2010年10月04日
リンデンの手詰り(3)
「私はFull collada-compatibel mesh supportがSLに一撃を与えてから、OpenSimに登場しつつあるという事実は気に入っている。また、リンデンラボが後押ししているOpen Sourceの推進ということもいいと思う。2006年にリンデンがこの活動を始めなかったとしたら、今頃はリンデンは競合他社の後塵を拝していたところだっただろう。しかし、もしリンデンが全てのSLの特性を世間に公開してしまえば、いったい何の優位性が残るというのか?最新流行のコンテンツや、もっと優れたマシンくらいしかないだろう。」
Collada について知りたい人はこちらをどうぞ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/COLLADA
対話型3次コンピュータグラフィックスのアプリケーション間の交換用ファイルフォーマットだとか。"COLLAborative Design Activity" の略。
「
《OpenSimのいいところ》
・ SLでは土地のオーナーは何でもかんでもリンデンにお願いして土地を管理運営しなければならなかったが、OpenSimはどんなことでも自分でできてしまう。
・ 貴方の好きなマシンの上で走らせることができる。
・ 上等の機械で走らせれば、特にローカルネットワークに限定すれば、SLの性能を陵駕できる。
・ 異なるグリッドのアーキテクトをサポートできる。最近インテルがちょっかいを出している一つのSimで千人のアバターを動かせる技術も登場している。
・ ソフトを操作することで、開発者が特別なアプリケーションを動かすことも可能だ。
・ Sim当りの参入コストは安い
・ ライセンスフィーなんか不要
・ コミュニティで今後の発展のロードマップをシェアする。リンデンのやtっているブラックボックスのような、自分で調べないと何も分からない方式とは大きく異なる。
リンデンラボってどうしてこういうのに対抗して自分を変えていかないのかな?
《マーケティングなんだよ!》
はいはい、リンデンラボはお金を持っていますね。だからSLをもっとうまく売ることはできるはず。リンデンは主要なマーケティングの人材を近頃失った。(ちまたの噂では彼女は有能だったそうだが、両手を縛られて何もさせてもらえなかった。)
そして彼等のここ何年かのマーケティング戦略は100%現実逃避の産物だった。まあ受け入れられそうなのはSLはファンタジーゲームの世界だということくらいだ。彼等は『SLに入ってバンパイヤになろう!』というプロモーションを今年の末に掛けてやるのだそうだ。本当にマジで!?
ということで、もしリンデンラボが彼等自身をゲームの供給者として位置づけるなら、もっと大きなリーグに入っていかないといけない。EAやBlizzard,Activision,そして2Kといった、もっとどっちゃり金儲けをしている連中と肩を並べてね。
リンデンラボははるかに短いサイクルで市場調査をし、開発をし、マーケティング活動をすることができるだろう。まあ、娯楽分野に出て行くというのは間違いだとは思うが。彼等は自分達がベストだと思った、また他のプラットフォームよりも合理的だと思う分野で頑張るべきだ。SLが最もいろんなコミュニティーに跨っていることは確かだ。
《Facebookの後を着いて行く?》
SLはプラットフォームとしてコミュニティを形成する方向へ持って行けた。Metaplaceが未熟な経済システムと3D没入型のインターフェイスを供給できなくてそれに失敗したが、SLはそこを起点に輝きを増すことができるはずだ。
しかしまた残念なことに、リンデンラボはこっちの方向も見限るつもりのようだ。彼等はつい先頃AvaterUnitedを閉鎖した。それは複数の仮想世界のアバターのSocial networkだったのに。
これを違う表現で述べてみるとこうなる。アバターコミュニティにおいてそれを試したり、市場を切り取ったりするよりも、例えばFacebookがアバターを使うことをサービスの柱から排除することを公式のポリシーに定めたのとは違い、リンデンラボは自分達を塀のなかに隔離して、もっと多くのコミュニティに発展して繋がっていけたはずの彼等の唯一のリソースを他と断ち切ってしまったのだった。
《それでビジネスモデルは何?》
私には彼等が何かのビジネスモデルを追求しているとは見えないが、誰か分かる人はいる?私はSLのファンだ。この何年かこのプラットフォームにどっぷりと浸かっている。だからリンデンラボが賢い決断をするときには、それはそんなに少ない数ではないだろうが、その時はちゃんと誉めようと思っている。はっきり言って、SLはプラットフォームとして成功して欲しいんだ。
最近思うのは、プラットフォームが生き残っていく一方で、リンデンラボは自らの戦略をよく考え直した方がいいということだ。もし、彼等が生き残りたいと思っているなら、マジシャンがその袖の中に隠していた何かを取り出すのは今このときではないだろうか。 」
Posted by Sophiee Winkler at 13:46│Comments(0)
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