敗ということを第一に考えるのがW杯。国内でどんなにいい成績を収めていたとしても体力に劣る日本人選手は海外1流リーグでは通用しません。中村俊輔はスペインは勿論、プレミアリーグやセリエAでも通用しないのですね。
味方が小さいとセンタリング上げようとしても囲まれてしまって、どこにいるのか見えないもんね。また、日本人選手は平気でこけます。その間に敵は有利なポジションを占めてしまいます。
オリンピック見ていても分かるけど、階級制でない競技では大きな外国人選手が有利です。日本人の女子がそこそこの成績を上げられるのに男子は全く勝てません。それは外国人との体格差が女子同士では少ないのに対し、男子では圧倒的に違うからです。
(2)ボディコンタクト恐れるチキンなサッカーだった
上記と深く係わっていますが、当然恐くてボディコンタクトをしない日本人選手は多いです。本気で当り合ったら怪我してしまいますからね。サッカーは空間の取り合いと足の削り合いです。自分はFKのスペシャリストなどといい気になっている選手はボディコンタクトを避けることばかり考えています。また、ディフェンスは自信がないのですぐバックパスしています。
こんな楽な相手はありません。日本のフォワードのバックパスに始まり、キーパーを除く全ての選手が日本のゴールを向いてどんどん進んでいる光景は世界の「傑作」というべきでしょう。そういうことで、ドリブルも下手だし、やろうとしません。
(3)基本的な技術がない
トラップが下手です。海外組ですら、トラップしたボールが5M位はねてしまうことがあります。そこを敵に詰められてしまいます。パスを多用するくせにトラップが下手というのは、全く矛盾しています。そこで、コロコロしただらしないパスを使います。「思いやりの精神」ですね。でもこの友愛精神は敵にも及ぼされます。
同じタイミングの精度の悪いパスを多用するので、インターセプトされます。
シュートが空高く上がっていきます。枠に飛ばせません。鋭く踏み込んで自分の膝下にボールを入れないのでそうなるのかなと思います。いっそのこと足の裏でシュートして欲しい。
やはり体力がないのでシュートは遅いし、大抵は当たり損ないの情けないシュートです。たまたま入るというのが実態でしょう。
ボールをもらってから足を止めてパスする相手を探しています。もらったらすぐ前進し、その過程で出す場所を見つければいいのですが、止まってあたりを見回して、結局詰められてバックパスを繰り返します。
(4)走るだけ
四六時中同じペースで走っているので、前半終了前と、公判15分過ぎくらいにはもう体力がなくなって、足が止まり点を取られてしまいます。相手が本気を出すときに、こっちはヨレヨレになっています。プレーにメリハリがありません。相手が突然ギアを上げるとついていけません。
一言でいうと自分の力で局面を切り開くという意志が明確な選手は3人くらいしかいません。
そもそも走っていても本気でボールを取りに行くということは少ないですね。ディフェンスの振り、オフェンスの振りをしているという感じです。
(5)全ては劣等感から
日本のサッカーは組織のサッカーだ等と自分達を誤魔化すことばかり言っているので何が本当のことなのか分からなくなっています。
個人技は組織プレーでも必要です。個人技がないのに勝てるというのは幻想です。1対1で勝てないので、パスを多用します。パスやトラップの精度が悪いので短いパスで繋ごうとします。そうすると密集して、真ん中に集まり、相手のディフェンスを固める結果になります。大きな展開、サイド攻撃は一発カウンターの恐れがあるので採用しません。
パスを多用するサッカーにこそ個人技が必要です。下手が集まってボールをつつき合っているのはサッカーではありません。1対1で勝てないのならサッカーは止めるべきです。何かボールをもらうとすぐ誰かに渡さないといけないと思っているみたいです。ボールは時限爆弾じゃないのに。キープできないで相手に取られてしまうのが恐いというのが本心でしょう。
何時になったら個人技を鍛える積りなのでしょうか?
(6)指導者も協会もだめ
長期計画がありません。結局往年の2,3流選手がのさばっています。監督を変えることだけが仕事ではないはず。(変えることもできないが。)
(7)反省しない
負けても誰も責任を取らないし、次につながる反省をしません。「これで終わったわけではないから・・・」という台詞は聞き飽きました。ひょっとすると日本のサッカーは「まだ始まっていない。」のかも。
(8)分析はしていない
例えばキーパーの楢崎がどれくらい横の動きが下手で、シュートをキャッチしないでパンチングばかりするので、それが結局失点を誘発しているかということを調べて見ると面白いと思います。玉田はチャンスボールをもらっても馬鹿の一つ覚えで、敵ゴールに向き直ることなくバックパスしてから前進をしようとします。自分で突破する気はありません。
各選手のトラップ能力をボールとの距離で分析するとか、どのような気象条件のときに、誰は何分くらいで使い物にならなくなるとか、そういう緻密なデーターを取って将来の構想や直近の戦術に生かすということ、特に外国人選手との違い等を定量的に把握しないので、何時までたっても劣等感が払拭されないし、変化を生み出し、受け入れることもできません。
(9)マスコミも評論家も仕事をしていない。
ファンや視聴者に正しい姿を知らせるのが彼等の務めのはずなのに、誰も傷つかないコメントを出すことだけに腐心しています。ほとんど勉強していない。最近ようやくサポーターの無知さは解消しつつあり、真実を見つめる目が出来てきたように思います。
先日のイングランド戦で解説の福西が「引いて守ることも考えるべきだ。」とコメントしていました。イングランド相手に引いて守りきれるのですか、日本は?実際には足が止まって、押し込まれて2点取られてしまいました。押し込まれるのと引いて守るのは違うのですが、結果は同じになったでしょう。
W杯の結果、結局再び世界との差を見せ付けられ、またそれが改善されそうもないことが素人目にも明らかになるので、W杯後の国内サッカーの人気は更に低迷するでしょう。そう、私たちは「サッカーみたいな」球技をお金をとって見せられていたのですが、どうもそれは世界で行なわれている「サッカー」とは異質のものだということに気がつくのです。
今年の「迷言大賞」は「最低でも県外」と「ベスト4」で決まりですね。
さて、以上大の素人である私のコメントを頭の隅において、日本代表のプレーをご覧下さい。どれ位当たるか楽しみです。私自身は、普段見れない外国の強いチーム同士の芸術的なプレーを楽しむことに決めています。
2010年06月02日
リンデンプライズ
5月29日のMassivelyの記事では「第2回年間リンデン賞」の最終選考候補10件が発表されています。その中にはSion Chickenも入っています。これについて反対のコメントも幾つか来ています。
http://www.massively.com/2010/05/29/the-virtual-whirl-linden-lab-short-lists-viral-poultry-for-huma/#continued
Patchouli Woollahra
「高く値付けされすぎているニワトリや餌のトウモロコシがどうして選考基準である『SL外での人々の生活を改善した』ことになるのだろうか?RLの農村のよく手入れされた庭と同じくらいの効果しかないと思うけど。」
Tateru Ninoは同じように考えて、リンデンラボに問い合わせたところ非公式な答えとして「SLの中で始められたビジネスの70%以上は結局失敗に終わるのだから、多くの人に受け入れられて続いているだけでも賞賛に値する。」というのが返ってきたということです。
Ninoから見るとSion Chickenは「タマゴっち」のヒヨコがプラスチックの容器から出てきたのとあまり変わらないのだそうです。
賞金はUS$1万ですが、Sion Chickenは十分に儲かっているから別にお金上げなくてもいいのではないかという意見や、いやいや貧乏クリエーターへの補助金というわけではないのだから、貰う資格はあるのだという意見もあります。
私が不思議なのは、Sion Chickenと同じようなペットは自分でスクリプト組めばできると思うのですね。多分私みたいな初級者でもがんばれば2ヶ月くらいで出来るのではないでしょうか?それならば餌代をどんどん取られることもないし、自分がログインしていないときは、チキンを停止させて地域の負荷を下げることもできます。
でも、そうしない人の方が断然多いということなので、ユーザーは子どもか時間のない人が多いのかなと思います。リンデンラボはSion Chickenのニワトリや卵の市場についてはその健全性や信憑性について調査したのでしょうか?どうみてもバブルなんですけどね。
画像はチェーンソーアートの工房のサイトにありました。
http://subana.soreccha.jp/d2009-03.html