ソラマメブログ
QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 10人
プロフィール
Sophiee Winkler
Sophiee Winkler
2007年6月生まれ。MagSLの原宿に住んでて、HARAJUKU PLACE というお店をやってます。景観商品とか小物が中心です。最近はスキンとシェイプに凝っています。
オーナーへメッセージ

2008年07月30日

現時点の総括?

現時点の総括?

先週リンデンラボの新しいCEOであるM.Lindenが「リンデンラボでの最初の2ヶ月間」という文章を公式ブログに載せました。今までになく纏まった文章ですが、細かいところで分かりにくい部分があり、英語圏のユーザーからも意味を問い合わせる書き込みが来たりしています。細かいところは抜きにして、おおよそどういうことが言いたかったのか抜き出してみましょう。

まず彼はSLが急激に発展した為に、5つの点で認識が現実に追いついていっていないと感じています。それらは、

1.「多くの人が思っているよりSLをやっている人は普通だ。」

一般にはゲームオタクやコンピュータオタクの世界だと思っていたが、実際には30代の人が中心で、女性も半分もいるということに彼は驚いたみたいです。ちょっと認識としては古いですけど、一般人として素直な感想ですね。この点は彼の認識が追いついていなかったということでしょう。

2.「使い道はびっくりするほどある。」

医療用のリサーチや治療、教育、マーケティング、顧客サポート等々いろいろあるということです。ただこのなかでSLならでは、SLでないとできない使い方がどれだけあるのかということですね。リサーチという意味では母集団の性質というか属性が偏っているのであまり良いサンプルとはいえないでしょう。老人や児童、幼児が抜け落ちているし、住民の所得は比較的高いはずですから。そういう意味ではマーケティング分野のリサーチにも現状では限度がありますね。

機械のメンテナンスなんかの説明でSLの中でやってみせるというのは可能かもしれないけど、これもSLでないといけないのかというと、普通の3Dの画像を使って双方向でお話しできるのであれば問題ないです。顧客サポートも3Dで見せるという要素が強い場合には有効でしょう。ウェディングドレスの注文とか。各企業が自前で専用の3DSNSを作ってしまわないように、SLで十分に様々のツールやオブジェクトが作れるようにしないといけません。アイデアとしては使い道は一杯あるでしょうが、それぞれが実際に頻繁に利用されるようになるためには、アプリケーションの作成でユーザー企業をサポートすることと、操作端末の普及が絶対条件になります。

3.「SLのビジネスモデルは妬ましいくらいすばらしい。」

ここの部分で“We monetize unique users at many multiples of advertising based models.”という記述が出てきて、これがNativeにも意味が分からないんですね。まあ、強いて訳すると、「我々は色んな広告ベースのビジネスで個々のユーザーにお金を供給している。」ということで、やっぱり具体的にどういうことか分かりにくいです。単にmany
と表現すればいいところを分かりにくく書いているような気がします。この場面でunique
user という表現は紛らわしいですね。

で、年間3億3千万USドル(350億円)のIn-worldの経済が私たちにリアルなお金を儲けさせることを可能にしていると述べています。US$がL$に交換されている額は年間10億円分くらいです。だから差額は土地の購入代金等で直接リンデンラボにUS$で支払われる金額なんかでしょうね。でもこれって、私たちが払っているお金であって、大半は土地の管理費や設定費用やクラシファイド広告や、画像や音楽のアップロードチャージでリンデンラボに入るんですから、住民の生産活動の対価なんて微々たるものですよ。すごくミスリーディングな書き方じゃないかしら?

4.「SLのKiller apps は進化し始めたところだ。」

apps ってアプリケーションのことですね。仮想空間内の会議や教育に関するアプリケーションのことらしいですけど、要するにまだ始まったばかりで、形になっていないってことですね。

5.「SLは業界を相互乗り入れの方向に導きつつある。」

様々なSNSのGridを超えてアバターや情報が行き来できるということを意味していますね。特にここではIBMとの協同事業を成果としてあげています。IBMは最初はSLに莫大な投資をしてSimを一杯持ちましたが、去年の後半あたり独自に社内専用のSNSを開発する動きに出て、一旦SLと袂を分かったかのように思われましたが、この数ヶ月間はまた蜜月期間になっているようです。ただ、この問題はSLのビジネスモデルが現在の土地に基礎を置いたものであるなら限度があります。SLGridへの接続料とか、登録料を取るという形に移行するか、別の収入源が出てこない限りまた狼少年になってしまいますね。Open Ghostとでも言ってあげましょう。何もしないのに、何かというと“Open”っていうお化けのことね。

前回、前々回の意見表明と比べて企業のCEOらしくはなってきましたが、まだ知識がこなれていないので分かり難いですね。

同じカテゴリー(ビジネス)の記事画像
セカンドライフの検案書
この国の知性のかたち
MagSLのサービス終了
RLの裁き(2)
SLのSimの現状
最近の神様
同じカテゴリー(ビジネス)の記事
 セカンドライフの検案書 (2015-08-31 11:14)
 この国の知性のかたち (2014-12-20 01:33)
 MagSLのサービス終了 (2014-01-28 22:36)
 RLの裁き(2) (2014-01-15 00:43)
 SLのSimの現状 (2014-01-12 23:09)
 最近の神様 (2014-01-10 23:55)
Posted by Sophiee Winkler at 14:28│Comments(11)ビジネス
この記事へのコメント
前回の続きの話になりますが・・・

4.「SLのキラー・アプリは進化し始めたところだ。」
は、内部のアプリケーションなので、前回とは少し違うでしょうか・・・

ハードルを下げるためのツールですが、MayaやShade等を取り入れて、リアル・クリエイターさん達の作業をそのまま、SLに取り込むことが出来るもの、と思って書きました。

現状では、SIMの創造物の更新頻度が低いと言う問題点がやはり大きいと思われます。
RLで、パソコンで日常的に使用しているツールを使って、SL内を更新出来る、と言うのは一つの価値と思っています。


5.「SLは業界を相互乗り入れの方向に導きつつある。」

最終的に、この段階に入れば、SLのシステムの進化の足が速くなるかもしれません。
それ以前に、Googleあたりに買収されれば、開発進捗は上がる気はしますが・・・
Posted by 桜 at 2008年07月30日 20:05
コメントありがと~。なるほど~。総論だけじゃなくて各論もあるので、そちらをちゃんと見たらもっと具体的なことが出てくるのかもしれません。

リンデンラボが利益を確保できるようになっていないと、相互乗り入れの方向にはなかなか踏み出さないような気がします。でも周囲の状況がそれを許さないというような。もしそこで追い込まれそうなら売ってしまうというのも投資家の判断として出てくると思います。
Posted by Sophiee Winkler at 2008年07月30日 22:09
3の“We monetize unique users at many multiples of advertising based models.”のところのmonetizeの解釈ですが、これは「お金を供給している」という意味ではないと思います。

セカンドライフには住民がたくさんいるので、企業側から見ればいろんな形で広告を出せる場所なわけです。ですから、上記の文章の意味は、SLの住民を広告のターゲットすることができ、だから、住民がいることでお金儲けをすることができるという意味だと思います。

なお、unique usersの意味ですが、SLではひとりの人間が何人もアバターを持つことが可能です。そのアバターのひとつひとつがユーザであり、また、アバターをいくつも持っているその人もユーザです。

SLでは過去に、アバターひとつひとつとその背後にいる生身の人間を区別するために、生身の人間の方をunique residentという呼び方をしてきました。

ですから、ここのuniqueも同じような意味で使われたのだと思います。

それと、年間年間3億3千万USドル(35億円)のIn-worldの経済ということなのですが、これはユーザ間取引の数値だと思います。

ソース
http://blog.secondlife.com/2008/07/08/second-life-virtual-world-expands-35-in-q2/

ですから、

>だから差額は土地の購入代金等で直接リンデンラボにUS$で支払われる金額なんかでしょうね。

上記のインワールド経済の数値には、ドル建てでLL社に直接支払われる金額は入ってないと思います。
Posted by sheila6225 Allen at 2008年08月02日 01:21
ご指摘ありがとう。確かにMonetize your knowledgeといえば「貴方の知識をお金に変える」という意味になりますが、このように考えるとMonetize unique usersは「ユーザーを使ってお金を儲ける」という意味になってしまいます。いくらドライなアメリカ人でもCEOの立場としてユーザーを利用してお金を儲けるということを、それが本当であるにしても、そこまであからさまに言うものでしょうか?他の人の書き込みでも「意味が分らない。」となっていますね。

それからSLにいる住人というのはRLの広告関連ビジネスから見れば、全く問題にならないくらい少ない数です。RLの大企業が撤退しつつあることを無視した発言になってしまいますね。リンデンラボ自身はClassified広告でお金は儲かっていますけれど。

unique usersの定義くらい分っていますが、ここであえてunique usersという意味は何でしょうか?広告の対象になって反応するのはむしろ貴方のいうunique residentではないでしょうか?だからわざわざ住民の区分にまで踏み込んだ表現を使う意味はないと言っているわけです。

SLのアバターがIn-worldでモデルになってお金儲けするということはあるでしょうが、実際に広告関係でインパクトがあるのはやはりRLの企業に関係したことでしょう。だからこの文章のこの部分は企業を意識した表現になっていると思います。「セールス口調を前面に出さなければよかったのに。」といっている読者もいますね。
Posted by Sophiee Winkler at 2008年08月03日 02:35
In-world economy はGDPに当たるユーザー間取引で見るということはご指摘の通りで、私の間違いでした。お詫びして訂正します。
Posted by Sophiee Winkler at 2008年08月03日 03:20
>いくらドライなアメリカ人でもCEOの立場としてユーザーを利用してお金を儲けるということを、それが本当であるにしても、そこまであからさまに言うものでしょうか?

言うと思いますよ。ビジネスモデルの話ですから。

>それからSLにいる住人というのはRLの広告関連ビジネスから見れば、全く問題にならないくらい少ない数です。RLの大企業が撤退しつつあることを無視した発言になってしまいますね。

RLの大企業が撤退したのは、広告対象となる住人の数が少なかったからではなく、SLの特性にあった広告を展開できなかったからです。大勢の人に広告を見せるということを考えるならば、最初から住民が少ないことがわかっているSLには進出してこないと思います。

>unique usersの定義くらい分っていますが、ここであえてunique usersという意味は何でしょうか?広告の対象になって反応するのはむしろ貴方のいうunique residentではないでしょうか?だからわざわざ住民の区分にまで踏み込んだ表現を使う意味はないと言っているわけです。

unique users=unique residents だと思うのですが?
uniqueの意味が伝わらなかったみたいですね。
Posted by sheila6225 Allen at 2008年08月03日 06:25
全体としてM.Lindenの投稿は住民に呼びかけている体裁を取りながら、RLを強く意識したものになっています。だから、userをmonetizeするという表現が使えるわけです。少なくとも住民の目線ではないですね。Allenさんは中で活動しているのかしら?

RLの大企業がSLに参入したのは実際のログイン人数よりも膨張していく登録者数に幻惑された、あるいは先物買いの意図が強かったでしょう。だから実際には大したことができると思っていないし、何かを提案するということもほとんどなかったですね。

それで実際の稼動している人口が少ないことに気が付いて、広告関連の取り組みもインパクトがないということで撤退してしまったというのが私の解釈です。最初から住民が少ないと思っていたのではないでしょう。事実認識が誤まっていたとしても。企業はまず市場の規模とその成長性に着目し行動します。そこを誤まっただけで、クリエイティブな取り組みのアイデアがなくても入ってきます。第一そんなものはまずRLで実現を狙います。

IBMのように自分のビジネスに利用できると考えているところは軸足を外に置いて、取り組んでいますね。

Allenさんがunique user=unique resident と表現しているのは理解できました。

A Resident is a uniquely named avatar with the right to log into the Second Life world, trade Linden™ dollars and visit the Community pages. というのがリンデンラボの定義です。

つまりResidentそのものが個別のアバターであり、個別のアカウントなんですね。背後にいる人間の同一性は問題にしていません。Residentsは現在1,460万人ですね。

このResidentに対し、更にuniqueという言葉をつけて使うとややこしくなります。単にuserと表現した方がシンプルでしょう。Resientsは明らかにアバター単位です。本当の人間はSLには住めませんから。

unique user は元来はWebサイトの閲覧数のカウントの分析からきたものですが、基本的にはIPアドレスやBrauserのIDとログインPasswordなどから、複数のようにみえるユーザーの数をマーケティングの必要上等で生身の人間数単位に絞り込むわけです。これも限度はありますけど。

でもSLでは実際の数字というよりも更に概念的な数字になるでしょう。本当に全体で人間の数をつきとめていくことはできませんからね。

さて、userが人間を意味していて、unique userが重複を除いた個々の生身の人間であるならば、We monetize unique usersはWe monetize youということになります。これはCEOとしてはセンスを疑われる表現ですね。本音であってもCEOはこういうことを公の場では言わないものです。取締役会の中での言い方でしょう。You can make moneyで分ります。

そうしてmonetizeする対象はuniqueである必要はないでしょうし、現実にはアバターによる重複が出てきます。だから単にuser
と書いておけばいいんです。

私はUser=Resident とは考えていません。だからunique user=unique resident とも思いません。userは人間で、residentはアバターないしアカウントです。人間は死にます。アバターはSLが続く限り名前とIDが引き継がれれば生き続けることができます。同じものであれば、言葉で分ける必要もないでしょう。

SLのビジネスはuserにもresidentに対してもできます。RLとの結びつきの比重で決まるわけです。
Posted by Sophiee Winkler at 2008年08月03日 13:34
>unique user は元来はWebサイトの閲覧数のカウントの分析からきたものですが、基本的にはIPアドレスやBrauserのIDとログインPasswordなどから、複数のようにみえるユーザーの数をマーケティングの必要上等で生身の人間数単位に絞り込むわけです。これも限度はありますけど。

LL社は、過去において、実際にこれを行っていました。そして、その数をunique residetsとして発表していました。
unique resientsの意味については↓をご覧ください。
http://wiki.secondlife.com/wiki/Metrics_Glossary

それと、35億円と言うのは一桁違っているのでは?

広告の話についてですが、

>それからSLにいる住人というのはRLの広告関連ビジネスから見れば、全く問題にならないくらい少ない数です。

と最初に書いていらっしゃいますが、これは、We monetize unique users という意味が、住民をRL企業の広告対象として利用することを意味するのではないという解釈の根拠として書かれたものですよね?

その後、論点がずれたように思います。
Posted by sheila6225 Allen at 2008年08月03日 15:34
userを住人と訳しているのはAllenさんです。「セカンドライフには住民がたくさんいるので、企業側から見ればいろんな形で広告を出せる場所なわけです。ですから、上記の文章の意味は、SLの住民を広告のターゲットすることができ、だから、住民がいることでお金儲けをすることができるという意味だと思います。」

これはuserをresidentと解釈していますね。この文章に対してそれはそんなに多くはないと私は言っているのです。これはAllenさんに対して言っているので、M.Lindenに対して言っているのではありません。M.Lindenに対してはビジネスのチャンスがあるとうならそれはunique userだけではなくて、アカウントの重なりも含めたものとして、人間の側面からみたuser一般という言葉を使うなり、住民という表現でもいいわけです。

現状でResidentの定義はブログの注釈に載っているわけですからお互いにそれと違った解釈をしているわけではありませんね。

それをさらに細かく解説するのはご自分のブログなりでおやりになったらいかがでしょうか?私の論点とは関係がないことがらです。

それから、人の文章に揚げ足をとるだけでなくて、自分なりのまとまった解釈を披瀝されては如何でしょうか?部分てきなものをいくら継ぎ合わせていっても、脈絡は出てこないと思います。

「これは、We monetize unique users という意味が、住民をRL企業の広告対象として利用することを意味するのではないという解釈の根拠として書かれたものですよね?
」とありますが、そんなことはどこでも言っていません。私はこの文章の意味は分らないといっています。文法的に貴方の解釈が正しいとしても、意味が通じないのでは意味がないですね。Nativeと思われる二人の投稿者の書き込みも意味を説明して欲しいといっているのですから、字面でどう見るかではなくて、内容的に分るような解釈でなければ意味はないです。ここが基本的に違う点です。

リンデンブログの読者の書き込みを読まれていると思いますが、ほとんどは内容的に分らない部分や、反対の部分を指摘して、自分の意見表明をしています。このブログの書き込みでも、ほとんどの人はそうですね。それができないのであれば、書き込みはお辞め下さい。

自分の主張のないただの翻訳なりおしゃべりなりはご自分ののブログでおやり下さい。
Posted by Sophiee Winkler at 2008年08月03日 18:07
35億円は確かに桁が誤まっています。ご指摘は正しいです。
Posted by Sophiee Winkler at 2008年08月03日 18:24
we monetize ... の文章について、私なりの解釈を述べてきたつもりです。また、その解釈とuniqueの使用が深く関わっているので、uniqueについても述べてきました。

揚げ足を取られたと感じていらっしゃるのとのこと、残念です。
お邪魔いたしました。
Posted by sheila6225 Allen at 2008年08月03日 22:41
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。