2009年02月26日
謎の解明(その3)

Prokoby Neva やAndrew Lindenが話している会話のなかに“Dwell”という単語が出てきます。これって何でしょう?文脈からBotsではないと思うけど、よく分かりません。そこで分からないことは忘れないうちにすぐ調べるという方針に従って、ネットやブログを散策。その結果次のようなことが朧気ながら分かってきました。
DwellというのはどうやらTrafficと同義らしくて、最初に登場したときはDwell(滞留)と呼ばれていたんですね。Dwell Systemは06年の春には廃止されたということで、何と私の生まれる前からあった制度だったんです。
リンデンラボは土地のオーナーやクリエータ達が面白い場所やイベント、アミューズメント施設を建設、公開するのを奨励するために、Dwellと呼ばれるシステムを作っていました。それは土地毎にアバターがどれくらい滞留したかを目安として土地の持ち主やグループに奨励金を支払うという仕組みでした。
でもこういうことをすると、当然実際に面白いものを作らなくても別アカというかBotsを沢山作ってそこに配置しておけばポイントは稼げるわけです。実際に06年の3月には数百万L$が支払われたということで、さすがにRosedaleもこの制度を廃止することを決めました。
しかし、土地の人気度を示す指標としてDwellはTrafficとして生き残り、検索結果で表示されることで住民に活用されてきたのでした。だからTrafficという指標は誕生当事からBotsとも深い関係にあったわけですね。
次の疑問は、ではTrafficはどうやって計算しているかですね。以上について私が読んでいるのは06年の古いブログの記事です。だからTrafficの測定メカニズムは今では変更されているかもしれません。でも少なくとも昔はこうだったということで、書いておきましょう。
まず、アバターは(それがBotsであっても)1日あたり1Traffic Point を持っています。Trafficの測定には少なくともアバターが同じパーセル内に5分以上滞留していなければなりません。だから例えばログインしてすぐにTPし、色んな場所で5分以下のウィンドウショッピングを繰り返してログアウトしてしまうと、そのアバターはどの場所にもTraffic Pointを与えなかったことになります。
次の日、アバターが自宅で8時間過ごし、夜コンサート会場に出かけて2時間楽しんだとすると、自宅には0.8ポイントの、コンサート会場には0.2ポイントのTrafficが計上されます。仮に自宅で過ごした時間が3時間だったとすると、自宅には0.6ポイント、コンサート会場には0.4ポイントが与えられます。つまり実際の滞留時間ではなくて、5分を超える滞留時間の「割合」によってポイントが割り振られる訳です。
まあ今までトラフィックがどうのこうのと言っていた私ですが、こんな基礎的なことを知らずにいたんですね。もう一般的な知識で一々ここに書くことではないのかもしれません。
大量のBotsを作ってモールの上空のスカイボックス等に設置しておけばTrafficを何十万というような単位にすることが可能です。よくほとんどモノがないし、お客もいない店なのにやたら重たくて動き辛いという場所がありますが、それがこれですね。ある店がこれをやり出すと、それに対抗して商売仇も同じことをやって、Botsの数はどんどんエスカレートしていきます。これを「軍拡競争(Arms Race)」と呼びます。
Dwell時代には人為的な調整が行われたようですが、それも一時的なもので結局は機械的にすべてを計測するTrafficシステムになっていったようです。Trafficの計測も実際にはさらに細かい約束があるようですが、それはもっと最近の資料を見つけてお示ししないと意味がないですね。以上の記述は私が今の時点で分かっていることを基にしているので、かならずしも100%正しいとは言えないし、勘違いも含んでいるかもしれません。
さて、Dwell にしてもTrafficにしてもアバターの何かを検出して動くスクリプトがあるわけですから、そのロジックが分かっていればアバターの代わりに同じような特徴を有するプリムを置いておくだけで、Botsと同じ機能を果たしてくれるものをつくれます。
1年ほど前には確かそのようなトラフィック水増しサービスや、そのためのBots(または特殊プリム)派遣業があって広告をしていました。今はあまり大っぴらには広告していないようですが、それは必ずしもそのようなサービスがなくなったというわけではないでしょう。
そもそも特定の地域にアバターが一杯いるように見せかける方法には幾つかあって、一つはトラフィックを稼ぐことだし、もう一つはMap上に緑の点を一杯集めることですね。Botsはその両方の機能を同時に果たすので重宝されているわけです。スカルプ製の人形を置いておくという手もありますが、これはどちらかというと飾りの一種で、トラフィックが増えたりマップ上で表示されるのではありません。
今、Botsを禁止したり、トラフィックの表示そのものを辞めてしまうとどういう影響があるのでしょうか?どちらも自分のRegionを商売上有利にしようという企みですから、それが禁止されればビジネスのオーナーはクラシファイド広告やパーセルをDirectoryに載せる方向に行くでしょう。それは結局はリンデンラボの収入が増えるということに他なりません。
こんなことを考えながら、もっと問題の構造がクリアに分かるようなヒントはないものかとNevaやAndrew Lindenのチャット記録を読んでいます。
P.S.
というようにいい加減なことを書いていますが、Secondlife Wikiにちゃんと載っていたのでした。それによると、やはり06年にシステムは変えられて、5分以上という制限はなくなり、パーセル上のすべてのアバターを分単位で計測することになっています。それから対象はアバターとBotを区別しないとも書いてあります。まあ、区別できないのですが。
メインランドでは一般的にアバターの限度は40で、トラフィックは57,600以上に上がることはありません。念のため計算すると60分×24時間×40人=57,600ですね。一方普通のSimでは100アバターで限度は144,000になります。
ところが実際にアバターや別アカを使って実験した人がいて、必ずしもこの計算にぴったりの結果は出てこないと述べています。Wikiにはそのことも載っていて、その投稿が載っているブログに飛ぶことができます。