2008年02月21日
夢見る人民

私は常々SLって観光客やゲームプレーヤーの感覚でやってても長続きしない、モノづくりしないと面白くないなんて言ってます。でもこれって完璧にSLの中の人間の言い分ですね。まあ、私はアバター・ソフィーとしてSLの中で生きてるんだから別に問題はないんです。
でも、先日取り上げたIBMのCMみたいに、SLの外の人には「ネットゲームやSLって負け犬の慰めあう場所じゃないの?」っていう見方もあるわけ。確かにもし競馬やパチンコばっかりやって生活が破綻している人を私たちが見れば、それは面白くない現実から逃避しているだけでしょって思いますね。で、SL狂とパチンコ狂はどうちがうのか、私たちが力説しても客観性は乏しいでしょう。
確かにSLの中で私たちは可愛いスキンを装着して、趣味のいいドレスを着て、空を飛んで、無責任なお喋りをしています。それと同じ事をRLで自由自在に行うのは難しいですね。だから何らかの不満を解消したり、慰められたりしていることは間違いありません。
でもそれをあからさまに認めるのは嫌なので、SLは新しい時代のコミュニケーション手段だ、創造力を育てる場だ、ビジネスや教育の新形態だなんてお題目を唱えています。それは全くの嘘ではないけれど、ハダカの私たちを覆い隠している体裁の良いドレスですね。
米国のスタンフォード大学がアバターを操作することが人間に与える影響を研究しています。複数の被験者にランダムに色んなアバターを割り当てて、その中にセレブリティーのような美男美女で服装もゴージャスなアバターを入れておきます。
そうすると、そのピカピカアバターはSLの中でそれに相応しい言葉遣いをして、自信たっぷりに振舞います。それを周囲も認めるんです。そして、その後に映像を使わない実験に移行しても、その影響はしばらくは残るという結果が出ています。ヤクザ映画を見た後に男の人たちが肩を怒らして映画館を出てくるのに似ていますね。
これはヴァーチャルな世界を精神的な癒やしに利用できないかという意図でなされている研究なんですが、別にそんなこと研究して戴かなくても、私たちはアバターになってSLのなかで自然にそれを実行していますね。SLの中でみんなが大富豪や王様になっていれば、RLで反乱を企てる人はいないということかしら?中国やロシアやキューバの政府は真剣にSLの国家的規模の導入を検討すべきでしょうね。但し、自分達の閉じられたネットワークでお願いします。でも、夢見るご機嫌な人民大衆、私もその一人なんだったら垣根をつくる意味はないですね。
Posted by Sophiee Winkler at 13:31│Comments(2)
│生活
この記事へのコメント
久しぶりに読みましたが、かなり面白い内容でした!
いや、それだけなのですが感動ついでにコメント残しておきます
いや、それだけなのですが感動ついでにコメント残しておきます
Posted by Ed at 2008年02月29日 23:04
コメントありがとー。もっと見てくださいね。
Posted by Sophiee Winkler at 2008年03月03日 11:38
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