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プロフィール
Sophiee Winkler
Sophiee Winkler
2007年6月生まれ。MagSLの原宿に住んでて、HARAJUKU PLACE というお店をやってます。景観商品とか小物が中心です。最近はスキンとシェイプに凝っています。
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2011年07月07日

トレード・オフ



先日リンデンラボのCEOのインタビューで明らかになったように、リンデンは前期は史上最高益を上げました。利益が出たのはいままで水膨れになっていたスタッフを整理したことが大きいでしょう。ただ、これによって利用者の間から、土地管理料を引き下げて欲しいという要望が多く出てきています。

これに対しTateru Ninoはブログで「リンデンラボは一方的に利益を吐き出すことなどしないから、土地管理料の引き下げは結局はサービスレベルの低下やスタッフの更なる削減につながるので賛成できない。」という趣旨のことを述べています。

サービスレベルの低下というのは、バグの修復のペースが遅くなったり、違反行為の報告があっても対処が大幅に遅れたり、新しい技術開発が滞るといったことです。

同じブロガーのGwyneth Llewelynもこれに賛成していて、「リンデンラボって世の中の普通の企業に比べてとりわけ業突く張りというわけではない。ちゃんと技術開発に再投資している。」と擁護論を述べています。

ふ~ん、どちらかというといままでリンデンラボには批判的だったこの二人が、一様にリンデンラボよりの発言をしているというのは面白いです。要するに二人はリンデンの利益が再投資されることなくばら撒かれてしまうと、SLの魅力が失われて益々先細りになってしまうことを懸念しているのでしょう。

うがった見方をすれば、強いものは叩き甲斐があるが、その相手が弱ったり死んだりしてしまうと、自分の存在価値も減ってしまうという意識が働いているのかもしれない。またリンデンの統制によって内部情報提供者も減ってきているので、この際リンデンとの関係も修復しておきたいということかもしれません。その意味では辛口ブロガー達とRod Humble の「蜜月」はまだ続いているのですね。

それからスタッフがこれ以上整理されるとか細いニュースソース自体が無くなってしまうという怖れも抱いているのでしょう。

それで私の意見は、彼らが頼まれもしないのにリンデンのサービスの質と量が利益とトレードオフの関係にあるという論法で物事を解釈しているのはちょっとおかしいのではないかというものです。

トレードオフというのは例えばサービスの「速さ」と「質」と「安さ」はどれか一つか二つを向上させようとすると残りの要素が低下してしまうという考え方です。早くて良いものを求めるのならもっとお金を払えとか、安くて良質のものが欲しいのなら何時になるか分からないけど順番待ちしろというようなことですね。あまりコストダウンしすぎると安全がおろそかになりますよというのもこの類いです。

このトレードオフという考え方は短時間のある固定された状況では正しいのですが、あまりこれに縛られすぎると「進歩」や「改革」の芽を摘んでしまうことになりかねません。世の中のブレークスルーというのは専門家が当然のことと思っている業界の「トレードオフ概念」に対抗して、「安くて、早くて、便利で安全」というすべての要求を満たす欲張りな新機軸、新システムを追求するところから生まれるのです。「いくら食べても痩せられるダイエット」みたいな感じですね。

だから私たちとしてはひたすら「もっと安く、もっと快適に、もっと美しく、もっとたくさん!」を求めていけばいいのですね。リンデンはそれを受けて悩むということでいいのです。そうでないと、もしそんな欲望をみたすSLではない他のものが現れればユーザーはそっちに行ってしまうからです。つまり、わけ知り顔のトレードオフ論というのは飽くまでその業界内で通用する言い訳みたいなものなのです。

それからこの有名ブロガーの考えから抜け落ちているのは、土地の管理料を下げてほしいというユーザーの要望は何を意味しているかということです。つまり、もう少し安くしてもらえればもっとSLを続けていけるとか、安くなればもっとたくさんの人が土地を買って、SLはまた活況を取り戻すという期待ですね。これは基本的な市場原理、「価格が下がれば沢山売れる」という需要と供給の原則に基づいています。こっちの方がまともな議論だと思うのです。サービスの単価が下がれば、SLの他のグリッドに対する競争力も強化されることになります。リンデンだって利益率を高く維持することより、土地をたくさん売って利益の総額が増えることの方が嬉しいはずなのですが。
  

Posted by Sophiee Winkler at 10:06Comments(0)ビジネス