2009年04月16日
会長インタビュー

リンデンラボの会長であり創業者であるPhillip Rosedaleにインタビューをするのは最近ではなかなか難しいようです。Massively のTateru Ninoが先日ようやく会うことができたといって記事にしてました。
なかなかアポをもらえなくて、最後はリンデンラボの前で張っていて、Rosedaleが出てきたらタックル掛けて倒すくらいしかないというところまで来ていたけれど、思いがけず別のチャンスがあって、幾つか質問ができたようです。
ただ、私は今まで何本もこういリンデンの幹部のインタビューは読んだけれど、はっきり言って面白くはありません。それよりも普通のスタッフが夜の酒場や休みのパーティなんかでふと漏らす事実の断片みたいな方が内情を語っていて面白いのです。でもそれはオフィシャルなものでないし、裏づけの数字もないので、どうしても扱いとしては低くならざるを得ません。
組織の幹部のインタビューが面白くなくなるのは古今東西仕方のない現象で、一度言ってしまうと引っ込みが付かなくなるし、曲げて解釈するマスコミも一杯あるし、批判のブログやその書き込みがドッと出るし、事実を明らかにしてもいいことはないわけですね。だから建前としてはオープンでインフォーマティブな運営を謳っていても、実際の表現は抽象的かつ控えめにならざるを得ないわけです。
例えば昔は無邪気にサーバーのオープンソース化なんて複数の幹部が口にしていたけど、実際のビジネスモデルから言ってそう簡単に踏み切れるものではないので、言ってしまった後で結構苦労していましたね。技術部門のトップのコリー・オンドレイカが止めることになった原因の一つにもなったでしょう。特に複数のベンチャーキャピタルの出資を仰いでいる現状では、リンデンのプロパーな幹部と投資家の利益を代表する人達との間には考え方のギャップがあるのは当然です。そのギャップに気がつかないままに通り過ぎてしまうようなサラッとした表現なり内容なりが政治的には正しい発言ということになります。
いやいや、ちゃんとオープンソース化は進んでいるのではないかという人もあるでしょうが、実際は外部のオープングリッド化の進展に引きづられて現状に至っているのだし、内容も大企業のビジネスとの融合ということで、一般のユーザーの利益ということではないような気がする。
さて、前置きが長くなりましたが、実際のMassivelyの記事も三分の一は、上に述べたようにこのインタビューを取るのがどれ位大変だったのかに充てられています。そんなに勿体つけなくてもいいのにね。それでは私は何故その面白くないだろうインタビューを訳するのか?まあ他にネタもないということもありますが、やはりリンデンのトップがどのように考え発言しているか、それがたとえ政治的に十分アク抜きされているものだとしても、読者にとっては利益になる部分があるかもしれないと思うからです。
さて、このところRosedaleの十八番はSLの教育機能、そのRLとの融合について述べることです。今回のインタビューでも彼はそれを忘れることなく出してきています。
「僕は仕事上の会議というものは、内部であれ外部とのものであれ、仮想世界の中で行なわれる方向へと大きくシフトしていくと思っている。会議の生産性、異動費用、環境保護面からの利点などは実質的なものだし、それを使うビジネスには競争上の優位をもたらすだろう。」
「またRLの会議に比べても、SLの仮想世界のなかで多くの人が3Dの音声を聞き、極めてユニークで印象深い珍しい仮想景観のなかで会議をすることは、記憶したり思い出したりする作用の上でも勝っているし、そのことがこの変化を助長していくだろう。」
SLの成長という点でも彼は相変わらず楽観的です。まあ、これは実際その通りで、日本だけ見ていると感じる行き詰まり感とは彼は無縁なのかもしれません。
「僕は仮想世界がここんとこどれ位の変化を引き起こしているのかという数字については正確には知らないんだけれども、2007年には成長率が最高値に達した。ただその年の最初の二つの四半期をもとに予測すると、現時点の成長の見通しはさらに大きなものになっていただろう。」(そのあたりからやや鈍化しているということ?)
「しかし、ユーザーのログイン時間総計は08年と09年には着実に成長しているし、今も早いペースで増加している。」
使いやすさと「習熟曲線の問題」?が成長の足を引っ張っている側面はありますが、これについて彼はこう述べています。
「とりわけビジネスや教育のような広範なユーザー層に対してはSLを入り易く、使い易いものにする努力を続けていくし、それは成長を加速させるものとなるだろう。」
成長によってリンデンラボが傷つくということもなく、極めて健全な財務状況を世界不況の中でも続けているとも主張しています。以上で半分終了。「習熟曲線」とういのは慣れるに従い作業効率の上昇率は徐々に落ちていくということですね。ここでは単にSLは始める人にとって入るのも難しいし、慣れるのにも暇が掛かるという意味と考えれば十分かも。
Posted by Sophiee Winkler at 14:08│Comments(0)
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