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プロフィール
Sophiee Winkler
Sophiee Winkler
2007年6月生まれ。MagSLの原宿に住んでて、HARAJUKU PLACE というお店をやってます。景観商品とか小物が中心です。最近はスキンとシェイプに凝っています。
オーナーへメッセージ

  
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2008年07月31日

月20万円稼ぐ人



昨日はものづくりの後で久しぶりにお友達と深夜にお喋りをして色んな事を教えてもらいました。

私は以前からSLの中で商売してても儲からないって言ってましたが、なんとある人はRLの生活費の半額くらいはSLで稼いでいるんですって。ガ~ン!

何をしているかというと、売れそうなものをどんどん仕入れてきてお店に並べるというただそれだけだそうです。で、お店を沢山持っている。つまり、私みたいにものづくりで一喜一憂しながら時間遣ったりしないで、ひたすら人の作った売れそうなものを物色してるんですね。専門のクリエーターも何人か抱えているみたいとか。

う~ん、一瞬羨ましいと思ったけど、これってRLの商人と同じですね。そうかー。SLでの儲け方なんて型にはまったこと考えてるからだめなのね。つまり、不動産屋さんでもそうですが、ベーシックなアイテムを淡々と供給する。RLでうまくいっていることをそのまま真似る。ものづくりの喜びなんてどうでもいいんですね。ものづくりで楽しんで、その上ビジネスで儲けようなどというのが厚かましくて、どっち付かずだったんです。

これってRLと同じ構図ですね。作るひとは面白さとか、チャレンジとか満足とか、思い入れがあるんだけど、それで儲けるのは安く仕入れて高く売る人なんです。でも何か詰まらない。それならRLで雑貨屋さんでもやればいいんですよね。何のためにSLやっているのか分からないし。

ポイントは徹するということ。一つ一つのアイテムが自分の趣味に合うとか合わないとかはどうでもよくて、そこそこのものを沢山揃えるということ。次に、面で抑えるということ。日本だけにこだわっていてはだめなのね。それからRLのベーシックを真似るということ。RLにあり、面白みはないけどSLでも必要とされるものを見つけるということですね。それを臆面もなく追求して、商人になりきるということ。売ったものは忘れる。私みたいにアフターサービスまでやっているのは馬鹿ということになります。

でも、そんな風にしてうまくいくのは初期の物不足の時代でしょうね。今みたいに商品の質を問題にされるようになると、やはり専門店が有利になって雑貨的量販みたいな商売は利幅を下げざるをえなくなるでしょう。それでも数で勝負かしら?

で、月20万円というのが微妙ですね。お小遣いとしては十分だけど、RLの仕事を止めるわけにはいかないし。この20万~25万円というのが他のビジネスでも分水嶺なんですね。例えばパチプロは平均すればこの程度で、家族は養えないし厚生年金もないので、だんだんジリ貧になるんだって。時間と体使っているんだし。これも食い扶持稼ぎということになると味気ないでしょうね。TVで華々しく月収150万円とか言っていても、病気もするし、負けるときもあるので均すとこんなものだとか。仮に生活費の全部をそういう所得で賄えたとしても、人生誤ってしまいますね。だから、本書いたりTVに出たりするわけだけど。

まあ、反省としてはビジネスがどうのと偉そうなことをブログで書いてますが、私は素人だということでした。素人が面白がって色んなものつくって、気に入った人が買ってくれたら喜んでいるということです。で、プロの商売人になりたいかって?あははは。そんな味気ないことはやりたくないですね。でも、とっても参考になりました。そういう道もあるんだな~って。今更だけど私は趣味でやっているのねって自覚できたわけ。

やっぱりSLならではのビジネスっていうのを編み出すのが夢があっていいです。まだ誰も見つけていないけど。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:31Comments(2)ビジネス

2008年07月30日

現時点の総括?



先週リンデンラボの新しいCEOであるM.Lindenが「リンデンラボでの最初の2ヶ月間」という文章を公式ブログに載せました。今までになく纏まった文章ですが、細かいところで分かりにくい部分があり、英語圏のユーザーからも意味を問い合わせる書き込みが来たりしています。細かいところは抜きにして、おおよそどういうことが言いたかったのか抜き出してみましょう。

まず彼はSLが急激に発展した為に、5つの点で認識が現実に追いついていっていないと感じています。それらは、

1.「多くの人が思っているよりSLをやっている人は普通だ。」

一般にはゲームオタクやコンピュータオタクの世界だと思っていたが、実際には30代の人が中心で、女性も半分もいるということに彼は驚いたみたいです。ちょっと認識としては古いですけど、一般人として素直な感想ですね。この点は彼の認識が追いついていなかったということでしょう。

2.「使い道はびっくりするほどある。」

医療用のリサーチや治療、教育、マーケティング、顧客サポート等々いろいろあるということです。ただこのなかでSLならでは、SLでないとできない使い方がどれだけあるのかということですね。リサーチという意味では母集団の性質というか属性が偏っているのであまり良いサンプルとはいえないでしょう。老人や児童、幼児が抜け落ちているし、住民の所得は比較的高いはずですから。そういう意味ではマーケティング分野のリサーチにも現状では限度がありますね。

機械のメンテナンスなんかの説明でSLの中でやってみせるというのは可能かもしれないけど、これもSLでないといけないのかというと、普通の3Dの画像を使って双方向でお話しできるのであれば問題ないです。顧客サポートも3Dで見せるという要素が強い場合には有効でしょう。ウェディングドレスの注文とか。各企業が自前で専用の3DSNSを作ってしまわないように、SLで十分に様々のツールやオブジェクトが作れるようにしないといけません。アイデアとしては使い道は一杯あるでしょうが、それぞれが実際に頻繁に利用されるようになるためには、アプリケーションの作成でユーザー企業をサポートすることと、操作端末の普及が絶対条件になります。

3.「SLのビジネスモデルは妬ましいくらいすばらしい。」

ここの部分で“We monetize unique users at many multiples of advertising based models.”という記述が出てきて、これがNativeにも意味が分からないんですね。まあ、強いて訳すると、「我々は色んな広告ベースのビジネスで個々のユーザーにお金を供給している。」ということで、やっぱり具体的にどういうことか分かりにくいです。単にmany
と表現すればいいところを分かりにくく書いているような気がします。この場面でunique
user という表現は紛らわしいですね。

で、年間3億3千万USドル(350億円)のIn-worldの経済が私たちにリアルなお金を儲けさせることを可能にしていると述べています。US$がL$に交換されている額は年間10億円分くらいです。だから差額は土地の購入代金等で直接リンデンラボにUS$で支払われる金額なんかでしょうね。でもこれって、私たちが払っているお金であって、大半は土地の管理費や設定費用やクラシファイド広告や、画像や音楽のアップロードチャージでリンデンラボに入るんですから、住民の生産活動の対価なんて微々たるものですよ。すごくミスリーディングな書き方じゃないかしら?

4.「SLのKiller apps は進化し始めたところだ。」

apps ってアプリケーションのことですね。仮想空間内の会議や教育に関するアプリケーションのことらしいですけど、要するにまだ始まったばかりで、形になっていないってことですね。

5.「SLは業界を相互乗り入れの方向に導きつつある。」

様々なSNSのGridを超えてアバターや情報が行き来できるということを意味していますね。特にここではIBMとの協同事業を成果としてあげています。IBMは最初はSLに莫大な投資をしてSimを一杯持ちましたが、去年の後半あたり独自に社内専用のSNSを開発する動きに出て、一旦SLと袂を分かったかのように思われましたが、この数ヶ月間はまた蜜月期間になっているようです。ただ、この問題はSLのビジネスモデルが現在の土地に基礎を置いたものであるなら限度があります。SLGridへの接続料とか、登録料を取るという形に移行するか、別の収入源が出てこない限りまた狼少年になってしまいますね。Open Ghostとでも言ってあげましょう。何もしないのに、何かというと“Open”っていうお化けのことね。

前回、前々回の意見表明と比べて企業のCEOらしくはなってきましたが、まだ知識がこなれていないので分かり難いですね。
  

Posted by Sophiee Winkler at 14:28Comments(11)ビジネス

2008年07月29日

小さなニュース



引き続き風邪でおとなしくしてます。こまごまとしたニュースくらいしかお伝えできませんね、体力ないので。

リンデンラボはMac OS X 10.3(Panther)へのサポートを中止することを考慮中です。実際にはもう決めていて、事前にアナウンスしたということです。10.3.9のための開発は停止されます。MacOSでSLにログインする場合はViewerは1.19を使い続ける必要があります。

次に、10日ほど前にリンデンラボは新たにSLに登録した人がOrientation Island をスキップすることを実験的に始めたそうです。Orientation Islandは新人に操作の基礎を教えようという趣旨ですが、分りづらく、ちゃんと機能しない面もあって評判は悪かったんです。リンデンラボはまず、メモリーやグラフィックカードの不備でうまく動けない人に適切なアドバイスをしないといけないですね。この段階で止めてしまう人も少なくないはずです。

Orientation Islandの代わりに10カ所のHelp Islandに直接現れることになります。  

Posted by Sophiee Winkler at 13:58Comments(3)

2008年07月28日

商品の差別化



ビジネスの差別化ということですが、要するにビジネスシステムのどこかで強力な差別化がなされていて、その結果価格が安くなったり、品質が向上したり、デザインがよくなったり、どこでも気軽に買えたり、ブランドが確立したりして、消費者が魅力を感じてわざわざその商品やサービスを購入してくれることを狙うわけですね。それはRLもSLも同じ理屈です。

だから別に商品の見掛けや品質だけとは限らないんです。見えないところで凄い差別化が行われて、その結果競合他社の製品より競争力が付けばいいんですね。例えばビックボールペンはウォルマートで30本US$4.00以下で売ってますが、製造コストがとことん低くなっているので儲かっているし、他者もその市場に参入してくることはありません。書き味は日本のボールペンより滑らかでいいと私は思います。アメリカで買ったのまだ残ってます。

でも多くの場合消費者はデザインや色彩、質感、価格といったものに強く影響されますね。気に入ったものや、流行のものはわざわざ並んで買うくらいです。だからSLの商品でも高価格のものは他にはないデザインや特徴、品質を備えていて、結構売れてます。概して「自我の延長」に繋がるものにはお金を惜しまないですね。自動車とかボートやヨット、別荘、スキンといったところでしょうか?

私のつくるものは珍しさと面白さや季節性と低価格がポイントで、まあまあ売れてるんですね。でも万人にアッピールしないので数量、金額ともに限度があります。

さて、そんなふうにクリエーターがみんな何らかの形で頑張っている差別化ですが、SLの場合にはRLに比べて比較的真似し易いという難点があります。アニメは見ればわかるし、スクリプトも数は限られているので、よく観察していればどんな風に組み合わせてあるかは分かってしまうでしょう。デザインやテクスチャーは簡単に写真取れてしまいます。それは違法だというなら、みんなでその商品の前で記念写真撮れば同じことですね。まあ、良心があるので飽くまでそれらはヒントにして、もっといいもの作るんだけど。

売り方、見せ方、広告、店舗といった要素も比較的低コストで真似できてしまいます。だから今売れていても、どんどん類似のものが出てくるので、いろんな要素で改良を加えて商品を新しくし、古いものは廃番にしたりします。(どうでもいいけど、ヤフーオークションの世界の人たちは何でもかんでも「廃盤」って書いてますね。それはレコードやDVDならいいけど、普通は「商品のある番手の取り扱いを止める」という意味で「廃番」が正しいのです。衣類や電気製品はこれですね。本なら「廃版」かしら?それからDead Stockという表現も間違って使っています。)

長くなりましたが、SLの商品は差別化が難しく、出来たとしてもそれは極端なニッチ・マーケット向きのものになるかもしれず、ビジネスベースには乗りにくいということですね。だからまだまだ趣味の世界。RLのプロが入ってきたら凄いでしょうね。装着するだけでSimが落ちたりしてね。

またまた関係ないけど、昨日はこのブログがSLmame に取り上げられました。ありがとう~って素直に喜ばないのが私。随分と遅い登場でしたね。以前にも取り上げられたのかしら?掲載されている画像がご不満らしいんですけど、私も実は困ってます。だってこんなおカタイ話にフィットする画像なんてありますか?今日の話題なら、すっごく差別化された商品を探して載せないといけない。それだけで何時間も掛かってしまうわ。だから、おカタイのが好きな人は文章で、柔らかいのが好きな人は画像でお楽しみ下さいという苦肉の策なのね。もっと深く読まないと、私のブログは……。一度アンケートとろうかな、どんな画像がいいかって。

ということで今日はセクシーでないショット。クレームはSLmame までどうぞ。  

Posted by Sophiee Winkler at 13:32Comments(4)ビジネス

2008年07月27日

ものを持つということ



昨日はとってもお金持ちの人と会ってお話をしました。日本だけで何十も別荘持っているんですって。もちろんRLのお話ですよ。で、当然外車も美術品も一杯あるけど、別にお話したくないんだそうです。ものを持っているということを自慢にしていなくて、むしろそのことで悩まされていることが多いと感じているみたいでした。そこで私が「ものを持っているのも大変なことが色々あるんでしょ?」って水を向けると、喜んでお話してくれました。

その人によれば「土地は目に見えない」ものだそうです。えーっつ、そんなことはないでしょう。目に見えるし手に触れるし、車止めたり家建てたりできますよ。でも、その人のいうには、自分の土地の上に立っていても、見えているのはその瞬間だけで、背を向けて別のところに行けばもう分らなくなる。自分の知らない間にゴミ捨てられたり、勝手にキノコの栽培されたり、偽の登記をされたり、売りに出されたりしている。別荘も人が勝手に上がりこんで、火事になるし、自殺したりしてくれるので本当に大変なんだって。これでは目に見えないのと同じだろうという意味なんだって。

それを自分が全部見ていると大変なので管理人を雇うわけ。そうするとお金が掛かるし、固定資産税も払わないといけないので、結局会社形式にして、使わない別荘は貸し出すんだそうです。でも今度は報告書や決算書を見なきゃいけなくなって、数字だけでは分らないこともあるので、結局は時々行かなきゃいけないので、大して楽にはならないそうです。

SLではお家賃払うだけだからもっと楽ですよ~ってもう少しで言いそうになったわ。でもSLでもものをたくさんもってると、何がどこにあるのか、どんな名前だったか分らなくなるし、勝手に家に入り込んでくる人は後を絶たないし、放置オブジェクトもあるし。広すぎるとお家賃の心配もしないといけないし、お店やってると儲からないところは撤退しようかなって悩んだりします。

家や車に限らず、ペットでも恋人でも自分のものだと思っていられるのはわずかの間だけです。どんなものでも古くなり、変質していきます。自分自身がそうなっていきますからね。命を持っているということもなかなか大変なことですね。寝たり食べたり見栄はったり。それでもものが欲しい私たちですね。  

Posted by Sophiee Winkler at 13:01Comments(0)生活

2008年07月25日

SL内ビジネス



RLと結びつくビジネスモデルというのはなかなか難しくて、今の人口規模ではペイしないですね。それで企業も撤退してしまう。残された私たちはSL内でお店やったりしてるんですが、これは決定的に儲からないです。RLの時間使っているので、やればやるほど持ち出しですね。

ということでSL内だけに限定して儲かるかどうかを見ることになります。そうすると、お家賃を払うというだけならなんとかそこそこのレベルには持っていける人が出てきます。スキンなんかセンスがよくてうまくブランドを確立できればかなりいい収入になるでしょう。でもSimをまるごとカバーするだけの利益を上げられるかということになると疑問です。

結局私たちがやっているのは「遊び」であって、ビジネスを経営しているというのも「経営ごっこ」というわけですね。同じ時間をRLのベンチャーか何かに投資した方がよっぽど潜在的なリターンは高いでしょう。

だからいま遊んでいるのは、3DSNSが将来どう展開するかはわからないけれど、未来のブレークを目指して、そのときのために色々準備している段階なのだとういことですね。そのように割り切っていろんなことに手を出してみて、それなりに分った積もりになって、ついでに楽しんでおくということでしょうか。

もし誰もが儲かって仕方がないような状況であれば、SL内で保険や自動車やマンションや青汁の広告に毎日取り囲まれて暮らすということになります。それも嫌なので、現状でもいいのかなって思ったりします。  

Posted by Sophiee Winkler at 13:31Comments(0)ビジネス

2008年07月24日

事業者の皆さん!



さて、このように住民が目減りしていくなかでSL内の事業者はどのようにすればいいのでしょうか?私がここで何か言ってそれがいいアイデアなら、とっくの昔にもう行われているはずなので、そんなものが出てくる可能性は低いですね。

例えばMagSLではSimにゲームの要素を取り込もうと戦闘の出来るSimとかサスペンス調の物語が楽しめるHudを開発しました。また、Simの値下げとOpenspaceの発売に対応して、Openspaceの賃貸も大規模に始めたんですね。こっちの方はある意味背に腹は代えられないという面がありますが。とにかく色々頑張っているんです。

でも、Openspaceは安いので、友達が何人か集まれば協同で持ててしまいます。4人で持てれば、プリム数にしても広さにしても結構なものじゃないでしょうか?事業者としては競争相手が増えたのと同じだし、同じ収益をあげるのに多くのユニットを管理しなければいけなくなります。収益が圧迫されてしまいますね。

問題の本質は土地とその付帯サービスがなかなか差別化しにくいというところにあります。明らかに変った設定のSimというのは作れますが、それは一部の人を激しく惹きつけても、多くの人は魅力を感じません。また、自分の趣味に合うと感じて借りた人でも、一通り建物を建てて何かを設置してしまうと、安心するのか飽きるのか、ほとんど出現しなくなります。結局Simの魅力というのは半分は事業者が作れても、残りの半分は住民が創っていくものなのです。

私はAzitoのレトロな設定に魅了されて、そこを第二の拠点として日本のレトロなアイテムを作り始めました。それは街並みに合うものを作ろうと思ったからですね。自分もSimの景観の魅力を増すお手伝いをしようと思ったわけです。だから客観的には事業者の意図と、住民の意図が合致していて、その結果私は定着をして、Sim自体の魅力を高めるのに貢献していると思っています。もっともこれはオーナーには理解されていなくて、評価は戴いていないみたいですけどね。まあ、お客から支持されているのが客観的な評価だからそれでいいんです。

でも、私のようにSimのコンセプトに合わせていこうという人はむしろ少数派でしょう。大抵の人は建物を建てて飾りつけをすると、出現の頻度が極端に下がってしまいます。だから不動産業として特色のあるSimを作るという戦略は賃貸スペースを完売するという意味では成功ですが、その後住民を定着させコミュニティーの魅力を向上させていくという意味では、まだまだ応用問題が残っていると言えます。つまり、SLの不動産業はRLよりも手間が掛かってしまうということです。

もっとも、ビジネスモデルとしてはSL内の住民に土地を貸して利益を得るということではなくて、それを囮りにして、(言い方が悪ければ住民を人寄せの目玉、あるいは「賑やかし」として)RLの企業を誘引して、SL進出サービスを受注して儲けるという構図だったのですが、それも企業自身がRLの商品・サービスをSLに売ったり、PRしたりするという一方通行の発想しか持たなかったので、一時の話題性が薄れていくにつれ、徐々に関心が下がってきたというところですね。

まあ、ヒントとしては住民を実質儲けの対象とはなっていない「賃借人」として十把一絡げに見ているということを止め、個別に相対するということをやれるかどうかということでしょう。北海道の旭山動物園の例でも思い出してもらって、動物がハッピーであれば、それを眺めている人もハッピーになるということで考えてもらいたいですね。抽象的で分り難いかしら?
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:31Comments(3)ビジネス

2008年07月23日

で、私はどうなのよ



昨日の続きです。クラゲがどうのと偉そうなことを言っている私ですが、自分はなぜSLを続けているのでしょうか?住民に成り立ての頃は色々なクリエーター達の優れた作品に圧倒されていただけの観光客のような存在でした。今年に入ってスキンや様々なアイテムを製作しお店で売るようになって、ようやく自分の居場所を見つけたような気がします。自分の作ったものがそこそこ売れるということは、わずかですがSLの世界で必要とされているということの証しですから、ただ遊んでいるだけよりは充実感がありますね。

もちろん稼いでいるお金は月に1500円ほどとわずかなもので、RLの時間を使っていることを考えれば全く採算はとれていません。だからRLは忘れて、SLであんまり損をしないでお家賃を稼ぐぐらいのものですね。それで徐々に技術が向上していけばいいのかなって思ってます。

でも、何をやるかが見つからなかったり、同じようにものづくりしても、技術やセンスや場所に恵まれなかったりすると商品はほとんど売れません。それを何ヶ月も続けていると、だんだん嫌になってくるでしょう。自分ではそれなりに自信のあったものが全く売れないと、全体的に否定されたような気分になるかもしれません。一つ売れるとコロッと気分が変わりますけどね。

先日の集会で何かに夢中になっても6ヶ月くらいで飽きるという仮説が出されていましたが、これは当たっていると思います。夢中になってうまくいくと、今の私のように次々と商品になりそうなものを物色していかないといけません。でもそれは遊びではなく「労働」ですね。だからやがては飽きてしまう。かといって商品はコンスタントに改廃していかないとお客の方が飽きてしまって売れなくなります。あそこに行けば何か新しいものがあるというのがRLでもSLでもお店の魅力のかなりの部分を占めています。だからRLのメジャーなブランドでも時々デザイナーを代えたり、どうかと思うような奇抜な商品ラインを出してきたりします。また、何かに夢中になってうまくいかないとやっぱり6ヶ月くらいで飽きてしまうでしょうね。

それから攻略すべき目標があるというのも、物事を続けていく理由になります。私の場合はスクリプトとかスカルプとか、音楽や映像、アニメといったように、技術的にまだ未熟な分野がいっぱいあるので、今後も時間を使う種には事欠きません。それを思うと現状で我ながらよくやっていると思いますね。こういう技術が一流のレベルにまで向上して、それらが融合すると、SLの中でもけっこう有名になってくるんじゃないかしら。いまは全くマイナーな存在ですからね。

RLが充実しているというのもSLを続けるには大切な要素です。RLも遣り甲斐あって、でも全く違う世界をSLで体験するというのがいいですね。SLではストレス解消のためだけに、ちょっとおしゃべりしに来るというのも長続きする秘訣かもしれません。この辺は性格によるので、私なんかは全てを軽いバランスで纏めるというのは下手で、何かを集中的にやって取り敢えずものにするというのが好きなので、何となくまったりというのは苦手です。

この間の集会で気がついたのはこの、何となくまったりというか、物事に入れ込まずに余裕だぜというスタンスの事業者が多いということですね。これはポーズとしては恰好がいいのですが、いざというとき大きな規模でリーダーシップが執れるかというと疑問です。自分自身の言動にコミットしてない人について行く人はいませんからね。

ものつくっていると、どうしても自分の世界に閉じこもりがちになります。一番難しいところで頭を悩ましている、この瞬間が面白いので邪魔が入ると嫌になったりします。だからそういうときはスカイボックスで、応答不可という設定にしておくのかしら?いずれにしてもだんだんお付き合いが悪くなってしまいます。遊んでしまってけっきょく何もできなかった日があると後悔したりして。まあ、ここまで余裕がないのはいけませんね。ストレス解消のために新たなストレスを求めてしまうタイプですね。時々はぼーっとしているのがいいのかも。

昨日の続きにも何にもなっていませんが、要するにSLのなかで自分のやり方で自分の居場所や目的を見つけるのが一つ。そんなものはいらないのであれば遊びに徹する、でもあるとき心変わりして何かやりたくなったらやってみる。こういう変わり身ができれば長続きすると思います。でも何もSLでやらなくても、RLではいっぱい面白いことや意味のあることがあるもんね。ゲームもあるし。

この問題は奥が深くて、ちょっと考えただけでは出口が見つかりそうもないですね。人もそれぞれだし。まあ、取り敢えず自分を見つめるということで今日のところはお仕舞いです。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:31Comments(0)生活

2008年07月22日

神々の怠慢



先日の日本人Sim住民の集会ですが、いろんな問題を含んでいます。まず、日本人SimでRLに繋がるビジネスをやっている人たち、MagSLのNekoさんとか、その他のSL内外の事業者の人たちですら、今や住民数の落ち込みを認めざるを得なくなったということが第一のポイントですね。事業者の人たちは基本的にはSLの日本人居住区に人が集まらないことにはお話にならないので、そこが空洞化、過疎化しているということには触れないで来たわけです。少しでも多くの人がSLに入ってくれば、彼等がそこに定着して新たなものを生み出す可能性も増えていきますから、一喜一憂せずに長い目で見ていくというスタンスだったわけです。

しかし、現実にはリンデンラボが掲げている住民の自発的な活動による3D・SNSコミュニティの建設というリーディングコンセプトが行き詰ってきている、この高い自由度を活用できる層というのが無尽蔵に存在するわけではなく、ある程度限りがあるかもしれないということが見えてきたわけです。プラットフォームを与えておけば、あとは住民がなんとかするだろうという楽天的な考え方が修正を迫られているということです。まあ、RLでも神様は同じように考えて長い間かなりの自由放任で来たわけですが、前世紀末から今世紀にかけて人間の資質の限界が見えてきたというのに符合していますね。

次に会場ではビジネスモデルが崩壊したのかというテーマが提示されていましたが、結論から言うとビジネスモデルは存在しているがそれはリンデンラボのためのものでしかなかったということですね。登録や接続を有料にするのではなくて、管理料という名の賃貸料で稼いでいく。そのためにリンデンラボが土地に関するあらゆる権限を独占して、いわばSL内で「土地本位制」を自分達のビジネスの基本に据えたわけです。これは初期の段階で登録者数を増やすのには非常に有効だったといえるでしょう。

しかし神様と同様、リンデンラボは“Customer Retention”というものは考えなくていいと思っていました。これは一度商品やサービスを買ってくれた顧客が、再び戻ってきて利用してくれるようにすることによって、長期にわたって高い売上と利益を維持することが可能になるという考え方です。SLで言えば住民が定着して、土地やその他のSL内の様々な商品・サービスを繰り返し購入するように環境や条件を整えていくということになります。具体的には住民に本気で技術教育をするとか、SL内のビジネスがRLに繋がって住民に利益をもたらすビジネスモデルを幾つか用意しておくというようなことになりますが、それはSLの基本コンセプトに反すると思ったのか、無関心だったかで十分には行われていませんね。実際にリンデンラボが行っているのは土地本位制のもとで、数的に無尽蔵な潜在的住民を仮定して、どんどん土地を売っていく、売れなくなったら値下げしてでも売って管理費を稼いでいくという方法です。

この方法は彼等から見れば基本的なビジネスモデルの部分的操作にすぎないのですが、SL内の事業者、特に不動産業者から見れば自身のビジネスモデルの大幅な修正を迫られる事態であったわけです。結果的に過疎化が進み、Simを歩いていても誰かの作ったBots以外には誰にも会わないということが珍しくなくなってしまったのです。

過疎化なんて憂えるに足らずという人もいるのでしょうが、RLとSLの両方で引き篭もりをしたい人はともかく、経済の発展という意味では人口や資本や物資の集積、交通の発達ということは欠かせないんです。第一、人がいないのにSNSだ、コミュニティだなんて呼ぶことがそもそも矛盾してますね。

これらのことは日本人Simだけに起きていることではなくて、程度の差はあれSL全体で起きていることです。もちろん日本人の英会話能力の低さから来る日本人Simの蛸壺化という問題がそれに拍車をかけているかもしれないけれど、本質的にはSLの構造に起因しているので、日本人事業者が住民を集めていろいろ話をしたからといって、状況が好転するという問題ではありません。それが分かっているので、事業者達も何々をこうしようということを出来ずにいます。自分達に分からないことを住民に聞いたって仕方ないとも思っているので、先日の集会は四方山話の域を出ることはなかったのです。これを私はリーディングコンセプトが打ち出せないと評したわけです。

「困ったな~」
「でも、ほんとに困っているのかな~」
「ひょっとしてこれが普通?」
「僕達どうなるんだろ~?」
「なるようにしかならないよ~。」
「最後は他のところへ行けばいいしね~。」

というようなクラゲの井戸端会議みたいなものでしたね。誰もコミットしてないというか、コミットしていると思われたくないというか。

もちろん、為になる部分もありましたよ。例えば今SLにいる人たちの中心がおよそ1~1.5年目位が多くて、それより前の人が極端に少ない。それは何かテーマを決めて追求すると半年くらいで飽きてしまい、その次のテーマを決めてまた半年というくらいにやって、1~2年を超えると全体的に飽きてしまうのではないかという仮説ですね。これは自分を見つめ直すという意味では興味深く思いました。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:47Comments(0)ビジネス

2008年07月20日

日本人の集会



昨日は夜の11時にMagSLからお知らせがあって、日本の住民が減っている現状についてお話し合いがあるということで、あまりこういう集まりには出たことのないわたしですが、いってみました。住民も30人くらいいたのかしら?





状況を数字で押さえておくとこういうことです。



こっちの方はSLをやめてしまった住民の感想ということですが、人間どんなときにも見得を張るものらしくて、低級なPCしか持ってなくて面白くないから、ゲームと違って頭使わないといけないから、何やっていいかわからないから、人間関係不得意だから、お金使いたくないから、なんていう本音は出てきていませんね。だからあんまり意味ないかしら。




ひな壇に並んだ人たちのコメントは正直で面白かったけど、思想的に日本のSNSを引っ張っていくというコンセプトやリーダーシップは感じられませんでしたね。「日本の」っていう限定は必要ないのかもしれないけど、言語も含めてこのグローバルな世界のなかで蛸壺化している日本人という現状はRLよりも深刻なのかもしれません。

私がブログで述べてきた半分当てずっぽうな事実認識も、ほとんど外れも間違いもなく、そこから大きく出るような議論ではありませんでした。危機感を共有したかったようだけど、ちょっと残念な感じですね。  

Posted by Sophiee Winkler at 09:08Comments(6)イベント

2008年07月18日

CEOの手紙



9日にSLの公式ブログにCEOのM Lindenの住民への手紙が掲載されていました。前回住民に挨拶するチャンスだった5周年祭のオープニングではプアなお話しか出来ず期待はずれでしたが、今回はそのことも意識してもう少しまともな内容になっています。ただ相変わらず無用の賞賛や驚愕が表明されていますので、その部分は除いて大事なエッセンスのみをピックアップしてみましょう。大体CEOがいつまでも自分の会社のサービスに対し驚いたり感心したりしているのって変ですよね。

まずSLの成し遂げてきたことの確認。15億平米の土地を5年間に延べ5億時間を掛けてユーザー達が開発し、建設してきたんですって。これは他の同種のサービスに比べてダントツに凄い成果らしいです。他のとこ知らないので実感ないけど、まあ凄いんでしょう。

次にビューワーをどんどん改良し、ほとんどトラブルのないものにできたし、今後もそれを追求して行きたいということ。インベントリーマネジメントももっと簡単にできるようにしたいとか。

Havok4を立ち上げてファインチューンしたことも自慢してます。クラッシュが80%減ったとか。それは前が悪すぎたということですね。

以上のようにいろんな面で頑張ってきたし、今後もどんどん良くしていくので、コンカレントなログインアカウント数は7万人を超えるはずだというお話。なるほどここの記述が「ガラスの天井」っていう表現に関係していたのね。

この他にも登録手続きを簡素化し、外国でも登録者を増やすPRをするそうです。それから新人が短期間に様々な基礎技術を身につけてSLに定着できるように努力するって。

この説明の過程で新人のインベントリーがなくなってしまうHotspotの存在に言及しています。知らなかったわ。

最後にリンデンラボは自己資金がいっぱいあるので、これらの投資にはなんの財政的な心配も無用ですって言ってます。でもその大半はベンチャー・キャピタルに対して何倍にもして返さないといけない種類の投資資金なんですけどね。

以上に対して何時ものように150を越える書き込みが為され、内容を評価するもの、皮肉をいうもの、色々でした。内容としてはいままでよりは断片的ではないにしても、説明は不十分で、数字の目標とか裏づけも少ないですね。もっとも今SLが抱えている問題や前向きの目標やスケジュールを包括的に分析して、纏めてあるものって見たことないですね。

やっぱり会社って公開しないとそういう整合性というか、纏まりが出てこないのかしら?いずれにしてもM Linden は自分の方針としてこれらを述べているのではなくて、他の人が決めたことをなぞってしゃべっているだけだから、もう一つ響いてくるものがありません。次はもう少し良くなることを期待しましょう。
  
タグ :CEO

Posted by Sophiee Winkler at 13:31Comments(0)ビジネス

2008年07月17日

さよならヨチヨチ



SLで新人がアヒルのようにヨチヨチ歩いているのもいい加減見飽きただろうってことで、リンデンラボがデフォルトアバター用の歩行アニメを募集することにしたって公式ブログに載ってました。PoserでもMayaでも3Dmaxでもいいそうです。アニメだけじゃなくてモデリングも含むのかしら?

現在のプログラムを混乱させないもので、SLでのアニメーション製作の経験とか一定の条件を満たす人は応募できます。詳しいことは公式ブログかJesse Lindenまでね。歩行アニメ以外にもダンスも募集しているんですって。

確かに現状のドタドタした歩き方は人間からもかけ離れているし、ロボットでもないし、独特です。陸に上がった水鳥みたいですからね。英語でもDuckWalkと表現しています。

こんなことはリンデンラボがその気になれば自分ですぐ出来ることですけれど、RLではなくてSLを通じてクリエーターを発掘して、SLがRLにも関係するビジネスや仕事の場であるというメッセージを広めたいというわけでしょう。クリエーター達にも励みになるし、いいことだと思います。

この考え方をもっと広げて、建物やSimの建造の仕事も発注してみたり、コンテストしてみるのもいいですね。先日の5周年祭みたいに各自が好きなようにつくつのもいいけど、あるテーマが与えられて、コンペティショんを行うという方が技術的、審美的に斬新なものが出てきそうです。そのなかから本当にRLのビジネスに繋がるクリエーションやアイデアも出てくるかもしれません。  

Posted by Sophiee Winkler at 13:31Comments(2)ビジネス

2008年07月16日

Botsの使い方



Robotsを短くしてBotsと呼んでいるのですが、英単語としてはハエの幼虫のことも意味しますので、英語圏の人が使う場合そのイメージが頭の片隅に残っているでしょう。うじゃうじゃ蠢いているって感じ。マトリックスでエージェント・スミスがうじゃうじゃっていうのも潜在意識にはマッチしているわけ。

要するにメインのアカウントの他に別のアカウントを作って動かしているわけですが、それが同じIPアドレスのPCからか、別のPCからかは特に区別はしてないでしょう。アバターを操る人間は普通は脳は1つで手は2本なので、同時に複数のアバターを動かすのは至難の業ですね。そんなことやっている人をRLで観察すれば、とっても滑稽に見えるでしょう。

厳密に言えば、メインのアカウントと同じように動き、別の人格というかアバター格を持って活動していれば「別アカウント」でしょうし、キャンプのようにひたすら作業をやらせてたり、放置していたりするのはBotsという語感にぴったりですね。

さてBotsは何のために存在するかですが、通常はアバターの数を水増しするのに使われます。お店やってる人がキャンプを設置したけれど、自分で作ったアバターを座らせておいた方が得だと思いついて、一杯作ってタダでトラフィックを稼ごうという場合がありますね。真偽は不明ですが、リンデンラボも同じようにBotsの軍団を使って直近のログインアカウント数や同時ログインアカウント数を増やすのに使っているという嫌疑が掛けられているんですね。

有罪の証拠も無罪の証明もないので、この問題はこれからも延々と蒸し返されていくでしょう。で、Zee Lindenのように単位時間当たりの取引数や額が変わっていないから、Botsは増殖していないという主張もあれば、自分で作ったBotsの数は分かっているので、必要な場合にはその分補正して計算しているんじゃないのというように、不信の連鎖は続いていくわけです。

まあこういう使い方が一般的には行われているんだけど、Botsをそれ以外にも使うことはありますね。私は別に土地のオーナーではないのでBotsでトラフィックを底上げするという意図は持っていません。でも別アカはいっぱい持っています。一つには別のアバターとして行動したいというときがありますね。思いっきり自分勝手で愛想の悪いアバターとして振舞いたいときとか。怪しげな場所に足を踏み入れたいときとかね。

他には別アカを金庫や倉庫として使う手もあります。メインアカウントにお金を一杯持たせておくと、ひょっとして悪意のあるアプリケーションに引っ掛かって盗まれてしまうかもしれません。だから別アカにお金を持たせておいて、これは行動させずにメインのアカウントの執事のように必要に応じてお金を供給する役目にするんです。それから作ったものが何かの間違いでアカウントごと消えてしまうことだってありえるので、大事なものは別アカウントにもコピーして持たせておくというように使っています。だって何の前触れもなくBanされちゃうことだってあるわけだから、必要最小限の保険だと思うんです。

複数のアバターで使う商品のデモなんか撮影するときにも別アカは便利ですね。友達呼び出してモデルになってもらうのも大変だし、別アカなら衣裳も自由自在ですね。

リンデンラボがBotsを使用していると仮定して、それは様々な数値をよくするためのものですが、一般のユーザーが別アカを持っている場合は逆に働いてしまうことがありますね。沢山作るだけ作って、結局同時に動かすのは2体だけだったりすると、過去60日間のログイン数が人口に占める割合が下がってしまう方向にいくでしょう。

そもそも仮想の世界で人間を模したアバターを動かしていること自体相当にバーチャルなんですが、それだけでは足りずにBotsを沢山作って仮想の仮想を行っているなんて、何だか儚いですね。だから開き直って、どうせ仮想の世界なんだからそれを偽装して何が悪いの?、RLのお肉が偽装なのにそれがSLで本物だったら却っておかしいでしょって言えちゃうんだけど。少なくともRLで悪いとされていることはSLでも悪いことなので、正確にどれだけがBotsや別アカなのか明らかにすることが多くの住民やこれから住民になろうとする人を欺かないために必要なことだと思います。
  
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Posted by Sophiee Winkler at 13:31Comments(0)ビジネス

2008年07月15日

SLの成長をどう見るか(その2)



昨日のユーザーによるリンデンラボの公式ブログに対する書き込みのなかで、「ガラスの天井」という表現がありました。これは具体的にはコンカレントなログインユーザー数、つまりある瞬間にログインしているユーザー数の合計がなかなか7万人を超えないことを表現しているのね。それより上にいけそうなのに、目に見えない障害があってそれが実現できないっていう場合によく使われます。キャリアウーマンがなかなか重役になれないとか、女性や黒人が大統領になれなかったとかいう場合にも、この「ガラスの天井」があるって表現されます。

もっとも私はコンカレントなログインユーザーっていう瞬間風速みたいなものは長期的には意味があっても、実際にはオペレーションの障害とか、Bots(ロボット)とかに影響されるので、増減に一喜一憂しても仕方ないと思いますけど。さて、昨日のみんなの不満をもっと具体的に表現している人たちがいます。

Vivienne
「真実はこうよ。過去12ヶ月のうちに(つまり国際的な興奮がおさまって以降)リンデンラボはプレミアムメンバーを全く獲得していないし、その数は減っている。同じ時期にプレミアムアカウントを持つ人々はその数が減っているのに、住民の土地所有を2倍に拡大している。(メインランドはプレミアムアカウントでないと所有できない。)

私の考えではオンライン時間の増加はロボットと擬似トラフィック評価システムでしか説明がつかない。それからとっても多くの、お試ししたけどやっぱりSLはやらないって決めた人達もこの数には入っているわ。

住民間の取引が顕著に減少したことは、最近内部の経済がダメージを受けていることを示している。

みんな、お祭りは終わったのよ。そしてありふれたサービスと腹立たしいけど顧客のハードウェアのアップグレードの必要性ということを正面から受け止めなくてはいけない。それから(リンデンラボには)ものごとをいい加減に捻じ曲げたり、捏造したりすることをやめて、改善をして欲しいわ。」

Captain Noarlunga
「リンデンラボはIPアドレスあたりどれくらいのアバターがログインしているのか、あるいはリアルな住民とロボットがコンカレントなログイン数に占める割合を数字で発表してみたらどうだろうか?トラフィックと同時ログイン数を誤魔化すために、多くのSimでロボットの軍団がスカイプラットフォームに座っているのが見られるよ。これらのものを統計数値から抜いたら、お話は全く変わってくると思うね。ま、そうしたって数字はそんなにまともにはならないだろうけどね。」

これに対して珍しくリンデンラボから反論がありました。

Zee Linden(リンデンラボ・スタッフ)
「コメントありがとう。僕は重要なテーマについてできるだけ応えたいと思っている。

 ロボットについてだが、ロボットが持っている行動特性に照らすと、ユーザーが消費した時間の10から15%はロボットによるものと思われる。このことに対応してロボットに関係しないと思えるSLでの活動を示している計測値は、ユーザー間の時間当たりSL内取引数とユーザー時間当たりのLindeXの取引量だね。これらの数字はギャンブルの禁止以降、前者は$0.87、後者は$0.27-0.29の水準をコンスタントに保ってきている。我々の売上もユーザー時間当たり$0.20ということでずっと一定水準を維持している。もしロボットの影響がトラフックのなかで増加しているというのなら、これらの数字は悪化してきたはずだ。

メインランドについては、最近は土地の在庫が増加を市場が吸収できるようにメインランドの拡張をストップしたとブログで発表しているよね。土地価格は安定してきて、再び上昇に転じたと見ているんだ。

島の価格についてだが、この四半期の最初の段階で我々が価格を$1650から$1000に下げた時には多くの既存の土地所有者が不満を表明した。同様なことは2006年の秋に我々が土地価格を$1650に引上げたときにも起こったね。僕はこの初期費用は関連するハードウェアのコストが下がるにつれて、下がり続けていくと思っている。多分今回値段を引き下げたほどには急激ではないだろうけど。」

うーん・・・・・・反論というか、解説でしたね。何か一見説得力ありそうだけど、Botsに影響されない数値がコンスタントだからBotsは増加していないというロジックは矛盾してますね。正しくはBotsの影響が出てもおかしくない指標がコンスタントだから、Botsが増殖しているとは言えないというべきところですね。他にもBanと書くべきところをBadとしていたり結構適当です。(私もよく間違うけどね。)

(8月4日追記:この部分は後日ZeeLindenの主張を改めて読み直し、矛盾しているとはいえないと思い直しました。彼の主張の骨子は「ユーザーアワーあたりの取引量はBotsの数に影響を受けるが、その数字が比較的コンスタントなのでBotsの増加が著しいということはないだろう。」と読めるので、そのように判断しました。もちろん表現は分かりにくいですが、真意はこうだろうと考えました。従って「矛盾している」という表現は撤回します。)

Bots(ロボット)の割合が分かるのか分からないのか、分かっているけど伏せているのか、現状を放置するのか変えるのか、好都合だと思っているのか、困っているのか?その辺をちゃんと明らかにしてから数字を云々してもらわないと、ユーザーのフラストは減らないでしょう。

Botsと言ったり、ロボットと書いたりややこしいですが、要するにアメリカ人はメインでないアカウントを単純作業をさせるためのロボットであると見て、Botsという短縮形で表現しているんです、念のため。以上とは別にBotsはなぜ増えるのか?ユーザーにとって、リンデンにとってのメリット、デメリットっていうのも考えてみると面白いかもしれないです。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:31Comments(12)ビジネス

2008年07月14日

SLの成長をどう見るか



先頃リンデンラボからSLの経済は44%も成長しているというハッピーなお知らせがオフィシャルブログでありましたが、それに対して150位の書き込みがありました。久しぶりで世の中の人はどう思っているのか見てみましょう。

Ann Otoole
「面白い数字ですね。その中でセカンドライフにとって正確に今何の重要度が高いのかしら?私たちの多くはコンカレントなログインアカウント数がガラスの天井を破ることを期待してますね。そして私たちはこの数字をInteroperability(相互運用性)よりもはるかに高い位置においています。だってInteroperabilityってビジネス的にほとんど、あるいは全く価値がないから。

それから取引の数字はあんなに沢山のOutage(トラブルによるSLの停止)がなければもっとよくなっていたでしょう。

多分あなたは仕事の手をとめて、SLが百万のコンカレントなログインが可能になるようにSLが必要なやり直しをするまで準備を整えて待っているという手もありえたでしょう。

今はSLがどっちの方向に向いているかについて私たちは一つのヒントも持っていないわ。というのも、リンデンラボの中では色んな分隊やリーダー達が個人的な成果を求めて色んなことをやっているからなの。少なくともそういうように見える。」

Nibb Tardis
「需要と関係なく土地の表面積を増やしていくというリンデンラボの方針は無頓着なものだ。空っぽの土地やSim の数が今ほど多くなったことはない。6万のコンカレントなユーザーに対して2万のSimがあるなんて、何かがとっても間違っている。サーバー当たり12人のユーザーだ。」

(とっても間違っているのはこの人の計算ですね。掛け算じゃなくて割り算ですよ。つまり、サーバーあたり3人ですね。12人もいたら大したものですもんね。)

Tmos
「SLを偉大ならしめていたものはそのクリエーター本人達によって破壊されてしまった。OpenSim(Openspaceではないのでご注意)は偉大な進歩を示した。SLは歴史の端書き程度の意味しかなくなるだろう。航海が終ろうとしていることを知っている会社がやることがこれだ。僕は本当にSLが好きだ。でも、クリエーター達はそうではないようだ。目を覚ませ、リンデンラボ!遅くなりすぎないうちに!」

Rchard Trigaux
「リンデンラボ、凄いよ、SLのユーザー達も凄いよ。あははははは。」

IntLibber Brautigan
「広告を人々にここでお金が儲けられるというように思わせるのに使い、それから彼等の投資の価値を崩壊させるために土地を市場でダンピングするのは人を誤まらせるものだ。証券取引の世界ではそれはPump&Dump(焚き付けて、投げ捨てる)といって、違法な行為だ。」

みんなリンデンブログの発表を信じていないということですね。ロジックは飛んでいるので、行間を補って読まないといけません。土地の価格の引き下げによって損失を被った人たちの恨みの根は深いってことですね。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:31Comments(0)ビジネス

2008年07月11日

タダって悲しい



昨日はものづくり(カキ氷マシン)の製作をして、もう一つのブログを書いていると、DanboさんからIMがありました。彼はSL内で「週間懸賞生活」を発行していてChat Caféを普及させようと頑張ってます。私も何か書くことになっていますが、最近更新をサボっていますね。ネタに困っているわけではなくて、目の前に製作中のものがあるので、それをやってしまうわけ。

さて、彼のお話はSlmameブログとかi-Phone とか多岐に亙ったんですが、最新のメディアのお話だったので、私はあまりついていけませんでした。で、そこで頭に残ったのが、「SNSのブログはどこでも赤字だ」ということです。つまりSlmameだってブログの環境を維持するコストの方が断然多くて、広告収入は知れているということですね。

そもそもネット全般でバナーとか色んな広告の単価が下がってきているということですね。何年も前と違っていまではバナー広告なんかクリックする人はいません。クリックしてくれる率は確か0.01%くらいまで落ちているとか。だからそこから商売に繋がる割合なんて小数掛ける10のマイナスN乗で表現しないといけないくらいですね。せいぜい世の中にこんなものありますよという「賑やかし」のようなものになってしまっています。

だから主催者も何か面白いコンテンツを持ってきてPage Viewや広告のクリックを増やそうとするんだけど、当然この場合コンテンツはタダ同然ということになります。だからTVやビデオの過去のコンテンツで価値のあるものは出てくるわけありません。

で、新たに載せられるコンテンツは結局最初からタダのものと見做される運命ですから、いくら頑張っても経済的価値を生み出すことはできないんです。まあ私のブログも同じだし、大抵のコンテンツはそうなってしまっていますね。

タダだと、見る方は得するみたいだけど、タダだから得してるとは思わないし、作る方もお金掛けて取材したり、内容を練ったりする気にもならないでしょう。結局すべてのコンテンツが女子高生の携帯電話の会話と同じで客観的に無価値という評価になるんです。何と言おうがアマチュアの製作物。

値段をつけないとどういうことになるかというと、コンテンツ間に価値の優劣がつけられないので、玉石混交の氾濫状態ということになります。アクセス数があるじゃないのという人がいるかもしれませんが、あれは価値を判断しているわけではありません。

だから、出す方もコストを負担し、見る方もお金を払うという形(たとえそれが1View0.1円だとしても)にすれば、コンテンツは淘汰されていきます。それによってSNSブログのコンテンツがこの社会経済のなかに組み入れられるということになるでしょう。いまのままでは高架下の落書きと変るところはありません。人は必要なものにはお金を払います。だからお金を取って売れるということは他者に必要とされているという証明なんです。タダであげれば喜ばれるものでも、値段がついた途端に引かれるのでは、それは突き詰めると必要ないものだいうことになります。

では、どうするのか?と考える必要があるのか、そんなことはどうでもいいのか、そこから先が分からないですね。たまに他の人とお話すると普段考えないことを考えたりします。今日の文章はお金取れるかしら?うーん……無理ですね。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:31Comments(0)ビジネス

2008年07月10日

土地って難しい



Massively の記事から。このブログが一番面白くて客観性があるので、どうしても見てしまいます。他のものは個人の思い込みが強くてバランスが悪いものが多いのね。それが個性にもなっているけれど。

さて、SLの土地の売れ行きは一時の熱狂的な勢いはないものの相変わらず高い水準を維持しています。これはセットアップフィーの値下げとOpenspaceなどのお買い得な商品が加わったことが大きいですね。もっとも私はそれでもお金ないし時間もないので、自分のSimを買うところまではいけません。土地を買うのは動物を飼うのと同じで、お手入れが大変なんです。お手入れする人も一緒に雇うくらいでないと、いい場所にはならないでしょう。

SLの土地は全部合わせると15億平方メートルに達し、RLのアイオワ州Ceder 郡の広さに匹敵するとか。Cederってヒマラヤ杉のことでアメリカにはよくある名前です。Ceder Parkとかね。アイオワ州とSLは特に関係ないと思うけど、州がきれいに同じような広さの110位の郡(County)に碁盤の目の様な郡境で分けられているので、アメリカ人にはイメージ湧きやすいんでしょう。

アイオワは農業が中心の土地柄で、牛肉が有名ですね。シカゴの有名なステーキ店Lowry’sではIowa Beefを出してくれます。神戸牛みたいにブランドなんですね。Iowa Beefは赤身が多くて歯ごたえがあり、「お肉~噛んでる~~」っていう感じでおいしいです。色っぽいアメリカンメイド服のお姐さんが大きなワゴン押して運んで来てくれるのもいいです。日本では牛肉は柔らかい方がいいと思っているけど、本場のステーキを食べて見たい人はLowry’sの姉妹店が赤坂のアークヒルズのお向かいにあるのでどうぞ。

お姐さんは普通だったと思うけど。最寄り駅は溜池山王、なんてどうして宣伝しちゃうのかしら?言いたいのは、霜降りのヘナヘナした肉が世界最高なんて思っているのは田舎者っていうこと。外人のお愛想と本音をちゃんと聞き分けなくっちゃ。アメリカ人は神戸牛か松阪牛か食べさせられて、「こんなもの食ってるから、日本人ってみんな歯応えない奴らばっかりなんだな。」って納得していると思うわ。

映画でもアイオワ出身者は田舎者という設定ですね。「アイオワにいるのは牛とオカマだけだ!」なんて鬼軍曹が怒鳴っている昔の映画があったような。なんか凄く脱線。

プレミアムアカウント数は横這いです。昔は週あたりお小遣いをL$500貰えてたらしいけど、一年以上前に300に減らされたんだって。知らなかった。こんなに色んなタイプの土地が手に入るようになったから、どうしてもメインランドに土地持ちたいという人以外はプレアカやってる意味はなくなってしまいましたね。私はいきなりBanされないという保険だと思ってますけど。

きのう出店のお誘いを受けたんだけど、土地ってむずかしいですね。江東区のお店は全く何も売れてませんからね。土地のオーナーがなんらかの努力をしないと人は来ないです。Azitoで一日に10アイテム以上売れたりするのに、片方でゼロというのはもう商品力は関係ないでしょう。単純にトラフィックがゼロだということで、そんなとこに出店するのは効率悪いですね。やっぱりそのSIMのテーマや雰囲気に合っているということが大事ですね。特に私の商品群は景観に合わせて買うものなので、お店の周囲にも影響されるのね。結局土地は単なるサーバーの使用権にすぎないので、オーナーがそれをどのように色づけしていくか、どんなテーマを掲げてどのようにそれを告知していくかでトラフィックは変ってくるでしょう。

土地買いました、店建てました、商品置きました、キャンプ設置しました、というのでは魅力ある店舗にはならないのですね。ものづくりやってお店も出してみると、こんな当たり前のことが今更ながら納得できるんです。単なる売り買いや貸し借りの対象としての土地と、利用する側からみた土地とでは意味が違うんですね。なんか今日は纏まりなかったです。

グラフのついた最新の統計記事がご覧になりたい方はこちら。
http://blog.secondlife.com/2008/07/08/second-life-virtual-world-expands-35-in-q2/
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:31Comments(0)ビジネス

2008年07月09日

破壊的技術?



5周年祭のクロージングでMitch Kaporが使ったDisruptive Technology という言葉に対して質問が相次いでいるそうです。私は昨日のブログで「破壊的技術」と訳しましたが、それまでに確立された技術体系に取って代わるような画期的な技術革新を意味しているそうです。

この言葉はビジネススクールのマーケティングの学者か誰かが言い出したみたいなんだけど、技術をSustaining,Revolutionary,Dsiruptiveの3つに分けて説明しています。最初のは私たちの日常生活に見られる通常の家電製品なんかですね。それから風力発電とか太陽電池とかはRevolutionaryなんでしょう。なぜってそれによって世の中の発電方法が一変したわけではないですから。

Disruptiveの例としては初めて飛行機や自動車が現れたとき、コンピュータや電話なんかですね。でもそれらは今ではSustainingな技術になっています。SLもDisruptiveなんでしょうか?どうもそうではないですね、今のところ。寝不足になった人は一杯いるけど。

MitchはSLには未来の可能性が限りなく広がっていることを表現したくてこの言葉を使ったのだと思います。SLが本当にDisruptiveになるとどうなるのか?それは代替される技術がなんなのかですね。SNSにログインしてそのなかで会社に通勤、オフィスで会議したりアイデア考えたりして実際にアウトプットが生まれ、帰りに仮想バーで一杯なんていう生活ができるようになればそうかもしれない。

ではその場合何が代替されているのでしょうか?それはRLで生きている貴方や私ですね。人間がアバターに取って代わられてしまうとき、その新しいテクノロジーはDisruptiveといえるでしょう。人間って年取るし、お腹減るし、疲れるし、悪いことやるし、落ち込んだり有頂天になったりしていろんなところに迷惑掛けますからね。

地球にとって人間がこれ以上Disruptiveにならないうちに、アバターにバトンタッチするのがいいのかも。  

Posted by Sophiee Winkler at 13:32Comments(2)イベント

2008年07月08日

閉会のご挨拶



Mitch KaporによるSL5周年祭の閉会のことばが発表されました。この人は昔はリンデンラボの会長をやってたのね。いまは取締役会の一員です。だからこの人が何か発表するというのでみんなナーバスになっていたんだけど、大体の内容はこんな感じでした。お話しながら3Dカメラ使いながらいろんなことやって見せてくれたみたいで、これはブログの映像でチェックしてみましょう。

彼はまず「破壊的なイノベーション」と呼べるほどに大きな変革が将来私たちの社会や経済の仕組みに影響を及ぼすというイメージについて語りました。それはインターネットが現れて、3D技術が地理的制約という「専制君主」を制圧したのと同じようになるだろうと。

SLの将来構想について話を進める前に、彼はSLの創世当事の理想主義を、また住民以外の誰もが抱いていた初期の懐疑主義にPhilip Rosedaleの理想が打ち勝ったということを私たちに思い出すように言いました。

「我々は我々のすべてを持ち寄った、いいものも悪いものも、醜いものも全部だ。最も大事なことは様々な可能性の中から何を選ぶかなんだ。」

それから彼はSLの利用法が増えたことについて語りました。例えば教育、RLと統合できる都市計画や建築、日本のbrain wave との協同の取り組み、音楽について。

次に彼は私たちがもはや最前線に立っているとは言えないと述べました。先駆者の時代は終わろうとしており、次の時代への移行が始まっていると。最初にSLを始めた人たちは夢以外に失うものは何もないアウトサイダー達だったけど、彼等は西部に住み着いた人達と同じようにSLに今の状態を作り上げたのでした。

開拓者達は最初は劣悪な環境に放り出され、実際頑強な人だけが生き残れるだけで、ほとんどの人には困難すぎたと彼は指摘しました。だから初期には落ちこぼれる人の割合が高いのは避けようがなかったんです。そして団結していた人達だけが残れた。このことはSLの環境を魅力的で特徴的なものにしたけど、そのことすらもう過去の概念なんだと彼は言います。なぜなら人々が実用性を仮想世界に持ち込むに従って、SLの魅力や特質は蝕まれていくからです。

実用性を持ち込むというのは単にビジネスの目的だけでなく、教育や建築、非営利の活動によっても促進されます。それは単に仮想世界を利用するグループにとって価値があるからですが、一方それらに新奇性や自由さを感じない人たちにとっては抵抗感のある動きに映ります。これについて彼は「もう一度全体を見直せばリンデンラボが行わなければならない何かがあるはずだ。」と述べています。それは彼の考えではもっとSLを使い易くすること、それからSLの技術プラットフォームとガバナンス(企業運営)をより分散的、分権的な構造にすべきだとも。この分散化の宣言は間もなくなされるそうです。

またMitchは個人的な関心として「感情的帯域幅の拡大」を掲げています。正直ソフィーには意味がわかりませんが、アバターの感情表現や声の表現(本人のボイスチャットでなくアバターの独自の声による会話)のことでしょう。

それから写真技術を応用してアバターを更に人間の見かけにリアルに近づけること、2Dの写真から3Dのアバターを作成する技術などを上げています。(これは1年前にソフィーも予言していましたよ!)

全体として脈絡が不明な部分がありますが、これは彼のせいではなく、彼のスピーチを要約したものを私が見ていることに原因があるでしょう。話しことばを書きことばに直すのって難しいですからね。

要するにアカウントの定着率が悪いのはやはりリンデンラボとしても気になっていて、もう少し一般の人にとってハードルの低い、あるいは定着し易い導入を行う必要があると認めたんですね。そうしないと企業価値、ひいては売却価格も上がらないし。それからRLの政治の圧力が原因だとは言ってはいないけど、私を含め多くの人が主張している経営とオペレーションの分散化によりリスクの軽減を図る必要性も認めたということです。日本にもデーターセンターできないかな~?

Brain Waiveって何でしょう。まさか脳波っていうことはなくて、何かのIT関係の企業かグループですね。 Brain WaiveというSystem Integratorがあって、そこにSL導入サービスを取り扱うCore Dimensionっていう会社のリンクがあるんだけど、これかしら?まだ知らないとこなので今度行ってみよっと。

http://www.core-dimension.jp/
  
タグ :5周年

Posted by Sophiee Winkler at 13:31Comments(2)イベント

2008年07月07日

噂の真相



7日にはSL5周年記念祭の最後を飾るものとして、リンデンラボの取締役会メンバーであるMitch Kaporの演説があります。この内容についていろいろな憶測、特にSLの売却や公開についてのものだという噂が盛んに行われていました。でも先日リンデンラボの公式ブログでそれは否定されました。

あまりにも噂が過激になってきたので、予め火消しを行おうということですね。Mitchの閉会の演説は主にSLの新しいテクノロジーや教育に関するプログラムについてのものになるということです。

まあ、考えてみれば5周年記念の会場で「みなさーん実はSLは売ってしまいました。」なんて発表するというのは変ですもんね。売るときは黙って売って、新しい買主が挨拶するというのが普通でしょう。具体的に、売るというのは今ベンチャーキャピタルが持っている分とその他のリンデンラボの幹部の持分の一部分を売るということですから、Rosedaleを始め技術の主要メンバーは残るはずですね。

今回の噂は噂で終るようですが、衆目の一致するところは短期での売却です。でも、私たちにはどういう影響があるのか、良く分りません。それよりも例のシカゴの下院議員を中心とした売名行為的なSL攻撃の方が、私たちのSLの利用に対しては大きな影響を及ぼしているし、これからもそれは続くんでしょうね。  

Posted by Sophiee Winkler at 13:31Comments(0)ビジネス