2009年09月29日
落とし穴

SL内住民の作ったサービスでBanLinkと呼ばれるものがあります。これは、主に土地の所有者がテクスチャーの不正コピーや如何わしいもののばら撒きや、他の住民に対する嫌がらせを行なったアバターを土地から排除して立ち入り禁止(Ban)にする際に、同時にBan Linkにも登録しておき、他の会員とともに情報をシェアしようというものです。いってみれば土地所有者が共有するブラックリストですね。
で、普通に考えるとこういうものは濫用されないようにそれなりのルールとかセキュリティが完備された上で運用されていると考えてしまいますが、実はそうではなかったのだということがSeccondlife Herald (Arphaville Herald)の21日の記事に載ってました。
まず、利用者はアバター名やパスワードを利用のために登録しますが、セキュリティが甘いので、ハッカーによってこれらの利用者情報が盗まれるということが起きています。もし、自分のアカウントのログイン時に使用しているパスワードと同じものを利用していると、アカウントを乗っ取られてしまうということです。
次に、特定のアバターを嫌がらせをしたとしてブラックリストに載せるのですが、これが本当のことなのか誹謗中傷なのかということを客観的に判断することができません。リンデンラボのように時間と人手を掛けて事実確認を行うということはないのです。いろんな人の作ったリストの集積といった性格なのですね。
そうすると会員に成りすまして、誰かを困らせるためにその人の名前をブラックリストに登録をするということが可能になるわけです。実際にそのような事件が幾つか起きているということで、批判も集まっています。
現実に悪事を働く人物は2日以上同じ名前のアバターを使うことはないので、Ban Linkの効果はほとんどなく、却って無実の人の権利を侵害する結果になることの方が多いでしょう。
やはりこういうものは広くユーザーを募るのではなくて、お互いに信頼できる者同士が、噂ではなくて、被害にあったものとして情報を交換するくらいしかないでしょう。でもアカウントはすぐ作れるので、少なくともIPアドレスまで分からないと効果は期待できないし、それだってIPアドレスで禁止できるのはリンデンラボくらいのものだから、意味はないのです。
アイデアとしては素晴らしいものでも、実際のオペレーションレベルで技術やトラブルシューティングの方法が確立していないと運用はできないものだということの典型的な例ですね。BanLinkは現在メンテナンスのために閉じられていて、再開の予定は立っていません。