2008年01月22日
SLの成長指標
リンデンラボはSLについてのいろんな統計を発表しています。そのなかでリンデンブログにはSLの成長を大まかに捉える指標として次の二つが取り上げられています。一つはSL内通貨であるリンデンドルとRLのUS$の為替取引であるLindexの取引量、もう一つはユーザーの利用時間とピーク時の人数ですね。これを詳しく見てみましょう。
リンデンラボのアナリストは昨年の第2四半期から第3四半期にかけて(4月から9月)Lindexの取引量の伸びが鈍化したと認めています。その原因として①クレジットカードの認証手続きを厳格にしたこと、②7月にギャンブルが禁止されたこと、③欧州でVAT(付加価値税)がSLにも適用されたことを上げています。しかし第4四半期(10月から12月)にはそれらのマイナス要因を乗り越えて13.2%の成長を達成しました。また、アナリストはLindexがSLの経済活動を最も純粋に表すものとしています。
具体的には12月の取引量は760万US$で通期では2,200万US$となりました。これは月当たり日本円で7億9千万円ほどになりますね。
以上はどちらかというと素人向けの感覚的な分析といえるでしょう。まず昨年の第1四半期の急激な伸びの原因を明らかにすることが大切です。その時期の伸びがそのまま継続していれば昨年末のLindexの取引量は12月には1,500万US$にも達していたでしょう。次に伸びの鈍化の原因として上げられている3つの要因は、それぞれどの程度の割合で働いたのかという分析も必要です。このままでは後になって思いついたことを原因として並べてみただけとういことになってしまいます。この赤い矢印は微笑ましいですね。
Lindexによる取引が伸びるということはUS$をリンデンドルに換えてSLのなかで使うということですから、もしSLの外でUS$での取引が増えるのであれば、当然Lindexの取引量は減ってしまいます。リンデンラボが土地の販売をリンデンドルではなく、US$で行うことに限ったり、またどちらの通貨でもよいことにしたりした方針変更によってもLindexの取引は大きく影響を受けます。また、当初マネーロンダリングが行われていて、それを規制する行動をリンデンラボが取ったのであれば、やはり取引量は急激に伸びたあと、落ち込んだり伸び悩んだりするでしょう。
このアナリストは記事の最後にリンデンラボの経営の透明性、オープンポリシーを強調し、自賛していますが、ただグラフを見ていろいろな可能性を並べるのではなく、実態面での行動を明らかにしその上で経営数値との関連を分析するというのが正しいやり方ではないかしら?
明日はもう一つのユーザーのSL利用時間とピーク時の人数について考えてみましょうね。
Posted by Sophiee Winkler at 13:50│Comments(0)
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