2010年07月28日
SL創世記(8)

「2007年までにはあるパターンというものが現れた。リンデンラボは様々な形で自分達の決めたことを実施するに当たり、相当に手ぬるく徹底していないという評価があったが、この年のAnniversaryとBurning Lifeのイベントでは展示物をつぶさに点検して回る羽目になった。芸術的なものに対する期待と、実際の現場でのものごとの執行の間に色々な摩擦が生じた。そうしてこれが原因となって、これらのイベントではその後リンデンラボとユーザーが強く敵対する立場に立ってしまうことになった。
この傾向は2010年にいたるまで続いており、普通にはこの事件はユーザーやブロガー達の間では「nipplegate(乳首ゲート)」と呼ばれている。リンデンラボはこの年から6月をAnniversaryをSLの誕生日と呼ぶことに決めた。その後それが続いている。ちょっと前までには誕生日は3月でAnniversaryは6月だと主張していたにも拘らずだ。
リンデンラボはまたマーケティングのために、ユーザーが作ったものを買い取って、製作者のクレジットを消して使うことをした。これは初めてのことではなかった。」
上の書き方では抽象的すぎて、初めて知る人にとってはいったい何が起こったのかわかりませんね。ブロガーというのは往々にしてこういう独りよがりな文章を書いてしまいます。私もよくやってしまいます。物事の流れや情報があまりにも強く頭に入っていると、読者もそれくらいは分かっているはずだと思い込んでしまうのです。
ここでの具体的な意味を思い出して書いておきましょう。SLが児童虐待や性の享楽へ傾斜していると大袈裟に騒ぐマスコミや政治家の攻撃で、イベントでは大人と子どもが一緒に移った写真を掲げてはいけない、粘膜を想起させるものを展示してはいけないということになってしまいました。リンデンとしてはどうしても世間から指弾されたくなかったのですね。その結果、何でもないダビデの大理石像には絆創膏が貼られ、あるいは乳首が取り去られるという結果になりました。おチンチンはオリジナルのままに放置されたんですけどね。まあ、下らない動きでした。
FBIとギャンブル
「2007年の初頭にリンデンラボはFBIを招いて、SLの中のコンテンツや活動を見てもらった。特にその性質上『疑わしい』と思うものを集中して見てもらったわけだ。FBIの調査官達は彼等が検討したコンテンツや活動について、『憂慮すべき分野』を指摘することは一切なかった。
にもかかわらず一般に誤まって受け取られているのは、FBIが調査を始め、ラテン語の格言風に気取って言うと『それありし故に、かくなれり。』ということで、調査で疑わしい行為が見つかったので、リンデンラボはギャンブルの禁止をさせられたのだという解釈がまかり通った。
実際のところは禁止措置の行なわれた数週間前にUKにおけるオンライン・ギャンブルの規制に関する立法措置と、とりわけ米国において法律に反するインターネット・ギャンブルの実施関する法案が2006年に出されていたという背景があった。
後者の法案はなかなか険しい道を辿ることになり、2009年には継続審議となった。それから財務サービス委員会に送られたが、その高尚な意図や目的に反して法案は既にオシャカになったと考えられている。」
次回はGinko Financialの詐欺事件です。
Posted by Sophiee Winkler at 13:17│Comments(0)
│ビジネス
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