2008年03月24日
リンデンの将来(その3)
昨日の続きです。
「私達はRosedaleが戻ってくるという可能性が気になって仕方ない反面、ちょっと心配なこともある。リンデンラボはこの何年か非常に小さな窓からSLを見ていて、実際に仮想世界で何が起こっているか、それを使って人々がどのように影響しあっているかに対応する形で資源を配分してこなかった。別々の従業員があっちこっちでチョコチョコ時間を使い、象を取り囲んでその正体を見極めようとする盲人達に似ていた。もしくは、観察することでリンデンラボの内部で何が起きているかを明らかにしようとしてきた私達にも似ていたといっていい。」
「新しい役割では、RosedaleはSLに腰を落ち着けて、観察し、SLとの間で相互に影響を与え合うことができる。そして意思決定のために今度は取締役会で自分のビジョンに沿って意見交換できるだろう。」
「リンデンラボのどの階層が意思決定を行っているかは大した問題ではない。また、リンデンラボがその階層を代表した会社かどうかも関係はない。私達はRosedaleがこの何年かに行っていたよりももっと直接的で、素早い意思決定を下す役割を果たすようになると考えている。そして、Rosedaleは彼の後継者の指名後にはもっと大きな影響をSLやそのユーザーに及ぼすようになるだろう。」
「今回のことがあなたを喜ばせるのか、驚かせるのかはあなたがRosedale行うであろうと思っている現状把握や意思決定がどのような種類のものかということに大きく依存している。そして時が経って、彼のビジョンが毎日SLを使っている人々のビジョンに本当にどれくらい方向が合っているかもポイントになるだろう。」
以上がMassively のTateru Ninoの記事です。私、ソフィーと比べればTateru Ninoはリンデンラボに近いところにいて、いろんな情報ソースを持っています。仕事そのものがMMORPGについての業界情報を加工することなんだから勘も働くでしょう。でも、今回の予測は当たっているとは思えません。彼は自分たちをリンデンラボという象を囲んで実態をつかもうとしている盲人に喩えていますが、そういう意味では私はその盲人にたかっている蟻みたいなものね。でも、情報は沢山あればいいというものでもないし、あまりに現実の中に入ってしまうと全体が見えなくなるものです。ソフィーは次のように考えているの。
はっきりしている事実はRosedaleが取締役会長になるということだけです。そして中長期の前提としてはリンデンラボはSLの価値を高め、高い投資利益率でリンデンラボ自身またはSLを上場するか、転売するかを目的としていることです。そのためにウィンドライト、Mono、といった新しいテクノロジーを導入し、競合する他のSNSとの差別化を図ろうとしています。また収益構造を危うくするサーバーのオープンソース化を推し進める創業の功労者を切り捨てました。これが基本的な構図です。
Rosedaleが会長になるということはこの基本構想に反するものではありません。リンデンラボをSNSを始めとする3Dコミュニケーション産業を手がけるホールディング・カンパニー(持ち株会社)と位置づけ、その下にSL本体、SLのメンテナンス、SLの技術開発等を受け持つ子会社群を作って、次々に公開、上場していくという構想があるならば、RosedaleはリンデンラボのCEO-Chief Executive Officer という現場の役員の立場から、象徴的な持ち株会社取締役会会長という地位にそろそろ就いておくというのが普通の考え方です。この普通の流れを加速したいというベンチャーキャピタルという名の資本家もお尻を押すでしょう。
つまり私の予測はリンデンラボの公開は近い、あるいはSLだけでも売られるのは近いというものです。Tereru Nino の見解とは180度異なるものですね。リンデンラボはそんなに大きな企業ではありません。Rosedaleが自分のアバターを持って、何日かおきにログインして周囲の人と交わっていればNinoのいうような疎外された状況に陥っているということはないでしょう。「RosedaleはIPOに向けて着々と手を打っている。」というのがソフィーの解釈です。どちらが当たるか、楽しみね。
Posted by Sophiee Winkler at 13:31│Comments(0)
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Coryとは会えないのでしょうか。【街角美人の集う店★セカンドライフ支店】at 2008年04月02日 15:04