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プロフィール
Sophiee Winkler
Sophiee Winkler
2007年6月生まれ。MagSLの原宿に住んでて、HARAJUKU PLACE というお店をやってます。景観商品とか小物が中心です。最近はスキンとシェイプに凝っています。
オーナーへメッセージ

  
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2009年03月04日

謎の解明(その7)



Botsに限らず、SLには色んな問題があります。Griefer(嫌がらせをする人)、Copy-Bot等のテクスチャーやオブジェクトの窃盗、L$の詐欺、ヘビーなプリムやスクリプトによる障害、土地の細分化、恐喝的広告等々。これらは一部を除いてはほとんど解決されていません。もちろんRLでも同様の問題はあって、それらも未解決で放置されているというのも事実です。

今回このようにリンデンスタッフと一部の住民との間で交わされたチャットのログを読んでみて、改めて思ったのは「存在している事柄にはそれなりの意味がある。」ということですね。誰もが要らないし、不快だと思うことはなくなるような対策が講じられますが、誰かの役に立っていること、特にその誰かがリンデンラボだったりすると、問題は無視されたり、見逃されたりしてしまうわけです。

例えば膨大なゴミを撒き散らしたり、汚い言葉を大声で話すGrieferがいたとします。こんな人は誰でも嫌いですし、Simが落ちてしまうかもしれません。実際に名古屋の某SimではヤクザまがいのGrieferが長期に居座ってSimが寂れてしまうということもあったようです。でも、その結果「やっぱり自分のSimを持たなくっちゃ。」と思う人が増え、実際に島が売れればリンデンラボはハッピーになります。メインランドの汚い景観だって、新たな島に対する需要を生み出しているとも言えます。

Botsだって、多すぎればSimが動かなくなって商売には差し支えますが、適度に使えば集客やトラフィック稼ぎには有効です。そしてもっとBotsを使って商売を広げようと思うオーナーは、新たなSimを隣接させてBots島とShop島に分けて運営するでしょう。トラフィックの多いBots島の端っこにTPしたお客はすぐにShop島の門から中に入っていくという仕組みですね。こうすればBotsはもっと沢山置けるし、リンデンラボだって管理費収入は増えていきます。

問題を放置することだけがいけないことではありません。「Botsが多すぎるのはトラフィックなんていう指標があるからいけないんだ。」っていかにも事態の改善を図るようなことをいいながらトラフィックを廃止してしまえば、いままで実力でお店のトラフィックを上げていた経営者も、集客を落とさないために法外なクラシファイド広告に投資をすることを迫られるかもしれない。そうするとIn-worldの広告ではなくて、SLのShopを検索できるサイトがネット上に作られて、ショップ経営者達が割安で広告を載せられるというビジネスができるかもしれない。(一部ありますけど不十分)

このようにしてRLに似た経済原則に支配されながら、様々に蠢いていく社会をSimulateするのも、SLの豊かな経験の一つだとも言えるでしょう。だから、Prokovy Nevaのように自分を相手にしてくれるSLスタッフに「世直し」を迫るよりも、この擬似世界のメカニズムをよく考察して、それを逆手にとってうまいやり方やビジネスを開発していくという方がよっぽど建設的で面白いと思います。

プラットフォームだってどんどん変っていくでしょう。リンデンラボは視覚的美しさやGridのパフォーマンスを上げることで、競合する他の3D-SNSとの競争に打ち勝とうとしています。そのためにもっと高性能のサーバーを装備し、重たいビューワーをつくり、結果としてユーザーのマシンはさらに高仕様のものになっていくでしょう。これは現在進行中のNetbook化やクラウド化とは反対の方向で、ユーザーにとっては益々敷居が高くなってしまいそうです。でもIBMのような大企業を惹きつけて置きたいのであればこれは必然でしょうし、ユーザーの一部が付いてこられないのは仕方が無いと割り切るということなのですね。
  

Posted by Sophiee Winkler at 12:59Comments(0)ビジネス