2009年01月28日
縁の下のメンテ
私たちが無邪気に遊んでいる間にも、見えないところでGridのパフォーマンスを維持し、改良する営みは地道に続けられています。リンデンラボのFrank Ambrose(またの名をFJ Liden)がSLの基本的な技術インフラの進行中の改良工事について進捗状況報告を公式ブログでしています。
それによると07年の早い時期にリンデンラボはアセット・ストーレッジシステムをIsiron Systems Storage Clusterにスイッチしました。(これはソニー、ABC、NASA、Facebook等で同様のものが使われている高性能のStorage Clusterだとか)。
でもAmbroseによればこのシステムも不安定になりそうな限界ギリギリのところまで使われていて、余り使われないアセットをより遅いストーレッジに移動させるという作業が行われているところだそうです。(このうち幾つかのものは08年中に完成されたが、プロジェクト自体は延長して作業中)で、より遅いというのはどれ位遅いのでしょうか?恐らく最も大きなアセットについては更に1秒余分に掛かる程度ですね。でもコンピュータシステムの時間としては1秒というのは永遠に等しい長さです。
グリッドの構造としては今のところアセットストーレッジは3層になっています。Simの上で掴まれたアセットはまず一番速い層で保持され、そしてIsiron Clusterの2層目に移ります。圧縮されたアセットはIsiron Clusterの中の3番目のClusterに格納されます。そして幾らかのはっきりしないシステム(恐らく既存のアセットストーレッジ)が4番目の層を成しているらしいです。
この他にもVPNのシステムをLLNetで置き換えるとか、Agent Inventory Serviceといったことについて報告がなされていますが、技術者特有の無邪気さですべての言葉が誰にでも分るものとしてどんどん書き進められているので、素人の私にはとっても難解です。そこでちょっとお勉強を。
例えば、VPNというのはSLのネットワークの拠点間の接続に公衆回線をあたかも専用回線のように使うシステムなんですが、これを更にすすめてプロバイダー間の基幹接続をになう巨大イーサーネットのLANのバックボーンに相乗りすることでコストが大幅に削減できるんです。これがリンデンが勧めているLLNetかな~って思っていたら、実際は専用回線にして信頼性を高める方向にいくんだそうです。リンデンラボも常にコスト削減の方向にいくばかりでもないんですね。
Posted by Sophiee Winkler at 15:26│Comments(0)
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