ソラマメブログ
QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 10人
プロフィール
Sophiee Winkler
Sophiee Winkler
2007年6月生まれ。MagSLの原宿に住んでて、HARAJUKU PLACE というお店をやってます。景観商品とか小物が中心です。最近はスキンとシェイプに凝っています。
オーナーへメッセージ

  
Posted by at

2010年04月05日

3百万円の損失



Littleblack Duck Linseyのお話の最後です。Linseyは続けます。

「一握りの違反者を追いかけるために、どうして多くの人の創造力を窒息させてしまうようなことをするのでしょうか?なすべきことは実態の調査であり、違反者の放逐であり、アカウントのロックであるのが分かっているのに、どうしてこの問題に対して手を打つのがこんなにも時間が掛かってしまうのでしょうか?

またDMCAとコピーの問題は単にコピーボットというクライアント(ビューワー)問題を超えて大きくなっています。例えば“Four Wind”と呼ばれるものによって1プリム毎に手でコピーを行なうケースがあります。10Cmくらいの単位でプリムを似せて、ちょっと違うテクスチャーを貼れば、それはもう『オリジナル』なんだという言い草ですね。

形状、サイズ、レイアウト、またデザイン全体だって(ちょっと不細工にはなるけど)再販のために盗まれてしまいます。

ということで、私は以下のような結論に達しました。つまり、現在の状況のままでリンデンが運営しているグリッドで不動産経営をしたり、時間やお金を投資したりすることは間の抜けたカモになることだと。それで私はまだ自発的にSLを止めることが出来る状態のうちにそれを止めようと決心したのです。」

このあと彼女は約20項目に亘ってリンデンラボとSLに対する不満を纏めています。それはこちらを参照して各自でご覧下さい。

http://alphavilleherald.com/2010/03/mayor-of-victoriana-30000-wasted-lindens-killed-the-dream.html

でもHeraldの記者に語られた最大のポイントは恐らく、彼女がインベントリーの滅失で約3百万円くらいの投資(リアルなお金)を無駄にしたということでしょう。幾らリンデンラボがインベントリーの滅失に責任を持たないといっても、これは大きすぎる金額です。もちろん本当にそれがその額だったのかどうかの証拠はどこにもありません。また、どういう計算でそんなに大きな金額になるのかの説明はありません。テクスチャーだとすると余りにも膨大で、とても一つのアカウントで保持することはできませんね。クルーザーとか建物の買い物が一杯あるのでしょうか?

昨日MagSLの事業縮小に絡んで、土地を多く持てば持つほどビジネスのボラティリティは高まるということを言いましたが、Sim経営と不可分のインベントリーという仮想資産の滅失という意味で、技術的な変動性、脆弱性が高まるということも付け加えねばならないようです。

冷たい言い方をすれば、本当に儲かるビジネスであり、それを目指して大規模な投資をするのであれば、基本的なリスクは考慮しておいて、巨額な損失が出ないようにマネジメントする、管理可能限界を超えるのであれば規模を縮小する、バックアップを何らかの方法で複数アカウントに分散したり、外部HDDで保持する努力をするということが必要だったでしょう。無邪気に遊んでその結果損をしてもいい金額というのは30万円くらいだと思うのです。

SLには様々なリスクがあります。モノを盗まれるというのもそうだし、投資家や政治化の気紛れで突然サービスが供給されなくなる恐れだって皆無とはいえません。カリフォルニアを強烈な磁気嵐が襲って、データセンターの情報が飛んでしまうことだって有り得るでしょう。それらに対する一つの有効な対策としては、土地や情報を過度に集積させない、SLの内外でバックアップを取る。そのために複数のPCやアカウントを使うといったことでしょうか?

しかし、私は現状でSLの中における不動産経営自体がもう儲からないビジネスになってしまっているし、それは本質的な構造、リンデンラボ自ら全ての土地を独占的に供給する一方で、資産の滅失については何の責任も負わないという条件下では、長続きのするビジネスではないということに最初から気付くことが出来たはずだと思うのです。

初期の段階で好条件が重なってあたかも儲かるモデルを自分が創ったかのように錯覚してしまい、実はそれは誰にでもできることを自分もやったに過ぎないということに目を瞑ってしまうと、危機の顕在化に気付くのが遅れてしまうことになります。これはRLおけるのと何ら異なることのない冷厳な事実なのです。
  

Posted by Sophiee Winkler at 13:59Comments(0)ビジネス