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Sophiee Winkler
Sophiee Winkler
2007年6月生まれ。MagSLの原宿に住んでて、HARAJUKU PLACE というお店をやってます。景観商品とか小物が中心です。最近はスキンとシェイプに凝っています。
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2010年06月15日

リンデンの懐具合

リンデンの懐具合

ちょっとニュースとしては色褪せた感もありますが、6月初旬にリンデンラボはスタッフの30%ほどをレイオフしました。数にして約110人くらいです。Massivelyの6月7日の記事からです。

 レイオフが行なわれたのは市場開発、事業開発、エンジニアリング、品質保証、人事、コミュニティと役員室の多岐に亘っていますが、なかでも共同体と顧客向け宣伝活動、品質保証の部署が大きく人員を削られています。

 Teteru Ninoが疑問に思っているのは何故いまこのような人員削減を行なうのか、そしてリンデンラボは企業を永続させていくためにそれを必要としているのかという点です。また何故それらの部署なのかというのも気になるところでしょう。

 Tateru Ninoは彼女のもとに情報交換に集まってきた多くの仮想世界関連ジャーナリストにリンデンラボの経営状態、ビジネスモデルの変化といったことの数字的裏づけを尋ねました。リンデンラボが公にしている数字だけではちゃんとした分析ができないからです。

 そのなかで彼女は「海峡タイムズ」のDaryl Chinの質問に答えているうちに、あっと思い当たったことがあったのです。それは近頃のSLの経済成長について根拠もなしに大騒ぎして浮かれているうちに、実は知っていたのに見逃していたことがけっこうあったことに気がついたということです。そこでそれを話し出すと、最終的な結論を出すのはちょっと長く細かい話になってしまうけど、なんとか我慢して読んで欲しいということでした。

 「さて、リンデンラボは基本的な3つの収入の道を持っています。それは家賃(管理費)と土地代とリンデンドルの供給です。プレミアムアカウントからの収入はどうなんだと思う人もいるでしょう。でも、これは全体から見ればネグリジブルな数値でしかなくて、大事なのは管理費なんです。Simの代金というのは管理費で賄われるものでなくて、新しい土地を作ったり、古い土地を入れ替えたりするときに掛かるサーバーの代金です。

 で、気になるのはそれらではなくて、リンデンドルの供給の問題です。SLの経済というのはSLのなかで手に入る商品やサービスに対する需要の総和です。リンデンドルがそれらの交換の媒体として安定し続け、結果としてSLの経済を動揺させないためには、リンデンドルの分量が経済の価値とかなりぴったりとマッチしていなければなりません。

 もし、リンデンドルが多すぎると、ものの価格は膨張し、リンデンドルの価値は下がるでしょう。もしこの乖離が大きくなり過ぎると、経済は簡単に崩壊してしまいます。今世紀あるいは前世紀に国家経済が混乱したり破綻したりした例を見れば、実際にはどのようにこのことが進行するかが分かるでしょう。

 経済が発展し、通貨に対する需要が大きくなれば、リンデンラボがそのギャップを埋めるために供給されます。

 と考えると、今リンデンラボがSLの経済統計を解釈している方法は、全く非現実的だということになります。09年を通じて経済は成長を続け、その成長はリンデンドルの供給に見合ったものでした。SLの経済の成長に基づいたリンデンドルの供給はリンデンドルに収入をもたらします。ただ、それは経済の大きさ自体に基づいているわけではないのです。ここが重要なポイントです。」

 ここから長いので掻い摘んで言うと、Ninoは09年にはいわゆるリンデンが主張するSLの経済規模と同義であるリンデンドルによる取引総額はリンデンラボの利益と相関していた。つまり、09年の最終四半期のレベルを維持できるとすると、1年当りリンデンドルによる取引は数パーセント成長し、利益は583万USドル、一日当たりUS$17380 となります。

 リンデンラボはそれ自体非常に珍しいことだけど、今年の1月にSLの広告を始めたのですが、お蔭でユーザー間取引が大幅に増えました。リンデンラボは今のところこの数値がSLの経済の規模と密接に結びついていると誤まって認識しているというのです。

 ところがNinoは、2010年の最初の四半期は前年同期比0.67%のリンデンドルの取引の伸びしかなく、リンデンラボの利益もUS$177,000 しかなかった。つまりリンデンドルによる取引の伸びがなくなると、(取引額それ自体のレベルが維持されていたとしても)利益は上がって来ないということだと指摘したいのですね。

 彼女は今のところ広告と利益の減少がどういう関係にあるのかについては敢えて言及しないと述べています。しかし明快なのはSLの経済は天井を打ったということです。それは縮小しているのではないけれど、坂を上ってきて平らな台地に辿りついたように見えます。

 このことが今回の人員削減と結びついていると考えるのは極めて自然です。その内容やその他の情報については次回に。

私自身はリンデンラボの収入は土地の販売や管理費、クラシファイド広告やアップロードチャージにも多く依存していると考えているので、そう単純でもないと思います。会社として利益が減ったということならそれだけで十分なレイオフの理由となるので、ここまでややこしく書かなくてもいいのではないかと思ったりします。それからリンデンラボが発表することと、彼等の認識は必ずしも同じ平面にないので、「誤まって認識しいている」というのはちょっと言い掛かりのような気もします。

 あ、そうそうM Lindenからユーザー宛てにレターが来て正式にリストラについて説明をしていましたね。気がつくのが遅れたけど、例によって実質的に意味のある内容ではありませんでした。


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Posted by Sophiee Winkler at 13:02│Comments(0)ビジネス
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