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プロフィール
Sophiee Winkler
Sophiee Winkler
2007年6月生まれ。MagSLの原宿に住んでて、HARAJUKU PLACE というお店をやってます。景観商品とか小物が中心です。最近はスキンとシェイプに凝っています。
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2009年10月08日

何が常識?

何が常識?

知的財産権が侵害されたの、どうのこうのと毎日書いてますが、なかなか分かり難い言葉ですね。まず無体財産権という概念があります。これは発明、考案、創作、営業上の信用といった手に取って触ったり、目で見ることのできないものを支配しうる権利のことで、具体的には特許権、実用新案権、意匠権、商標権といった工業所有権と主として個人の創作にかかわるものに関する著作権(コピーライト)があります。

無体財産権は知的所有権(Intellectual Property Right)と似ていますが、営業上の秘密や著名標識、キャラクター、商品形態といったものは民法上の所有権には含まれないため、不正競争防止法等で保護されることになり、無体財産権はそれらまで含んだやや広い概念となります。まあ知的・・・財産権と言ってしまえば同じことになるのかも。

これに2000年10月に施行された、アメリカの著作権法であるDMCA(Digital Millennium Copyright Act)をお勉強して漸くSLの中でものを作るときの基本的な心構えが分かるわけですが、こんなことは誰も教えてくれないし、私もちゃんんと勉強したことはありません。また実際の運用にあたっては分からないことが一杯でてきますね。

例えばこんなケースはどうでしょう?SL内で私がごく普通に地面の上にキューブを作ったとします。テクスチャーはデフォルトのプライウッド(合板)、あの安っぽい黄色の木目ですね。さて、隣の土地に立っていたP子ちゃんが直後に同じようにキューブを作ったとして、私は「P子が私の作ったものを真似したので私のコピーライトは侵害された」と主張できるでしょうか?100%認められないでしょうね。でもそれは何故なんでしょうか?

次に、私は自分のものであることをはっきりさせるために、そのキューブの全ての面に赤い大きなマルを書いたものを作りました。その直後にP子ちゃんが同じものを作ったとしたらどうでしょうか?やはり権利として認められるのは難しそうですね。ではマルの代わりに綺麗な蝶のイラストを描いたとしたらどうでしょうか?P子ちゃんがその蝶のイラストを丸写しして同じものをつくれば、これは侵害に当たる可能性は高いですが、そうではなくて、蝶の色や形を変えたイラストにしたらどうでしょうか?多分それは別のもので、彼女の創作物であると判断されるでしょう。

でも、その判断の分かれ目はどの辺に線が引っ張られているのか?とっても悩ましいですね。更に、これに取引というものが加わってくると複雑さが増していきます。別のケースを考えて見ましょう。

私がRLでお散歩していると、ある家のブロック塀が目にとまりました。SLのなかでブロック塀を作ろうと思っていたので、古びた感じといい染みの突き加減といい、ちょうどいいとばかりにデジカメでパチリ。と、その家の持ち主が塀の上に首を出して、

「こらこら、私の家の塀は私の所有物だ。勝手に撮って、SLで一儲けを企むなんて許さんぞ!」
「げっ、どうしてそれを? でも、私が撮ったのは貴方の所有するブロック塀が反射する光であって、それは貴方の所有物ではないでしょう。嫌なら光を反射させないようにしなさいよ。」

「何を屁理屈をいうか、私の塀はその反射光まで含めて私のものだ。」

と、そこへその塀を建てた大工さんが通り掛かりました。

「やいやい、その塀はおらっちのこさえたもんなんだぞ。塀は確かに売り渡したが、それを撮影して売りさばくなんてとんでもねえ。なんぼか置いていけ!。」
「何いってるのよ、塀を作って納入した時点であんたの権利なんか何も残ってないでしょう。そんなこと言ったら、街中何を撮ってもお金が掛かってしまうじゃないの。だいたい何の変哲のないブロック塀の映像のどこに経済的価値があるんですか?」

と、そこへ可愛いトイ・プードルを連れたお金持ちそうなご婦人が通り掛かりました。

「下々のみなさ~ん、何をのたまわっていらっしゃるの?そもそもこの安っぽいどこにでもあるようなブロック塀が、SLでも有数のクリエーターであるSophieeさんの御目に留まったのは何故なのか?それをお考えにならないといけませんことよ。」

「おお、ものの分かる人が現れたわ、天の助けかしら?」

「このブロック塀の芸術的価値はこの下の方についた苔と染みなんざます。これこそがこのうちのショコラちゃんが散歩の度に片足を上げてオシッコを引っ掛けた成果であって、つまり、この塀は私たちによって価値を高められたというべきざます。特別お高いドッグフードと御フランス直輸入のミネラルウォーターでないとこうはいきませんですのよ。三越日本橋本店の外商に持って来させてますけれどね。この辺の違いがお分かりになる?で、お幾ら戴けるのかしら?」

「こ、このババァは狂ってるぞ!」

などという騒動が起きたとして、どのように解釈するのが正しいのでしょうか?私が何かを侵害しているとしたらそれは何なのでしょうか?いったい私は自分の撮った写真を使うことができるのでしょうか?出来るとしたら何故?と考えると、分かっているようで、分からない部分がいろいろありますね。グーグルアースは勝手にやってるのに、私はいけないというのはどうして?などと疑問は尽きません。



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Posted by Sophiee Winkler at 13:06│Comments(0)ビジネス
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